2025年アップデート Google Workspaceの新機能

2025年に入っても怒涛のアップデートが続いてるようで、後からまとめるのが大変になってしまうので、今年からは先行してちょっとまとまった段階でブログをリリースし、1年掛けて随時追記していくスタイルにしようかなと思います。

さっそく、Gemini BusinessとGoogle Workspace統合と言うお話が出てきたりしたので、仕事のスタイルが変わりそうな2025年です。

2024年アップデート Google Workspaceの新機能

目次

ベース機能

Chromeウェブストアカスタマイズ

2025年1月29日、Google Workspaceユーザに於いてこれまではChrome Enterpriseで規制していたChromeウェブストアのカスタマイズがより強化された形になります。

今回のアップデートにより以下のことが実現出来るようになりました。公式ドキュメントはこちらになります。企業向けカスタマイズされたWebstoreに関するドキュメントはこちら

  • 自社カスタムロゴ画像を表示できるようになりました。
  • 特定カテゴリの拡張機能を非表示にすることが出来るようになりました。

設定方法は以下の手順になります。

  1. 管理コンソールを開く
  2. 左サイドバーよりChromeブラウザ→アプリと拡張機能を開く
  3. 設定タブをクリックする
  4. Chrome ウェブストアの設定の中に設定箇所がある

企業ロゴを試しにいじってみました。184x44ピクセルと小さい画像しかアップできないので注意。

図:設定箇所はこちら

図:企業ロゴをいじってみる

図:変更結果

Google Chromeを組織管理下に置く方法

Chromeを長期アプデしていないと同期されなくなる

2025年1月27日、Google Chromeの新しいポリシーとして「4年以上前のChromeを使ってる場合、Chrome同期が無効になる」という機能を発表しました。ブックマークやパスワード、拡張機能などChrome同期は非常に便利で他のデバイスであってもログインするだけで同期される為、今や必須の機能と言えます。

デフォルトでChromeは自動アップデートが有効化されているので通常は意識する必要性は無いのですが、組織でChrome Enterpriseを利用しChromeのアップデートについて制限を設けている場合、誤ってバージョンが古いままになってると遭遇しかねないので、Chrome Enterprise導入時にはきちんと機能しているかどうか?再確認しましょう。

開発者向け機能

Google Apps ScriptのOAuth認証が細分化

2025年1月8日、GASの初回起動時に出てくるOAuth認証について、これまでは全部の要求されてくるスコープに対して一括で許可をしてあげる必要性がありましたが、細かなスコープ単位でチェックを入れて部分同意で実行できるようになった模様です。

スプシ利用は許可してもフォームは許可しないといったことが出来るようになります。但し該当コード内でそれらが使われてる場合、許可しないといっても含まれていれば許可しないと実行完了できないので要注意。あくまで該当コード内で使われてないケースならば有効です。

この機能は全Google Workspaceユーザに展開済みで、今後はいつもどおりで良いのであれば、「すべてを選択」でチェックを入れてから承認をする事になります。

図:これからの承認要求ダイアログ

CardServiceのフォーム入力チェックが装備

Google WorkspaceのアドオンやGoogle Chatなどで利用する「入力フォーム欄」。これらはGoogle Apps ScriptなどでCardServiceを使って開発して利用することが出来ますが、2025年2月3日にこの入力欄に於いてValidation機能が装備されました。

Validation機能とは、入力欄がメアドなのにメアドの形式に従っていないか?のチェックであったり、空っぽかどうか?の判定をしたり、最大文字数を超えていないか?といったチェック機能で割と皆おなじみの機能だったりするのですが、これまでのCardServiceのフォームでは装備されていませんでした。

すでに全テナント全Google Workspaceユーザおよび個人のGoogleアカウントにもリリース済みです。こちらに作成方法に関してのドキュメントがあるのでアプリに組み込みたい場合には積極的にValidation機能は利用しましょう。

図:Validationの事例

Google Apps Scriptでちょっとした顧客管理台帳を作る - GMailアドオン編【GAS】

Google Apps ScriptでGoogle Chatにメッセージを送る【GAS】

Google Workspace Policy API一般リリース

これまでGoogle Workspaceの管理コンソールの設定はAdmin SDKなどでユーザの追加やグループの操作などは出来ましたが、管理コンソールの各種ポリシーについては手動で管理者が色々設定したりしなければならず、またそれらの設定値をバックアップしておいて、なにか問題が発生したときに、プログラム的に復元するような手段もありませんでした。

