携帯ゲーム機ROG Allyを徹底的に検証してみた
以前、UMPCとしてGPDWIN2を購入し、今もポータブルなハンドヘルドPCとしては活躍していますが、2023年この領域は大きくガラっと変わっており戦国時代に入っています。単純なUMPCと言うよりも完全にゲーム機寄りに振り切っていて、それでいてゲーム専用機にはない拡張性や自由度があるため、結構値が張るものの、大盛況になっています。
そこで、その中でも筆頭格のASUS ROG Allyを購入し、120%ポテンシャルを引き出す為に様々な角度から検証し活用方法をまとめました。
目次
- 1 今回利用するハードウェア
- 2 ライバルゲーム機
- 3 カスタマイズ
- 3.1 カスタマイズの準備
- 3.2 RogAlly本体の設定
- 3.2.1 BIOSに入る
- 3.2.2 Secure Bootをオフにしたい
- 3.2.3 起動時の音を消す
- 3.2.4 バッテリーケアモード
- 3.2.5 スクリーンキャプチャの取り方
- 3.2.6 オペレーティングモードの初期設定
- 3.2.7 七色に光るのをやめさせたい
- 3.2.8 マクロボタンを無効化したい
- 3.2.9 Armoury Createにアプリを手動登録
- 3.2.10 Armoury Createのキーマッピング
- 3.2.11 BIOSやファームウェアアップデート
- 3.2.12 ASUSルータにログイン
- 3.2.13 ジャイロキャリブレーションが追加
- 3.2.14 CPUブーストをオフにする
- 3.2.15 AMDグラフィック設定とRAM割当
- 3.2.16 デバイスの暗号化をオフにする
- 3.3 ROG Allyで使えるハードやMOD
- 3.4 ゲーム特有の設定
- 3.5 イメージバックアップと修復
- 3.6 RAMは交換できません
- 3.7 SSD換装
- 3.8 SteamOSに入れ替える!?
- 3.9 Windows11チューニング
- 3.10 ツールでカスタマイズ
- 3.10.1 DirectX9
- 3.10.2 joytokey
- 3.10.3 DirectX窓化ツール
- 3.10.4 dgVooDoo2
- 3.10.5 winevdm on 64bit Windows
- 3.10.6 DirectX9 Converter
- 3.10.7 FanCtrl
- 3.10.8 Universal x86 Tuning Utility Handheld
- 3.10.9 Handheld Companion
- 3.10.10 Ryzen Controller
- 3.10.11 Switch Power Scheme
- 3.10.12 LaunchBox
- 3.10.13 Playnite
- 3.10.14 Fxsound
- 3.10.15 hidusbf
- 3.10.16 MSI Afterburner
- 3.10.17 ゲームストリーミング
- 3.10.18 リモートマウス
- 3.10.19 G-Helper
- 3.10.20 Anime4K
- 3.10.21 Magpie
- 3.10.22 Daemon Tools Lite
- 3.10.23 PSX2PSP
- 3.10.24 HWiNFO
- 3.10.25 CD Manipulator
- 3.10.26 FSR2FSR3
- 3.10.27 DualSenseX
- 4 プレイ検証
- 5 問題点
- 5.1 セットアップ時の注意点
- 5.2 AMDのデバイスドライバ問題
- 5.3 排熱でmicroSDが壊れる!?
- 5.4 Armoury Create SEの挙動が怪しい
- 5.5 BIOSで性能ダウン
- 5.6 Windows11 23H2でパフォーマンスダウン
- 5.7 コントローラのデッドゾーン問題
- 5.8 音が出なくなる問題
- 5.9 タッチキーボード入力でフリーズする
- 5.10 システムファイルの修復は行ってはいけない
- 5.11 Bluetoothとタッチスクリーンが無効化される
- 5.12 ジョイスティックの不具合
- 5.13 電源を押したけれどパワーオンにならない
- 5.14 Starfieldでエラーが出て起動しない
- 5.15 ドックを使った出力の問題点
- 5.16 タイトルロゴでフリーズする
- 5.17 AMD Adrenalinを開くとエラーがダイアログが出る
- 5.18 左のLEDが高速で点滅する
- 5.19 付属の紙スタンドを無くしてしまったら
- 5.20 修理依頼に対するぼったくり対応について
- 6 関連リンク
今回利用するハードウェア
概要
2023年7月時点では、一番ハイエンドモデルだけがリリースされており、スペック表を見るともうすぐ1つランクしたCPU(Ryzen Z1)を搭載した製品が発売予定になっていた「RC71L-Z1512」ものが(CPU以外はスペックは同じ)、2023年9月21日発売決定しました。価格は89,800円。
RAM 16GB、SSDは512GB(交換可能)となっており、この手のUMPCでは一番最後発となる。Steam Deckよりも寸法も小さいので後発だけあって色々と細かい点で特徴を出してる。
バッテリーケアモードで80%程度で充電を止めて低速充電に切り替わるモードが備わっているのもポイントが高い。ただ、5年掛けて作り上げたということなのですが、ツメが甘い箇所が多いのが玉に瑕。Nintendo SwitchやSteam Deckと比較してちょっとコレはというポイントは早々に改善してほしいところ。
※また、Steam等でゲームを購入していればROG Allyでもデータを引き継げますし、AndroidについてもBluestacksであればスマフォからデータをそのまま引き継げるケースが多いので、ゲーム専用機にありがちな分断が少ないし、将来的にも乗り換えがしやすいのがROG Allyです。もうゲーム専用機毎にゲームを購入する時代じゃなくなったのかもしれません。
スペック
最後発のマシンながら非常に評判が高いのは、Asusという名が通った大手が出してきたという点が非常に強いものの、スペックもチープなものではないという点もあると思います。
Windows11を搭載しており、SSDは交換することが可能(マイクロンのGen4x4 M.2. 2230モデルが標準)。他のメーカーのものに比べてRAMが16GB固定でSSDが標準で512GBしかモデルにないのがアレですが、CPUは現行では最強クラス、重量も軽い。リフレッシュレートも高い故に、多くのゲーマーからのレビューが挙げられています。
CPUのベンチマーク比較はこちらで行われています。SSDはGen4x4 2230と現行で最新のモデルが故に交換時の選択肢が少ない為、現在交換用としての2TBが品薄になってる状態。Western DigitalのSN740 2TBが同じ規格なので使えるという話があります。
また、ROG XG Mobileという外付けGPUでグラフィック強化が出来るという変態仕様になっています。重量は軽いほうということなのですが、現在使用中のGPDWIN2(460g)からすると、148gも重たい。Nintendo Switchが398gであるので200g以上重たいのはポータブル機としては結構不利な重量だと思われます。
価格:125,800円(Amazonだと108,000で購入できたりします)
重量:608g
CPU : Ryzen Z1 Extreme
RAM : 16GB
SSD : 512GB(2TBに自前で交換可能)
バッテリー:40Whr
解像度:1980x1080 120Hz
※ゲームパッドは本体からはXBOX 360 Wireless Controllerとして認識されるようです。
GPUのベンチマーク
ポータブルのゲーミングUMPCであるROG Allyですが、かなり多数のハイエンドゲームも動作します。ただし、デスクトップ機ではないため、どうしてもGPU性能では劣ってしまいます。しかし、ポータブルでここまでの性能を引き出せ、そしてUMPC領域で一つ壁を破った製品としてSteam Deck同様に優れた製品であることは間違いないです。
GPUのベンチマーク比較のサイトによるとROG AllyのGPUの性能的には、3D Mark Time Spyのベンチマークテスト結果はNVIDIAのGPU比較に於いて
- GTX780以上
- RTX1650未満
というポジションです。スコアは2803、この間自分がデスクトップで交換したRTX 4060のスコアが8636でしたので、2023年の低消費電力GPUの1/3程度。ただ単純にこれだけで図れるものじゃなく、FreesyncやFSR対応、Valcan対応など実地のゲームでパフォーマンスを更に引き出してるので、ポータブルマシンとしては一昔前のデスクトップ機を超えています(以前使っていたGTX960がスコア2281でしたので、Detroit: Becom Humanクラスは余裕で動作してしまうのが凄いポイント)
Z1とZ1 Extremeの違い
2023年9月21日、ROG Allyの廉価版であるAMD Z1を搭載したモデルが予告通り登場しました。2万円ほどの差は搭載されてるCPUの差だけになります。ほかはスペック的には同じなのですが、Z1についてそのスペックは
- Z1はCPUコアは6コア12スレッド(Z1 Extremeは8コア16スレッド)
- Z1のGPUは4コア(Z1 Extremeは12コア)
- Z1CPU周波数は3.2/4.9GHz(Z1 Extremeは3.3/5.1GHz)
- Z1CPUのキャッシュは22MB(Z1 Extremeは24MB)
- Z1のグラフィック性能は、2.8TFlops(Z1 Extremeは8.6TFlops。PS5が10.28TFlops)だいぶ差があります。
およそパフォーマンスでは公式ベンチマークレベルだとZ1 Extremeの70%程度に抑えられてるという感じです。バッテリー持ちやハイスペックを要求しないゲームやエミュレータ運用ということであるならば良いのではないかと思います。GPUが相当差があるのでそれ相応のゲームとなると苦しくなる感じ。ただ、2万円でこれだけ差があると、Z1を買うのは個人的にはオススメ出来ない。それだけCPUとグラフィック性能に差がある。
その差が20,000円の差ということになるわけですが、それを見てZ1にするか?Z1 Extremeにするか?ユーザのゲーミングライフにより判断されるということになりそうです。
AMDのCPUの特性
IntelのSpeedstepのような技術は周波数を落として省エネを稼ぐというスタンスなのですが、AMDのCPUは各自のコアを止めて省エネを稼ぐというスタンスのようで、CPUの周波数計測をしても(また電源プランをバランスなどにしたとしても)周波数そのものはあまり下がりません。だからといって省エネではないというわけじゃなく、そもそもの設計思想が異なるので、周波数だけ見て語ることはできません。
よってモニターを見て4GHzとか普通に超えてたりするのですが、それをもって「挙動がオカシイ」ということにはなりませんので要注意。逆に周波数は高くてもTDPは低いというのがAMDの特徴でもあります。
逆に普段はGPUは800MHz程度で動いてるのですが、GPUフルに活用する場合、1.5GHzあたりまで上昇し、その場合のCPUは逆に2GHz台まで落ちていたりするので非常に効率よくCPU/GPUをコントロールしてるのがわかります(Fall Guysなどをプレイしてるとそれがよくわかります)
AMD新技術、来る
FSR3とHypr-RX
現在、ROG Allyにはアップコンバータ機能として、RSRと対応ゲームで動作するFSRの2つが搭載されています。前者はコマンドセンターからオンオフすることで動作するので対応アプリを問わないのですが、後者は対応していないアプリでは効果がありません。より高画質で高解像度で動かすための機能なのですが、現在AMDにてFSR3と呼ばれる新技術が開発中で、9月6日にリリース予定。
同時にHypr-RXと呼ばれる技術も出るようで、こちらはROG Allyにも対応しているとか。ドライバレベルで対応すると思われるので、登場したからと言って即搭載されるということではないと思いますが期待できます。
2023年10月31日の時点ですでに最新版のファーム(MCU v315)、BIOS(v331以上)とドライバにアップデートすることで対応可能です。ゲーム側の対応が必要ですが、Cyberpunk2077などが対応してる事例になります。900pという解像度もサポートされています。
Hypr-RXのオンはAMD Adrenarin Softwareから行うことが可能です。また、Armoury Create上でも個別にオン・オフが可能です。
図:Hypr-RXの機能はここ
図:Armoury Create上から変更
Fluid Motion Frames
フレームレートが3倍になると呼ばれるAMDのFluid Motion Frames技術。中間フレームを生成し残像を抑えながらFPSレートを改善するという技術で、これまでプレビュー版であったものが正式リリースされたようです。AFMFと呼ばれてるようです。デバイスドライバとして導入が必要になるので、対応するドライバがリリースされないと使えない。
まだ、ROG Ally用のデバイスドライバとしてリリースされるかは不明ですが、FSR3は来てるようなので、期待は出来ます。Radeon 780Mには来てるようなので、正式リリースを待ちましょう。
※2024年4月25日、ついにAFMF対応のドライバが配信されました。これまではAMDで配布されていたROG Ally用ではないRadeon 780Mのドライバを使って実現していた一部ユーザが居ましたが、Armoury Create SEのアプデおよびMyASUSアップデートで導入することが可能です。V31.0.24027.1012がそのドライバになるようです。
スムーズさが増す一方入力遅延が発生するかもしれないということなのですが、いずれテストしてみたいです。導入しても現時点ではコマンドセンターには登場せず(将来的に統合予定)、AMD Software Adrenalin Edition上から設定を変更する必要がある。ゲームごとに有効無効を設定することが可能です。
利用する手順は以下の通り
- 全てのアップデートを完了しておくこと
- ゲームのフレームレートは1080pでは55fps以上推奨とのこと。
- またゲームの垂直同期とHDRは無効化すべしとのこと
- ROG AllyのリアルタイムモニターやRTSSなどのFPSカウンターはオフにしておく(これをしないと正しいFPSカウンタが取得出来ない)
- スタートメニューよりAMD Softwareを起動する
- パフォーマンスタブ⇒指標を開き、右サイドバーのオーバーレイを開く
- 指標オーバーレイを有効化および指標オーバーレイのゲーム検出を有効化します。
- 次にゲームタブ⇒グラフィックスを開く
- 下の方にあるAMD Fruid Motion Framesをオンにする(一緒にRadeon Anti Lagが有効化される)
図:オーバーレイの設定
図:AFMFの有効化
整備済み製品
AppleのiPhoneやMacbookは昔からユーザから回収した故障品を整備し直したリファービッシュ品というものが販売されていたりします。きちんと部品交換をした上で売られてる中古品になるわけですが、新品よりも結構安く発売されているため、お金に厳しい環境の人でも手に入れられるチャンスなので、ありがたい存在だったりします。
ASUSのROG Allyもこのリファービッシュ品というものが放出されているようで、Z1 Extremeの品のみですが、80,000円で手に入るということでつい最近も放出されましたが、一撃で無くなりました。頻繁にウォッチしておかないとやはり買いたいけれど躊躇してる層がいるのでなくなっちゃいます。
今後ROG Allyが広く出回れば本体価格の低下や、更にリファービッシュ品も多数出回るかもしれないので欲しいけれどなぁという人はウォッチしておくのも良いかも知れません。
外部GPU
ROG AllyはASUSの外付けGPUである「XG Mobile」だけが外部GPUとして利用可能です。非常に高額な為、ちょっと普通の人はなかなか手が出せるものじゃないと思います。そこまでして使うか?という問題点もあります(コネクタも専用設計となっています)
では、USBポートで使えないか?ということですが、ROG AllyのUSBポートは通常のUSB Type-C 3.2であって、Thunderbolt3,4に対応したポートではない為、汎用の外部GPUが使えません。後継機がもし出るならば、XG Mobileポート潰して、Thunderbolt4対応のUSB 4.0のポートを増やして欲しいところです。
過去にはROG XG Mobile GC32LというRadeon RX 6850 XR搭載のXG Mobileという安価なものもあったのですが現在は販売終了しています。
また、コストパフォーマンス的に割に合わないだけじゃなく、ROG AllyではハイエンドのRTX4090のXG Mobileは生かせないといった報告もあったりするので、eGPU買うお金で普通にゲーミングPC一個構築したほうが幸せになれるかと思います。
後継機の噂
2024/1/27、ASUS Indiaの副社長がROG Allyの後継機を計画してるという話が出ています。Steam Deckはしばらくの間は現行機のまま継続し後継機を考えていないという考えのようですが、ROG Allyについては2024年に後継機を出す発想のようです。
確かに現行機は後述にもあるように数々の課題を持ってるのは事実で、これらの問題点をクリアしたよりパワーアップしたUMPCとしてリリースするのは十分ありえる話ですが、しかしそうなると現行機のライバル機種のようなよりスペックを向上した結果、かなり高額なものになってしまうのではないかとちょっと懸念点があります。
どういった方向性でアップデートがなされるのか?ウォッチしていく必要がありそうです。
2024/5/10、後継機の話題が現実化しそうです。ROG Ally Xとして登場し、後継機というよりはSteam Deck同様の改良版としてのリリースになるとのこと。その詳細情報は各種ブログでも紹介されていますが、正式には2024/6/2に発表(Computex Taipei 2024で発表予定)になるようです。ソースは海外サイトのThe Vergeで現在までに出ている情報としては
- Steam Deck同様に有機ELディスプレイ搭載でバッテリー駆動時間を伸ばす?
- バッテリーそのものの増強
- SSDやRAM容量の増強(1TB / 32GBがくるかな?)⇒24GBという半端なサイズの噂も
- SSDもM.2. 2230ではなく、交換が用意で調達も簡単なM.2. 2280になる
- RAMの規格アップで速度向上(LPDDR5X-7500)
- ジョイスティックも簡単に交換が可能になる
- 問題であったmicroSDカードスロットはヒートシンクから遠ざけ破損の問題を改良
- 予想価格は12万円台と言われてる
- ボディサイズは現行の白から黒へと変更になるみたい
などなど。どのくらいの価格になるのかが気になります。
ライバルゲーム機
先発で発売されてきたゲーム特化のUMPCがいくつかリリースされています。それらと比較するとスペックや重量面でRogAllyは有利で、さすが大手のASUS提供といったところではあります。
RogAlly含めてこの領域、全てがAMDのRyzenで占められていて、Intelの影は殆ど無いのが面白い。
Steam Deck OLED
兼ねてより注目されてきてようやくリリースされたこの手のPCでは有名所の1つ。LinuxベースのSteamOS搭載といいつつも、Windows11に載せ替えることが可能で、基本的にはSteamをポータブルで楽しめるというコンセプトの元、様々なアプリを追加することで広く対応する。各種レビューを見ていても、価格面では特に有利。但しその分スペックは抑えられている。(デスクトップモードにてSteamのProtonを使えば、Epic Gamesなども動作するようです)。
一応512GBのSSDモデルや16GBのRAMという具合に基本的なスペックについては満たされている上に、ハイエンドではSSDの交換も可能。スペックが抑えられている分、RogAllyよりもバッテリー面でも有利。Nintendo Switchが720p程度の画質であるので、必要にして十分と言えるラインに収めた感じです。また、タッチパッドがついてるというのも他にはない大きなポイントです。
コントローラの操作性についても評判が高いです。また、SteamOSにはProton搭載なので、Windows用のSteamゲームが動作するようで、その点もポイントが高い(Windows用のDetroit Become Humanも動くみたい)。こちらに動作確認リストがあります。SteamVRについては未対応であるものの、OpenVR-xrealAirGlassesHMDを利用したり、ALVR経由で動かすといった手法が試みられています。
※2023年6月、SteamDeck2情報の謎リークがありました。
※2023年8月、海外でmacでいうところの再整備品である安価に購入できる認定再生品販売が開始されたようです。
※2023年11月、限定モデルですがSteam Deck HDR OLEDというモデルが発売。但しこれはSteam Deck 2という位置づけではない特別モデル。バッテリーは50Whrに増加、重量は640g、排熱性能向上、リフレッシュレートは最大90Hz、アナログスティックのデザイン変更など後継機と言えるレベルでの修正も入っていますが、性能そのものが向上はしていません。64GBモデルが消えて、これまでのLCDモデルは256GBのみになり、値下げも実行されています(256GB LCDモデルは59,800円に)
価格:84,800円
重量:640g
CPU : Ryzen Zen2
RAM : 16GB
SSD : 512GB
バッテリー:50Whr
解像度:1280x800 90Hz
Legion Go
Lenovoが現在Legion Goと呼ばれるゲーミングポータブルPCが発売開始されました。RogAllyよりもずっとスマートなデザインではある。PCメーカーがこうして参入してくるのはAsusについで二番目になるか?
