世間には様々なコンピュータが流通していますが、ジャンルとしては消えつつあるものの一つに「ハンドヘルドコンピュータ」と呼ばれるものがあります。スマフォの登場によって、その役目の大半を終えてしまったからなのですが、あればあったで便利。

そんな中ゲームの方に思いっきり振ってるのがGPDWIN2HP200LX的な趣と、標準でゲームパッドがついてる、WiFi、Bluetooth、USB3.0、USB Type-C、SDカードスロット、microHDMIと小さいけれど一通り装備されてるスグレモノです。ただ、どこぞのメーカーではなく中華製である事と、活用する為には使い手にスキルが必要なので、まとめてみた。

ハードウェア面

SDカードについて

GPDWINはSSD容量が少ないので、ディスク容量を補強するとしたらSDカードもしくはUSBメモリになる。使用できるSDカードは

  1. UHS-I対応のものも利用可能
  2. 400GBのディスクでも動作するみたい(最近は512GBも出てきた)
  3. ただし、大容量のものの中には認識しないものが存在する
  4. SDスロットが時々スリープして認識しなくなる。
  5. 起動時にSDカードを入れていると認識するが、起動後に入れても認識しない事がある

色々細かい問題点があるものの、現在までとりあえず256GBのものを利用しているけれど、問題ありません(サムソンのだけはNGだった)

外部画面出力

GPDWIN2はmicroHDMIがついているので、ケーブルを接続する事で外部出力する事が可能です。通常のディスプレイであればこれを接続してそのままデュアルディスプレイ運用が可能です。また、レヴォーグの回でも掲載しましたが、相手がオスピンの場合にはケーブルにHORICの中継アダプタを更に接続してメスに変換する事で、カーナビなどにも出力が可能です。

ナビなどで利用できれば、Hangoutでテレビ会議を車の中で、また車中泊でゲームを楽しむ、サウンドは車のスピーカーから出るので迫力ある環境でGDPWIN2を使うことが可能です。WiFiはスマフォのテザリングで良いでしょう。車載PCとして理想的なコンピュータです。

図:ナビに表示されるWindows10の画面

充電器

GPDWIN2は、USB Type-Cを利用して充電します。其のため、急速充電に対応可能なものであれば、予備でもう一個充電器を用意しておくと良いでしょう。車載する場合は、AnkerのPowerDrive Speed+あたりがあれば、シガーソケットからの給電が可能になります。

図:PD対応の充電器であればOK

図:急速充電対応のシガーソケット変換

ソフトウェア面

VMwareを利用する

様々なゲームを動かせるポータブル環境であるGPDWIN2ですが、土台がWindows10であるため、過去の遺産たるDOSのゲームやWindows95時代のゲーム、SafeDiscのような古いDRMが掛けられているゲームは動作しません。そこでこれらのゲームをGPDWIN上で動かすのはやはり、VMwareVirtualBoxのような仮想環境。

手持ちのWindows95環境とA列車で行こう4 for Windows95を動かしてみました(XP対応版とかありますが)。DOSなどはDOSBoxなどのエミュレータを利用すると良いでしょう。

VMware Workstation Player 15を利用していますが、過去のVMware Fusionで作ってあったWindows95環境もしっかり動作(この環境作るにもドライバ関係で大変ですが)。但し、VMwareでは古い時代のDirectXの描画に未対応だったりするので、Windows95対応を謳っていても動作しないこともあります。

図:懐かしのA列車で行こうはバッチリ動作

試してみたゲーム類

Steamを動かしてみた

PC上でのゲームプラットフォームと言えばSteam。インディーズなゲームからメジャーなゲームメーカー、そして欧州や米国のゲームを楽しめるので、PCゲーマーとしては避けて通れないものです。メジャーゲームメーカーからはFF9や大神などがリリースされていますね。また、Euro Truck Simulatorといった海外ならではのゲームも。

GPDWINにとっては少々荷が重いか?と思いつつ、手持ちの「大神」を起動してみたらあっさり動作しました。ゲームパッドモードにすればアナログスティックもきちんと動作します(起動する前にゲームパッドモードにしておく必要がある)。大神が起動できるレベルであればそこそこのゲームが期待できますね。

YoutubeでもGPDWIN2での動作検証動画がたくさんありますので、購入前に調べておくと良いでしょう。

図:大神はバッチリ動作します

Windows10ストアアプリゲーム

Windows10のMicrosoftストアには大型PCゲームも並べられています。個人的に検証済みなのはGAMELOFTのAsphalt8はバッチリ動作します(但し、キーアサインが気に食わないのでjoy to keyで変換掛けてます)。しかし、さすがにForza MotorsportsはFPSが全然足りないようです。

動作はするものの、テクスチャ欠けやFPS不足でカクカクなどなど。マインクラフトなどはよく動いてる感じ。

各種エミュレータ

PS2のようなヘビーなものでなければ、概ねほとんどのWindows10対応のアプリケーションは動作します。特に支障もなくゲームパッドでの動作も問題なし。また、ハードウェアエミュレータであるWinX68KNeko ProjectIISheepShaverBasiliskIIなどもきちんと動作しました。