2025年2月20日、これらポリシーの取得や適用などが可能となるPolicy APIが一般リリースされました。2024年10月24日にオープンベータで限定的にリリースされていたものです。ドキュメントはこちら。GASからも使えそうなのでちょっと研究して別途ブログのページとして追加してみたいなと考えています(Cloud Identity APIの一部として用意されてるみたいですね)

また、Google Workspace Managerという管理コンソール操作をコマンドラインで操作するPowerShell的ポジションのオープンソースツールがありますが、こちらも同APIをサポートしたようです。

※ちなみにChrome Enterprise Policyについては以下のエントリーでGASから弄るものを過去に作成しています。Cloud Identity APIについては過去に動的グループの作成時に利用しています。

Google Apps ScriptでChrome Enterpriseのポリシーを弄る【GAS】

Google Workspaceの動的グループで楽をしよう【GAS】

個別機能

Gmail

機密方法漏洩防止機能が提供

これまでGoogle DriveにはDLP機能と呼ばれる機密情報漏えい防止のための機能が提供されてきました。そして、2025年2月18日、Gmailに対してもDLP機能が一般提供となりました(2024年10月3日にベータリリースされていました)。

メール送信時に機密情報に該当する内容をキャッチすると送信を阻止し編集画面に戻されるといったことが可能になります。このDLPのルールとメッセージを予め管理者がセットしておくことで、作動しますのでまずは公式ドキュメントを参照し、社内に対してDLPのルールを策定することから必要になりますので要注意。

これらの機能はエンタープライズ向けであるため、Google Workspace Enterprise Standard以上で利用することが可能です。

図:DLPに引っかかって編集画面に戻されてる様子

Androidアプリでメールの添付にカメラが使用可能に

2025年3月14日、AndroidのGmailアプリに於いて添付ファイルにこれまで無かった「カメラ」が登場し、写真を取って添付ができるように!!というか、日本では大昔から写メとして当たり前のようにあったものを今頃になって装備してるGoogleの感覚ってちょっとどうかと思うアップデート。

エンジニアの感覚が一般人と随分かけ離れてるからなのか?目新しくもないアップデートでした。

図:今更感のあるアップデート

コンテキストスマートリプライ

以前あった、GMailの返信時に一言コメントみたいな選択肢が出てたスマートリプライ機能。はっきりいって使ったこともなければ役に立ったこともないしょうもない機能でした。チャットではないので通常ビジネスのメールで一言レスはまず行いません。

これに対して2025年3月20日、Geminiを使った本来あるべき「メール本文を読み込んだ上での適切な返答事例を候補で列挙」してくれるコンテキストスマートリプライという機能がリリースされました。ボタン一発で選んで挿入は同じですが、一言コメントみたいなものではありません。

公式ドキュメントはこちらにあります。PCでもスマートフォンでも使えるようですが、まだ自分の環境は英語UIでも来ていないので未検証。本機能はGoogle Workspace Business Starter以上で利用が可能のようです。

図:スマフォの場合の動作

Google Drive

差分アップロード機能

これまでのGoogle DriveのPC版は、ある程度の塊のファイルを送った後に同一ファイルの異なる版を上書きした場合には、「フルアップロード」で同期を行っていました。よって、10MBあるファイルならば10MBまた同期に掛かっていたということです。

しかし、2025年1月10日からは、大きなファイルを編集してもフルアップロードではなく差分アップロードとなり同期スピードがアップする事になりました。この機能は全Google Workspaceユーザに適用されてるようです。既に展開完了済みのようです。

OneDriveからの移行ツールアプデ

2024年末にリリースされたMicrosoft365のOneDriveからGoogle Driveへの移行ツール。2025年2月4日にこのツールがアップデートされて、以下の事が実現できるようになりました。

  • 日付の範囲指定で移行するファイル類をフィルタすることが可能
  • 特定のファイル形式やファイルサイズのものを除外する設定
  • IDマッピングをスルーして、自動的にソースとターゲットのユーザをマッピング(アクセス権限に関わる)