小出しに出てくる情報によると、ROG Ally同様にZ1 Extreme搭載で一部ではSwitchのようにコントローラ部分が着脱できるのだとか。スペックは非常に近しいものの、画面が8.8インチと大きすぎる・・・当然それは重量に跳ね返ってくる。USB4.0を搭載しWiFi6やBluetooth 5.2に対応などスペック面で上を狙ってきてる機種になるようです。AMDのFreesyncに未対応という情報が気になる点。
価格:121,480円
重量:854g(コントローラ部分とりはずすと640g)
CPU : Ryzen Z1 Extreme
RAM : 16GB
SSD : 512GB(1TBモデルもあるようだ)
バッテリー:49.2Wh
解像度:2560x1600 144MHz
AYANEO Air
UMPC界隈ではじわじわと名を上げてきてるのが、AYANEO。2023年発売のAYANEO Airは薄型と軽量を大きな特徴として、それでいて搭載できるRAMは実は他のライバルよりも上の最大32GBだったりする。またSSDも他が512GBとしてる所を最大で4TBモデルを出してくるなど、売りにしてるポータビリティ以上にスペックでも他を凌駕してたりする。
比較スペックを揃えて見ると以下のような形になる。Switchよりも小さくハイスペックとはいえ実力が不明な点は多い。
価格:113,675円
重量:398g
CPU : Ryzen 5560U
RAM : 16GB
SSD : 512GB
バッテリー:28Wh
解像度:1920x1080
GPDWIN4
ポータブルゲーミングPCの草分けといったら、GPDWIN。他にもノートブックのMaxなどもリリースしていたりする。自分もGPDWIN2を所有していて、ハンドヘルドながらコントローラが搭載されていて、背後にもLRのボタンもあるものの、常々排熱の問題点等ありながらSSD交換も可能ということで人気がありました。
ブラックベリーのように物理キーボードが搭載されていて、ゲーム機特化というよりもゲーム機寄りというポジションになっている。GPDWIN4では最大32GBのRAM、2TBのSSDのモデルが用意されており、キーボードはスライド式となっていて筐体そのものはゲーム機に特化する形に仕上がっている(PSPのような形)
標準がWindows11で、SteamOSも別途サポートしてる。現在は512GBが完売で以下は1TBモデルの仕様。価格面はちょっと高いかなぁ・・・
※GPDWIN4 2023というモデルがRAM 64GB, SSD 4TB, CPUはRyzen 7 7840Uで登場するとの事。同時に、GPDWIN Miniというものもリリースされるようで、既にウェブサイトが構築されています(こちらは旧GPDWIN2のようなスタイルのUMPCみたいです)。
価格:149,800円
重量:598g
CPU : Ryzen 6800U
RAM : 16GB
SSD : 1TB
バッテリー:45.62Wh
解像度:1920x1080
ONEXPLAYER mini Pro
ポータブルゲーム特化のPCとしては割りと対抗馬に上げられるのがONEXPLAYER。特にこのモデルは7インチモデルにも関わらず、GPDWIN4同様にハイエンドのCPUを搭載し、RAMも最大32GB、SSDも2TBが選べるなど、利用者のことがきっちり考えられているモデル。価格面でも非常に安い部類に入り、重量も軽い方に入ります。
Windows11搭載となっていて、他のモデルよりもコンパクトなのでその点でも評価が高い。ONE-NoteというノートPCも出してるあたり、GPDWINと非常に似た会社の対抗モデルと言える。実はこの会社は同じような機種でIntelモデルも出していたりする。
※Ryzen 7840U搭載のONEXPLAYER2 Proが発売予定になっています。また、更にハイスペックなONEXFLYが8/11よりクラファン開始とのこと。
価格:99,800円
重量:612g
CPU : Ryzen 6800U
RAM : 16GB
SSD : 512GB
バッテリー:48Wh
解像度:1920x1200
OneXPlayer X1
Intel Core UltraのUMPCというか、ゲーミングタブレットが現在進行中のようです。ベータテスター段階でまだ販売はされていません。ゲーミングUMPC界隈は殆どがAMD Ryzenで占められており、あえて出たばかりのCore Ultraプロセッサで出してきた初の製品になるようです。
そもそもタブレット業界自体がスマフォの大型化でiPad一強になりつつある中で、タブレット形式で出してきたという点に差別化を図りに来てるなと感じる一品です。スペックは16コア/22スレッド(最大周波数4.8GHz)、外部GPUとしてOculinkポート装備、RAMは32GB/64GBの2モデルを用意するようで、スペックは十分過ぎますが、値段が未公表なので気になるところ。
ただ、UMPCとは言い難いのはタブレットであるためゲームをするとなると別途コントローラは用意しての自宅での利用になるかと思います。
AOKZOE A1 Pro
割と最近に発売されたZen4アーキテクチャのハイエンドCPU搭載のモデル。RAMは最大32GB、SSDは最大2TBとなっていて、バッテリーサイズも大きい。その反面それが故に重量が他よりも大きく価格も高い。但しランクしたのモデルの場合は10万円台となっていて、重量級は嫌だというライトユーザ向けモデルが選択肢として挙げられる。
クラウドファウンディングモデルは64GBものメモリを搭載したものがあるとか。CPUの能力的にはRogAllyとほぼ同じくらいのスペックになってるとのことで、重量とストレージな面で不利なのが目立ってしまってる。持ち運びを重視せずの据え置きポータブルとしてスペック至上主義な人に向いてるマシンと言えるかもしれない。
価格:119,800円
重量:729g
CPU : Ryzen 7840U
RAM : 16GB
SSD :1TB
バッテリー:65Wh
解像度:1920x1200
AYANEO Pocket S
WindowsベースでもなくLinuxベースでもない、AndroidベースのUMPCスタイルの製品がリリース予定のようです。WiFi7対応という触れ込みですが、詳細は不明。
Androidベースということなので、Steamなどはリモートでしかプレイが出来ない点やWindows用アプリは動かせないということになるため、どちらかというとクラシックエミュレータ専用になるのではないかと思います。確かにAndroid用ゲームでもハイエンドなものはありますが、このスタイルに対応してるものは非常に少ない為、選択肢としてはちょっと微妙な感じがします。
同類のAndroidベースのハンドヘルドは結構発売されていて、Anbernicなどは代表例ですが中華製なので怪しい感じがする。
AYN Loki
日本語サイトも無く、レビューも非常に少ないちょっと怪しい感じのポータブル機。Amazon等にも乗っておらず、こちらでは販売されている模様。圧倒的に知名度が無いので、いかほどのものなのかも不明。スペックだけ見ると必要十分なのだけれど。画面サイズが他よりも小さい6インチでその分重量もコンパクトとなってる。
Windows11搭載となっていて、2022年6月発売という情報とこちらのレビュー以外にYoutubeでもレビューしてる動画を見かけない。
価格:117,800円
重量:568g
CPU : Ryzen 6600U
RAM : 16GB
SSD : 512GB
バッテリー:46.2Wh
解像度:1920x1080
Orange Pi Neo
シングルボードコンピュータでそこそこ名がしれている「Orange Pi」。中国企業なのですが、そこからハンドヘルドPCとしてOrange Pi Neoというものがリリースされる模様。ただし、LinuxベースでありManjaro Linuxと呼ばれるOSが搭載されているようです。
1920x1200の解像度で120Hz対応ということのようで。USB4ポートが2つ搭載され、RAMは16/32GB搭載。CPUはRyzen 7840Uなので他のライバル機種と遜色のないものが搭載とのこと。スペックを考えたらWindows11も動くのではないかと思われるもの。
ただし現時点でスペックがわかっても詳細な情報は無し。
MSI CLAW
大元の情報はリーク情報のみのMSIから発売されるらしいと言われてるUMPCがMSI CLAW。ようやく2月に入って公式サイトがオープンしました。Steam DeckやROG Allyと同様のスタイルで出てくるようで、CPUはIntel Core Ultraが搭載されるという話です。RAMは32GBモデルはリーク情報の中にあるようですが、実際の発表は2024年のInternational CESまで待つ必要があるようです。
リーク元は中国のサイトのようですが、MSI Gaming公式Xのポストにはティザー動画が公開されています。Core Ultra搭載となると前述のOneXPlayer X1についで2つ目となります。
すでにMSIの前にIntel Core Ultra 7 155Hのグラフィックチップでのゲーム検証が行われていたりします。参考になるかもしれません。
A whole new breed of MSI dragon is coming.
Get a grip and stay tuned.#MSIxCES2024 #RGB #Gaming pic.twitter.com/W9mp2cDo9w— MSI Gaming (@msigaming) January 4, 2024
その他
さらにキワモノとしては、PSPのガワだけ活かして中身をRaspberry Piに置き換えたPSPiと呼ばれるマシンを開発しちゃってる人がいるようで。PSP自体もかつて、カスタムファームウェアで改造し、様々なエミュレータを動作可能にした時代がありました。PSPiについての詳細はこちら。
一方で資金難やコロナ禍で商品化できずに散っていったSMACH Zといったような幻のマシンなどもありますが、日本企業が一切この領域に入ってこないあたりが、非常に残念な状況です。
カスタマイズ
カスタマイズの準備
RogAlly単体で色々やってやれなくもないのですが、仮想キーボードやコントローラでWindows11の設定関係をチューニングするのは非常に面倒です。カスタマイズ関係を行う場合には、
- Bluetoothキーボード
- Bluetoothマウス
- できればUSB Type-CのUSBハブ
を用意しましょう。特にUSBハブはこの先も色々なシーンで役に立つと思われるので1本用意しておくと良いでしょう。Google Chrome + Chrome Remote Desktopを入れてPCから遠隔操作も楽にセットアップが可能です。
またAndroidスマフォをキーボードやマウスの代わりにして利用するリモートマウスアプリを使うという手法も便利だと思います。
RogAlly本体の設定
フレームレート制限やTDP変更、ランチャー動作の設定など、RSR, FSRなどの機能の操作方法と検証をしてみています。
BIOSに入る
PCであるのでBIOSが搭載されています。またBIOSレベルで変更を行う箇所も多数あるので、入り方は覚えておきましょう。
- 電源をオフの状態にする
- 電源を投入したら、音量マイナスボタンを押し続ける
- BIOS画面が出たらボタンを離す
これだけです。PCとは入り方が異なるので注意。
Secure Bootをオフにしたい
ROG AllyのBIOSでは標準でSecure Bootがオンになっています。しかし、ChimeraOSに入れ替えたいであったり、USBブートをさせたいといったようなケースに於いて、Secure Bootがオンのままだとブートできません。そこでこれをオフにしたい場合なのですが、癖があってハマりポイントになっています。
以下の手順でオフにすることが可能です
- BIOS画面に入る
- セキュリティタブを開く
- ユーザレベルでのBIOSパスワードを先にセットする(これを行わないとSecure Bootオフが無効化できない)
- 次にSecure Bootの項目を開いて、無効を選択する
- 設定を保存して終了する
とくに3.のBIOSパスワードをセットしないと、なぜか無効化にして保存しても再度BIOS画面に入ると有効化に戻ってしまうようになっています。
起動時の音を消す
Rog Allyの起動時のサウンドが鬱陶しいという人は多いです。これはBIOSのレベルで設定してるものであるので、以下の手順で消去可能です。
- BIOS画面に入る
- Yを押してAdvanced Modeに入る
- Advanced項目に移動する
- Animation Post Logo Configurationを選択
- Animation Post Logo AudioをDisabledに変更する
- Save&Exitに移動する
- Save Changes and Exitを選択する
- OKをクリックして完了
これで起動時の音が消えるのでスッキリします。
バッテリーケアモード
ROG AllyにはノートPCのようなバッテリーケアモードが搭載されています。これをオンにしておくことで、充電していても80%で充電を止めてくれて、内蔵バッテリーの寿命を可能な限り伸ばしてくれます。フル充電されないのでポータブルで運用するには不安という面はあるものの、実際にポータブルで使う機会はそこまで無いので、そう考えるとこの機能は普段はオンにしておくべきでしょう。
設定方法は以下の通りです。
- MyASUSアプリを起動する
- 左サイドバーを開き、「デバイス設定」を開く
- パフォーマンス内のバッテリーケアオードをオンにする
これで、腹八分目になります。
図:バッテリーケアはオンにしておくべし
スクリーンキャプチャの取り方
ゲームやRogAllyの操作などでデスクトップのスクリーンショットを取りたいことがあります。この場合、Snipping Tools起動していちいち全画面で取るというPCのようなことは非常に煩わしいです。
以下の操作でドキュメント=>ビデオ=>キャプチャの中にスクリーンショットが取得されます。
背面のボタン(マクロボタン) + Aボタンでショットが取られて、上記のフォルダに保存されます。現在アクティブなウィンドウが取得されるようです。
オペレーティングモードの初期設定
Armoury Create SEに於いてのRogAllyのオペレーティング・モードがTurboモードになっています。フルパワーを常に出せる状況になってるわけですが、あまり好ましい設定ではありません。そこでこれを変更したい場合には以下のように変更します。
- Arnoury Createを起動する
- 設定=>オペレーティング・モードを開く
- オペレーティングモードがTurboになってるので、自分はこれをパフォーマンスに変更しました。
- GPU設定からRAMからGPUに割り当てる量を変更できます。
図:デフォルトをパフォーマンスに変更する
七色に光るのをやめさせたい
個人的に鬱陶しいのとバッテリーの無駄遣いであるので、アナログコントローラの七色に光る状態をやめさせたいと思い、以下の設定を行っています。
- Arnoury Createを起動する
- 設定=>ライティングを開く
- ライティングがレインボーになってるので、スタティックに変更
- 輝度が表示されてるので、これを0%に変更する
マクロボタンを無効化したい
Rog Ally背面にある2つのボタン。組み合わせるとスクリーンキャプチャや仮想キーボードを表示するなど色々とできる反面、ゲームのプレイ中に触ってしまい、その度にゲームが中断されたり無駄にスクリーンショットが取られたりで非常に迷惑な機能でもあります。これは完全に設計不良ですね。
これを無効化する手順は以下のとおりです。
- Armoury Create SEを起動する
- 設定を開く
- コントロールモードの設定を開く
- ゲームパッドモードの設定を開く
- キーマッピングの中の下の方にM1, M2というのがあるでタップする
- それぞれの「二次機能として設定」のチェックを外して閉じる。
これでゲームパッドモードの時には作動しないようになります。必要ならばデスクトップモードに切り替えてからキャプチャーを取るなどすれば良いでしょう。
図:これでゲームの邪魔にならなくなる
Armoury Createにアプリを手動登録
驚くべきことにこのArmoury Createというゲームランチャーですが、ゲームの手動登録する機能がありません。スタートメニューに存在していないと登録できないという出来の悪さ・・・例えばインストーラの無いようなふりーむのゲームなどはそのままでは登録ができないのです。
登録方法は、スタートメニューにショートカットを作成すれば、Armoury Createからは見えるようになるのでその手順で登録します。
- アプリのexeのショートカットを手動で作成しておく
- タスクバーの虫めがねから、「ファイル名を指定して実行」を検索して開く
- ダイアログに「%USERPROFILE%\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\」を入力して開く
- フォルダを一個作成しておく
- 4.の中に1.のショートカットを移動させる
- Armoury Createを一旦閉じて再度開く。
- すると追加をクリックするとスタートメニューに登録したショートカットが出てくるので、それを選ぶと登録ができます。
図:無事に手動登録できました
Armoury Createのキーマッピング
あえて、Armoury Createのキーマッピングを使わずとも昔からある後述のjoytokeyなどを利用すればできることではあるのですが、このツール自体もデフォルトでキーマップが施されています。特に変更する必要はないのですが、一部のゲーム等で利用するファンクションキーなどを割り当てたい場合が存在します。
特にブラウザゲーのF11キーでの全画面表示のオンオフなどやAlt+Enter、ESCキーなどなどの組み合わせキーなどです。とりわけデスクトップモードでは左のLキーなどはあまり使われていないのでここにそれらのキーを登録しておくと良いでしょう。より快適になります。
※Wolf RPG Editorの場合は、F12キーがメニューに戻るキーだったり、F4で画面サイズ変更などが指定されてるので、それらをキーマップに追加しておくと良いでしょう。
図:F4キーを割り当てて見た
BIOSやファームウェアアップデート
ROG Allyは頻繁にBIOSやファームウェアアップデートが降ってきます。これによって様々な問題点が解消されたり、新機能が追加されたりするので積極的にアップデートするべきではあるのですが、後述のトラブルシューティングにもあるように逆にアプデしたことでパフォーマンスダウンや余計な問題が発生するなども起こり得ますので、情報を得て安定したなと判断してからアップデートすると良いでしょう。
このアプデですが、2つのアプリからそれぞれ別の項目としてアップデートが降ってきます。
- MyASUS - BIOSやGPU・サウンドドライバなどが配布される
- Armoury Create - Armoury Create本体やサービスコンポーネント、ファームウェアが配布される
2023年12月15日時点では最新版にアプデしていますが、非常に安定するようになりました。現時点でBIOSはRC71L.335、GPUは31.0.22017.3004、ファームウェアはGA80100.RC71LM.316となっています。
図:ようやく落ち着いてきた感じ
ASUSルータにログイン
MyASUSからASUSのWiFiルータに接続して、QoS設定をオン・オフ出来たりします。ルーターの状況確認なども出来るのでゲーミング環境がどうなっているのか?をすぐに調査できるのは素晴らしい機能。
図:ASUSルーターと相性が良い
ジャイロキャリブレーションが追加
2023年12月のArmoury Createのアップデートによって、新機能である「ジャイロ」が搭載されました。v1.4.6.0から搭載されています。設定=>コントロールモードの中にジャイロスコープコントロールとして追加されています。ジャイロとは、スマフォでもそんざいする傾きを検出してコントロールする機能で、左右に傾けることで方向キーと同じような挙動をするもので、おなじみのアレです。
このコントロールモードでは他にもアナログスティックやトリガーキーのキャリブレーションも可能で、以前あったコントローラのデッドゾーン問題の解決のための機能と思われます。
図:PCでどうやって使うのかな?
CPUブーストをオフにする
2023年12月のArmoury Createのアップデートによって、RyzenのCPUブーストをオフにする機能が装備されました。これによりCPUが4.5GHzに上昇するのを停止することが出来、いくばくかのバッテリー持ちの改善や発熱の改善に繋がります。そこまで重いゲームをプレイしてるわけではないのであれば、CPUブーストはオフにしておくと良いでしょう。
以前は、こちらのエントリーにあるようにレジストリを編集して電源のパネルからオフにするといったような面倒が手順が必要でしたが公式にサポートされるようになりました。
図:細かい設定が増えてきました。
AMDグラフィック設定とRAM割当
2023年12月のArmoury Createのアップデートによって、GPUに割り当てるメモリ量が1GB単位で割当が可能で、さらに「自動割り当て」という楽ちんな機能が搭載されました。一部のゲームでメモリを固定的に割り当ててると、メインメモリが枯渇してメモリ不足になるケースがありましたが、この設定によって動的にRAMとGPU割当が変動するので、よりスムーズに大型タイトルをプレイできそうです。
また、Radeonグラフィック設定が追加されて、RSRのオフやAnti-Lagのオフなど細かいGPUオプションを指定することが出来るようになりました。
図:GPU周りが増強されました。
デバイスの暗号化をオフにする
本来持ち運ぶPCはセキュリティ面を考慮してWindowsのBitlockerはオンにしておくべきです。一方でBitlockerのデバイス暗号化はディスク読み取りのスピードを落とすことになるため、パフォーマンスダウンとなります。
本来、BitlockerはWindows11のProfessionalに於いて搭載されていますが、ROG Allyに搭載されてるHomeであっても、デバイスの暗号化設定は存在しデフォルトでオンになっています(BitlockerそのものはHomeには搭載されていない)。この機能は以下の手順でオフに出来ます。自宅でしか利用しないようなケースでは、オフにしておいても差し支えないと思いますが、自己責任です。
- 設定アプリを開く
- プライバシーとセキュリティを開く
- デバイスの暗号化をオフにする
極限までパフォーマンスを稼ぎたいという人はしておいても良いかもしれません。
図:暗号化設定の場所
ROG Allyで使えるハードやMOD
ROG Allyで利用することの出来る外部ハードウェアやMODの類に関する情報をまとめています。MODに関しては海外が殆どで、バッテリーやらRAM交換といったような究極のMOD情報をあつめてるAllyModsなどのサイトも参考になります。個人的にはドックが欲しいのですが、現時点でHDMIにてFreesync対応、120Hz出力などに対応してるものが存在しないので、出てくると良いなと待機中。
USBハブ
各種初期化やmicroSDカード・USBメモリ、有線キーボード・マウス等を接続、HDMI出力をしたい場合には1個しかないUSB Type-Cのポート1つでは全然足りません。よって、ドッキングステーションやUSBハブが必要になるのですが、普段からそんな接続をして使うというわけでもないので手持ちのMacbook Airで使ってるものを流用してみました。
自分はGIISSMOのものを使ってみていますが普通に利用可能です。Type-A2つと電力用と含めてのType-C2つ。HDMIが1つ付いているので持ち運びも簡単。ドックにしてしまうと他で流用が効かないので、個人的にはこちらがオススメ。もちろん、Bluetoothで運用も良いのですが、復旧などの際には使えないので、何かと1個持ってると捗ります。
※但し、以下のハブでの出力でハブ経由でHDMI出力を実施してみましたが出力されませんでした。PCはできるのですが。ということで、USBハブ経由でも出力できるものを現在探索中。
HDMI出力
USB Type-Cが1個しかないROG Allyですが、このUSB Type-Cという形式がHDMI出力もできるので、そのままType-C ⇔ HDMIのケーブルが手元にあればモニター出力や音声の出力も可能です。出力するとROG Ally側は画面が消えて、モニタ側に出るようになっています。ただ、充電しながらという事であるならば前述のようなUSBハブが必要です。
画面のキャスト
画面のキャストはWindows11では標準で対応してるので2パターン試してみました。キャスト先はFire TV Stickを利用。Fire TV Stickには別にAirRecieverアプリを入れてあります。
- 標準機能での画面のキャスト
- Chromeを使った画面のキャスト
標準のキャストの場合は、Miracastであるので、Fire TV Stick標準のキャストを有効にしてからでないと使えない上に、音声は送信されません。一方で、AirRecieverとChromeの機能を使ったキャストの場合は、画面も音声も送られます。但し、RogAlly側からも音声が出てしまうので、ここが悩みどころ。ですが、どちらも若干の遅延は生じるものの、画面を送ることができます。
また、Macbook Airに入れたAirServerに対してのキャストはChromeからのキャストで利用可能。音声も送ることができるので、Mac側で映像をそのまま録画が可能=>OBSなどで配信などに使えるのでは?ということで色々と捗るかもしれません。
PS5コントローラ
手元にあるPlaystation5用のコントローラを接続して動かせるか試してみました。Bluetooth接続&有線接続共にバッチリ動作。USBハブ経由で動かしてもきちんとROG Ally側で認識されてそのまま利用が可能でした。但し、Bluestackのようなものの場合は有線接続でないと認識されないので要注意。
外部モニターとスタンドを合わせて利用すれば、2人でプレイや据え置き機のような運用も可能です。また、あえてPS5コントローラを使うことのメリットとして
- 本体のアナログコントローラをなるべく酷使せず壊れないように保全するといった目的もあります(正直PS5コントローラのほうが使いやすい上に壊れても買い直せば済む話なので)。
- 重たい本体を持ちながらのプレイをせずに済む(HDMI出力できますし)
- 2人以上のパーティプレイならばBT接続で何台も繋げてプレイが可能
- 何よりも本体の操作性よりも、PS5コントローラ繋げたほうが断然操作性が上なので、シビアなコントロールを要求するゲームほどPS5コントローラ使ったほうが良い
といったことが上げられます。ポータブルなRog Allyですが据え置き機として割り切って使ったほうが個人的には良いのではないかと思います。
クリアバックカバー
海外では、このたびROG Ally用の透明バックカバーがJSAUXより発売されたとの情報をRedditで入手。既存のバックカバーを取り外してこのカバーに交換するもので、値段は$40くらい。同様のものがこちらでも掲載されていてKickstarterとして募集してるようです。
このパネルに交換することで、後述のOCuLink拡張キットを取り付けるための改造パネルとして使うようで、ちょっと欲しいかも。日本ではこういったものが後追いで出てこない社会なので、海外でのROG Allyの熱量を感じます。
図:更にこれを改造する人もいるようです
OCuLink Kit?
