通常のG SuiteでもClassroomが使えるようになってた
G Suiteには様々なエディションが存在するのですが、多くの中小企業ではG Suite Basic、そこそこの企業ではBusiness、ハイエンドの企業ではEnterpriseを利用していると思います。其の中で特殊だったのが、Education。
そのエディションで主の機能であったGoogle Classroomが、通常のG Suiteでも2018年11月から利用が出来るようになってたようです。何気なく「G Suiteの最新情報」見ていたら、こんな記事がありました。もともとは学校の授業や課題の回収など、まさにe-Learningやリアルタイムの授業の補助の為のツールだったのですが、通常のG Suiteでも使えるとなると、使い出があると思います。
ちなみに、スマフォ用には専用のアプリがあり、もちろん、Google Apps ScriptにはClassroom APIが以前から用意されているので、スクリプトにて、例えば課題の回収であったり、classroomの様々な操作が出来るようになっています。まだ、ネットを探ってもこの記事に関する情報がないので、誰も気がついていないのかな・・・
※もちろん、iOS用にもアプリは提供されています。BYODが当たり前の環境になれば、いつでもどこでも手持ちのスマフォで学習が出来ますね。先進的でイノベーティブな企業にはもってこいのツールだと思います。
※ちなみに個人のGoogleアカウントの場合既にClassroomは使えるようになっています。
使えるようにする
すでに使えるようになっている組織では、管理コンソールから有効化する事が可能です。使えるようにするためには以下の手順で管理者による有効化が必要です。反映するまでタイムラグがあるので、反映していないところはしばらく待てば出てくるようになると思います。
- 管理コンソールに入る
- アプリに入る
- Classroomがあるので、クリックする
- サービスを編集というのが右上にあるので、入る
- オンにチェックを入れて、保存をクリック
- 細かい設定をしておきましょう。主に、クラスの設定にあるクラスに参加出来るドメインの設定などがソレです。他のドメインの人の参加を許可するか?また、逆に他のドメインのクラスへの参加を許可するか?が主な設定です。
図:classroomをオンにしましょう
図:参加可能ドメインの設定
主な機能と使い所
使い所
今回のリリースは、企業でもこれが使えるという点が最も大きな使い所。とくにアカデミックな企業(医療機関、人事系サービス企業)では効果が高いと思います。主な使い所は
- 企業内の研修
- 外部提供サービスとしての研修サービス
- そしてアフターフォロー
- プレゼン中のリアルタイムの講師と受講者とのやり取りが可能
- 専用の教育アプリを作って提供は必要なくなる。
- 業務マニュアルの配布などに利用できる
- 体系だった教育プログラムを構築できる
- 授業や研修のペーパーレス、場所に縛られない環境の構築
- 企業独自のe-Learningシステムを構築出来る
- ファイルの動画だけでなくYoutubeのライブ機能を使ってのライブ配信も可能
などで効果が発揮されるアプリですね。これまでは、Google Siteなどに自分でゴリゴリ研修資料やらのリンクを貼ったり、その内容を手打ちしていましたが、このClassroomがあれば、資料をアップし、課題を提供してその回収状況の確認、また研修後のアフターフォローや、講師とのチャットでのやり取りの記録などが残るので、やりっぱなしの研修ではなく、もっと血の通った研修にもなります。
また、外部へ提供するサービスでも使えると思います。1箇所に課題から講義内容、資料が集約されているので、あとで受講生が迷った時に、e-Learningのように、授業のコマをいつでもどこでも確認出来、振り返りを促せる(復習ってとっても大切)。これってすごく大事なんですよね。Driveのどこにあるかもわからん資料を探すだけで消耗することがなくなります。
提供する講師の側もその後の状況を確認できますし、前回のコマの内容を確認しながら、次のコマを進めることができる非常に良いツールです。Microsoft365のようなビジネスに特化してしまってるのと違い、
G Suiteはオフィススイートをサポートしながらその周辺もサポートし、またサービスを自然と連携して使えるようにしてくれてる点が非常にポイント高いですね。
図:ライブカメラを貼り付けてみた
主な機能
- 各研修や授業のポータルサイトとして機能する
- 各コマ単位で資料や課題の設置と提出機能を管理することが出来る。
- 課題に対する配点や採点の自動化、またGoogleスプレッドシートを利用した集計の自動化が可能
- 1:1での講師とのチャットや、そのの内容の公開、非公開が設定可能。個別にフォローが出来る。
- Googleフォームが利用可能なだけでなく、サードパーティ提供の機能も連結可能
- 課題の提出状況のモニタリングが可能
- 参加研修生に対するアナウンス等、掲示板的な通知が可能
- 動画を貼り付けられるので、授業の風景を録画しておいて、課題を乗っけておくといった事が可能。見逃しがなくなります。
授業や研修といった枠組みだけでなく、個別にサークルや勉強会(ITじゃおなじみですね)といった枠組みで利用するってのもアリですね。参加できなかった人にとっても、それをカバーすることが出来る。勉強とは場所と時間に縛られるものじゃない!!
図:トピックに複数の講義をまとめられる
実際に使ってみた
ポータル画面では、クラスの案内をメンバーに発信する事が可能です。試験の案内であったり、新しい授業のコマについての事前資料の配布など添付付で案内が可能。ストリームタブの内容がコレで、スタート画面でもあります。この案内板は、メンバーがレスすることも出来るので、ちょっとしたBBS気分で運用が可能です。
図:学内掲示板みたいなものですね。
授業タブがこのアプリケーションの中心。Googleカレンダー連携、Googleドライブ連携がされ、講師のドライブ直下に出来る「classroom」フォルダに集約されます。Googleフォーム形式で課題を作ることができ、各項目に配点を設置できます。回答はGoogleスプレッドシートに記録されるので、自動で集計されるという、G Suiteの集大成みたいな作りになっています。
生徒側はToDoリストに提出期限順で未提出タスクが並ぶので、課題に対していつ何を出せばよいのかが一意にわかるようになっています。また、課題類は1つのユニットに纏める事ができるので、入門編、中級編、上級編といったユニットに課題や授業をまとめることも可能です。
図:課題や質問、授業のコマをここに並べるられます。
図:Googleフォームベースだが配点や正しい回答という項目がある
図:ファイルはClassroomフォルダに集約される
図:期限付項目の提出状況をモニターできる
紹介動画
※Google for Educationチャンネルには様々な動画もアップされています。
関連リンク
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