また今回よりβ版が取れて一般公開となっています。公式ドキュメントはこちら。以下のエントリーで詳しい使い方を解説しています。

OneDriveからGoogle Driveへ移行するツールを検証してみた

共有ドライブの限定アクセス機能が公開

2024年9月16日にベータ版としてリリースされていた「共有ドライブ内に於いて特定のフォルダに対して限定アクセス権限を付けられる機能」が、2025年2月18日に一般公開されて、すべてのGoogle Workspaceおよび個人のGoogleアカウントで利用可能になったとのこと。

この内容についてはアイテムのみ、フォルダ単位の2つに対して設定が可能ではありますが、ファイルサーバのように細かなアクセス制御を個別に付ける運用をしてしまうと、無秩序になり組織で管理しきれなくなるので要注意の機能です。この機能については以下のエントリーで使い方を詳しく解説しています。

共有ドライブ内のフォルダに限定アクセス権限を付ける機能を検証

ドライブ上の動画に自動文字起こし機能

YoutubeではなくGoogle Drive上にアップロードされた動画に対して、自動で文字起こしおよびその内容の検索機能が2025年2月24日追加されました。

事前にDrive上の動画を右クリック→ファイル情報→字幕トラック管理から字幕ファイル(SRTファイル等)を指定して、埋め込んでおくか?自動字幕の生成をしておく必要性があります(字幕生成は時間が掛かります)。

ユーザは動画を再生すると、右下のCCアイコン→字幕をクリックすることで右サイドバーが開き、文字起こし内容と時間が表示されるので、クリックすることで対象の時間まで動画をジャンプさせることが可能になります。

この機能は全Google Workspaceアカウントおよび個人のGoogleアカウントで利用が可能です。

※日本語の動画だと字幕が生成出来ませんでした。しかし英語の動画だと字幕が生成できたことから、日本語には未対応のようです。故に手動でSRTファイルなどをアップして適用が必要のようです。

※日本語字幕を音声ファイルから出力して自分は手動で追加してみました。Geminiを使ったりツールを使ったり、この作業も手間ですね。

図:自動字幕を生成しておく

図:字幕表示とリスト表示が可能に

Google Apps ScriptでGeminiを叩いて音声から字幕生成【GAS】

PC版Google DriveがARM正式対応

2024年11月19日よりリリースされていたPC版Google DriveのARM対応バージョン2025年3月24日、ベータ版が外れて正式対応になりました。コミュニティページでなくてもPC版Google Driveのダウンロードページから手に入りますが、3月25日時点だとまだインストーラがベータ版でした・・・

但し、対応するのはWindows11 ARM版のみでWindows10 ARM版は未サポート。

図:Parallels20で動かしてみた

Googleスプレッドシート

日常操作が最大50%スピードアップ

Googleスプレッドシートは定期的にアルゴリズムの最適化が行われており、計算速度が向上したりしています。昨年も6月にもWasmGCを利用した高速化が図られております。2025年2月3日にはコピペやフィルター操作といった速度がこれまでよりも50%高速化される改善がリリースされました。既存データの読み込みに関しても30%速度が向上してるようです。

例えばガッツリLibreOfficeでコピーしたデータをGoogleスプレッドシートに貼り付けみたいなケースでも効果がありそうです。すでに全ユーザ全テナントリリース済みで、通常のGoogleアカウントでも利用できるようになっています。

データを人のスマートチップに変換

2025年2月6日、スプレッドシート上でメールアドレスのリストを範囲指定するとConvert to People chipsという提案が出てきて、実行するとユーザのスマートチップに変換するという機能が登場しました。

チップではメアドだけじゃなく姓、名の表示を行うことができ、挿入でスマートチップとして利用することが可能です。この機能はGoogle Workspaceおよび個人のGoogleアカウントでも利用が可能になっています。

ただ利用シーンとなると、リスト化しておいてスプシでプロジェクト管理してる場合に利用するであったりくらいかなぁと。その場合プルダウンでも十分事足りるのであえて、スマートチップを使うか?となると・・・・