ROG AllyのeGPUコネクタは、ASUS独自のものであり汎用性がありません。よって、使いたい場合には、高額なROG XG Mobile (2023)を購入する必要性があります。ということで、海外のフォーラムでOCuLinkの拡張ボードを作成し、前述の半透明バッククリアカバーに穴を開けてポートを出す形で使えるようにしたOCuLink対応eGPUを使えるようにしたという人が出てきています。
ついでにUSB Type-AとType-Cのポートも一個ずつ追加できるようで、なかなかおもしろいキットです。また、このキットを取り付けることで、2280のSSDに交換も可能になるとのこと。
対応のeGPUについてもこちらで紹介されています。
図:コミュニティで生まれる拡張ボード
GB OPERATOR
ROG Allyのレビュー動画を見て回ってる時に見つけた海外のEpilogue社の製品である「GB Operator」を使ってのゲームボーイをROG Allyでプレイする動画。実際のカートリッジを使ってプレイするものなので、手軽で誰でも出来、すべてのカートリッジに対応してるとのこと。海外品なので輸入がちょっと大変かもしれませんが、ROG Allyでのゲームの選択肢がまた1つ増えます。
Linuxでも動作するということですので、Steam Deckでも動かせるそうな。
ただしプレイするにはEpilogue Operatorというソフトウェアをインストールする必要性があるようです。
ROG Ally Back Modcase
2024年1月末にMakuakeにてROG Ally用の放熱バックカバーが発売されます。前述のクリアバックカバーのようなもので、それに加えてキックスタンドや放熱シートがついたスグレモノ。こちらが公式ページで日本で発売されるのは嬉しい一品。プレスリリースページはこちらから確認出来ます。
SDカード問題や発熱問題がどうしてもつきまとうUMPCに於いて、このMODは直接的にクーリングに貢献するものになるので、自分もちょっと検討中。放熱でCPUの限界点をより引き上げるだけじゃなく、その分だけバッテリーの持ちにも影響するでしょう。キックスタンドがあることで自立できるので、外付けドックで立たせるといったことも不要に。
他にもこのサイトではROG Ally用のサードパーツが発売されるようで、ジョイスティックの交換パーツや20Wクーリングファンなど魅力的なパーツがあるので、公開したい場合でも保守パーツで期待できそうです。
図:最強のMODパーツになるかも
ROG Ally用ケース
旅行などでROG Allyを持ち運ぶのにあたって、専用のケースの必要性を感じます。よく売ってる単純にチャックでしめて包み込むような柔らかい素材のケースではなく、わりとハードなケースでガッチリ守る系が好きなので、ちょっと検討中なのがProCase ROG Ally 2023。価格も安いので手を出しやすい。
単純にバッグに裸のまま放りこんで持ち運ぶと、特にスティック系にダメージが発生する場合があるので、こういったケースに格納しておくのはポータブルではもはや必須のものと言えます。端子へ埃侵入なども考えると、家で使うだけであっても必要になるのではないかと思います。
ホールセンサージョイスティック
ジョイスティック(アナログコントローラ)は、ドリフト問題と縁が深いです。勝手にコントローラが動いたり、オカシナ方向に固定されてしまっていたりと。ゲームの実行に非常に悪影響を与えるため、ROG Ally本体でコントロールするのではなく外付けBluetoothコントローラで動かすなんて人も居ます。
しかし、このコントローラをホールセンサージョイスティックのパーツに交換することでドリフト問題を解消し、快適なゲーミング環境にしようという人が世界には居ます。以下の動画はその交換方法。またAmazonでも交換用パーツが出回るようになってるので、壊れた場合にはこういったパーツに自分で交換するのも良い選択肢でしょう。
ゲーミングPCドック
自分の場合、あまり外部に持ち出して使うということが無いので、ROG Allyとは言え据え置き機として利用しています。ゆえにこういった自宅で据え置きというケースであるならば欲しくなるのがゲーミングPCドック。但しこの界隈は注文しても届かないといったようなケースも多く自分もそういったケースに遭遇しました(特に冷却ファンついてるドック。中国製が多く怪しい一品)。
そんな中自分が手に入れて十分な能力と思って使っているのが、UGREEN Steam deck/Switch/Rog Ally/Legion Go用TVドック 9-IN-1 USB-Cハブ ドッキングステーションというもの。
主な特徴は
- SDカードの読み書き(本体に刺す必要ないのは良いポイント)
- Gigabit Ethernetポート搭載
- PD対応で出力85Wに対応
- USB Type-CおよびType-Aの3.2を搭載(合計4ポート)
- 4K60HzのHDMI出力対応
- SteamDeckやROG Ally等に幅広く対応している
ドックを利用する利点としては
- Ehternet接続で安定した速度でオンラインゲームをプレイすることが出来る
- PS5コントローラを優先接続してのプレイがしやすい(直接接続だと取り回しで苦労する)。特に複数台接続した場合は。
- キーボードやマウスなどを接続しての操作はハブよりも扱いやすい
- ROG Allyがポート1つのみであるため、ハブを使うとどうしてもとっ散らかる。
といった具合に据え置きにとって必要とする利便性をもたらしてくれるので1台もっておきたいハードです。
ゲーム特有の設定
ゲーム解像度
初期状態からArmoury CreateにSteamが登録されていますが、プリインストール状態で入っているSteamですが基本的に注意したい点をあげると
- PCでありがちな通常モードではなく、BigPictureモードで運用しましょう(表示=>Big Pictureモードで変わります)
- 個別のゲームに於いてBig Pictureなのにウィンドウ枠状態で表示される場合は、ゲーム内での設定変更が必要です
なお、大神での2.に於けるゲーム内での設定変更は以下のような感じ
- ヘルプとオプションを開く
- オプションを更に開く
- ゲーム画面の設定を開く
- 解像度を1280X720に変更し、画面モードをボーダレスウィンドウ(もしくはフルスクリーン)に変更する
- ディスプレイ周波数やグラフィッククオリティは低くても問題ない(よりキレイに表示はされる)
図:ゲーム内にも解像度設定がある
図:Fall Guysで解像度を落としてみた
ゲームパッドモード
デフォルトだとデスクトップモードという状態になっています。これはゲームパッドのコントローラ1つ1つがゲームパッドではなくキーボードのキーが割り当てられてる状態です。このままでも、Steamなどのアプリの場合は問題ならないですが、他の未対応のアプリではボタンのキーアサイン時にこまることがあります(特に右スティックがマウス操作になってて割り当てられない)
そこで以下の状態にしておきます。
- Rog Allyの左側下のボタンを押すとコマンドセンターが出てくる
- コントロールモードを「ゲームパッド」に変更しておく
殆どの操作はタッチパネルで十分なので、通常はゲームパッドモードにしておいて問題ありません。
図:ゲームパッドにしておいて問題ない
FPSリミッター
デフォルト設定ではFPSリミッターは設定されていません。しかしそうなると、高解像度でFPSもフル活用するとなるとバッテリーがあっという間になくなります。Fall Guysで120fpsで1980x1080、最高品質でプレイしたところ30分で電池が半分なくなりました。
ということで普段はそこまで必要ないよということならば、60fpsあたりでフレームレートリミッターをつけると良いでしょう。コマンドセンターから簡単にfps切り替えが可能です。
図:普段は60fpsで十分
イメージバックアップと修復
後述のSSD換装やChimeraOSに入れ替える、また問題点でも記述しているのですが、RestoreHealthなどを実行する前に現時点でのバックアップを取得したいというシーンは結構あります。ROG Allyの場合は回復パーティション含めてバックアップが必要であるので、RescueZillaを使ってのバックアップをすることができました。
但し行うまでに結構プロセスがあるので、以下のエントリーに分割してまとめています。
RAMは交換できません
ROG AllyのRAMはオンボード上にハンダで固定化されてるので、追加も交換もできません。よって、大容量にしたいと思っても通常の手段ではどうにもなりません。
しかし、海外でこれを力技で可能にした人がいるようで、しかも$300で交換代行を請け負ってるとのこと。仕組みは単純で既存のRAMチップを抜き取り、32GBのRAMチップに差し替えてリボール=>ハンダ付するというもの。おじおじ氏みたいな人が海外にいるようだ・・・素人には不可能なので、決して安易な考えで手を出さないこと。
交換したチップはSamsung K3LKBKB0BM 16GBを、Samsung K3KL9L90CM 32GBに買えたようです。LPDDR5のチップで、交換しただけじゃなく、BIOSに関しても変更が必要でBIOSチップもWinbond W25Q256JW 256に交換してるとのこと。かなり大掛かりな変更ですね。
SSD換装
概要
GPDWINの時もそうだったのですが、内蔵SSDが比較的小さい為、microSDに頼るもののmicroSDは安価でも転送速度が遅く壊れやすい。となるとやはり内蔵SSDを換装するというのが定石でした。RogAllyでも同様のことが言え、他のライバル製品と比較すると512GBは小さい上に1TBモデル等が用意されていないので、多くのゲームをインストールするには心もとない。
換装するには色々と準備と手順が必要ですが、そもそもRogAllyで採用されてるのがM.2. NVMe 2230というちょっとマイナーなタイプのSSDであるため、選択肢が限られ、値崩れしてる今であっても他のSSDよりずっと高いです(それでも2TBがやはり人気)。RogAllyで採用されてるのがMicronの512GBなので、上位版の2TBをとなるわけですが、こちらがやはり人気。値段もMicronが2TBで24,000円といいライン。
互換品となるとWestern DigitalのSN740, 容量は1TBまでだけれどSunEastのSE900GEN423-1T, SubrentのSB-2130-1TBとなります。
※2023/9/13にWestern DigitalよりROG Ally向けの2230 SSDである「WD Black SN770M」発売のプレスが出ました。2230SSDの供給が増えるので値下げが期待できます。後述のベンチマークにておじおじ氏が交換しベンチを取っています。
換装手順
換装をしてしまうとAsusの保証が切れてしまいますので完全自己責任となります。上記の3種類のSSDを用意して、イメージバックアップを取るか?クラウドリカバリーを利用しての復元となります。
BIOSをv319以上に上げておく
これは公式ツイッターにも記載があったことですが、RogAllyに於いてSSD換装をする前に本体のBIOSをv319以上に上げておく必要性があります(クラウドリカバリができなくなる可能性があるため)。但し、v319自体が性能低下するという後述の問題点があるので、最新のv322にあげてから換装すると良いでしょう。
RogAllyのBIOSやファームウェアのアップデート手順は
- Armoury Createのアップデートセンターからアップデートを実行する
- MyASUSから重要なアップデートを開いてアップデートを実行する(エッセンシャルズ=>更新と辿る)
また、合わせてWindows Updateで最新にしておく必要性もあります。ファームとBIOSの2つを最新にしておくのがポイントです。ファームウェアのアップデートによってSSDの書き込みスピードがアップするなど恩恵もあるので積極的に行いたいところですが、アップデートすることで不良が出るということもしばしばあるので、最新ファームやBIOSは人柱の方々がテストして洗い出した後で様子見をして行いましょう。
SSDを換装する
換装自体は非常に簡単とは言え、保証がなくなりますので無理に引き剥がして壊しても自己責任です。基本的には
- 裏蓋のネジを外す
- 下側からガワを外すとキレイに取れる
- SSDの電源ケーブルを抜く
- SSDのネジ止めを外す(手前の真ん中のネジだけはある程度で空回りしネジは取れません)
- SSDを入れ替える
- あとはネジ止めしてゆき元に戻す
という手順です。スマフォや今どきのPCよりかは全然交換は簡単でしょう。既に何名も分解手順動画をアップしているので、それを見ながらであれば問題なく交換可能なハズです。ただし半導体ですので、静電気などには要注意。静電気開放用のリストストラップなどを付けて作業したほうが良いでしょう。
M.2. 2280を実装した強者
Rog AllyはSSDの規格が2230のSSDであるためそのままでは当然、通常よく使われて安価な2280のSSDは利用する事が出来ません。しかし、海外のRedditや国内の方で改造と変換アダプタを利用して4TBのM.2. 2280のSSDに換装してる方がいるようで。
発熱やエアフローがどうなってるのか不明。また現時点ではポン付け出来るような2280=>2230のアダプタらしきものはAmazonで見かけるのですが動くかどうかは不明
※2023/9/12にSintechよりROG Allyに2280のSSDを2230に装着するアダプタ発売に関するプレスが出ました。ただ、2280は安価ですが、発熱等やエアフローに与える影響を考えると現実的な選択肢ではないと思われます。
この改造に関しては変換基盤含めて、以下のおじおじCH等にて換装を実装してるので参考にしてみる価値はありそうです。Gen3とGen4とではGen3のほうが発熱が少ないので、使うならばGen3 2280のほうが良いという結果が出ています。
ROG Allyに2280のM.2 SSDを実装した
( * ▼ ω ▼ ) pic.twitter.com/p6rTNdRo8X— Xelisium (@Xelisium) September 3, 2023
クラウドリカバリで復元する
嘗て、Intel Macにあったインターネットリカバリのようなクラウド経由でOSをリカバリする機能が備わっています。それがクラウドリカバリ。以下の手順で換装後に実行します。スタックした場合の注意点はこちら。但し、情報によると事前にSSDに回復ドライブを作成しておく必要があり、これがないとリカバリ中にフリーズする(Checkingで止まる)という現象が報告されています。こちらのサイトで詳しく説明されているので、セットアップ前に回復ドライブを作っておくか?イメージバックアップからの復元のほうが楽なので、よく準備をしてから実行しましょう。
※このクラウドリカバリは保証期間内しか使えない仕組みなので、必ずイメージバックアップを取っておきましょう。クラウドリカバリは遅いので、イメージバックアップのほうが非常に楽です。
- 電源オフ状態であることを確認する
- 電源ボタンを押して、すぐに音量マイナスボタンを押し続ける
- BIOS画面が出てくるのでボタンを離す
- Yボタンを押して、Advancedモードに変更する
- Main項目のLanguageを開き、言語を日本語に変更する
- 詳細タブを開き、ASUS クラウドリカバリーを開く
- リカバリ実行画面が出てくるので指示にしたがって進める
- ネットワーク設定を求められるのでWiFiなどに接続して次に進める。
- リカバリが開始される
- ACアダプタを接続するように求められるので接続する
- バックアップについて問われるので、ここではNoを選択して進める
- 復元開始するか?と問われるので、ここではYesを選択して進める
- およそ1〜3時間程度(サーバの混雑状況やネットワークの速度による)。場合によってはエラーになるがこれはサーバが混雑してて配信できなかった事例になります。再度時間帯を変えてチャンレンジしましょう。
- リカバリ作業中の再起動中にWindowsのデスクトップで何やら準備ツールというダイアログが出たりしますが触ってはいけません。
Update on the SSD Swap issue regarding ASUS Cloud Recovery!
If you swap the SSD first thing, you will most likely end up with a 'checking' screen that takes forever, then it fails. When you try again, you will most likely get the same problem.
Numerous users have reported that…
— ASUS ROG Ally Gaming (@Asus_ROG_Ally) June 13, 2023
回復ドライブから復元する
クラウドリカバリー機能があるとは言えど、やはりOSのリカバリディスクがないというのはちょっと不安が残ります。ということで、32GB以上のUSBメモリを用意して、OSを素早くリカバリできるディスクを作成しておくべきでしょう。また、この手法の場合、事前にSSD側に回復ドライブを作っておく必要も無いのでお手軽です。
- タスクバーの検索から、「回復ドライブ」で検索する
- システムファイルを回復ドライブにバックアップにチェックが入ってる状態で進める
- USBメモリを指定してあとは出来上がるのを待つだけ。
USB回復ドライブを使うには
- Rog Allyに於いてBIOSに先ず入る
- ブートメニューをクリックし、USBメモリと思われるディスクを選択して実行する
- Windows11回復ドライブからブートする
- IMEや言語を選択する
- ドライブから回復するをタップ
- ファイルの削除のみを行うをタップ(クリーンは譲渡するようなケースで使用します)
- あとは指示に従って復元が完了するまで待つだけ
- 完了すると、Windows11の初期セットアップ画面が出てくる
自分の場合、RogAllyが頻繁にブラックアウトしていたのが、回復ドライブからの復元とSSD交換したら非常に軽量になり調子もよくなりました(プチフリが発生したのがなくなった感じです)。そういう意味でも1本キープしておきましょう。
図:必ずセットアップ後に作っておきましょう
図:こんな具合に復元されました。
ベンチマークテスト
交換したSSDのベンチマークテストをCrystalDiskMarkでベンチマークを取ってみました(設定は、NVMeを指定しただけ)。結果は以下の通り。今回自分はMicronの2TBなので標準と同じNVMe SSD 2230です。ただ、つい最近おじおじのCHにてWestern Digital SN770Mで交換した際のベンチマークではSEQ1M Q8T1の数値だけならば、SN770Mのほうが数値が良かったようです。他のスコアについてはMicronのほうが良い結果が出ていますね。シーケンシャルアクセスのシングルスレッドならばSN770Mのほうが良い数値が出るということみたい。
自分はMicronのSSDで特に何も困っていないのと、値段がSN770Mのほうが全然高い(Micronが現在24,080円、SN770Mは37,017円とかなり値差がある)ので、正直この値差ならばMicronのほうがオススメかなぁと思います。標準の512GBモデルよりもパワーアップもするので、交換はかなりオススメです。
図:そこそこの性能
図:おじおじのSN770Mの結果
SteamOSに入れ替える!?
Steam DeckはSteamOSと呼ばれるArch LinuxベースのOSが搭載されています。Rog Allyにこれをインストールして使う事はできないのですが、同じ仕組みで作成されてるChimeraOSと呼ばれるLinuxベースのSteamOSのようなものをインストールすることが可能です(GPDWIN2にChimeraOSを搭載してみたました非常に良いOSでした)。
※2024年5月、ROG AllyにWindows7を入れて動かしてる人が現れました。
After a lot of blood, sweat, tears and swearing i finally got the asus rog ally working on windows 7 pic.twitter.com/WRYY0uGR8I
— Adam (@Adam46445245) May 6, 2024
インストール手順等はすでにたくさんアップされています。
インストール後は以下のアプリ類をインストールすることでSteamOSの感じに近づけることが可能です。ただまだOS自体が開発途中のようで随所で不具合があるようなので、完全に実験用です。
※類似のものに、HoloISOなどというものも存在します。
- Ryzenadj - https://github.com/FlyGoat/RyzenAdj
- Simple Ryzen TDP - https://github.com/aarron-lee/simple-...
- Power Control - https://github.com/mengmeet/PowerControl
- Jlobue10 rEFInd - https://github.com/jlobue10/SteamDeck...
