Google Workspaceの値上げとGeminiが標準装備化へ

2025年1月16日、Google WorkspaceおよびGemini for Google Workspaceに大きな激震が発表されました。それが「Gemini Businessを標準装備化し、値上げを発表」とのこと。この内容についてまとめてみました。

果たしてどれだけ負担増になるのか?Microsoft365側のCopilotも話題になってるが価格面での差異はどうなのか?これらも含めています。

今回の統合について

概要

これまでGemini Businessとしてアドオン扱いであったGemini for Google WorkspaceのBusiness版がアドオンではなくGoogle Workspaceプランの標準機能として含まれることになった為、個別にアドオンを購入していた人にとっては大きな変化がなく「大幅負担減」、また購入していない人にとっては「単純に負担増」となることになります。

これまで単体のアドオンとしての価格はGemini Businessで2,260円/月でした。正直、おいそれと出せる月額課金額では無いなぁというのが印象。機能もそれに見合うものか?といったら疑問ではありました。

どうやらこの動きは、Microsoft365側でCopilotを標準で含めるといった発表があったらかららしい。

※GWSのエディション毎にGemini Businessの利用可否範囲が異なる為、特にStarterの場合かなり利用が制限されていますので事前に確認をしておきましょう。

※Google Workspaceと言ってもEssential StarterやEnterpirse Essentialは対象外のようです。よってこれまでと価格も変わらず、Geminiも付属しない。

※このGeminiの提供について未確認ですが旧G Suite Legacyにも提供されてるようです。

Google Workspaceの値上げ

これによって、2025年3月17日よりGoogle Workspaceの月額コストが値上げになるようです。以下は年間契約時の単価になります。新規契約時の単価ではないので注意。

  • Business Starter : 680円→800円に
  • Business Standard : 1360円→1600円に
  • Business Plus : 2040円→2500円に

この価格はGemini Businessを含めた結果がこの価格であるため、これまでのようにアドオンであった場合から比較すると、Business Standardであるならば、1360円+2260円= 3620円であったものが1600円のみで利用できると考えることが出来ます。よって

  • 負担増は月額240円増し
  • この負担増のみでGemini Businessが利用出来るようになる
  • これまで単体高額だったのが含まれて少額でテスト出来るのでハードルは下がった

と考えれば悪い話ではないかなとは思います。ただし全く不要と考えている企業からしたら一方的にコスト増を押し付けられる上に、人数が多い組織ならばこの増加も決して目をつむることのできるものではありません。

サイドパネルの無効化

Gemini Business導入していないのに、いきなりGeminiのサイドパネルが使えるようになって「この機能を停止したい」という声がちらほら聞こえます。しかし、Gemini Businessとして導入されてるこの機能ですが、この該当の部分についてはドキュメントはこちら

しかし見てみるとわかりますが、Gemini for Google Workspaceの設定箇所を管理コンソールで開いてみましたが設定が開けません。ドキュメントによると個別の機能の停止については「Enterprise Standard / Plus」以上の機能のとなっていて、Business Standardでは該当箇所の設定が無いようです。

上位プランの場合はここで「機能へのアクセス」という設定箇所が開けて個別に機能のオンオフが出来るもようですが、Business Standardでも停止出来るようにしてほしいですね。

※どうやらBusiness StandardでもGoogle Workspaceのサポート経由では無効化が可能のようです。表向きそのような掲載が無いですが、問い合わせた所依頼することで無効化は可能の模様。Reddit公式コミュニティでもこの問題に関してのやり取りが議論されています。なぜはじめからこの機能を公開していないのか・・・

※サポート問い合わせはこちらのドキュメントにもあるように、管理コンソールの右上の?マークからのチャットで可能のようです。

Geminiアプリについては管理コンソールの生成AI→Geminiアプリにあるサービスのステータスから組織部門単位でオンオフが可能です。

図:Businessだと設定箇所が開けない

料金改定の対象外?

原則すべてのテナントが今回の値上げの対象となりますが、一部のテナントは適用除外・・・ではなく、3月適用ではなく後日に適用という形になっています(Noprofitなどの例外的なエディションは適用除外されるようですが)。

その内容は、一部のサブスクリプションは料金改定の対象外ですか?に記載されていますが、10名以下のテナントに於いては年間契約などの適用が更新されたタイミングで値上げが適用されるようなので、暫くの間は現行の月額料金のままという所もあるでしょう。

但し現時点でプランをアップグレードすると即時適用されてしまいますので、アップグレードについては注意が必要です。

M365側との価格面での比較

現時点で、いわゆる法人版のMicrosoft365についてCopilotを統合し値上げするといった話は出てきていません。出てきているのは、個人向けMicrosoft365のPersonal版、Family版の2つにCopilotを統合し日本だと6400円/年値上げしますといったお話。

ただ一方で「AIなんて要らない」というユーザ向けにこちらは「クラシック版」というのが別途用意されており、Personal ClassicやFamily Classicが選択出来るようです。選択肢がある分Googleのような強制よりかは印象は悪くない。個別にCopilotをオフにすることも可能になっている。

故に現行ではMicrosoft365 Business Basicなどに影響があるか?といったら無いので出てきたら、今回のGoogle Workspaceとの値上げとの大きな比較になる可能性はあります。単純にGemini Businessが統合されて小額の値上げで抑えてる面をMicrosoft365 + Copilotで価格面を比較した場合は相当の値差が出ることになるので、ちょっと比較にならないという点も注意です。

関連リンク

Gemini for Google Workspaceの実力ってどれだけあるのか?

Google WorkspaceとMicrosoft365の機能比較

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