図:変換している様子

テーブルに高度書式設定機能が追加

Googleスプレッドシートにテーブル機能が追加され、Excelとの差が縮まってきていますが、2025年3月7日に高度な書式設定機能が追加されたようです。主な書式としては

  • テーブルに合計を表示するようなフッター機能
  • グリッド線のオンオフ機能
  • 色の切り替え機能
  • ビューの縮小機能

特にフッター機能はテーブル拡張に追従して合計等を常に表示してくれるけれど、勝手にSUMで集計してくれるわけではないようなので、数式は入れておく必要があるようです。

図:表のフッター機能は結構使うかも

Googleスライド

オブジェクト比例スケーリング

2025年3月25日、地味だけれど今まで結構苦痛を覚えていたのでありがたい機能のアップデートがありました。複数のオブジェクトなどをまとめて拡大縮小する時に、フォントサイズなども自動でスケールして小さくしてくれたり、他の要素もスケールして変更してくれる機能が装備されました。

これまでは特にフォントサイズがソレですが縮小するとフォントサイズがそのままなので、いちいちフォントサイズを手修正していましたが、今回のアップデートでその手間がなくなりました。

この機能はGoogle Workspace全プランおよび個人のGoogleアカウントで利用が可能です。

図:こんな感じに綺麗に縮小拡大ができる

重なったオブジェクトの選択が楽に

前述と同じく2025年3月25日、重なり合ったオブジェクトの別のオブジェクトを選択したいと思った時に、マウスカーソルを重ねると現在選択できるオブジェクトがどれなのかがわかるようにアウトラインの線が出るようになりました。

これまではどのオブジェクトにフォーカスが当たるのか?がわからず、あちこちクリックしていたので地味ですが大きなアップデートです。

この機能はGoogle Workspace全プランおよび個人のGoogleアカウントで利用が可能です。

図:枠線が出て掴みやすくなった

Google Meet

ライブ字幕で過去30分の内容が残る

2025年2月18日、Meetのライブ字幕機能に於いて文字起こしされた内容についてこれまでは、パッパと消えていたのが過去30分の内容はチャット欄のようにスクロールして辿れる機能が装備されました。聞き逃してしまったり直前の内容がわからなくなってしまったりといった時にマウススクロールで戻れます。

また最新の状態に戻る時にはジャンプボタンを押せば一番最新までスクロールするので、戻るのも楽です。この機能は全Google Workspaceユーザと個人のGoogleアカウントで利用することが可能です。

図:過去の字幕はスクロールで辿れる

日本語字幕表示に対応

2025年3月12日、Google Meetの字幕表示機能に於いて「日本語」含め7言語に対応しました。さらに日本語、イタリア語、韓国語については会議録画に対して字幕データとして記録されるようにもなったようです。

日本人が日本語字幕みてどうするの?なんて人がいますが、今のYoutube動画などを見てもわかるように文字で見られるメリットは多く、またGoogle Workspaceとしては

  • 聴覚障害の人にとっては非常に大きなアップデートになる
  • 耳で聞くより文字で追うほうが得意な人がいる
  • 録画データに含まれることで前述のDrive上動画で対象時間にジャンプができるようになる

といったようにメリットが地味にあるのです。録画の方法についてのドキュメントおよび文字起こしのドキュメントを参照して設定してみましょう。

この機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用することが可能です(Google One加入者も使えるようです)

録画は録画開始時に字幕の言語を指定可能です。また字幕表示は各個人に於いて「⋮」→設定を開き、字幕にて会議の使用言語を「日本語」にして、字幕を表示にチェックをいれると表示されます。

図:字幕表示設定を行う

図:字幕が表示されました

Googleカレンダー

Outlookなどのカレンダーとの同期機能

これまでは2024年リリース時にβ版としていたOutlookカレンダーなどのサードパーティカレンダーとGoogleカレンダーの内容の同期に関する機能が、2025年2月3日一般提供開始されました。

ベータリリース時のフィードバックとしてGoogleカレンダー側の更新時などでいちいち通知メールが来て鬱陶しいといったような内容について、Microsoft365側でPowerShellを使ってのメールフィルタ設定が可能になり受信トレイが通知メールで汚染されるのを防げるようになった模様。