Windows11チューニング
概要
RogAllyはWindows11が搭載されていますが、これが非常に重たいOSです。すでに別のエントリーでまとめていますが、RogAlly以前にこのOS自体が様々なトラブルを抱えていたりするので、扱う上で難儀します。特に前述の排熱問題は深刻なので、可能な限りチューニングしてOSそのものの機能をオフにして軽量化する必要があります。
基本的なパフォーマンス改善
スマートフォンでも行うようなインストール直後に行う各種機能のオフ関係。Windowsの場合がその箇所が非常に多いです。故に1個ずつは効果が薄くて積り積もると相当なパフォーマンスアップに繋がります。特に前述のWindows11パーフェクトバイブルにある重たい時の処置にあつめた項目基本的なパフォーマンス改善項目です。
但し、Windows11のサービス停止は下手に停止すると不具合が出るので慎重に行う必要があります。
また、一部のWindowsパッチでパフォーマンスダウンするようなケースもあったりするので、よく確認して対処しておきましょう。当然ながらゲーム機ですので余計なアプリケーションは入れずに、また余計なアプリを常駐させないように厳選するようにしましょう。
ping値を下げるチューニング
オンラインゲームの場合、ネットワークの回線状況によって非常に影響を受けます。pingの値が以上に大きいであったり、パケロスが発生している等の場合、ラグが発生したり動作がカクカクしたり。これはゲーム機側の問題というよりはネットワーク側の問題なので、改善は難しいですがゲーム機側でも対応出来るラグ対策もたくさんあります(USBコントローラの反応性を極限まで引き上げるなどが代表例)
ping値を下げるにはレジストリエディタを利用して設定を行います。
- 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Multimedia\SystemProfile」を開く
- NetworkThrottlingIndexの値を16進数の値で「FFFFFFFF」に設定する。これはネットワークの帯域制限をさせない為の設定です。
- 同じくSystemResponsivenessの値を10進数の値で「10」に設定する。これはバックグランドのCPUリソースを10%に制限しゲーム側に殆ど振る設定です。
- さらに下のディレクトリにある「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Multimedia\SystemProfile\Tasks\Games」を開く
- GPU Priorityの値を「8」、Priorityの値を「6」、Scheduling Categoryの値を「High」、FIO Priorityの値を「High」に設定する
- 次に「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces」を開きます
- この中に自身が使ってるネットワークアダプタのDHCPのアドレスがあるはずなので開く
- DWORD 32bitとして「TcpNoDelay」を作成し、16進数で値を「1」をセットする。これはTCPパケットのNagleアルゴリズムを無効化し送信遅延パケットを無視する設定になります。
- 同じくDWORD 32bit「TcpAckFrequency」を作成し、16進数で値を「1」をセットする。これはパケット受信確認の報告回数を指定するネトゲでは昔からよく設定されていた設定です。
- 次に「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSMQ」を開きます
- DWORD 32bitで「TCPNoDelay」を作成し、16進数で値を「1」をセットする。これも8.同様の設定になります。
- レジストリエディタを閉じて再起動する
これで、Pingの値を極限まで小さくすることが可能。但し結構なチューニングであるため事前にレジストリのバックアップをとっておき、不具合が出る場合は元に戻せるようにしておきましょう。
以下のエントリーはNuro光のケースですが可能な限りのネットワーク系チューニングを行っているノウハウをまとめてありますので、合わせて参照してみてください。
ゲームの邪魔になる機能のオンオフ
Windows11にはセキュリティの為と称していくつかの新機能が追加されつつ、一方でこれらがゲームに悪影響を与えてる機能がいくつかあります。以下の機能をオフにするようにしましょう。
- コア分離のメモリ整合性はオフにする
- カーネルモードハードウェア強制スタック保護はオフにする
- ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリングをオフにする(一部ゲーム)
- IPv6をオフにする(Xbox Game Passを利用する場合)
- ゲームモードをオンにする
- アプリ毎のグラフィック設定を変更する
- 仮想ベースのセキュリティをオフにする
- 仮想マシンプラットフォームはオフにする
今回のテーマは負荷を下げるための設定なので以上の数点が改善点ですが、逆にパフォーマンスを上げる場合にはAuto HDRの設定変更などもあります。
解像度変更
極端に影響があるというわけではないのですが、モニタ解像度を下げる事で多少GPUやCPUに対しての負荷は下がります。Steam Deckなどは1280x800でも十分なのは7インチというサイズであることも大きいです。同様にRogAllyも1980x1080というサイズが本当に必要かといったらすべてのゲームで必要ということにはならないので、1280x720に下げても問題ありません。
関連する項目として、拡大/縮小の比率ですが、通常のPCの場合は100%のところを大解像度の場合は200%や150%で設定することが多いです。とりわけ、7インチで高解像度だとアイコンや文字が小さすぎて見えないとうこともあり得る。但し、このスケールの変更は解像度を変更してるわけじゃないので、ゲームによっては異常が出る可能性があるので、ゲームに合わせて変えてあげると良い。
なお、ゲーム側にも解像度設定があると思われるので、そちらも同じ下げて上げることで負荷を下げることが可能です。
図:解像度とスケールの変更箇所
デバイスドライバ自動更新を停止する
ASUSのツールを使ってのデバイスドライバやファームウェアのアップデートは問題ないのですが、Windows Updateで勝手にサウンドやグラフィックのデバイスドライバが配信されてきてしまって置き換わった結果、トラブルに遭遇するというPCならではの問題点があります。Rog Allyでも同様の問題があるため、グループポリシーではアップデートを阻止が簡単にできますが、Rog Allyは標準がWindows10 Homeであるためその手法ができません。
- 設定アプリを開く
- システムを開き、バージョン情報=>システムの詳細設定を開く
- ハードウェアタブを開いて、デバイスのインストール設定を開く
- ダイアログが表示されるので「いいえ」を選択する
- 変更の保存をクリックする
これで、Homeでもデバイスドライバの勝手な更新を阻止することが可能です。
図:Home版はこの方法を取る必要がある
タッチキーボードのデフォルト言語を変更しておく
タッチキーボードのデフォルト言語が日本語になってるため、はじめから日本語入力オンの状態というのが実はすごく鬱陶しいです。ゲーム機でチャットをするならともかく、設定関係をいじってるのにデフォルトが日本語の場合、まず英語に戻してからの処理が必ず入ることになるため、ストレス。
ということで、以下の設定を施してデフォルトの言語を英語にします。
- 設定アプリを起動する
- 時刻と言語=>優先する言語の追加をクリックする
- 英語(United States)を選んで追加する。
- さらに、言語と時刻の中のキーボードの詳細設定を開く
- 既定の入力方式の上書きでは、英語(米国)- USに変更する
これでデフォルトが英語になります。ただし、Armoury Createの設定まで英語になってしまう副作用があるので、外付けマウスとキーボードで運用したほうが楽です。
Windows11 24H2へアプデ
カーネルをRustで書き直しであったり、AMDのパフォーマンスアップなんて話題が出ている24H2について、ROG AllyのBIOSやファームウェア共々と合わせてRescueZillaでバックアップを取得してからアップデートを実施してみました。(ISOをダウンロードして、手動でアプデしています)。
Redditでも挑戦した者の報告が上がっていますが、Z1 Extremeについては特に大幅なパフォーマンスアップデートはあまり無かった模様。ただし、23H2とは違い、OSとしての安定性やパフォーマンスアップはしているので、手持ちのROG Allyで23H2のままの人はアップデートしてみるのも良いかもしれない。
少なくとも自分の環境下では今のところ、致命的な問題は出ていません。ただし、不具合も数々報告されているので、少し様子見をしてからアップデートでも良いと思います。あえて急ぐ必要性はないです。
※勝手にBitlockerがオンになることはないものの、元々デバイス暗号化が有効の場合はBitlockerがオンになるらしい。解除する場合には、設定アプリ→プライバシーとセキュリティ→デバイスの暗号化をクリックし、デバイスの暗号化をオフにすれば問題なし(ただし、ディスクが暗号化されない為、紛失した場合の責任は自己責任)。
図:24H2へアップデートしてみた
ツールでカスタマイズ
前述までのパフォーマンスを改善するためのツールや、普段の使い勝手の向上、ランチャーなどのならではのアプリがリリースされています。いずれもRogAlly用に開発されてるわけではないのですが、これらを目的に応じて導入することでさらにチューニングをすることが可能です。
また、古いアプリケーションを動かすためのノウハウもそのまま利用が可能なので、ぜひ参考にしてゲームライフを充実させましょう。
DirectX9
現在のWindows11にはすでにDirectX9時代のものとは違う最新のDirectXが入っていますが、これだと古いDirectXを利用したゲーム類は動作に支障をきたすケースが多いです。ということで、これらのゲームを動かしたい場合には、別途配布されてるDirectX9cをダウンロードし、手動でインストールすると良いです。
- ダウンロードしたexeを実行する
- 解凍先を求められるので、適当なフォルダを指定して解凍する
- 中にDXSETUP.exeがいるので実行する
- セットアップを完了させたら、2.のフォルダを削除する
これだけの手順です。
図:まだまだ必要なランタイムです
joytokey
キーアサインが固定化されているようなアプリや、自前のジョイスティックが未対応なんてゲームが結構あります。そうなるとRogAllyのキーで動いてくれないので、このアプリを常駐させてキーアサインをキーボードに変換して送り込みます。特にMicrosoft StoreのUMPなゲームアプリはこの傾向が強く、Asphalt9等はキーアサインが固定なので、必須のツールです。
但し、特定のゲームに対してだけ有効ということにはならないので、そういう場合はアプリをオフにする必要があります。
図:ジョイパッドでキーボード操作も可能です
DirectX窓化ツール
すでに公式配布が終わってるツールであるものの、とても簡単にフルスクリーンのDirectXゲームを窓化することの出来るツールです。古いDirectX3時代のゲームの多くは現在のWindows11環境では動かそうとするとフルスクリーン時に画面が半分消えたり等不具合があります。そういった際にこのツールを間に噛ませて起動すると、窓化し正常に動作します。
類似のものに、DxWndというものもありますが、結構設定が面倒です。
dgVooDoo2
前述の窓化ツールとは異なり、フルスクリーン状態であっても画面切れ等を防ぐ為に、そもそもDLLを差し替えて動作させてしまおうというもの。アプリケーションのフォルダ内にDLLは入れるので、System32にある本来のDLLを汚さずに使えます。(D3D8.dll、D3Dlmm.dll、DDraw.dllが対象のファイルです)
- サイトのdownloadsをクリック
- Latest Versionにあるリンクをクリックしてファイルをダウンロード
- ファイルを解凍する
- 中に入ってるMSフォルダ⇒x86の中身であるDLL全部を、対象のexeが入ってるフォルダにコピー
- dgvoodoocplというファイルもコピーしておく
- ゲームを起動すると右下にdgvoodooのコピー表示とともにきちんとした状態で起動する
- dgvoodoocplを起動して、DirectXのタブを開く
- dgvoodoo watermarkのチェックを外してApplyをクリック
- これで右下のコピー表示も消えます。
きちんと、フルスクリーンでDirectXのゲームが切れることなく表示されます。
なかなか実現できなかった初代Grand Theft AutoをdgVooDooを使ってプレイされてる人がいるので、上記の手順でROG Allyでも遊べそうです。以下はGTA1でのベストセッティングです。
- WINOディレクトリにexeがいるのでここにdll全部とdgvoodoocplを入れる
- Generalに於いてAppearanceはFull Screenを選択
- Glideに於いては特にデフォルトのままでオッケー
- DirectXに於いてはDisable and Passthru to real DirectXのチェックを外し、Resolutionは1920x1080を選択。あとはデフォルトのままでオッケー。
他の設定にしてしまうと、起動して固まるなど、チラツキなどの症状が出るので注意。
図:dgVooDooは一番手軽に修正できる
図:GTA1もdgVooDoo2のおかげで動かせた
winevdm on 64bit Windows
32bit時代には存在したNTVDMが64bit時代には消えてしまいました。このNTVDMですが、32bit上で16bitアプリを動作させる為に使われていたコンバータアプリで、故に現在のWindows11は64bitのみなので16bitアプリが動作しません。それを補完するために作成されたもので、コマンドラインやドラッグアンドドロップで16bitアプリのexeを落とすと、64bit環境でも16bitアプリが動作します。
Windows3.1〜9x時代のゲームを動作させる為に必須のツールです。32bitアプリはそのままWindows11で動作するので不要です。一部はMS-DOSアプリも対応してるみたい。
A列車で行こう4はインストーラは32bitなのですが、本体が16bitという変な仕様で、同じくこのツールを使って起動させることができました。クラシックゲームをやるのには欠かせないツールと言えます。
※中に入ってるinstallを実行するとこの仕組みがsystemにインストールされて16bitアプリは自動でwinevdmが使われるようになります。後述の16bitアプリケーション検証でも紹介しています。
※初代Grand Theft Autoはこれを使ってインストールを実行したらインストールができました。
図:あっけなく起動しました。素晴らしい
DirectX9 Converter
DirectX8までのゲームの多くが前述のDirectX9を入れれば動作するものの、とてつもなく高速で動いてしまってゲームにならないというケースがあります。この場合、コンバータを使って、解像度を意図的に変更することで動作するようになるかもしれません。
- コンバータをダウンロードする
- 中に入ってる「d3d8.dll」「enbconvertor.ini」をゲームのexeが入ってるフォルダにコピーする
- ゲームのexeを右クリックしてプロパティ→互換性タブをクリック
- 640x480の解像度で実行するにチェックを入れる
これで古いDirectXゲームでも高速動作を抑えて起動することが可能になるケースがあります。
FanCtrl
RogAllyで何かと話題になってるSDカードが焼ける問題。ファンのコントロールが甘いのでは?という話も出ていますが、そもそもヒートパイプの上にスロットがある事自体ちょっとどうかと。とは言え、RogAllyにもファンコントロールはついてるものの、心配です。
ということでPCなんかではお馴染みの非常に細かい条件でファンを意図的にコントロールして回すためのユーティリティがコレ。CPUの温度やGPUの温度を基準にして回したり、温度に関係なく常に回すなど非常に細かく動作が可能なので、少しはマシになるのではないかと。
図:秒間隔でグラフでコントロールが出来る
Universal x86 Tuning Utility Handheld
RogAllyの為に作られたようなツールで、ゲームパッドのコントローラを使って、Windowsの各種設定をトグルで設定する画面を呼び出すツールです。WiFiやBluetoothなどなどがコントロールでき、キーボードやマウス、タッチパッドによる操作を不要とします。
温度上限や電源上限などの電源プランのオンオフなどの制御も備わっており、AMDのRSR機能のオンオフなども制御できるようになってる優れものです。
実行するには.net Framework 7.0が必要になっているので、別途インストールが必要です。
図:ジョイスティックでコントロール出来る
Handheld Companion
こちらも前述のユーティリティ同様、ポータブルゲーミングPC用に開発されてるユーティリティで、RogAllyだけでなく様々なデバイスに対応しています。単なるユーティリティだけでなく温度などをオーバーレイ表示する機能も備えていて、よりゲーミング寄りのツールになっています。
コントローラから各種設定の変更をマウスやキーボード無しで出来るようになってる点は前述のツール同様。他にも仮想タッチパッド機能やDualShock4シミュレーション、キーをキーボードにマッピングする機能(joytokeyのようなもの)など、豊富なサポート機能を搭載しています。
※但し、標準搭載のArmory Crate SEとバッティングするので、v0.17のバージョンをする必要があります。
図:RogAllyには欠かせないツールです
Ryzen Controller
Intel系だとThrottle Stopというツールがあるのですが、現代のポータブルPCは排熱やバッテリー持ち、静寂性などを考慮して本来の性能に対して制限を掛けて設定されています。これを突破して制限を出すようにするためのツールなので、少々危険なツールとも言えます。
消費電力制限を解除してパワーを引き出すためのツールとなるため故障しても自己責任となります。
AMD公式のツールとしてはRyzen Masterというものがありますが未サポートです。ただし、Rog Allyではデスクトップ機ではないのでクロックアップでパフォーマンスを稼ごうという発想は危険なので、くれぐれもクロックアップはしないようにしましょう。
図:他のツールで十分な気もする
Switch Power Scheme
ゲームに応じて電源プランを素早く切り替えたい場合に重宝するのがこのツール。それほどパワーを必要としないゲームの場合と、ハイパワーを要求する場合とで、予め電源プランを作成しておき、これらをスパッと切り替えるためのツールです。そうすることで、マシンに対しての負荷をマニュアルに制御することができ、加熱問題を回避しやすくなります。
Create Shortcutを作ることでショートカットキーで切り替えも出来るので、アプリ本体を操作せずとも切り替えが出来るのが特徴です。
図:電源プランで制御したい場合に必須
LaunchBox
RogAllyには標準でArmoury Create SEという設定ツール兼ランチャーソフトが搭載されています。しかし、あまり出来が良くないので、ゲームランチャーとしては別のソフトウェアを使いたい。ということでよく利用されてるランチャーがこのLaunchBox。
自身でアプリケーションを登録していき、サムネイルなども自身で好きに登録できます。ゲームを終了すれば自動でLaunchBoxの画面に戻ってくるという仕掛けなので、標準のランチャーは使いにくいという人や拘りがある人にはもってこいのツールです。
セットアップは英語なのに起動するときちんと日本語化されてる点もポイントが高いです。
SteamOS用にもEmudeckという似たようなものがありますが、Windows版は寄付をしないと入手できません。
図:安心の日本語UIです
図:様々なゲームやアプリを登録できます
Playnite
こちらも前者同様にSteamやEpic, GOGなどの各種ゲームを一元管理するアプリケーションです。アドオンで強化していくタイプのアプリケーションで、増やしていけばサポートするアプリケーションがどんどん増えていく(Amazon Gamesなんてものまでサポートしてる)。これでフリーソフトで日本語にも対応しています。
個別のクライアントでどうこうしたくない、1箇所で管理して遊びたい場合に便利なツールです。各種エミュレータもサポートしていたりします。
Fxsound
意外とこの手のゲーム機でおざなりになりがちなのが、サウンド系。グラフィック系は非常に色々とオプションがあるのに、サウンドだけはデフォルトのままということが多いです。そんな環境下で使いたいのがイコライザー系アプリ。Fxsoundはループバックでサウンドデバイスに流してくれるイコライザで、他にもサウンド系だとWindowsのサウンドミキサーを経由させずに音を流すAsio4Allなんてものがあったりします。
サウンドに関しては割りと良い評判を聞くRogAllyですが、更に音を重厚にしたいであったり、もう少し軽めでといったときにプロファイル一つでスパッと切り替えられるこのツールは良いのではないかと思います。タスクトレイに常駐しています。
図:FPS系は特に音を厚めにしたい
hidusbf
RogAllyにてUSB接続のコントローラ(PS5のDualSenseなど)を扱う場合に於いて、ポーリングレートを上げてFPSなどのゲームの反応性を少しでもアップさせるためのツールです。入力遅延を限りなく減らすことが可能ですが、マシンへの負荷は増えることになるので要注意。但し、Windows11にこのツールを導入するにはちょっと手間が必要です。
- レジストリエディタを起動する
- 「HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Control¥CI¥Policy」を開く
- 右側のパネルに置いて右クリック=>DWARD(32ビット)を作成する
- 名称を「UpgradedSystem」にて設定する
- 4.を開いて値を1にする
- Windows11の設定アプリに於いて、コア分離のメモリ整合性はオフにする
- hidusbfをダウンロードして解凍する(画面右側のダウンロードボタンをクリック)
- 「DRIVER」というフォルダに移動します。
- setup.exeを管理者権限で実行しインストールする
- 完了したら、インストールフォルダに入ってる「HidUsbFDriverSetup.exe」を実行する
- 一覧からポーリングレートを変更したいデバイスを選び、Rateのメニューから選択する
- Install Serviceを実行すると反映する
- USBデバイスを1度脱着するとレートが反映して使えるようになる
高ければ良いわけじゃなく、負荷が高すぎないレベルでの最適値を見つけて設定する必要があります。また全てのデバイスで使えるわけじゃないので、その場合はそのデバイス専用のツールを使う必要があります。
MSI Afterburner
ゲーム実況などでよく見かけるCPUやRAM、FPSカウンタなどを透過状態で表示してるウィジェットのようなもの。あれがMSI Afterburner + RTSSと呼ばれるものです。ゲーム中でもマシンの状態を把握することができる為、ちょっと不安定なRog Allyの場合色々と役に立つと思います。
MSIからダウンロードしてインストール後に、表示させたい項目をモニタリングから選び、各項目でオンスクリーンディスプレイでの表示にチェックを入れた後、ゲームを起動すると表示されるようになります。
両者はインストール後タスクトレイにいるので色々調整してみると良いでしょう。
※ファン回転数は取得できませんでした。またCPU温度や周波数も項目に無し。GPU系のツールなので仕方ないです。が、標準でArmoury Createのコマンドセンターにリアルタイムモニタというのがあるのでこれをオンにすると取ることが可能です。
図:左上に表示されるようになった
図:設定箇所
図:標準機能のリアルタイムモニタ
ゲームストリーミング
ディスク容量が心配であったり、ハイパフォーマンスのゲームを動かすのが心配といった場合の選択肢が、ゲームストリーミングツール。有名所で言えばSteam Link。同じLAN内で親のハイスペックPCでゲームは動作させて、クライアント側は画面と操作だけを引き受けるのでロースペックなマシンでも動作させることが可能というジャンルのツールです。同様にPlaystation5のストリーミングを行うツールとして、PS Remote PlayやChiakiがあります。
さすがにRogallyでもPlaystation5のソフトウェアが動くわけじゃないので、この手のリモートプレイツールは使うメリットがあるのではないかと思います。準備マニュアルはこちらのページが参考になります。屋内のLANの速度が十分ならば普通にスイスイ動作します。
一方でXboxのストリーミングやその他のアプリのストリーミング配信を行うサーバーソフトとクライアントソフトとして、「Sunchine」「Moonlight Portable」があります。前者でサーバーを立てて、後者でプレイをするスタイルで、Sunshineは本来nVidiaのGPUで動作するものなのですが、AMDのGPUでも動作するように設計されており、いわば自前のGeForce Nowが構築できるソフトです。外部向けに公開できれば出先で自宅のサーバに接続してプレイなんて荒業も可能でしょう。