今回は手元にあったBasiliskII + Mac OS 8.1Jを動かしてみました。マウスモードにしておきアナログコントローラで操作する感覚で操作が可能です。非常に古い環境のエミュレータなので動作は極めて快適です。GPDWIN2の解像度は1280×720であるので、同じ設定にして表示させています。

図:68k Macをポータブルで現代に蘇らせる

PCゲーム

Windows10ですからもちろんPCゲームも動作します。SafeDisc、SecuROMといった古いタイプのDRMが掛かっているものはWindows10では動作しません。裏技を使うと解除できるものもあるようですが。。今回はCrossOver Macでも紹介した「Dungeon Keeper FX」を動かしてみたいと思います。

窓化ツールを使う

Goldをインストール後、FXをインストール、日本語化されたものを起動してみました。GPUばりばり使うような最近のPCゲームは重たすぎて当然動きません。FXは実行時にDirectPlayが必要なので別途インストール要求されます。但し古いゲームはそのまま実行すると、GPDWINのディスプレイがもともと縦というのが原因で画面の半分が切れます。

そこで利用するのがDirectXウィンドウ化ツール1.88です(DxWndというのもありますが設定が面倒くさすぎる)。これで窓化する事で動作させることができました。

図:窓化して起動に成功した

簡単に画面切れ問題を解決する

もっと簡単にこの画面切れ問題を解決する手段があります。それが、dgVoodooと呼ばれるDLLを入れること。(D3D8.dll、D3Dlmm.dll、DDraw.dllが対象のファイルです)

  1. サイトのdownloadsをクリック
  2. Latest Versionにあるリンクをクリックしてファイルをダウンロード(現在、v2.62.1)
  3. ファイルを解凍する
  4. 中に入ってるMSフォルダ⇒x86の中身であるDLL全部を、対象のexeが入ってるフォルダにコピー
  5. dgvoodoocplというファイルもコピーしておく
  6. ゲームを起動すると右下にdgvoodooのコピー表示とともにきちんとした状態で起動する
  7. dgvoodoocplを起動して、DirectXのタブを開く
  8. dgvoodoo watermarkのチェックを外してApplyをクリック
  9. これで右下のコピー表示も消えます。

きちんと、フルスクリーンでDirectXのゲームが切れることなく表示されます。

図:フル画面でKeeperFXが起動してくれました

図:dgVooDooは一番手軽に修正できる

ユーティリティ

Joy to Key

ゲームパッドのキーアサイン割当を割り込みして変更するツールとして定番中の定番ですね。特にこれが有効なのはMAMEのようなエミュレータで利用するシーン、またキーアサイン変更のできないWindows10ストアアプリのゲーム類(Asphalt8など)で、好きなボタンにキーを割り当てる事が可能になります。

但し自前でキーアサイン変更の機能を持ってるアプリの場合でも、割り込みしてしまうので、そういったアプリを使う場合には手動でオフにしておく必要があります。

図:ジョイパッドでキーボード操作も可能です

alt-ime-ahk

GPDWIN2は見ての通り、ハードウェアキーボードがついていますが、ものすごく押しづらい。かつてのBlackBerryのようなみっちりしたキーボードです。英語だけならばともかくとして、日本語入力をするのに「半角/全角」なんてキーは存在しません。そうなると、日本語入力はタスクトレイのIMEのステータスからいじることになる。

しかし、それでは非常に不便です。そこでつかうのがこのツール。altキーを一回押すだけでIMEの日本語入力がON/OFF切り替えが可能です。地味なツールではありますがその効果は地味に効いてきます。

SBC for GPDWIN

GDPWINにはない機能を提供してくれる便利なユーティリティ。

主な機能としては

  • Ctrl + ↑↓で画面の輝度の変更を行えるようになります。
  • 電源プラン変更をAltキー+音量 ↑↓で変更できるようになります。
  • 数秒間毎にSDカードへの強制アクセスをできるようにします。(SDカードがスリープにならないように)

図:標準で搭載してほしい機能でもある

Windows10の設定

公式ドライバ・ファーム

GPDWINの公式サイトからOSのリカバリイメージであるファームウェアであったり、ドライバ類を適宜配信している。大型アップデートの場合クリーンインストール状態になってしまうので、要注意である。これらはMEGAアップローダやGoogle Driveにアップされて配信というちょっとアレな方法と、配布されてるアーカイブもRAR形式とちょっとアレだったりする。

  • GPD WIN 2 Firmware of Windows OS (8100Y)が2019/10/10時点最新のファームとリカバリイメージが入ってるもの。
  • GPDWIN2用ドライバ類
  • その他、上記のドライバに含まれていないゲームパッドやキーボード、マウス、タッチパネルのドライバが別途配布されています。