管理者によるPowerShellを使った設定方法についてのドキュメントはこちら。この機能はGoogle Workspaceユーザすべてに順次展開される予定とのこと。

※一般ユーザ側はOutlook側で「noreply-calendar-sync@google.com」に対するフィルタリングルールをセットすることで同期時の通知メールを別のフォルダにフィルタすることが出来るので、管理者側でセットしない場合はこの方法を周知する必要があります。

共有カレンダーの共有者を知る機能

Googleカレンダーでは予備カレンダーとしてメインのカレンダー以外にも自分で予備カレンダーを追加することが可能です。これは自分のアカウント直のカレンダーとは別に持つことが可能で、プロジェクト単位やチーム単位などで共同で運用するカレンダーになります。通常外部メンバーを入れる場合には、予備カレンダーを一個追加してその中だけで運用するのが定石です。

このカレンダーに対してイベントを「予定の変更権限」を持つ誰かが作成したのちに、そのイベントを誰か別の人と共有してる場合、これまでは他のメンバーはカレンダー共有者を知ることが出来ませんでした。

これでは何者かしらない人との共有イベントが混在することになりちょっと不安です。そこで2025年2月4日、共有カレンダーに於いて「予定の変更権限」を持つ人は、共有カレンダーの設定と共有からカレンダーの共有者が見えるようになります。

予定の変更権限はデフォルトでは管理コンソールにて外部メンバーの場合、予定の変更権限を与えない設定となってるため、外部メンバーを追加し予定の変更権限を与えたい場合には設定変更が必要です。

共有された側はメールで「共有された通知とカレンダーに追加」が飛んでくるので、カレンダーに追加すると他のカレンダーに登録されます。このカレンダーの「⋮」をクリック→設定と共有を開くと、特定のユーザまたはグループと共有するの欄に他に誰とカレンダーが共有されてるのか見えるようになります。

これが予定の表示のみのユーザはここに他の共有者は見えない状態のままです。ここが大きな違いです。

この機能はGoogle Workspace全プランおよび個人のGoogleアカウントを持つユーザが対象になります。

図:予定の変更権限設定場所

図:予定の変更権限を持つ人はこれが見える

図:予定の変更権限が無い人は共有者は見えない

Google Chat

スラッシュコマンドを簡単に

Google Chatに於いてインストール済みのアプリのスラッシュコマンドを本来は人間が手打ちで打って、続けてメッセージを入れたり、スラッシュコマンドを実行するとダイアログが出て・・・といったよくあるチャットの手順を行っていました。慣れてる人はコレで良いのですが、慣れていない人はスラッシュコマンドって抵抗感あるんですよね。

2025年2月7日、このスラッシュコマンドをマウス操作のみで選択的に選んで実行することが出来るようになりました。チャット欄の右の+アイコンをクリックし、インストール済みのアプリのスラッシュコマンドを順を追って選ぶだけです。アプリはGASなどで作成することが可能です。

この機能はすべてのGoogle Workspaceプラン、個人のGoogleアカウントで利用が可能です。

図:マウスで選択するだけでオッケー

Google Apps ScriptでGoogle Chatにメッセージを送る【GAS】

Chat上でアンケート投票が可能に

Google Chatがアプデ・・というわけじゃないのですが、2025年2月11日Google公式のChat用アドオンとして「Poll」がリリースされ、Google Chat上で簡便なアンケートを投稿できるようになりました。公式ドキュメントはこちら

組織で利用する場合、管理コンソール上でユーザ個別インストールを許可しておくか?管理者アカウントで管理者によるインストールで組織全体に展開しておく必要があります。

ユーザ側でも作業があり以下の手順で追加が可能です。これは初回だけでOK。

  1. 追加したいスペースで「@poll」を入力実行。Pollがリストに出てくるのでクリックする
  2. Pollを追加するか?というメッセージが出てくるのでアプリを追加して送信をクリック。

次にアンケートを作る場合には

  1. スペースにて「/poll」を入力実行。create pollが出てくるのでクリックする。
  2. ダイアログが出てくるのでアンケのテーマと選択肢を入れ、下の方にある複数選択のオプションなどを弄って作成をクリック
  3. Voteをクリックすると投票になります。
  4. show resultsをクリックすると投票結果がわかります。