これに接続するのがMoonlightでいわばこれがストリーミングクライアント。
リモートマウス
Windows11のタッチキーボードが非常に使いにくい。ということで、AndroidスマフォをマウスとキーボードにしてWindows11を操縦するリモコンアプリを入れました。リモートマウスというアプリですが、Windows側にも同じくアプリを入れる必要があり、同一WiFi, Bluetooth環境内で動作します。
Windows側でアプリを起動するとポートで待機が始まり、Android側でアプリを起動するとPC名が見えるのでタップ。これで操縦できます。但し、GBoardとの相性が悪いので日本語入力に難がある(自分はATOKを利用できるのでATOKでの入力ならばなんとかなりました)。マウス操作は快適です。
図:Androidをリモコン代わりにする
G-Helper
ROG Ally標準搭載で存在感のあるArmoury Createですが、結局はランチャー程度の使い方しかしておらず、一方で評判もよろしくないツールです。これをアンインストールして、Fan ControlとLaunchboxなどを使って環境は十分だと思います。しかし、それではちょっと足りないなという人向けとして、Armoury Createが行っていたようなランチャー以外の機能をシンプルにまとめたツールとして、G-Helperがあります。
Fanコントロールも可能でシンプルにまとまってて良い感じだと思います。これを入れれば、Armoury Createはアンインストールしてしまって良いのではないかと。
図:シンプルが一番
Anime4K
もともとは、アニメ系の動画を閲覧するに当たって、低解像度のぼやけた映像をアップスケーリングして綺麗にするためのツール。リアルタイムで処理を行い、高解像度でもくっきり綺麗に表示するためのものです。古いタイプのゲームなどにおいて、トゥーンレンダリングをしてるようなツールの場合は、高解像度なROG Allyでのプレイで高解像度化が期待できます。
但し現在はGLSLのシェーダーのみの配布となっているため、PCSX2などのアプリで適用するには工夫が必要。後述のMagpieにも含まれているのでこちら単体で利用するケースは少ないでしょう。
Magpie
こちらも前述のアプリ同様のアップコンバータで、ゲームや動画の高解像度化を行うためのツール。利用するためにはWindowsの表示スケールを弄る必要性がある。ただし、exeの互換性タブから高DPI設定において「高いDPIスケールの動作を上書き」のチェックをすることで、100%ではないスケールであっても適用することが可能。
但し、ROG Ally自体にFSRやRSRといったアプコン機能が搭載されているのであえて使うという人以外はあまり意味は無いかも。
Daemon Tools Lite
Windows11自体はISO形式のマウントの標準で対応しているので、通常CDを要求するゲームでも別途ツールは不要なのですが、古いDOSやWindowsのゲームの中にはオリジナルのCDを要求するタイプのゲームがあります。これらのCDのディスクイメージはISO形式ではリッピングすることができないものがあり、その代表例が「CDDA音源」を別途持ってるCD ExtraやMixed CDと呼ばれる規格のものがあります。
これらは、bin+cueというディスクイメージではリッピングが可能なので、この形式のディスクイメージを仮想CD-ROMとしてマウントするだけじゃなく、CDDAとしても利用できるようにするのがこのDaemon Tools Lite。ImgDriveなどのツールはCDDAに未対応なのでこのツールを使う必要があります。
使い方は簡単でcueファイルをダブルクリックするだけ。特に余計なことをする必要はありません。これで古いDOSやWindows用のゲームでもROG Allyでプレイすることが可能です。
※DOSBox-xのようにアプリ側でbin+cueに対応してる場合はこのツールは不要です。
図:マウントされたイメージ
PSX2PSP
RetroArchなどのエミュレータに於いて、FF9のような4枚組のディスクのPS1ゲームをプレイする場合、面倒なのがディスクの交換作業。そのままISOファイルを読み込むと1枚目しかロードしていない状態なので、2枚目はディスク交換からファイルを追加して、ディスクインデックスを選択してといったようなことを毎回行わないとけないわけです(必ずPSは1枚目からロードしてディスク交換が必要な為)
一方、CFWで動かしていたPSPの場合、複数のISOファイルを固めて1つのPBPファイルにして、PSPのpopstationでプレイしていたのでディスク交換はとても楽でした。実はRetroArchはこのPBPファイルの読み込みが可能になっています。同じくディスク設定から次のディスクインデックスを指定するだけ(場合によってはそのまま◯ボタンを押すだけで次に進める)。
この複数ISOファイルを固めたPBPファイルを作れるのがPSX2PSP。同様のソフトウェアにpopstation MD Free GUI (v7.1)があります。一部の環境で起動すると2枚目のディスク指定が出来ないケースがあるので、互換モードなどを利用して2枚目選択出来るようにしましょう。実ディスクからは自分はCD Manipulatorで吸い出してISO化しています。Macの場合はディスクユーティリティだと失敗するので、コマンドラインからISO化します。
- アプリを起動したら、1枚目〜4枚目などのISOをそれぞれを選択してISOファイルを選びます。
- 自動でゲームIDやディスクIDが付与されない場合があるので、ゲームタイトルのボタンをクリックして選択します。(ただ、自動付与されていない時点で、そのISOファイルは壊れていると思われます)
- オプションで圧縮率等を指定できます。ゲームが起動しない場合は指定しましょう。
- Convertを実行すると1個のPBPファイルが生成されます
- カスタムアイコンや画像はこちらから手に入ります。
RetroArchで読み込ませてディスク設定から複数ディスクを確認できれば成功です。
図:こんな感じで1つに変換して固められる
HWiNFO
PCの様々なセンサー情報を取得しリアルタイムに表示してくれるツール。ベンチマークツールのように一時的な瞬間的な情報ではなく、現時点での情報を常に表示してくれる便利なツールです。
CPUやRAM、マザーボードなど10種類の項目を表示可能で、バッテリー情報など様々なモジュール単位の情報が取得できる。常に使うようなものではないですがトラブル時に状況を確認し調査する最初の一手として入れておくと色々と後で捗るかも知れません。
取得した情報はテキストなどでエクスポートすることも可能。もちろん温度に関する情報やリアルタイム周波数、簡易なベンチマーク機能も備えているので入れておいて損はありません。
CD Manipulator
かなり昔の2003年頃のリッピングツールですが、CDDAを含むタイプのCD-ROMを参照するようなゲームに於いて、ディスクを通常はISO化出来ません。しかし、CD Manipulatorであれば、cue+imgの形式でCDDA部分も含めてディスクイメージ化が可能です。DOS時代のゲームやSuper CD-ROM2、Sega Saturn、Playstationの一部のゲーム、Windows用ゲームでも、Grand Theft Auto1などはCDDAを再生しながらプレイするゲームなので、これでディスクイメージ化が可能になります。
非常に手軽に使える上にWindows11(ARM版でも動作確認しました)でも動きますので、あらゆるゲームをディスクイメージ化するのに向いています。
cue+img対応のゲームは直接cueファイルを読み込めば動作しますし、未対応のゲームでも前述のDaemon Tools Liteなどを使ってマウントする事で仮想ディスクドライブとして参照が可能ですので、入手しておいて損はありません。
図:まだ現役で使える凄いツール
FSR2FSR3
AMDからリリースされたFSR3の技術。この技術自体はAMDよりオープンソースで提供されています。この技術を利用してこれまでリリースされてきたFSR2対応ゲームを、FSR3対応に変換してしまうMODを有償で提供してるものがFSR3FSR3のようです。詳細は不明ですが、こちらにある対応スプレッドシート一覧を確認し、指定の手順でModをインストールすると、FSR3対応となるため、大幅なパフォーマンス向上が期待できるとか(例:CyberPunk 2077など)
AMDとnVidiaの両方に対応してるとのことなので、ROG AllyでもどうやらFSR3で動作させられそうな感じ。DLSSG to FSR3とは異なりAMDもサポートしてる為、ROG Allyでも利用できそうなのが良い点。
DualSenseX
PS5のDualDenseコントローラはWindowsの場合、DirectInputとして動作するようになっています。しかしゲームによっては、Xbox360コントローラのxinputでなければ認識しないなどといったケースが少なからずあります。この場合、そのままでは利用ができないので対処が必要です。
この場合使えるのが、PS4のDualSenseでもお世話になったDS4WindowsやDualSenseX。Xinputをエミュレートしてくれるので、バッテリー残量表示やスピーカーが使えるなどフル機能を使うことがxinputとして利用が可能になります。使い方は以下の通り。
- DualSenseXをダウンロードしてきてインストールする
- 次にViGEmBusをダウンロードしてきてインストールする。このときオプションとして、HidHide Driverのドライバーインストールが可能ですが、できれば行っておきましょう。
- さらに、Xinput Plusをインストールすることでデッドゾーン設定などもできるようになるのでおすすめです。
これで、PS5コントローラをフルで利用可能になるはずです。PC版Skyrimなどはxinputにしか対応していないのでPS5コントローラで扱いたい場合は、こういった変換ツールを噛まして、DirectInputをxinputにすることで利用できるのではないかと思います。
※SteamでPS5コントローラをつなげてRetroArchをプレイした時にきちんと認識せずであったので、DualSenseXを入れたところバッチリ動くようになった。といったケースが存在するので、ROG AllyにてPS5コントローラを使う場合はインストールしておいたほうが良いかも。
図:ROG AllyでPS5コントローラをxinputで使える
プレイ検証
Steamをプレイする
Steamが登場して以来、これまでのようなゲーム専用機ではなくPCでのゲームが身近になっただけじゃなく、様々なプラットフォームで動作する海外製ゲームが席巻し、果にはSteamDeckとSteamOS, Protonの登場で、Windowsでなくてもいいよねという環境が整いました。そんなSteamをRog Allyでプレイしてみました。
また、Steam版はModと呼ばれる改造ファイルを追加して、例えば大神を16:9のワイド画面対応にしたり、FF9の高画質化といったようなModがことが可能になっています。日本語化Modなんてものもあったりするので色々試せるのが良いところです。
※P&Aシェアウェアで海外ゲーム輸入してた時代が懐かしい。
Detroit: Become Human
ChatGPTの登場で世の中AI化が一気に進み、そして将来人間の仕事をAIに奪われるのではないか?なんて話題が非常に盛り上がっています。そんなAIの更に先にあるであろう「アンドロイド」が自我を持ち一つの生命体として昇華していく過程を描いた、3人の主人公によるオムニバス形式のようで物語がクロスしていく「プレイする映画」と言える作品が、Detroit: Become Human。
この作品は初回起動時にシェーダーコンパイルという形でGPUやCPUに適した形でグラフィックデータをプレコンパイルする処理が入りますので、プレイ開始まで相当の時間がかかりますが、一度完了するROG Allyでもその後は非常に快適な動作を実現しています。かなり重量級のゲームですが一本持っておいて間違いなく損はないという作品です。
操作性も非常に良く、逆に様々な操作を要求され、物語の選択や操作の失敗がその後の物語の未来に大きな影響を与えてしまう超マルチエンディングなゲームなので(下手すると主人公が死んでしまいます)、1つ1つの選択も慎重に行う必要があります。このゲームを持ち運べるというのが現代のUMPCの凄い点だと思います。
図:シェーダーコンパイルの作業があります
図:フルで性能を要求するゲームの1つ
Little Nightmares
キヨ氏の実況を見て一気に虜になったゲームの1つがこのLittle Nightmares。アクション性は決して高くは無いものの、むしろ頭を使っての攻略が必要なアクションパズルなゲーム。現在パート2まで販売されています。ダークな世界観とグラフィック、コントローラをフルに活用するシーンも多い。
RogAllyでプレイしてみましたが、違和感も無く楽しめました。このクラスだと本来結構なスペックを要求しますが、これを持ち運べてしまうRogAllyというUMPCは流石。スウェーデン製のゲームですが日本語もバッチリ(でもゲーム内では殆ど会話もテキストも無いので気にすること無くゲームできます)
図:パート2はこの物語の前日譚となる
大神
PS2, Wii, そしてSteamとリリースされてきた和ゲーの伝説の一品が大神。ジャンル的にはアクション・アドベンチャーやRPGに近いものになりますが、初心者から上級者まで幅広く楽しめるだけじゃなく、その独特で美しい世界観と風景、日本の様々な童話が入り混じったストーリーが最高。買っておいて損はないゲームです。
アクションは結構派手に様々な動作を要求するので、特に戦闘時の筆しらべや、細やかな操作性を要求するような場面も多いので、RogAllyの性能をフルに使えるゲームだと思います。フルHDでリマスタリングされているので高画質ですがデフォルトが前述のSteamの独自設定によりウィンドウ表示となっていたりするので、フルスクリーン設定にしてから楽しみましょう。
製造元のクローバースタジオは大分前になくなっているものの、元々カプコンの100%子会社であったので現在もカプコンが版権者として販売してる。テーマソングの平原綾香のresetは最高な1曲でもあります。
但し、ゲーム自体は30fps固定となっていて、60fpsで動かすにはModなどの導入が必要となる。ゲーム内の設定を変えても60fpsにはならないので注意。
図:日本が誇る和ネイチャーアドベンチャー
Dragon Quest Ⅺ
これまでのドラゴンクエストは基本コンシューマゲーム専用機でのみリリースされてきましたが、DQ11はSteamでもリリースされました。基本60fpsの仕様のようですが、DQ8の時のような3Dモードとこれまでのような2Dモードの2つを備えており、画質も非常に綺麗で滑らか。DQ8もこの仕様でリメイクされないだろうか。3D酔いするひとはトラベルミンを飲まずに2Dで楽しめる配慮が素敵。
ただ、DQ8よりも操作が増えているのと、3Dビューの回転がいまいちしっくりこない遅さ。慣れるのに時間が掛かりそう。しかし、このDQ11がRog Allyで動いてるという現状は、これから先のポータブルゲーム機だけじゃなくデスクトップ機に於いても一つのターニングポイントになりそうだなと思わせる。とりわけ、次世代機商法が正直昨今は鬱陶しくも思うので、Steamで動くのであればどんなマシンでもこれまでのゲームが楽しめますというスタイルが広がると、ゲーム専用機というのは消えていくのではないかと思います。
図:操作に慣れるまでちょっと掛かりそう
Xbox Game Pass
特典の申し込み
実はROG Allyは、購入するとMicrosoftのXbox Game Pass Ultimateの利用権利が3ヶ月分付与されています。利用登録開始してから3ヶ月間、Xboxのゲームを遊び放題となるもので、かなりの数のXbox系のゲームが楽しめる。PCゲームとしてはXboxは有名どころではあるのでROG Allyで楽しむ手段の1つとしてはオススメのゲームプラットフォームです。特典の要求期限は2年間。
特典の入手とプレイ方法ですが、あらかじめMicrosoftアカウントでログインしておきましょう。
- Armoury Createを起動する
- コンテンツタブを開く
- ゲームプラットフォームを開く
- XboxもしくはXbox Cloud Gamingを開いてインストールする
- Game Passの画面で「今すぐ入手」をクリックする
- メンバーシップのアップグレードで続行をクリックする
- クレカで申し込む画面が出てくるので、申し込むをクリックする(無料期間終了後は、1210円/月で課金されてしまうので課金前にUltimateをMicrosoftアカウント上からサブスクリプションとして解約を行います)
- 完了しましたとなったら、様々なゲームをダウンロードしてインストールが可能です。
図:申し込み画面
実際にプレイしてみる
完了したら、Armoury Createから再度前述の手順で、Xboxを起動します。すでに特典を受け取ってるので、まずはゲームを探してインストールしましょう。今回はForzaで検索してみて、Game Passの文字があるゲームをインストールしてみます。
Forza Horizon 5標準版が見つかったので、インストールを実行。141.5GBもある・・・・
ただ、画面クオリティを下げないとメモリ不足が表示されたり、おかしな表示になる場面もなくはない・・・ということなので、その当たりは調整すれば普通に楽しくキレイにゲームをプレイ出来ました。めちゃくちゃリアル。
サブスクで遊び放題という環境なので、SSDは2TBに拡大しておくと良いでしょう。他にはちょっと無いゲーミング環境ですね。
図:Forza Horizonで遊んでみる
図:めちゃリアルでやりごたえある
サブスクを停止する
Xbox Game Passは3ヶ月有効です。もし継続する意思がないのなら、キャンセルすることで、3ヶ月目の日に請求されることなく終了する事が可能です。継続する場合はそのまま放置すれば、3ヶ月後からはサブスクとして課金が開始されます(1210円)。キャンセル処理をする場合は以下の手順でしておきます。
- Microsoftアカウントにログインする
- 左サイドバーからサービスとサブスクリプションを開く
- xbox game passがいるので、定期請求を無効にするか?キャンセルをクリックする
- 指示に従ってキャンセルを実行する
これで、定期請求されることなく指定の日に使えなくなります。
図:サブスクキャンセル画面
図:キャンセルした様子
Epic Gamesをプレイする
Steamと双璧をなすとまでは行かないですが、様々なゲームを提供してるプラットフォームの1つがEpic Games。面白いのが後述のGeForce Nowでもプレイができる上に、Amazon Prime Gamesで無料で入手したゲームもアカウントに登録されて後で遊ぶことが可能。時々無償で大型タイトルが放出されることがあるので、それ目当てでアカウントを持ってる人もいるとか。
ただ、Steamと違ってUMPCに最適化されていないので、最初のログインと2段階認証がRog Allyではちょっと大変。ここさえ超えればあとは、Steam同様にアプリをダウンロードしてプレイすることが可能です。
自分も知らないうちに5本ほど手に入れていたので、Rog Allyにインストールしています。Steamには無いタイプのゲームがあったりするので入れておいて損はないです。Epic Game Launcherをインストールしてランチャー経由でアプリをインストールします
Fall Guys, Faming Simulator19, Cities Skyline, Grand Theft Auto V, を試してみましたがいずれも快適にプレイができています。
図:結構なタイトルが揃っています
図:Fall Guysをプレイ。非常に快適
GOG.comをプレイする
GOG.comは非常に格安で洋物ゲームが手に入るサイトで、どちらかというと昔のP&Aシェアウェアのような雰囲気のEpicやSteamでは扱っていないようなタイプのゲームが多いです。日本語対応のゲームは殆ど無いのですが、Duke Nukem 3D、Quake4といったFPS系やDungeon Keeper Gold、最近の話題のものであればCyberpunk2077なども扱っている(ただ、Steamのほうでも日本語対応で売ってるので、普通はこちらで買うでしょう)
Epic Games同様にランチャーソフトをインストールして、本体アプリをインストールし運用する方法になっています。オールドゲームをやってみたい人は掘り出し物があるかもしれません。
こちらも時々無償配布やAmazon Prime Games経由で引き換えコードにてソフトウェアを入手できる機会があります。
図:海外で根強い人気があるサイト
Amazon Games Appをプレイする
Amazon Primeに加入してる人は無償で楽しめるAmazon Primeのサービスのうちの1つがAmazon Games Appなのですが、映画や本、ミュージックはよく知られていますがAmazon Games Appはあまり知られていないようです。Epic Games同様に専用のランチャーから入手したアプリをインストールして遊ぶことが可能で、Prime会員ならば入れておいて損はありません。
ゲームはAmazon Prime Gamesから入手するのですが、ここはEpic Gamesとリンクしてるものも多いのですが、Amazon Games App独自のものは「獲得」というボタンになってるので区別が付きます。ゲームパッドモードで普通に遊べる良いゲームが揃ってるので、Rog Allyとは相性が良いです。試しにMetal SlugをインストールしてみましたがGoodでした(キーアサインが気に食わない部分はありますが)
ゲームは一定期間で入れ替わりするのでその間に入手してインストールしておけばオッケー。
図:結構楽しいゲームが無償で楽しめます
図:NeogeoアーケードのMetal Slugが楽しめた
各種エミュレータを動かしてみる
PCSX2
概要
SteamのRetroArchにはPCSX2のコアが入っていないため、PC版のRetroArchを利用するか?PCSX2 Nightly Buildを利用します。現在、PCSX2のStableは非常に古いUIと扱いづらい設定になってるため、Nightly Buildを利用するのが定石となっている。
また、利用するにはいくつか注意点がある
- 通常のRogAllyはコントローラがデスクトップモードの場合は右スティックがマウスに割り当てられてる為、PS2のようにぐりぐり3Dで扱う場合には、非常に邪魔になっているので、コマンドセンターからコントロールモードを「ゲームパッド」に変更してからキーの割当を行うこと
- メモリーカードファイルは割り当てられていないので32MBを作成し、ポートに割り当ててから利用すること
- SystemにSteam同様のBigPictureモードがあるのでこちらで操作が最適
上記の点が躓くので特に1.について要注意。
実際に、割りと重たい部類のDragon Quest 8をプレイしてみたものの、非常になめらかに高画質で自然にプレイすることができました。既に現代はスマフォでもPS2はエミュレーションが可能な時代になってるので、殆どのゲームを細かいエミュレーション設定無しで行けるでしょう。
また、PCSX2を利用する大きなメリットが
- オリジナル以上の高解像度化が行える
- テクスチャパックがある場合さらにキレイな画像に置き換えることが可能
- 16:9のワイドスクリーン化が可能
- チートを利用した60fps化が可能(PARをPCSX2用に変換が必要)
自分が行った限りでは、Vulkanにて2.25倍の解像度がちょうど良かったです。PS2以上の画質が出せるのと60fpsで非常にオリジナル以上に滑らかに動作するので、捗ります。
※最新の1.7対応のチートファイル作成についてはこちらのサイトを参考に。個別にオンオフが出来るようになっています。
図:キーマッピングが一番の問題点
図:プレイは非常になめらか
図:グラフィックが実機よりも綺麗
特殊な設定
DQ8などはそのままでラストまでプレイできますが、DQ5など一部のゲームでは高度な設定変更が必要な場合があります。最新のPCSX2-QtはGUIが大幅変更されており、高度な設定が非表示になっています。特にDQ5はラスト付近までは普通にプレイできますが、ラストのエビルマウンテンの一部でグラフィックが破綻して進められなくなるので、以下の設定をしています。
- メニューからツール=>高度な設定の表示をクリックして有効化する
- ゲームを起動して、メニューよりゲームのプロパティを開く
- 高度を開く
- EmotionEngineのラウンドモードをPositiveにする
- EmotionEngineのクランプモードをなしにする
- 一応VU側も同様の設定にしておく
- エビルマウンテンでおかしな表示になったら上記の設定をして戦いを1度行うと、正常なマップ表示になります。
- ただしエンディングではこのままだとまたトラブルが出るので、その場合は上記の設定をもとに戻せばラストまでプレイができます。
図:高度な設定は一部の事例で必要
RPCS3
概要
正直まだ不具合があるものの、Playstation3をエミュレーションするRPCS3が動作します。ただし、動かせるようにするまでの作業がそこそこ高度でPCのみでこれを行うのはなかなかハードルが高いです。実機があるとハードルが下がります。
ROG Allyで動作させるためには、オペレーティングモードは「Turbo」が必須です。かなりの重量級のエミュレーションを行う必要があります。
