AlexaがWindows10にやってきた

待望の日本リージョンにて、Alexa for Windows10がリリースされました。すでにAndroidにはAlexaは来ていますし、iOSでも利用可能なので、これで出揃った感があります。「今更、PCにAlexaが必要?」という人もいるかも知れませんが、大きく意味があります。すでに人工音声AIは、SiriでもなくGoogle Assistantでもなく、Alexaが頭一つ抜けています。Cortanaは・・・・・・りんなを採用してたら・・・・

1つは企業向け。一般企業ではすでに大量のWindows10のマシンが入っています。つまり業務用Alexaスキルをこれで作れる(Alexa for Businessプライベートスキル)。また、すでにG SuiteやMicrosoft365との連携が出来るようになっているので、会議室の空き状況と予約であったり、経費の生産などのワークフローとの連携、個人的には薬剤部向け薬剤の知識箱とニュースフラッシュ配信など、その可能性は非常に高いです。

今回はWindows10で実際に試してみました。

事前準備

ダウンロード

すでに先行して、米国、英国、ドイツではリリースされており日本は遅れをとっています。ですので、何か世界向けに新製品を作りたいなら早速取り掛からなければなりません。もう、スキル内課金も始まってるのでこの遅れは日本企業には痛手です。

Microsoft StoreにてAlexaアプリを入手できます。入手後はAmazonのアカウントにてログインすればオッケーです。アカウントに紐付けされたスキルはそのまますでにもう使えるようになっています。

※当たり前ですがセキュリティ制限でMicrosoft Storeを使えなくしてる企業では使えません。自分でAVS Device SDKにてAlexaアプリを自作するか?Amazon Echo Dotでも全員分買いましょう。macOSはApp Storeに非公式のものしかないので、怖くて使えない。

スキルの追加

ストアアプリ版Alexaではアプリ上からスキルの追加が出来ないようです。「試してみる」をクリックするとスキル追加の画面がブラウザで立ち上がるので、そちらで追加する仕組み。スマートじゃない。アカウント連携などもブラウザ上で行っておく必要があります(銀行系のアプリであったり、GSuite連携などなど)

図:すでにたくさんのスキルがあるのがいいね

実際に使ってみる

Windows10で使ってみる

実際に使ってみました。今回試した環境は、実機のWindows10マシンと仮想マシンのWindows10の2種類。仮想マシンはMacbook Pro上のVMware Fusion 11で試しています。実機はマウスコンピュータのG-Tune Core i7-6700のマシンを使ってみました。

使ってみましたが、普通に使えます。2019年5月7日よりアプリもハンズフリー対応になりました。PCがAlexaになります。50代以上のITリテラシーが低い世代、20代以下のITリテラシー皆無のスマフォ世代、パートやアルバイトの方々など、業務用で、業務システムを使うを恐れる方々向けに今から構築しておくと良いでしょう。

ただ一つ気になったのは、ラジコなどのストリーミングやニュースフラッシュ。途中で音声が停止する・・・まだ動作がバギーですね。

図:PC苦手世代には有効な手段だと思いますよ

ついでにAndroidでも

前の記事のコピペです。

これまで、Androidスマートフォンの音声アシスタントと言えば、Google Assistantでしたが、Amazon Alexaアプリ音声アシスタントとして利用できるようになっています。これまでのAmazon Alexaアプリは、Alexaを設定したりコントロールするためのアプリでしたが、音声アシスタントとして利用できるようになることで、スマフォがAlexa Echoとして利用が可能になります。

ウェイクワードと呼ばれる「アレクサ!」と呼んで起動ではなく、ホームボタン長押しで起動します。ちなみに、自分が使用しているASUS Zenfone 4(Android 8.0)では利用が出来ました。タブレットであればAlexa Echo Showに早変わりです。

  1. 設定アプリを起動
  2. アプリと通知を開く
  3. デフォルトアプリを開く
  4. アシストと音声入力を開く
  5. アシストアプリを開く
  6. Amazon Alexaを選んで終了

   

図:Alexaの設定画面と起動画面

企業内で業務システム連携させる場合

現在はクラウドシステムがたくさんあるのでそれほど困ることはないと思いますが、基本はAWSから連携することになるので、クラウドシステムに於いて、REST API連携できないようなウェブサービスは切り捨てて、REST API連携できるサービスに乗り換えましょう。REST APIも装備していないようなサービスは、市場から自然と消えますから。

一方で内部のシステムはまだ難しい。LANも内側にあるシステムに連携させる為には、そのLANから外に対してゲートウェイの設置と入り口を開放する必要があります。セキュリティ厳格にしている企業でのAlexa活用はロジックが必要になるでしょう。

中小企業の場合はオンプレミス運用などもう手放してる企業も多いでしょうが、逆にITリテラシーがあれば大企業のような未だにオンプレで閉じてる企業と違い、Alexaを起点にビジネスの横展開が出来るチャンスとも言えます。開発はNode.jsでも可能になっているので、JavaScriptが扱える人材がいれば、明日から開発が可能です。

AVS Device SDKについて

Alexaは製品版AlexaやAndroid、Windows10だけでなく、すでに組込機器用にAVS Device SDKというものがリリースされており、Alexaアプリが提供されていないRaspberry PiのようなARM製品、また組み込みなので例えばカーナビであったり、既存の製品にAlexaを組み込んで連携といった事が可能になっています。すでにトヨタが製品組み込みを発表しています。車についてはAlexa Auto SDKというものもリリースされています。

基本Alexaはフロントエンドですバックエンドのスキルはそのまま自分のアカウントに追加したスキルが使えるようになっているので、AWSのサーバ側でコードを書いておき、組み込み機器側はAlexaからの信号を元に処理を判定し、プログラムを実行することになります。

また、Raspberry Piのような小型PC上で連携してホームオートメーションを実現する端末にする事も可能。エンジニア的にはこちらのほうが興味深いかもしれない。Raspberry Piから司令を受けて、例えば薬剤師さんなら自動梱包機に司令を送るであったりとか、電子カルテ連携させて、「現在まだ未処理の調剤作業リスト」を聞いたり、薬剤の発注や新規申請作業などをPC苦手な人でも出来るのは実は大きなメリットです。自分はこの新規申請(社内用)にAlexaをまず連携させたいと思ってます。

Getting Started with the AVS Device SDK

動画:Alexa AVS Device SDKチュートリアル

Alexa AI on Raspberry Pi

動画:Raspberry PiにAlexaを召喚する

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