Card Serviceを使ってのアドオンですが、もうちょっと凝ったものを作りたい場合には、自分で作る必要があります(例えばスプシに記録を残すであったり)。この機能は全Google Workspaceおよび個人のGoogleアカウントで利用が可能です。

※スマフォ上でも作成が可能で、Google Formはスマフォ上で作るのは大変な上に宛先をしっかり入れる必要がある。これならば、スペースにアンケ作ってポンと送信して終わりなので大変手軽です。Formの隙間を埋めてくれる存在になります。

図:Pollのインストール

図:スペースにPollを追加

図:アンケートの作成

図:スマフォ上でも作って送れる

Chatに掲示板機能が追加

今の若い人たちにBBSと言っても通用しませんが、ウェブではRedditや某巨大掲示板など掲示板サイトというのは今でも重要なコミュニケーションツールとして活用されています。

そんな掲示板機能が2025年2月13日、Google Chatに「ボード」という名称で追加されました。重要なメッセージや添付ファイル、リンクをピン留めしておけたり、Chatがどうにも使いにくい部分はあるのでそれを補う質疑応答集としてここに蓄えておくなど「掲示板」としての機能が活用できます。

まだ自分のテナントにリリースされていないので、リリースされたら設定して追記しようと思います。ネストしたスレッド式ではなく、古のBBSスタイルですね。

この機能は全Google Workspaceおよび個人のGoogleアカウントでも利用が可能になっています。全スペースに右側にボードとして表示されるようになります。ドライブからファイルをリソースとして固定的に表示も可能になってるのでPJで使うスケジュールや内容を登録しておくと探す手間が省けます。

図:ボードの設定はこちらから

図:チャットとBoardの使い分けが肝

グループチャット部屋に名前をつける機能

現在のGoogle Chatにはスペースと呼ばれるチャンネル機能とは別に、3人程度の人間を参加させたDMのグループチャットの2つがあります。後者の場合作成すると左サイドバーのダイレクトメッセージの場所に部屋が作られます。

しかし、この部屋には現在名前をつけることが出来ず、参加した人の数名の名前が列挙されたお部屋になっています。

2025年2月13日、このグループチャットに対して部屋の名前をつけられる機能がリリースされました。スペースを作るまでもないけれど必要なグループチャットに名前がつけられる事でスペースの乱立を防ぐなどが出来ます。

3名くらいのグループチャットを作成したら、上部の3名の名前が並んでる部分をクリック→このチャットの名前を変更するをクリックすると名前変更ダイアログが出ます。日本語がはみ出ていたり、ボタン内に収まっていなかったりが気になる・・・・

この機能は全Google Workspaceおよび個人のGoogleアカウントでも利用が可能になっています。全スペースに右側にBoardとして表示されるようになります。

図:グループチャットに名前をつけてる様子

Chat内容監査機能強化

Google Chatの管理コンソール上における監査機能が2025年2月21日強化されました。4つの新しい項目として

  • 会話の所有権(内部なのか?外部なのか?)
  • 会話のタイプ(DMなのか?グループチャットなのか?等)
  • メッセージタイプ(テキスト、音声、ハドル、ビデオ)
  • 添付ファイル

となっています。この監査機能はEnterprise Standard以上のプランで利用することが可能です。同時に、Admin SDK Reports APIにて同様に取得することが可能になっています。

ChatでMarkdown入力が対応

使う人いるのかなぁというアップデートですが、2025年2月28日、Google Chat欄でMarkdownで入力すると装飾が反映するという小さなアップデートがリリースされました。最近妙にGoogle Chatが怒涛のアップデートを展開していますね。

Google Workspaceおよび個人のGoogleアカウントでも利用が可能のようです。

これまでは送信後にマークダウンが反映していましたが、今回のアプデにより入力欄の段階からマークダウンが反映するようになったというのが正しいアプデ内容のようです。

図:一般ユーザはあまりこういう入力はしないとは思う

チャット自動翻訳機能

2025年3月11日、Google Chatに投稿されたチャットについて120言語を対象に、自分のGoogleアカウント設定でセットしてる優先言語に対して自動翻訳する機能が提供開始されました。元のメッセージを自動翻訳するのではなくワンタッチで翻訳するスタイルはGoogle ChromeやX.comではすでにお馴染みですが、こちらは自動で翻訳まで行います。