今回、ハードルを超えて、Grand Turismo 6を動かしてみようと思いプレイしてみましたが、なかなかに重いものの次項の特殊セッティングをすることで軽量化し、いくつかまだ課題はあるものの十分プレイができました。
音声ノイズ、ルームミラーが映らない、画面のチラツキなどいくつかの課題が残っています(画面のチラツキ、音声のノイズは解消できました)。
特殊なセッティング
GT6をプレイするには、素のセッティング状態では画面のチラツキやエミュレーションの不足で障害が発生したり、車購入時点で止まります。よっていくつかセッティングを変更する必要があります。セッティング関係については、こちらのサイトやこちらのサイトが参考になります。これでもまだ、ルームミラーが映らない問題や、音声が汚い問題などが残ってるので、もう少しセッティングを詰める必要がありそうです。
セッティングするにはまずDebugタブの表示も必要ですがデフォルトでオフなので以下の手順でオンにします。
- RPCS3が入ってるディレクトリ内にあるGuiConfigsディレクトリを開く
- CurrentSettings.iniをメモ帳で開く
- showDebugTabの値をfalseからtrueに書き換えて上書き保存
次に、RPCS3を起動して、Configを開きます。個人的に現在設定してる項目は以下の通りです(デフォルトのままのものは未記載)
- CPU項目のSPU DecoderはRecompiler(ASMJIT)に変更
- CPU項目のEnable SPU loop Detectionはチェックを入れる
- CPU項目のSPU Block SizeはMegaに変更
- GPU項目のDefault Resolutionは1280x720 Recommendedにしておく
- GPU項目のOutput ScallingはBilinearに変更
- GPU項目のShader ModeはAsync(multi Threaded)にだけチェック
- GPU項目のAdditional Settingsはすべてチェックを外す
- Audio項目のBufferingにあるEnable Time Streachingをオンにする
- Audio項目のBufferingにあるAudio Buffer Durationを200msにする
- System項目のConsole Language, Console Region,はJapanese, Japanを選択する(日本語にしないとゲームが英語モードになってしまう)
- System項目のKeyboard TypeはJapanese Keyboardにしておく
- Advanced項目のAccurate RSX reservation accessはチェックを入れる
- Advanced項目のPPU Non-java Mode Fixupはチェックを入れる
- Advanced項目のPPU/SPU LLVM Recompilationにチェックを入れる
- Advanced項目のSuspended-Emulation Savastates Modeにチェックを入れる
- Advanced項目のRSX FIFO AccuracyはAtomicに変更する
- Debug項目のDisable Zcull Occlusion Queriesにチェックを入れる
- Debug項目のForce CPU Blit Emulationにチェックを入れる
またデフォルトだとキーボードコントロールになってしまってるので、以下の設定でXinputに変更しておく
- Padsを開いて、Player1を開く
- Keyboardになってるので、XInputに変更しておく。キーアサインは特に変更しないで保存
これでプレイした所とりあえず遊べるレベルになりました。GT5ならばもう少し軽くプレイ出来るかもしれません。しかし、PS3が普通にエミュレーション出来るレベルでROG Allyで動くという事実が凄い。
図:とりあえずプレイできるレベルに
図:まだいくつかセッティングに課題がある
RetroArch
SteamDeckだとEmuDeckが有名ですが、マルチエミュレータとしては歴史が古く今も支持されてるのがRetroArch。様々なハードウェアのエミュレータを1つでサポートしており、Android, PC, Steamと複数のプラットフォーム向けにリリースしています。但し、それぞれで動作するエミュレータが異なる為、全部を収録しているわけではないようで、AndroidだとARM対応、PCは基本的に全部、Steam版はPC版の一部が無いといった状態です。
今回はSteam版を使って、ISO化しておいたPlaystationのDragon Quest4やFinal Fantasy 9をテストしてみていますが、操作性が非常に良いです。
※ISOファイルだけじゃなく、Bin+Cueのイメージもcueファイルを読み込めばロードが可能です。
※複数ディスクを1枚にまとめた本来はPSP改造版のpopstationで用いていたPBPファイルもRetroArchでは読み込め、ディスクチェンジも可能です。ディスク切り替えはゲーム中にメニューを出して、ディスク設定=>ディスク取り出し=>ディスクインデックスで1枚目?2枚目を指定するだけです。
※メニューキーを設定しておかないとゲームプレイ中にRetroArchのメニューに戻れないので、必ずセットしましょう。
図:古いPS1ゲームはISO化しておきましょう
図:複数ディスクは1つのファイルにまとめておきましょう
PPSSPP
今ではもう主流ではないものの、ポータブルゲーム機としてもRogAllyのような改造マシンとしても大活躍したPSPのエミュレータがPPSSPP。UMD形式のディスクからISO形式でファイル化したものを利用することが可能です。自分もいくつか持っていたのですが、その中でもPCエンジン CD-ROM2からの移植品である天外魔境2 卍丸をテストしてみました。
ゲームパッドモードにしておけば、キーマッピングは半自動でセットしてくれます。
RetroArchにも含まれているのですが、特定のゲームでフォントを変更する必要があるものはPPSSPPでないと修正ができないので、こちらでプレイしています。天外魔境2は後にさらにPS2にも移植されていたりするのですが、PCエンジン版とは違い完全リメイクの結果、戦闘が非常にテンポが悪い上にCERO規制でオリジナルのアニメーションがカットされていたりするのでオススメできません。故にPSP版をプレイするためにPPSSPPが必要です。
この作品は今でこそ珍しくない豪華な声優陣が採用された上に、音楽もジブリで有名な久石譲氏が関わっていたりと、とんでもなく豪華な作品で、声優を使ったゲームの走りの1つです。操作性も非常に良く、音楽も実に素晴らしいのでRogAllyでも入れておきたい作品です。
図:PCエンジンの名作中の名作
Bluestacks
Androidも非常に多くのゲームが出ていて、ゲーム専用機に勝るとも劣らないものがあります。その多くはタッチ画面を意識したものが多いですし、放置ゲームなんていう独特のものもありますが、コントローラを使った重量級のゲームもあったりします。そこで、このAndroidアプリを動かせるものを調査してみました。
まず、LDPlayerとNoxPlayerですがこれらはタッチ画面だけならばともかく、物理コントローラを認識しません(仮想キーなどというショボいものはありますが、少なくともAsphalt9のような物理コントローラを要求するものじゃ役に立たないです)。キーボードも別に繋げてみましたがこちらも認識せず。
一方Bluestacksは物理キーボードだけじゃなくコントローラも、外部コントローラも認識しました。またGPUの指定やフレームレートの指定、レンダリングエンジンの指定なども可能で他のAndroidエミュレータとはレベルが違いました。よって、Rog Allyで楽しむならばBluestacks一択です。事前にゲームパッドモードにしてからアプリを起動しましょう。
実際にAsphalt9をプレイしてみましたが、遜色なし。フルスクリーンでの表示も可能で、当然スマフォからのGoogle Playゲーム経由でのセーブデータの引き継ぎも可能。Touch DriveがAS9は機能としてありますがこれを外せばコントローラでハンドリング可能です。もちろん、Google Playも使えるので自由自在にアプリを入れることが可能です。
※キーボードの文字入力だけは自動で出てこないので、テキストボックスをタッチしたら、背面のボタン+上キーで手動でキーボードを表示させてから、入力が必要です(検索やgoogleアカウントログイン時など)
※一部のアプリ、例えばDragon Quest 8などは実行するとほぼ確実にブラックスクリーンになって落ちます。よってこれらのアプリは使わないようにしましょう。
図:きちんと物理コントローラが認識されている
図:猫あつめももちろんできる
DOSBox-x
既にもうSteamにもなくリバイバルも期待できず、かといって最新のWindows11では全く動かせないといったようなゲームもあったりします。特にWindows9x時代のDirectDrawを使っていたようなものはほぼ動きませんし、VMwareのような仮想環境でも動きません。ddraw.dllを加えれば動くといった可能性のあるものもある一方、Grand Theft Auto 1のようなものはどう頑張っても動きませんでした。
そこで利用するのがDOSBox。派生品にDOSBox PureやPC98モード対応で日本語キーボード対応のDOSBox-xといったものまであります。特に初代GTAはWindows版よりもDOS版の3Dfx対応版のほうが画質が綺麗という事もあって、わざわざ問題だらけのDirectXに頼ったものよりもDOS版のほうが素直に動くということもあり、DOSBoxで再現する人が多いです。
※DOSエミュレータではありますが、Windows3.1や95を動かす猛者もおりました。この項目は以下のエントリーに別途まとめてありますので、ROG AllyでDOSゲームを堪能したい人は是非セットアップしておきましょう。
※ROG AllyでPS5コントローラを接続しDOSBox-xを使う場合、PS5コントローラが認識されません。設定変更してもROG Allyのjoystickしか認識されず。xinputしか駄目なのか?(DualSenseXで変換したら行けるかも)
※ただ、GTA1などはPS1でもリリースされているので難易度を考えたら、中古のPS版手に入れるほうが楽だと思います。
図:初代GTAをDOSBoxで動かしてみる
図:PC98のアプリも動かせるよ
Neko Project 21/W
前述のDOSBox-xでもPC98関連は動かせなくもないのですが、再現性や更に高度なコントロールなどを考えるとまだまだ十分といったものではありません。動かないディスクイメージもそこそこあったりするので、そんな時使うのがPC98xxエミュレータのNeko Project 21/W。専用エミュレータだけあって再現性は高い反面、システムディスク(MS-DOS6.2など)を用意したり、仮想HDDを用意してフォーマットしたりなどが必要になるのでDOSの知識が結構要求されます。
そこをクリアできれば、FDDからアプリをインストールしたり、またFDDから直接ゲームを起動するなどしてROG AllyでもPC98シリーズを持ち運ぶことが可能です。BIOSを用意することができれば、N88Basicのゲームなども動かせるでしょう。こちらのサイトに関連の情報が非常によくまとまっています。もう忘れてしまった人は一読すると良いでしょう。
マウスも利用できますがキャプチャを外す場合はF12キーで行う点だけ注意してください。実機BIOSを使う場合はアプリのexeと同じ場所に配置すれば良いとのこと(なくても動きます)。
図:HDDにDOS6.2を入れてみた
図:BIO100%のゲームをプレイしてみてる様子
XM6 Type G
様々なパソコンが隆盛していたあの時代、その中でも安価なものはMSXが躍進し、コアなファンがついたのがシャープのX68000。実際に国産PCでの大きな成功は産業用含めてNECのPC98でしたが、後にDOS/Vにより駆逐され国産PCというジャンルは消えてしまいました。そんなX68000ですが小型で再現したX68000 Zという復刻品が出されるなどコアなファンがいるパソコンはさすが違うなと思わせる一品です。
X68000はSharpよりBIOSが公開されており、XM6やWinX68K高速版といったエミュレータが存在し、現在はXM6 Type Gがよく利用されています。これを用いればRog AllyにX68000とソフトを持ち運ぶことが可能です。またこのXM6はジョイスティックモードがついていて、割当デバイスで指定するだけですぐ使えます。
ソフトは通常のメーカー品のゲームだけでなく同人作品も多く、その多くはもう入手も難しかったり復刻もされないであろう一品なので、若い人には難しい面もありますが、日本が誇るハードの1つが確かにあったと感じられるのではないかと思います。
※起動時にフルスクリーンで起動してしまいますが、黒画面長押しでメニューが出てくるので表示のフルスクリーンを外せばウィンドウ表示になります。
図:Rog Allyでもすぐに遊べます。
blueMSX
前述のX68000に対してコンシューマで広く普及していたのがMSX。ファミコンよりも少し前の時期に登場し、自分でプログラミングをしてゲームを作れた他にメーカーのカートリッジを購入して遊べるというスタイルでした。
そのMSXをエミュレーションする仕組みはいくつかありますが、現在はblueMSXがもっとも手軽ということですが、Rog Allyで扱うならばblueMSX本体よりもRetroArchのblueMSXコアのほうが相性が良いです。
通常BIOSの類はblueMSXに内蔵されているので自分での取り出しは不要なのですが、RetroArchのblueMSXはBIOSが内蔵されていないので、以下の手順でフォルダに追加します。
- blueMSXのサイトのblueMSXv282full.zipをダウンロードする(インストーラじゃなく小さくリンクがあります)
- 解凍すると、Machines、Databasesの2つのディレクトリをコピーする
- RetroArchで指定されてるBIOSのディレクトリに2.のディレクトリ毎追加する
blueMSXはZIPで固めたままのファイルも読み込めますのであとは、ゲームを読み込んで起動するだけ。ゲーム内でスペースキーを叩けみたいなメッセージがよく出てくるのですが、ゲームパッドモードならばAボタンがスペースキーに割り当てられてるので、プレイするだけです。サウンドがファミコンのそれと比べると半音1個下がってるのが気になる。
※MSX公式エミュレータとしてMSXPLAYerというのがかつてありましたが、現在は入手困難です
図:様々な機種が発売されていました
BasiliskII
Classic Macintoshエミュレータとして長い間メンテされ今も改善が続けられているBasiliskII。Windows版とmacOS版の2つが今も作られていることが凄いですが、このおかげで68k MacのゲームもROG Allyで持ち運ぶことが可能です。試しにHyperCardのうにょ!2を動かしてみましたが、非常に快適に動作します。
環境構築はさすがにROG Allyで行うのは色々辛いので他で作成した環境を持ち込んでいますが、懐かしいゲームだけじゃなくアプリも当然動作するので、Old Macをお持ちの方は入れてみても良いかもしれません。
下のスクリーンショットはMac OS 8.1を動かしてる様子で、HyperCard2.2でスタックを動かしています。デスクトップモードのマウスで操作しますが、思ってるほど難儀しません。
図:オールドMacのゲームも持ち運び
SSF R28
ふとやりたくなったので、新品のSega Saturnのヴァーチャロンを手に入れて、ROG Allyで動かせないか?ということで調べてみました。かつてはDual CPUで再現が難しいと言われていましたが、SSF R28を入れてみました。BIOS不要で動かせるので手軽ということもありますが、一つだけ課題があります。
この頃のPS1やSaturnのディスクはCDDAを含んでいるのでISO化は出来ません(音楽CDなので音は抜群に良いのですが)。CD Manipulatorを使ってcue+img形式ではファイル化出来るので何も考えずにファイル化。読み込ませてみました。ただROG Allyのコントローラに割当が必要です。また割当中にRapidと名のつくものを割り当てるシーンがありますが使わないので、適当なキーに割り振ってしまいます。
Saturn界隈の情報はだいぶ前に途絶えたまま古いのを掲載してる所が多くちょっとだけ迷いましたが、昔とは違い8コアとか積んでるROG Allyでは全く重さもなく、サクサクと動きます。Nightsとかも買っておきたいな。ヤフオクとかだと800円くらいで購入出来るので、このあたりのゲームをあえてROG Allyで楽しむのはアリだと思います。
図:なんの問題もなく動きました
Windows用ゲーム
Microsoft Storeやパッケージで購入してきたWindows用のゲームなどなど、Steam等にはないゲームも世の中にはたくさんあります。昔のゲームなどは復刻されることもなく埋もれていって入手も難しいものもあったりなど。それらに注目していくつかのパターンで実証してみました。可能な限り、VMwareのような仮想環境を利用しない方法で検証をしています。
Forza Motor Sports 6 Apex
一時期、無償で提供されていたXBOXシリーズや今ではSteamなどでも提供されてるForza。Grand Turismo7もSteamで出るのでは?という噂があるものの未だにその動きはない中、PCでのモータースポーツゲームと言えばForzaです。その体験版的ポジションがこのForza Motor Sports 6 Apex。
自分はあまりMicrosoft Storeでゲームを購入したりしないので、アレなのですがMinecraft for WindowsもMicrosoft Storeからの入手が必要です。ということで、数年ぶりにダウンロードしてインストールしてみました。GPDWIN2では殆ど動かせなかったほどの重量級ですが、ROG Allyの場合は全くそういうこともなく。
サウンドも画質も最高クオリティにセットしてますが全く問題なく動作しました。コントローラももちろんネイティブで対応してるので、自分はLRを主軸とするのは好きではないのでXAボタンを主軸としてセット。パターンを選ぶだけのシンプル仕様です。
図:他のシリーズも十分楽しめそう
カイロソフト
Techwinの頃から楽しく遊ばせてもらってるゲームを作ってる方で、現在は様々なあの絵調のゲームを沢山リリースしています。自分はThe古本屋弐からでしたが、今回はゲーム発展途上国というWindows95時代のゲームを動かしてみようとインストール。もちろんこれはキーボード操作のものなのでデスクトップモードで実行。
懐かしいセットアップ画面の後に、VB4.0な感じのあの時代のウィンドウ。マウス操作で基本は進めるものなのでESCキーだけjoytokeyでセットしておけば快適にゲームが可能です。95時代のゲームが動かせるというのもROG Allyの良い所。今どきのPCでは画面がちっちゃいので互換モードで640x480をセットして起動するとより快適です。他の互換モード設定は不要です(ゲームを閉じれば普通のスクリーンサイズに戻る)
おそらく、VB6.0ランタイムはWin11は標準で入ってるので、4.xと5.xのランタイムを入れれば同類のゲームも動いてしまうと思われます。
図:大昔のゲームも動かせるのがポイント
ふりーむのゲーム
インディーズから一発者のおふざけゲームまで様々なフリーで楽しめるゲームが公開されてるふりーむ。様々な作者のゲームが楽しめる上に、RPGツクールで作成したようなものからそうではないものまで。キヨ氏がよく実況で紹介してるのもここのゲームが非常に多いです。一部の古いRPGツクールの場合は、ランタイムを追加インストールが必要な場合があります。
その中でも既にもう公開終了してしまってる絶望イーターおよび現在も公開中で面白いと評判のらせんの宿を動かしてみました。
デスクトップモードで動かすわけなのですが、驚いたのがROG Allyのゲームパッドに特にキーアサイン等もしていないのですが、普通に快適に動作します。ABボタンで殆ど操作できるものが殆どなので、非常に相性が良い。これらのゲームはスマフォでリリースされてるようなものは無いので、ROG Allyで持ち運べるというのはなかなか面白いのではないかと思います。
※殆どが自己解凍書庫か圧縮されてるだけなので、Armoury Createにアプリ登録するには工夫が必要になります(スタートメニューに無いとACには登録できないので)
※Wolf RPG Editorで作られたゲームは同梱のconfig.exeを起動して画面設定で全画面モードにするとフルスクリーンになります。
図:ROG Allyと非常に相性が良い
図:全画面表示にするための設定
16bitアプリケーション
現在のWindows11は64bit化されてしまっているため、32bit時代にあったNTVDMが搭載されておらず、16bitゲームはデフォルトでは完全に動作しなくなっています。そこで、オープンソースで公開されてるwinevdm on 64bit Windowsを利用することで、ROG Allyでも16bitのアプリが動くのか?やってみたところ、普通に動作しました。
マウス操作でexeをotvdm.exeにドラッグアンドドロップやコマンドラインで渡すようにショートカットを作ったり、installを実行して自動的に実行させるようにすると面倒はあるものの、きちんと動作します。また昔のゲームのインストーラが16bitでゲーム本体が64bit(またはその逆)といったケースでも利用でき、Is3Engineなどを併用してインストールすることも可能です。
16bit時代の古のゲームも良いものがたくさんあるので、ROG Allyで持ち運ぶのはオススメです。Arenaを動かしてみましたが問題なく動作します。
※A列車で行こう4 for Windows95はインストーラは32bitなのですが、プログラム本体が16bitというおかしな作りなのでこのツールが必要です。
図:VB2.0のArenaが動作しました
図:A列車で行こう4も動作しました。
Simcity3000
往年の名作シムシティのシリーズの1つ。ISO化してマウントしてから利用する必要があります(CDを要求するため。nocdのpatchがあるらしいけれど)。しかしこれ、いくつかエディションがあって、自分のは無印。他にGOGで提供されてるUnlimited版とSpecial Editionというものがある。いずれのケースであっても、Windows11では起動するには障害があり、小細工が必要。
無印版の場合は
- ショートカットの絶対パスの最後に 「-w」を追加する必要がある(フルスクリーンの場合は-fを指定する)
- 互換性タブに於いて色数を16bit Colorに指定して保存する
これをしないとエラーとなって落ちてしまいます。
また、Unlimited版の場合は、psexec64.exeを使ってSYSTEM権限で動かすという手法がある模様。Special Editionの場合はちょっと面倒でこれがSecudrv.sysが必要な「SafeDisc」と呼ばれる規格になっていて、secudrv.sysに対して自己署名等をしたものを利用しなければならないようで・・・といった具合にハードルは高いものの、動かす手段があります。
今のところGOGは英語版なので、日本語版で動かすにはディスクを手に入れる必要があります。
※2024年3月、SteamでもSimcity 3000 Unlimitedが英語版ですが配信されています。
図:名作中の名作。2000も良かった
M.U.G.E.N
知る人ぞ知るフリーの2D格闘ゲームエンジンで、配布されている様々なアドオンや機能を追加することで遊ぶことのできるElecbyteというグループが作成していたもの。最終リリースはWindows版のVersion 1.1 Beta1で現在は公式サイトも消滅。Internet Archive等で入手が可能。
但し、バージョンにより使えないアドオンがあったり、そもそもROG Allyで使うといってもGUIでのセッティングがなく設定ファイルを書いて追加するなどが必要であるため、現代ではもう知らない人も多いのではないかと。特にキーアサイン関係はそのままでは全く使うことができないので、Joytokeyなどが必須です。
図:ネット黎明期からのアプリです
ディアボロの大冒険
二次創作系のゲームとして、トルネコの大冒険同様のランダムダンジョン生成のローグライクゲームがこのディアボロの大冒険。すでにもうオリジナルは配布がされていないものの、ネットを探すとまだ配布してるサイトがあったりして、Version 0.17が最終のようです。見ての通り二次創作ゲーなので、あの作品です。
ROG Allyで解凍して動かしてみましたが、普通にゲームパッドにも対応しているため特に何もせずとも動作します。F12キーでフルスクリーンとなるようなので、なんらかのキー割り当てが必要かと思います。
図:どっかでみたタイプのゲームです
Stepmania
1998年頃、BM98というDance Dance Revolution風のフリーのゲームがリリースされてBMSという形で今で言う音ゲーリズムゲーのフリーソフトが大変ヒットしました。個人で音楽や譜面データを作成し世界中でリリースされていた良い時代でした。
その後BMS形式は色々と拡張されて、現在では様々なBMS互換というか派生のツールが登場しており、そのうちの1つがStepmania。方向キーのみで遊べるという手軽さです。アプリ本体はこちらからダウンロードが必要です。BMS形式のファイルも使えるのかな?
