古いスマホをファイルサーバーにする方法
iPhoneは昔からデフォルトでmicroSDカードに未対応ですが、Androidは長らくmicroSDカードに対応してきました。最近は1TBレベルのSDカードもあるので多くの動画や音楽を持ち運べるiPhoneには無い優位点でした。
しかし、昨今のAndroid機はmicroSD対応は国産のXperiaやAQUOSくらいしか残っておらず、グロスマに於いてはほぼ絶滅してる状態です。しかし本体は大容量ROMだとめちゃくちゃ高額。この困った事態に対応する手段を探索してみました。
目次
今回利用するツール
- LAN drive - SAMBA Server & Cli
- CX File Explorer
- 古いmicroSD対応スマートフォン
現在の殆どのスマフォはコストダウンと軽量化の目的のためにmicroSDスロットを無くしてしまっていて、旧来のように大容量の動画や音楽をローカルで持ち運ぶということが難しくなりました。一方でGoogle DriveやiCloudなどは大容量であっても利用するのに常にパケットを消費してしまいます。
かつてあったI/OデータのWFS-SR01などは既に生産終了な上に最新のOSに対応できなくなってしまっている。パナソニックのBN-SDWBP3などは現在も生産されてるようですが、対応規格が古すぎる。残るはRW-WPS01Kくらいで結構いいお値段。ということで、古いスマフォを再利用する手法が使えないか?というのが今回の目的です。
※但しmacOSからは何故かSMB接続出来ない(多分、macOS側が問題)
※サーバー側もメイン機側もバッテリー消費が多くなりますので不要な時はサーバーは停止し、テザリングは停止しておきましょう。
※BubbleUPnPでもDLNAサーバとしてサーバー化が出来るようです。
サーバー化手順
この手順は古いスマフォ側だけの設定になります。
サーバアプリを設定する
サーバ設定
サーバー側ではアプリの右上にある歯車をクリックする。
Device Nameがサーバー名となります。SMB1はオフにして、SMB2をオンで今回は設定します。最後にSAVEをタップして保存するのを忘れずに。
図:SMB2で今回は設定する
フォルダ設定
先にフォルダの追加をしておきます。アプリのメイン画面のSHARESをタップしてmicroSDを追加します。
- 右上の+をタップする
- Nameに場所の名前を適当に入力する
- Enabledのスイッチをオンにします。
- Folder Pickerをタップする
- microSDを探して選択をタップする。中のフォルダまで選ぶ必要は基本無いです。
図:microSDを追加しておく
ユーザ設定
アプリのメイン画面のUSERSをタップしてユーザを追加します。
- Usersをタップする
- Authentication typeはUSERS WITH RIGHTSに必ず変更します。
- 右上の+をタップする
- Usernameにユーザ名(IDとなります)
- Passwordにパスワードを入力する
- Enableのスイッチをオンにします。
- 通常はGlobal Permissionsに於いてReadのスイッチをオンにします。
- 前述で追加したフォルダも出てくるので、こちらもReadのスイッチをオンにします。
- 最後にSAVEをタップして保存します。
図:ユーザの追加と権限追加しておきます。
サーバースタート
前述のユーザ設定とフォルダ設定等を終えたら完了です。これで後述のサーバー側接続が出来てる状態であるならば、メイン機からはもうファイラで見えるようになっているハズです。
しかしそのためには最後にLAN Driveの「START」ボタンをタップしてサーバー有効化しないと相手からは見えないので注意。
図:STARTを忘れずに
接続方法
クライアント側
テザリングを有効化する
現在使ってるメインのスマフォ側はテザリングを有効化して、サーバー側から接続できるようにしてあげます。テザリングのAP名を設定しておき、また接続用パスワードをセットしておきます。
機種によりますが、
- 設定アプリ→無線とネットワークを開くと、「テザリングとポータブルアクセス」といったような項目があるので、開く。
- ポータブルWiFiアクセスポイントを有効化する
- ネットワーク名(APの名前)をセットする
- セキュリティはWPA2 PSKを選択する
- パスワードをセットする
- 保存する
このAPに対して古いスマフォ側からWiFiで接続するようにします。
図:テザリングを有効化する
CX File Explorerで接続する
メインスマフォ側でCX File Explorerなどのファイラを入れてSMB接続を追加します。この時注意点として
- 接続時のIPアドレスは後述のサーバー側設定で固定化しておくと良いでしょう(接続するたびにIP変わってしまうと面倒なので)
- ポート番号は1445がデフォルトになっています。
- ユーザとパスワードはサーバーアプリで設定したユーザのID/PWです。
- SMBのバージョンはSMB2を指定します。
これで正しい設定ならばファイルサーバが開けるようになり、MX Playerなどの動画プレイヤーで再生できるようになります。
図:ファイラで接続を追加する
図:接続して開くことが出来ました
サーバー側
LAN Driveを入れた古いスマフォ側はサーバー側になります。こちらはメインで使ってるスマフォのテザリングで作ったAPに接続させます。この時前述にもあるように、IPアドレスは固定化して繋ぐようにします。
- 設定アプリ→無線とネットワークを開き、WiFiを開く
- メイン機で設定したAP名のものをロングタップする
- ネットワークに接続もしくは変更をタップする
- IP設定があるのでここを「静的」に変更する
- IPアドレスは現在表示されてるものでオッケー。例:192.168.50.100
- ゲートウェイは自動表示されてるはず(メイン機のIPアドレスです)
- ネットワークのプレフィックス長は24のままでオッケー
- DNS1には8.8.8.8を入力する
- 保存をクリックする
これでAPに接続できたらオッケーです。これでメイン機がテザリング有効化すると自動的に探してサーバー側が接続しに行ってくれます。
図:固定IP化を忘れずに