都度都度外部サイトを開いてGoogle翻訳で翻訳といったような無駄なアクションをユーザが踏む必要性がありません。

但しこの機能はデフォルトでオフになっているので、右上の歯車アイコン→メッセージとメディア→自動翻訳のチェックをオンにする必要性があります。Chat全体設定なのでチャンネルごとといった設定ではないようです。公式ドキュメントはこちらになります。ただ、自分の別アカウントから英語で送ってみましたが、自動翻訳されず・・・まだ展開しきっていないのかな?

この機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用することが可能です。

図:優先言語に従って翻訳される

図:自動翻訳をオンにする

1:1チャットの保持ポリシー変更

2025年3月17日、Google Chatの1:1のチャットにおけるデータ保持ポリシーが変更され、原則1:1チャットの作成者のポリシーが適用されるようになりました。外部ユーザが作成されたチャットならば外部チャットの作成者側のポリシーが適用されます。

故にケースによってはこれまであったメッセージが増減する可能性があるとのこと。ただしGoogle Vaultでの出力は各ユーザのポリシーが適用されるため影響しない。保持期間に関しては今回のポリシーとVaultのポリシーとではどちらか一方長いほうが適用されます。

本ポリシー変更適用日は2025年5月1日〜から順次開始される予定。一度、組織のチャットに関するポリシーに関して見直しておくと良いかもしれません。

図:外部チャットの設定は特に注意

Google AppSheet

Gmailがイベントトリガーに追加

2025年2月7日、AppSheetのAutomationのEvent SourceとしてGmailがBeta版として新規に加わりました。以前、フォームについてはデータソースおよび送信時に、AppSheet側がそれをトリガーにして自動送信という機能が追加されたことがありましたが、今回はそのGmail版です。

特定のメールアカウントを選択し、特定のラベル(inboxが受信トレイ)を選択してから、Stepを追加して自動化を実現可能です。

これにより例えば、自動で特定のラベルが付与されたメールがGmailに届くとAppSheetがタスクランナーのようにトリガーされて、それを元にメールの内容に基づいてデータソースに自動的に追加や、CRMに対して自動処理を連携などが可能になります。顧客の問い合わせメールが主にターゲットになると思いますが、問い合わせフォーム側もデータ加工しやすいようにメール送信内容は調整しておくと良いでしょう。

どんな動きをするのか?何ができるのか?を以下に詳細な使い方・作り方のエントリーへ別に用意しましたので参照してみてください。

図:Gmailをトリガーに出来る

AppSheetでGmail受信をトリガーにして自動化

AppSheetでGoogle Form送信をトリガーにしてメール送信

Androidで注釈やハイライトを付ける機能

2025年2月10日、それまで限定プレビュー提供だった、AndroidのAppSheet上でImage型のフィールドの写真に対して、注釈やハイライトを付ける機能が一般公開されました。

一応デスクトップモードおよびiOSでも動作しますがそちらはフリーハンドで書くだけで、◯図形や文字の入力はAndroidからのみサポートしてるようです。

Image型の列のオプションにて、Allow Drawing on Imagesのチェックをオンにするだけで動作するようになりますので非常に簡単です。リリースノートはこちらになります。

図:ここをオンにするだけでオッケー

図:編集ボタンをタップする

図:文字の入力と◯をつけてみた

Localizationコピペ機能

2025年2月19日、片方のLocalizationの言語をまるごと別のPJのLocalizationへとコピペできる機能が装備されました。例えば、このサイトで用意してる日本語化済みテンプレートをテナントにコピーしておいて以下の手順で簡単に既存のアプリの英語表記を日本語表記にすることが可能です。

  1. 日本語化テンプレートのLocalizationを開いて、Customize System Textの横にある「copy localizations」をクリックする
  2. 続いて日本語化したいプロジェクトのLocalizationを開いて、Customize System Textの横にある「paste localizations」をクリックする
  3. この時Chrome側から「許可しますか?」のダイアログが出るので「許可」をクリックする
  4. 日本語の文字列がまるっとコピーされる
  5. 右上のSAVEボタンをクリックして保存する