利用するに当たっての注意点は
- DirectX9 ランタイムが必要になるので別途インストールしておく必要があります。
- コントローラは認識されますが、ゲームパッドモードでは動かないのでデスクトップモードで動かします(キーアサインも可能)
ポータブルで楽しめて軽量なのでROG Allyにはもってこいのゲームではないかと。
図:音ゲーではかなり有名なソフト
図:自分は苦手なジャンルなのでMISSばかり
図:BM98はこんなゲームでした
ブラウザゲーム
被虐のノエル
ブラウザで全話をプレイできる若干のアクション有りの基本ストーリーを楽しむゲームが被虐のノエル。ローカルで動くexe版やSteam版で全話配信中。7年にも渡る大作でここまで遊べるのはなかなか無いのではないかと。最近無事に物語が完結しFinalが配信済み。
ブラウザ版はChromeでフルスクリーンにすると普通にデスクトップモードのコントロールで遊べます。またフルスクリーン解除は、右パドルで右クリックでフルスクリーン解除が可能です。
ブラウザゲーと侮る無かれの完成度で、RogAllyでも十分すぎる操作性が実現できていました。
図:大長編のゲームですので長く楽しめますよ
GeForce Now
Chromebookのエントリーでも紹介した、Steam、Epic Game、Origin、GOGの4つについて提供してるゲームを、ストリーミングで提供するサービスがGeForce Now。ストリーミングであるため端末側にパワーは必要とせず、それぞれのサイトにゲームを所持してるならば、どんな端末でもゲーミングマシンにすることができる。
無償プランも用意されており、こちらは連続プレイ1時間/1日までとなっています。Chromeブラウザ上でプレイする方法と、専用アプリの2パターンがある。端末側のディスク容量を食わないのも大きなメリットです。Rog Allyならばブラウザよりも専用アプリのほうが適してるかも。
4つのゲームサイトに対応してるとは言え、手持ちのすべてが出てくるわけじゃないので要注意。現在は1669のゲームに対応してるようです。フリープランだと他の人が遊んでる場合、入れないこともあるので課金が必要です(ならば、それぞれの専用アプリで運用したほうが全然良い気はする)かなり混んでるので、自分はSteamでプレイします・・・
図:フリープランじゃまともに遊べません
Xbox Cloud Gaming
前述でXbox Game Passの話題を追記していますが、もうひとつROG AllyのXbox特典としてXbox Cloud Gamingがあります。2023年12月時点ではまだBeta版のようですが、要するにMicrosoft版のGeforce Nowのようなクラウド経由でゲームをプレイするリモートプレイ環境です。Xboxとは異なり、Geforce NowのようにEpic Gamesなどの作品もあるので、Fortniteをプレイするといったことも可能になっています。
ROG Allyの場合は、Epic Launcherをインストール出来てしまうのでプレイする意味が無いですが、インストール不要でプレイできるため容量を気にせず出来る点と、Geforce Nowと異なりラグも少なめのようなので期待です。
試しにfortniteをプレイしてみました。とりあえず、アカウントリンクせずにそのままプレイをしてみたのですが、まず英語版のままです(ただこれだと海外鯖接続となりラグが大きいようだ・・・)。なのでメイン画面一番左下にEnglishとなってる所があるのでクリックして日本語に変更しておきましょう。これで日本鯖に接続されるようになるはずです。
実体はEdgeブラウザ経由でゲームをするスタイルみたいです。なので、ROG AllyではなくてもmacOSのChromeでもChromebookでもプレイ出来るのが大きな特徴になります。改めてここからfortniteを起動し、生年月日を入れて接続完了まで待ちます。ただ、夜に接続してみたのですが全然繋がらないのは、Geforce Nowと同じ・・・Geforce Nowよりかは接続方法とかは楽でややこしくないので良いのですが。
図:遊べなかった・・・
レトロゲームズ カプコンタウン
カプコン公式でリリースしてるレトロゲームをブラウザで楽しめるサイトがカプコンタウン。ロックマンやファイナルファイトなど16本のゲームを利用することが可能です。ゲームパッドモードで開くとROG Allyのパッドで操作が可能です。BとA、セレクトスタートがそのまま対応し、デジタルパッドで操作します。ただし、かなりロックマンは操作が難しいです(もともとのゲーム性がですが)。
図:キーボードでもプレイが可能
Flasharch
往年のFlashゲーム。現在は既にウェブブラウザでは未対応となり、セキュリティ面からもFlashは廃止されています。それらの名作をHTML5として再度動かせるようにしてくれているアーカイブサイトが、Flasharch。小粒ながら市販のゲームにはない様々な挑戦やアイデアが含まれているちょっとしたゲームが多く、かつてのフラッシュ黄金時代の名作も見つかるかもしれません。
ただ日本のはあまり多く収録されていないので、これらは個別に探していかないと見つからないかもしれません(しょぼんのアクション等や、マテリアルスナイパーなどはHTML5で個別で移植されています)。また、一部のゲームはキーアサインを割り当てないと動かないものもあるかもしれないので、その場合は前述のjoytokeyなどを使ってプレイする必要性があります。
図:世界で一番難しいゲームというフラッシュゲー
Ruffle Flash Emulator
前述のFlasharchは移植版を収録してるサイトですが、日本語のFlashゲームは少なくまたHTML5で移植もされていないものとなるとお手上げです。しかし、Chrome拡張機能もしくは単体のアプリ版としてRuffle Flash Emulatorがリリースされています。swfファイルを直接実行させることが可能になるため、Internet Archiveなどを駆使して古のFlashファイルを手に入れさえすれば、ROG Allyで復活させることが可能です。
ゲームでなくとも再生が可能であるので手持ちでどうしてもやりたいフラッシュゲーを今一度拝みたい場合にはインストールしておくと良いでしょう。名作「赤い部屋」をアーカイブから探し出して実行してみました。
前述のflasharchも実はJS版のRuffleで再現してるものなので、今結構世界で往年のフラッシュゲームを復活させたサイトが出てきています。
図:フラッシュゲームが復活しました
DOSGAMES.com
既にもう入手も難しいであったり、環境構築が非常に大変ということで埋もれつつあるのがMS-DOS時代のゲーム。自分もP&Aシェアウェアから購入して海外のゲームをWindows95のDOS環境で四苦八苦して動かしていた思い出があります。それをDOSBOXというエミュレータを用いてさらにウェブブラウザ上で実現するというテクニックを用いて提供してるのが、dosgames.comです。
自分の手持ちのものならば、自身でDOSBOX-xを用いればMS-DOSだけじゃなくPC98のDOS環境も実現可能なので、挑戦して見る価値はあります。レトロゲームの1つではありますが、貴重な遺産でもあるDOSゲームをRogAllyでプレイしてみましたが、基本joytokeyでのキーアサインを割り当てないとゲームはプレイできません(キーボードの様々なキーを利用する必要があるため)。
またこのサイトで提供されてるのは基本海外ゲームなので日本のDOSゲームなどは前述の通りDOSBox-xにて自前で構築するのがベスト。ちょっとハードル高いですけれど。
図:MS-DOS時代のゲームを復元
Internet Arcade
Internet Archiveが提供してる1100を超えるアーケードゲームを無償で提供してるサイトがInternet Arcade。基本キーボードで操作が必要とはいえ、元がMAMEでエミュレーションしてるサイトであるので、前述のjoytokeyでRog Allyのキーパッドに割当ができれば操作は可能。主にコインが5のキー、1Pプレイ開始が2のボタン。他はAキーやスペースキーなどが割り当てる必要がある。6ボタン + コイン等で8ボタンがあれば間に合います。
Pac-Maniaなどのアーケードならではのゲームもあり、コンシューマゲーム機にはない楽しさがアーケードゲームにはあります。今はもうアーケードゲームは既に下火も下火で消えつつある文化ですが、インテリアとして実機を1台家に欲しいと思う。
同様のものに、The Hidden Palace Prototype Collectionというサイトも用意されており、こちらはどちらかというとプロトタイプや貴重な一品の保存に特化したギャラリー的な存在になっています。失われつつある文化を保存する活動をしてるようです。
図:自分で環境構築が不要なのが良い
独自移植版
Dungeon Keeper FX
かつて1997年、WindowsにDirectXの初期版が搭載されはじめた頃合いに出たEAの名作Dungeon Keeper。しかしこのゲームはDirectX3と現在は廃止済みのDirectDrawを利用していた為、現在のWindowsでは動作しません。それをGOGがリメイク品としてWindowsXP以降でも動くDungeon Keeper Goldとして再販しています。
しかし、これは英語版。そこでこれに日本語などの言語を追加して尚且つファンが追加で作ったレベルであるAncient Keeperを追加したのがDungeon Keeper FX。現在は、Windows7/10/11のHigh Resolutionにまで対応しているので、GOG英語版を購入してこのツールで独自に拡張すれば、RogAllyでも十分動作させることが可能です。但し、元がガッツリPC用のゲームなのでゲームパッドだと操作するキーが足らないのと、日本語化等のハードルがそこそこ高いので、お手軽というわけには行かないのが残念なポイント。
また、フルスクリーン表示にするには前述のdgVooDooが必要になったりするのでなかなかに動かすまでに骨が折れます。
日本語化手順はこちらが詳しい。Window Modeで動かすQ&Aはこちらが詳しいです。操作方法やアイテムなどの情報はWikiにまとめられています。キー操作はこちらが詳しい。
※2024年3月、Dungeon Keeper GoldがSteamでも配信が開始されましたが英語版のようです。Dungeon Keeper 2も配信中です。
図:かなりハードなストラテジーゲーム
EDuke32
MSDOS時代のFPSの代表作であるDuke Nukem 3Dを現代Windowsで動作するようにOpenGLなどでエンジンを実装し直した独自移植版がEDuke32です。Windows11でも普通に遊べますが、Rog Allyで動かすにはキーアサインをどうするか?という問題点があります。そこさえクリアできれば普通に動作します。
ただ現在はSteamでも移植版がリリースされているので、あえて使うほどのことはないかもしれません。DOS時代とは異なりかなり画質もキレイでこれはこれで有りだなという感じがします。このようなかつての名作を現代で蘇らせるポーティングプロジェクトというのがいくつかあったりするので、ノスタルジーに浸るだけじゃなく、実際に動かしてみるというのも面白いかもしれません。
図:自分はDoomよりDuke派でした
問題点
セットアップ時の注意点
箱から出していざWindows11のセットアップという際に遭遇した初心者にはちょっとハードル高い問題点をピックアップしました。
仮想キーボードが表示されない
Windows11のセットアップ途中で、Microsoftアカウントを求められることがあります。テキストボックスに入力しようとタッチしても、何も起こらずキーボードが出てこない・・・
この場合以下は以下のボタンを操作します
背面にあるボタン(マクロボタン)+ 上キーで仮想キーボードがオンになります。以降はテキストボックスを触ると出てくるようになる。
Bitlocker回復キーのバックアップ
Windows11 Homeが搭載されてるRog Allyですが、Bitlockerが標準で有効化されています。しかし、Bitlockerの回復キーが自身のMicrosoftアカウントにバックアップを取っていないケースがあります。何かあった場合にBitlockerを解除できずに詰む可能性があります(セーフモードに入る場合も必要になる)。
以下の手順で回復キーのバックアップを取っておきましょう。
- コントロールパネルを開く
- システムとセキュリティを開く
- BitLockerドライブ暗号化を開く
- 回復キーのバックアップをクリックする
- 今回はMicrosoftアカウントですが、ファイルや印刷して取っておくことも可能
バックアップが取れると、こちらのURLから回復キーがバックアップされていることを確認することができます。
図:回復キーがアカウントに紐付けになった
図:バックアップは必ず実行しておきましょう
AMDのデバイスドライバ問題
海外のRedditなどでは結構報告されていて、尚且つこれまでのAMD Radeonのデバイスドライバの出来の悪さは既に周知の事実のようで。これが原因なのか、自分の購入したRog Allyでも頻繁にブラックスクリーンになって強制再起動をすることが頻発しています。この問題点をまとめてみました。
問題点の概要
ゲームをやってるときはそれほどでもないのですが、AMD Software Adrenalinの起動や日本語IME入力時、ブラウザのスクロールなど様々なシーンで、画面が反応しなくなりそのままブラックアウトする現象です。イベントビューアを見てみると、イベントID 4101, イベントID1001(LiveKernelEvent 141)というDisplayという項目でログが残っているのを確認できます(Adrenalinの更新はMicrosoft Storeから行えます)
ログのエラー内容は「ディスプレイ ドライバー amdwddmg が応答を停止しましたが、正常に回復しました。」というもので、Windows11のセットアップ時でも発生したことがあります。1001はGPUのドライバに関するエラーであるため、これがブラックアウトの原因と思われます。但しこちらのサイトのように、最終的には搭載してる物理RAMとの相性が悪いのが原因というケースも考えらえるので、GPUに割り当てるRAMの容量を増減させるなどのテストは必要です。
※また、SteamOSやChimeraOSのような全く別のOSを入れてみてどうなのか?を近いうちにテストしてみたいと思います。
BIOSやファームウェアをアップデートする
箱から出した時点でのOS、BIOS、ファームウェアが古い状態になっています。いきなりカスタマイズから入ってみたところ、スタートメニューを開いて検索窓から検索しようとしただけで、ブラックスクリーンのフリーズ。電源長押しでシャットダウンする羽目に。これが結構な頻度ありました。
ということで、この現象に遭遇した場合、まずは
- Armoury Create SE自体のアップデートを実行
- MyASUSからBIOS, ファームウェア, ドライバ類のアップデートを実行
- Windows Updateを実行して最新の状態にする
を終えてからにしましょう。以降は安定して動作するようになります。
GPU使用率が0%になる問題
搭載されてるGPUが認識されず使用率が0%になるという問題が報告されています。再起動することで通常は治るようですが、どうもGPUのデバイスドライバが原因の模様。最新のドライバならば問題ないという話も出ています。実際に古いデバイスドライバにロールバックしたらこの現象が発生し、GPUが効いていないのでめちゃくちゃ遅くなります。
こちらも、Windows UpdateでAMDのGPUドライバが更新された結果、デバイスマネージャで認識されたりされなかったりが原因のようで、更新後に問題が発生するようであれば、ロールバックすると治るかもしれません。普段からGPUドライバなどは更新させないように注意したほうが良さそう。
RogAllyというよりもこちらもAMDとWindows側の問題ですね。GPUのドライバ自体はこちらで公開されています。
図:GPUが全然仕事してない!!
高解像度で小さく表示される問題
やたらデスクトップ画面が高解像度で文字もアイコンも小さいという症状に遭遇するケースがあります。その他、FPSが60fps固定になったり、HDRがオカシクなったり。この原因はWindows Updateによって、AMDのグラフィクスドライバが勝手に置き換わったことが原因です。前述の音が出なくなる問題と同様です。こちらでも同様の報告が上がっています。
よって、こちらもGPOを使ってデバイスドライバの配信そのものを停止したほうがよいかもしれません。問題に遭遇したら、デバイスマネージャから対象のグラフィックアダプタのデバイスドライバをロールバックする等の作業が必要です。
AMD公式のデバイスドライバ
Rog Allyで提供されてるドライバとは別に、AMDで提供されてるドライバをダウンロードしてインストールするという手法も無くはないのですが、こちらでダウンロードしたインストーラの場合、選択されるデバイスドライバが適合しておらず、BSODが出るという報告が出ています(パフォーマンスもダウンするようだ)。AMD Software(タスクトレイにいる)がインストールされるという利点はあるものの(消えてしまった場合これを復活させる手段がこれしかない)。また、この公式ドライバはZ1 Extremeをサポートしていない模様です。
7840U用ドライバを入れてテストした人もいますが、やはりFPSが低くなる模様。ASUSが公式のドライバに対して手を入れてるようで、チューニングしてると言えますが、それが故にブラックスクリーンなどの問題も招いているのでどうしてもという人は利用すると良いでしょう。
なお、RogAllyから完全にAMDのドライバを排除するには、Device Driver Uninstallerを利用しないとできませんので、一旦排除して入れ直したい場合は使ってみると良いでしょう。
※公式サイドのWindows用ドライバーをダウンロードをクリックでドライバのウェブインストーラがダウンロードされます。
※AMD公式のドライバや設定をクリーンアップするAMD CleanUP Utilityというものもあります。
スリープしなくなる問題
一部の人の間でRogAllyがスリープしない問題が発生してるようです。対症療法としてはスリープじゃなくハイバネーション(休止状態)で対応することで問題の回避ができているようです。また、RogAllyのデバイスドライバ(AMD Graphics Driver)をダウンロードして、適用すると改善するという報告がでています。
ROG AllyがBIOSアップデートしてからまともにスリープしなくなってしまった・・これランプとともにスリープと復帰を繰り返してるみたいで、ファンが回ったり止まったりしてる #ROGAlly pic.twitter.com/iSzrlsVoZ6
— ななふし (@m7_force) July 26, 2023
ブラックスクリーン現象緩和策
画面を操作中や仮想キーボードで入力中にいきなり画面がブラックスクリーンに落ちる現象に頻繁に見舞われて、結果的に強制シャットダウンというのがセットアップ時から終わった後まで発生していました。
こちらも原因はAMDのグラフィックドライバーと電源プランが原因(KP41病が主原因)。省エネにするとこの問題が発生する気がする・・・
ということで、デバイスマネージャからディスプレイアダプタのドライバをロールバックをした結果安定しました。このドライバ自体はMyASUSから配信されたものだったのですが、更新しないほうが良さそうです。Windows Updateでのドライバの配信は停止してからMyASUSで更新を掛けているので、Windows Updateから配信されたものではありません。
また、電源プランから以下の設定を施すことで電力不足で落ちるといったことが回避できるかもしれません。特に省エネモードで運用してる場合は有効な手段です。省エネ運用する人は必ず実施しておきましょう。RogAllyはどうも電源系がちょっと不安定のようです。
- コントロールパネルを開く
- システムセキュリティを開く
- 電源オプションを開く
- 詳細な電源設定の変更をクリック
- プロセッサの電源管理を開く
- 最小のプロセッサの状態が5%になってるのでこれを100%に変更する
これで保存すればOK。
図:これはやっておくべき設定
Chromeの設定の問題
Google Chromeを使ってる際にスクロールや日本語IME入力時にブラックスクリーン発生というシーンもありました。直接的な原因となってるかどうかまで突き止められていないのと、Rog Allyではそれほど頻繁にChromeを使うわけじゃないので、難しいところですが、以下の設定をすることで多少緩和することが可能と思われます。
- Chromeの設定を開く
- 左サイドバーのシステムを開き、「ハードウェアアクセラレーションが使用可能な場合は使用する」をオフにする
図:GPUを利用する設定です
排熱でmicroSDが壊れる!?
概要
公式で問題点として認識され現在、修正のために動いてるのが排熱の問題でmicroSDカードが壊れるという不具合。Windows11というOSのせいでもあると思いますが、最先端CPUであるZ1 Extremeの排熱が故にSDカードリーダーがダメージを受けるのが原因とのこと。GPDWINも排熱問題で有志の方々が色々と対策法を編み出していったので、ROG Allyも注目です。最悪、USB Type-CにSD読み込むリーダー経由で対応するというのも良いかと思います。
※昔ノートPCのPCMCIAの下にSDカードスロットがあって、PCカード使ってるとSDカードがおかしくなるというのがありましたが、似たような現象と思われます。バッテリー外しで運用できたら大分違うんですけれどね。
SDカードの種類やメーカーで差があるのでは?と検証サれている方もいます(東芝のSDHCは大丈夫だったというお話)
ROG ALLYのSDカードスロット、検証の結果こんな状態だな
✕Sandisk製のSDXCカード
✕Sandisk製のSDカード
◯東芝製のSDHCカード
△トランセンド製のSDXCカード
トランセンドのカード、買ってきたの開封して初回挿入時は使えたけど一度抜き差ししたらだめになったw
なんだこれ……— 海老野なお❄ (@zeroshift0716) September 2, 2023
問題は何なのか?