電源オプション

GPDWIN2は初代よりも高性能で容量の大きなSSDが搭載された結果として、エアフローが十分でなくかなりファンの音で悩まされたり、発熱で困るシーンが多くあります。より高性能といっても所詮はこのサイズのPCに搭載されてるCPUなので、ゲームによってはフルパワー状態のままになることも。

そこまでハードなゲームはやらないよという場合にはこれを少し低減する事が可能です。今回はバランスの設定になってるものに対して変更を加えています。

  1. タスクバーの検索窓から「電源オプション」を検索する
  2. 電源オプションを開き、プラン設定の変更をクリック
  3. 次の画面か詳細な電源設定の変更をクリック
  4. プロセッサの電源管理⇒システムの冷却ポリシー⇒アクティブになっていたらパッシブに変更する
  5. 同じく、最大のプロセッサの状態70%に設定
  6. 同じく、最小のプロセッサの状態50%に設定

とくに4.は効果的です。アクティブの場合は温度上昇でまずファンを回し、下がらない時はファンスピード上昇、CPUの処理能力下げるの順番で制御します。パッシブはCPUの処理能力を下げる、下がらない時はファンを回し、それでも下がらない場合はファンスピード上昇という逆順になります。

Windows自動アップデートの阻止

GPDWIN2はWindows10 HOMEが標準搭載されているため、そのままではWindows10の自動アップデートを阻止できません。しかし、GPDWIN2はWindows10の安易なアップデートはドライバが未対応であったり、ファーム未対応の結果、起動できなくなったり不具合が出ることがしばしばあるため、ユーザの間ではアップデートをしないで運用が定石となっています。

そこで利用するのがWindows Update Blockerです。下の方にあるDownloadというボタンをクリックするとWub.zipというファイルがダウンロードされますので、解凍しましょう。中に入ってるwub.exeを起動し以下の作業を行います。

  1. wub.exeを起動する
  2. サービスを無効にするにチェックを入れる
  3. 今すぐ適用をクリック

これは何をしているかというと、サービスにあるWindows Updateのサービスを停止するだけのツールです。停止になるので、手動で更新もできません。更新したい場合にはwubでサービスを開始して、アップデートを実行しましょう。

より高度な自動メンテナンスの停止やCortana関係止めたいといった場合にはWindows10設定変更ツールも有効です。

コマンドプロンプトから無効化する場合は以下の通り

図:Windows10 Pro使いたいところなんだけれど・・

スリープは使わないようにする

GPDWIN2というよりも、Windows10自体に言える問題がかなりある。GPDWIN2からしたら濡れ衣なのですが、そういった問題の1つに「スリープしたら復帰しない」「電源が入らなくなった」「夜中に勝手にスリープ解除されて朝にはバッテリーが空になってた」などいったろくでもない問題がいくつも報告されています。

この問題の解決法は「スリープは使わず休止状態にする」です。

  1. タスクバーの検索窓から「電源オプション」を検索する
  2. 電源オプションを開き、プラン設定の変更をクリック
  3. 次の画面か詳細な電源設定の変更をクリック
  4. スリープの項目をクリック
  5. 次の時間が経過後休止状態にするを開く
  6. 短めの設定分数を指定する

また同時に、スリープ時に充電しない事が重要だと公式でも説明があります。

トラブルシューティング

画面が突然縦になってしまった

GPDWIN2は液晶パネルは通常のPC用ではなく、スマフォなどの縦画面を利用している。其のため、時として縦になることがある。これはWindows10の設定側で修正する事が可能です。

  1. 画面上で右クリック⇒ディスプレイ設定を開く
  2. 設定画面が出てくるので、向きが「縦」になってるので「」に変更する
  3. 変更の維持をクリックする
  4. これでもとに戻る

図:こんな感じになることがある・・・

電源が入らなくなった

このケースは様々な原因があるため必ずしも「コレ」と言えるわけではないものの、直前まで使えていた・Windows10のアプデ後に使えなくなった、充電はきちんとされているといったケースであれば概ね以下の手順で、再度電源が入るようになる(このケースは自分も最近遭遇しました)。

  1. 裏蓋の7箇所のビスを取り外す(プラスドライバーの000)。但し、保証外になる可能性もあるので注意。
  2. SSDの格納されてるパネルのビスを外し、SSDを取り外す。
  3. マイナスドライバーやガワ外しなどを使って、GPDWIN2の周りをなぞると、爪が外れていくのでこれを少しずつ行う
  4. 裏蓋を取り外す。この時、R1やL1のボタンが取れやすいので注意。
  5. バッテリーから出てるフレキのケーブルが銀色の2本のビスで固定されてるので、これを外す
  6. フレキを取り外す
  7. その状態のまま10分〜30分ほど放置プレイ
  8. 再度フレキを取り付け、裏蓋を付けて、SSDを付けてビスを締め直す。
  9. 再度電源を投入してみる

他にもSDカードやUSB機器全部はずしたら起動した、電源ボタンを数回押したら起動したなどというケースもある。

図:ネジを外してフレキを上にずらすと外れる

関連リンク

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