既に様々な人からの報告や検証レポートが上がっています。それらの状況証拠などを総合すると以下のような結論になるかと思います。
- SDカードスロットが熱で破損してる。SDカードは破損することもあれど、概ね再フォーマットやローレベルフォーマットで修復できたり、他のPCでは何もせずとも読めたりと状況は様々
- ただ、より過酷な条件のドラレコ等を考えてもこの温度でSDカードが壊れるというのはちょっと考えにくい。
- SDカードスロットが排熱ファンのヒートパイプのすぐ近くに設置されてしまってる(設計上の問題)。
MicroSDスロットの上をヒートパイプが通ってるからアチアチなのよね。
旧BIOSでターボ30Wモード多用してる人は注意。#ROGALLY ROG ALLY pic.twitter.com/YMUP4QKZbr— かーぼー (@kaz_u_) July 18, 2023
- 但し一部で計測値が50℃程度だったのに壊れたというレポートがある。また、通常使用だと50度を超える温度にはならないとのこと。
- デバイスドライバに問題があるのではないか?ということで、Intelのデバイスドライバに交換して成功したという人がいるものの、実際には大量コピーでSDカードに負荷を掛けると同様の症状が出た人がいる(おそらくデバイスドライバの問題ではない)
- ファンが回る閾値を下げて積極的に回すようにしても、ランダムにSDカードのアクセスに不具合が発生した報告がある(SDカードは副次的な問題で、壊れてるのはスロット側と見て取れる)
- SDカードをNTFS 4096KBにてフォーマットをして運用が通常のようだが、exFATにしたほうが負荷が下がる(但しxboxの保存場所に使えなくなる)
- RogAllyのSDカードスロットはUHS-II規格対応。だが、十分なパフォーマンスが出ていないようだ
SanDiskの1TBのMicroSDを購入したので、CrystalDiskMarkでベンチマークを取ってみました。
MicroSDはRead190MB/s、Write130MB/sのものです。
結果はGPD Win 4の圧勝で、スペック通りの速度が出ていました。
ROG ALLYはスペックを下回っています。
SSDを2TBのものに交換しようかなぁ。#ROGALLY pic.twitter.com/74PV85s53X— sakihano (@sakihano6) June 19, 2023
しかし、物理的な問題があるのでファンを回せば間に合うという類のものでもない。訴訟の動きもあるとかないとか。故になんらかの対策をして、筐体の温度上昇を抑えないとこの問題は解決しないのではないかと思われる。
※一方で修理して返ってきたものでも発生していたり、50℃程度でも壊れたという報告があるので電圧等の問題という可能性も考えられる。
※過去古いMacbook ProでSDカードリーダが同様の故障を起こした際は電圧異常が原因で、ファームウェアアップデートで修正されています。このパターンもあり得るのではないかと思います(どうも同じSDカードリーダが搭載されてるようです)
当座の対応策
現時点での結論は爆熱にならないようにデチューンしたりハイスペック要求のゲームをやらない、microSDは諦めるなどです。以下対策をまとめると
- 充電しながらのハイスペック要求プレイは行わない(本来充電しながらの精密機器の使用は多大な負荷と発熱を産む(GoProやスマフォでの長時間高解像度撮影などでも同様のことが言える)
- Fan Control系のアプリで温度の閾値を低めにして積極的にファンを回すようにする
- SDカードはexFATでフォーマットし、できればTLCではなくドラレコ等でも使うMLCのSDカードを使う(但しこれ大容量なものが無いのが現状)
- 長時間に渡ってゲームをプレイしない
- SDカードはUSB Type-Cにてアダプタ経由で使うようにするか小型USBメモリで運用する(諦めるということ)
リンク
- 80℃を超えるような温度での長時間使用を避ける
- Windows11自体のチューニングをして負荷を極限まで減らしてあげる
- BIOS v322以降を適用するようにする(v319が鬼門になってる)
- ハイパフォーマンスを要求するゲームは、クーリングするデッキを併用して利用するようにする
- パイパフォーマンスを要求するゲームでも、解像度は720pまで下げる。正直フルHDとの差はそこまで無い
壊れたら連絡して修理してくださいという対応がされているものの、治るのか?という問題がある。初期ロットだけの問題というのならともかく、構造上の問題ならば素直にmicroSDは諦めて、保証が切れるけれど内蔵SSDを交換のほうが幸せになれそう。
Intel Driverに入れ替える
効果があるのかどうか不明ですが、Redditやこちらのサイトにあるように、SDカードリーダのデバイスドライバをIntelのドライバーに入れ替える方法が提示されています。ドライバ変更手順は以下の通り
- Intelのウェブサイトを開き、SDCard-Win10-1.1.14.0.zipをダウンロードする
- ファイルを解凍して、GIPciSD.infを右クリック=>インストールを実行する
- Rog Allyを再起動する
これだけ。手動でデバイスドライバをインストールする古からのやり方ですが、元々入ってるデバイスドライバが32bit用のもので、Windows11が64bitであるがゆえに起きてるとするユーザもいるようです。元々50℃程度の温度でも故障が発生していたということから見ても、熱問題ではなくMacbook Pro 2021の問題が熱ではなく電圧異常が問題でファームアップで治ってる点からしても、やって見る価値はありそうです。
図:実際入れてみて検証していみよう
自分のマシンの現状
購入してから数ヶ月、実は自分はこの間殆どmicroSDカードを使っていません。ということで、余っていたSanDisk UltraのUHS-I Class10を刺してみて使っています。運用条件は
- ほぼ15wでのゲーム運用
- PS1やDOS、Fall Guysといったゲームなどを幅広く実行
- 1日1時間程度のゲーム時間
- BIOSやFirmware等は常に最新版を入れてある
- AMD高度なグラフィックオプションはすべてオフ
- エコアシストのCPUブーストはオフにしてある
しかし、現状破損やドライブ自体が使えなくなるといったような状況はありませんでした。発熱もウォッチしていますが、60℃を超えるようなことも殆どなかったので、特に障害は出ていません。
問題が解決したらしい話
2023年12月19日、Redditに投稿されたとあるスレッドによると、これまで大きな問題として挙げられていたこのSDカードが壊れる現象ですが、どうやら解決したようだという話題がdiscordのほうで投稿されてるとのこと。
- 半田付け不良によってクラックが生じた結果、SDカードが壊れたりスロットが壊れたりしてたようだ
- 8月以降に修理・新規製造されたロットからはこの問題が解消されているという推察
- 30W運用すると同様の問題が起きる可能性があるので、フルパワーではあまり動かさないほうが安全
これですと、高温で壊れたというこれまでの説は正しかったということになります(ただしスロットが壊れるのではなく半田が溶けるという理由ですが)、自分のは10月頃に購入した機種なので対策品ということのようで。見分け方は本体下のラベルが「MFD:2023 06」もしくはそれ以降であれば対策品ということになるようです(自分のは2023 07でした)。
中古品を購入する場合は、このラベルをまず確認するようにしましょう。そして、公式の回答が待たれます。
SDカードコントローラの修理動画
SDカードが認識しないROG AllyのSDカードスロットを修理する動画です。おそらくこれがこの問題の解なんだろうなと。厳密にはスロット裏のコントローラ周りのハンダ不良であるようで。この部分を治すことで、SDカード問題が解決するというお話です。ただ、ヒートガンがあれば素人でも直せるというほど、簡単なわけじゃないので腕は必要ですね。
米国のみの保証
2024年4月24日、ASUSが公式で発表した内容によると、今回のSDカード問題についての解答として保証の延長とSDカードの弁償を行うということを「米国のみ」としてプレスリリースしました。
訴訟大国の米国での係争を回避するための発表と思いますが、12ヶ月保証だったものを24ヶ月保証とする旨が含まれておりますが、なぜ米国のみなのでしょうか?炎上しそうな内容です。
米国以外は本体の修理のみのサポートであり、microSDカードの弁償は含まれていないようです。
Armoury Create SEの挙動が怪しい
ASUSのマザーボードなどに付属の総合管理ユーティリティなのがArmoury Create。RogAlly専用のランチャーという形にモディファイされていますが、本来はハードウェアやドライバなどのアップデートを行うためのツールです。
しかし、このランチャーが不安定でコントローラで項目を移動しようとすると方向とは異なるほうへ飛んでしまったり、また予てから不安定と言われていて実際にそれが動画でレビューされてる方もおります。
アンインストールは可能ですが、それはそれで不便にもなってしまうので痛し痒し。ランチャーに関してはLaunchboxというツールも存在するので、あえて使わないという選択肢もありです(Hyperspinというものもあったのですが、現在はウイルスにまみれてるという情報もあり、今更使う必要性は無いかと思います)
BIOSで性能ダウン
RogAllyはBIOSのバージョンによって大きく左右されます。その中でも直近で顕著であったのが、BIOS v319にアップデートするとゲーム性能が大幅にダウンするというもの。およそ20%もダウンするので影響は大きい。最新のv322でこの問題は修正されましたが、BIOSがリリースされているからといって、見境なくアップデートをするとトラブルに巻き込まれるので安定してるバージョンでしばらく様子見し、人柱な方々のアップデート報告を待ちましょう。
同様にデバイスドライバの類にも同じことが言え、後述の音が出なくなる問題はWindows Updateでサウンドドライバが更新されて音がでなくなった事例です。GPUなどではnVidiaが頻繁にこの手のトラブルを起こしてることは有名。
もし間違ってアプデしてしまった場合は、Asus EZ Flashを使って過去バージョンにバージョンダウンさせることが可能です。アップデートは必要ですが、BIOSやデバイスドライバはよくよく考えてアップデートが必要です。
Windows11 23H2でパフォーマンスダウン
もし、ROG Allyで23H2にアップデートしてしまった場合、大幅なパフォーマンスダウンを引き起こす可能性があります。この問題は完全にMicrosoft側の問題であり、ASUSの問題ではありませんが、22H2に戻すのも一苦労ですので、ROG Allyユーザは問題が解決するまで、インストールするべきではないでしょう。
Windows11 23H2にアップデートすると、GPUが20〜30%、FPSも極端に下る、CPU性能も10%ものパフォーマンスダウンするという報告があがりました。ゲームなどでは割りと致命的なパフォーマンスダウンですので、23H2にはアップデートしないほうが良いでしょう。
これに対してMicrosoftが以下の手順で改善ができるということ
- PowerShellを管理者権限で起動して以下のコマンドを実行する
12Set-ExecutionPolicy UnrestrictedGet-AppxPackage Microsoft.SecHealthUI -AllUsers | Reset-AppxPackage
これでMicrosoft Defenderをリセットする - 再起動してBIOSに入る
- CPU仮想化を有効化して、再起動。Windows11を起動する
- Windowsセキュリティを起動して、デバイスセキュリティ=>コア分離を開く
- メモリ整合性を有効化する(Microsoftのページ)
- PCを再起動するとハイパーバイザーが有効化され、仮想化セキュリティが有効化される
ただし、ゲームによってはこの設定を無効化してパフォーマンスアップしていたものもあったりするので、Windowsセキュリティによる障害は甚だ迷惑なことですね。
コントローラのデッドゾーン問題
車のステアリングの遊びと同様に、コントローラが動いた際の遊びに関してはある程度のマージンが設定されています。でなければシビア過ぎて操作がしにくくなるためです。この遊びをデッドゾーンと呼びます。
RogAllyに於いてこのデッドゾーンが大きく設定されてるようで、逆にシビアな操作を求められるFPS系のゲームでは反応が遅れて、プレイに大きな支障になるわけです。およそ10〜15%ものデッドゾーン設定がなされているようで反応が鈍いと感じられる数値です。本体のアップデート待ちということにはなりますが、これに対する対症療法的修正方法がRedditに投稿されています。
- joystick gremlinをダウンロードしインストールする
- vjoyをダウンロードしインストールする
- joystick gremlinを起動して、ActionをクリックしCreate 1:1 Mappingをクリックする
- xboxコントローラのようなものが出るので、マッピングしていく(緑色に変更される)
- Startをクリックし、「Set up USB game controllers」を検索。
- Advancedをクリックして、preferred deviceにてvjoy Deviceを選択する
joystick gremlinのマニュアルはこちら。これらの問題について現在ASUSは調査中とのこと。
※2023/8/26のファームウェアアップデートで修正された模様。
音が出なくなる問題
一部の方の間でRogAllyのRealtek Sound Driverのせいで、音が出なくなる問題が発生しています。これ普通のPCでもやはりRealtekの問題で自分も何十台とPCのキッティングの際にドラブルレポートして報告されています。およそWindows Updateの後に起きてることから、Windows Updateでデバイスドライバが配信され、差し替わったことで音が出なくなるトラブルに遭遇してると思われます。
よって、RealTekのサウンドドライバはWindows Updateで更新しないようにするか?GPOを使ってデバイスドライバの配信そのものを停止したほうがよいかもしれません。
自分も会社キッティングのPCは予めGPOでドライバの更新をしないようにしてから報告がなくなりました。また発生してしまった場合には
- デバイスマネージャでサウンドのRealtekを探す
- プロパティに入りデバイスドライバの更新を行う
- また、この問題はBIOS v319で修正されてるようなので、v317の人はアップデートもすると良いでしょう。
これで修正されるようです。
タッチキーボード入力でフリーズする
これはデバイスドライバの問題なのか?それともWindows11の問題なのか?自分が非常に苦しんだ問題で、特にChromeやEdgeで仮想キーボードでワードを入力中にフリーズし、ブラックアウトした挙げ句にログイン画面に戻される。場合によってはそのまま強制再起動というシーンが100回はありました。ディスプレイドライバの問題と自分は見ていますが、レジストリに対して以下の設定を追加する事で、少なくともChromeでタッチキーボードで日本語入力中に落ちるといった現象は収まったように思えます。
- レジストリエディタを開く
- 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\」を開く
- 新しいキーとして、Scalingという名前で作成する
- Scalingを開き右側のペインで右クリック=>文字列値を選択
- 文字列値の名前は「MonitorSize」に変更する
- 5.をダブルクリックで開いて、値はとりあえず「22.5」で入力して保存。(15でも良いかと思います)
- Windowsを再起動する。
- するとタッチキーボードがやたら小さいので設定で大きくし、ChromeやEdgeで日本語入力してみましたがおかしなフリーズ現象は収まりました。
図:ブラックアウト現象が減った
システムファイルの修復は行ってはいけない
AMDのグラフィックドライバがおかしく頻繁にイベントビューアにもエラーが出ていたので、実行してみた「システムファイルの修復」。これを行ってしまうと
- 指紋認証でログインができなくなる
- PINがクリアされてPINで入れなくなる
- 同時に再度PINを設定しようとしてもできなくなる
という現象になってしまうので絶対に行ってはいけません。これは、以下のコマンドを実行した場合の現象です。クラウドリカバリするしかなくなるので要注意。但し、パスワード入力にしておけば、いざというときには行けます。どうしても行いたい場合には、前述の「イメージバックアップと修復」で紹介してるエントリにまとめてあります。
1 |
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth |
Bluetoothとタッチスクリーンが無効化される
一部の人の間で、Bluetoothが無効化されたりタッチスクリーンが無効化されるといった現象に見舞われてる人がいるようです。前者に至っては、コントロール画面上からそもそもBluetoothのオンオフの項目が消えてしまったという人もいます。原因は不明ですが、復旧方法は簡単。
- 一度シャットダウンする
- ACアダプタを取り外して、30秒間ほど待機する
- そしてリブートすると復帰する
少なくとも自分は遭遇していませんが、全員が遭遇するような類のものではないのではないかと思います。報告例は少ないので一部のユーザがハイパフォーマンス状態で高温になってるにも関わらず長時間ゲームを続けた結果なのではないかと。
ジョイスティックの不具合
自分は遭遇していませんが、一部のユーザに於いて初期不良?だと思われますが、ジョイスティックコントローラが一定方向に押されっぱなしになるという現象が発生してるようです。
このひとの場合は、分解した所、パーツの一部分のトラック部分がズレていたとのことで、プレイしている中でこのような事象が発生した場合、修理に出すか?自分で治すか?いずれにせよ原因が判明しているので他の問題点と異なり、影響は軽微と言えます。
左右のコントローラは若干弱めの印象。この部品はRedditによると、ALPSALPINE RKJX21224001らしいので、パーツを入手できれば交換可能なのではないかと思われます。
電源を押したけれどパワーオンにならない
電源を押してもパワーオンにならない問題はGPDWIN2でもありましたが、リチウムイオンバッテリーを搭載したすべてのデバイスに於いて発生しうる問題の1つで、ROG Allyでも同様の問題に遭遇した人がいるようです。
こちらの問題の解決策は
- ACアダプタを外し、背面のパネルを外してバッテリーのプラグを抜き、10分間程度放置する
- 40秒間電源ボタンを押し続けてから、再度プラグを接続して電源を投入する
これで殆どのケースでは治ります。
Starfieldでエラーが出て起動しない
2023年9月にリリースしたばかりのXBox、Steamの「Starfield」。前評判は賛否両論ですが、このゲームの起動に当たっては注意が必要です。ASUSから事前にリリースされているAMDのGPUドライバをインストールしておかないとエラーが出ます。また、超重量級ゲームであるのでゲームのオプションでは画質は「中」にセットして起動すると良いでしょう。
GPUドライバは「Version V31.0.21029.6002」がそれに該当し、普通にインストールするだけです。
エラーとしては、「your graphics driver out of date」といった謎のダイアログが出る、起動してもすぐに落ちてしまうなどの現象が出てる場合が該当します。
Modが使える可能性のあるSteam版を買うか?Game Passが使えるXboxで買うのかは迷うところではありますが。
ROG Allyにスタフィー対応ドライバ導入、オプションのグラフィックプリセットを『中』で起動。
戦闘がどうなるかわかんないけど、30fps近く出てるんでお布団スタフィーいけそうじゃない?
熱 凄そうだけど🤒
Xbox Play Anywhereも便利すぎ。#スターフィールド #Starfield #ROGAlly pic.twitter.com/pAMpiNxW83
— fatbear0718 (@fatbear0718) September 2, 2023
ドックを使った出力の問題点
冷却ファンをつけたドックや、様々な拡張ポートを持ってるドックがSteamDeckやROG Ally用にリリースされています。しかしこれらの殆どのドックは便利な反面、ROG Allyが持っているポテンシャルの多くを制限してしまいます。現在フル対応してるものは見当たりません。
主な制限としては
- 電力出力が25wに制限される
- 殆んどがHDMI出力が4K@60Hzに制限される。ROG Ally自体は120Hzまで行ける(直接出力ならモニター対応していれば120Hzまで行ける)
- AMD Freesync 出力をサポートしていないので、ドック経由だとFreensyncが無効化される。
- TVに出力する場合、RSRがオンの状態だと30fpsに制限されることがある(誤って4Kと認識されてるのが原因らしい)
今のところまともに対応できてるのは、ASUS ROG XG Mobileのみとなっています(非常に高価なので買えません)。購入する予定のドックが一体どこまで対応しているのか?スペックをよく確認してから購入しましょう。
Freesyncは対応してるかどうかは、30fpsに制限を掛けた状態でモニターにドック経由で接続。Freesyncをオンオフしてみてゲームの状態が変わるかどうかで判別が可能)
※JSAUXが4K120Hz出力や10Gbpsの有線LANなどを装備したSteamDeck, ROG Ally用のドッキングステーションを販売開始。60ドル(145円換算で8400円)のようなのでちょっと期待してる。まだ米国のみで国内発売されていないので入手は米国Amazonからになる。こちらは65w純正充電器で30wフルパワーを出せる模様。AliExpressでも売ってる。
※Redditによると、Mokin MOUC5501-USも優れたドックのようで、Freesync対応(ただしDisplay Port経由)。30wフルパワーは出ないみたいだけれど、こちらの投稿によると100wの充電器を使うことで出せるらしい。AliExpressでも売ってるけれど、果たして・・・
タイトルロゴでフリーズする
しばらく電源を入れてなくて、ACアダプタにも繋げていない状態。その状態でバッテリーはまだ残っているにも関わらず(またACアダプタ接続してるにも関わらず)、Republic of Gamersの起動時のロゴの状態でフリーズして、ROG Allyのロゴにまでいかない事がなんどかありました。なんど強制終了させても、このロゴの部分で止まり困っていたのですが、この状態の解決方法は簡単なものでした。
しばらくACアダプタで充電をしてから電源を投入するだけ
前述の別の問題である「電源を押したけれどパワーオンにならない」に近しい現象なのかも知れません。常にACアダプタに接続したままの状態で電源を切ってる状態の場合はこのような現象に遭遇しなかったので、そういった特有のものなのかもしれません。またデスクトップPCなどではCMOSクリアやBIOSリセットなどがあるのですが、こちらも試してみる価値はあるかもしれません。
AMD Adrenalinを開くとエラーがダイアログが出る
Redditによると、AMD Adrenalinを開こうとすると「互換性がない」ということでエラーがダイアログが出て、GPUドライバを入れ直せ的なメッセージが出る場合があります。しかし、これはGPUドライバの問題ではなく、Adrenalinソフトウェア自体の問題であるため、Microsoft Storeから最新版のAMD Adrenalinを入れることで修正されるという。
図:GPU絡みのトラブルが多い
左のLEDが高速で点滅する
ファームウェアの問題かと思いますが、Redditにて左のLEDが高速で点滅する謎現象が報告されています。自分の環境(すべて最新にしてあります)では、このような現象は出ていないのですが、原因不明故に解決策が不明の状態です。
新品で買った状態でコレなので、初期不良の可能性も高いですが、まずはファームやBIOS、ドライバ関係をすべてアップデートしてから再検証が必要かと思います。
前述の七色に光るのを停止する処置をArmoury Createで行っておけばとりあえずは実用は出来ると思います。
付属の紙スタンドを無くしてしまったら
ROG Allyにはオマケとして紙のスタンドが付属しています。本当にオマケのような紙製のスタンドなのでめちゃくちゃ軽いですがめちゃくちゃ心細い・・・故に壊れてしまったり、無くしてしまったりしがち。本来はSteam DeckやROG Ally用のUSBドッキングステーションのJSAUXのようなしっかりしたものを購入したほうが良いのですが、お財布のキャパシティに左右されてしまいます。
そこで探してみた所、ROG Allyの紙製のスタンドを3Dプリンタで生成するモデルデータがあることがわかりました。
他にもまず使うことのないXG Mobileのコネクタの蓋に関するデータもあるようなので、気になる人や3Dプリンタを持っている人はモデルデータを手に入れて生成してみるのも良いかもしれません。
※XG Mobileの蓋についてはヤフオクなどに出品されてることがあります。
図:3Dプリンタも身近になりつつある
修理依頼に対するぼったくり対応について
どうも、海外のYoutberからの情報で、ROG Allyのジョイスティックのドリフト問題修理依頼をしたところ、別の小さな傷を理由に$191(日本円で30,000円くらい)の費用を請求されるという事件が。キズの修理じゃなくドリフト問題対処の依頼なのに、どういうこと?
しかもキャンセルするならバラした状態で返品するとか・・・
実は最近別件でASUS絡みでRTX4090の修理依頼に対して16pinコネクタ修理で320,000円の修理代を請求するというトラブルを起こしており、この金額が購入金額すらも超えてるというオカシナことが起きていました。
オカシナ担当者が蔓延っているのか?それとも元々そういう方針であったのか?少なくともROG Allyでも発生したという事実を考えるとちょっと不穏な話だなと。今のところ日本国内でこういった炎上するような応対は聞いていませんが、microSD問題で信用失ってる中でのこの騒動なので、後継機の販売に影響するのではないか?とちょっと心配。
個人的にはTUF-AX3000やZenfoneシリーズ、Chromebook C436FAなど面白く良い機種を楽しんでる側なので、こういう応対をする担当者は即刻排除していただきたいところ。ROG Allyムーブメントに水を刺すことに繋がりますからね。正直今の気分は、次のスマフォはNothing Phoneにしようかなと考え中。
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はじめまして。
ROGallyを購入したのでレトロアーチを入れたのですがコントロールモードをゲームパッドにしたのですがボタンを押しても反応しません。
何か設定方法があるのでしょうか?
ターボ様
おそらくですが、インストールしたRetroArchはSteam版ではないRetroArchだと思います。
ですので、ゲームパッドのキーアサインを割り当てる必要があると思います。
通常のRetroArchはキーボード操作が最初に割り当てられています。
https://domisan.sakura.ne.jp/article/retroarch/retroarch.html#joypad
返信ありがとうございます。
入力ユーザー1のバインドという項目が無くレトロパッドの割り当てというのが有るのですが今までこちらでは出来ませんでした。
ところが紹介された所を読んで見ると今までダウンロードでやっていたのですが一度削除してインストーラーで再度試してみました。
やはりレトロパッドの割り当てしか無かったのですが今まで入力出来なかったのですが試した所無事割り当て出来ました。
ありがとうございました。