すでに作ってしまったプロジェクトであってもこれで日本語化テンプレートから数秒で日本語文章をまるごとコピペできるので、日本語化が億劫だったのが非常に楽になりました。

図:コピペで日本語化出来た

組織でAppSheetにおける初回プロジェクト構築手順

Google Sitesへの埋込機能

これまでAppSheetの内部向けアプリ(ログインが必要なアプリ)については、Google Sitesに埋め込むことが出来ませんでした。ログイン不要なものであれば一部分やフルページでも埋め込むことは現在も可能です。

2025年3月12日、ようやくログインが必要なアプリについてもGoogle Sitesに埋め込んで利用することができるようになったみたいです。ただ、現時点で検証してみた結果、

  • 埋め込めてもEntire app must be in viewというエラーダイアログが出て操作が出来ず。Dismissが出てるときはクリックすると操作できるけれど、Open in new tabの時は結局外部サイトを開かないと行けない
  • フルスクリーンでページ全体に埋め込みを試してみましたが、表示されませんでした。
  • 公式ドキュメントはこちらですが、iframeタグでの埋込は機能しませんでした(接続拒否された)
  • カスタムドメインは利用できないようだ
  • Enterprise Plusのポリシーとしてチームのメンバーは埋め込めないようにするような設定も追加されたようです

といった状況です。現時点ではバギーすぎて使い物にならない。すぐに修正してくれるのではとは思っていますが、以下は埋め込むための手順です。

  1. AppSheetアプリの開発画面を開く
  2. 左サイドバーのセキュリティをクリック→Optionsをクリックする
  3. Allow app embeddingのスイッチをオンにする
  4. 右上のSAVEで一旦保存する
  5. 共有ボタンをクリックし、下部のShare linksをクリックする
  6. Open in browserのURLをコピーする(https://www.appsheet.com/start/アプリのIDみたいなURLです)
  7. Google Sitesの編集画面を開きます。
  8. 右サイドバーから埋め込むをクリックする
  9. ページ全体をクリックしてから、挿入をクリックする
  10. 右上の公開ボタンをクリックして、更に公開をクリック。これでページに埋め込めました。
  11. サイトを開いて初回だけ埋め込みのログインを実行して開く必要があります。

大きなアップデートですし、GASのアプリのように1箇所のイントラページにアプリを集約できるので個別のページURLを通知してみたいな手間や利用者側も探すといったことが不要になるので非常にありがたいのですが、操作できないのでは意味がないので早い修正が求められます。

※Chromeの「⋮」クリック→ズームを90%にしたら割とマシに動くようになりました。が不便です。

図:アプリを埋め込んでみた様子

図:埋め込む許可のオプション

図:サイトに埋め込み作業中の様子

図:エラーが出て操作出来ないのです・・・

図:90%表示にしたら動かせた

新しいGoogle Sitesを使い倒してみた

User Pass ライセンス

2025年3月14日、これまで不特定多数の外部の人に公開して使ってもらうという形でのPublisher Proライセンスという形態はありましたが、プロジェクト等で組織の内部・外部・サインインしているかどうかに問わず使ってもらう場合のライセンス形態であるUser Passが発表されました。

このライセンス形態は以下の特徴があります。

  • 管理コンソール上で個々のユーザに割り当てるのではなくライセンスプール方式(数だけ用意しておいて自動で消費されたり戻されたりする)。アプリにアクセスする都度自動で消費されるようになります。
  • 割引価格で例えばCoreライセンスを持っていないユーザでもCoreライセンスユーザと同等のアクセスが可能になる。
  • 1ヶ月毎の区切りであり、使用していたアプリ単位で期限に応じてのみの課金となる(1アプリ3ヶ月なら1ライセンス3ヶ月分。3アプリ3ヶ月ならば3ライセンス3ヶ月分が必要)
  • 但し月途中開始の場合は日割り計算となる
  • 未使用のライセンスは繰り越されないで月末にリセットされる
  • ライセンス消費量はAppSheet管理コンソール上から確認が可能になる

User Passに関する公式ドキュメントはこちらになります。

モバイル向けのUIが新しくなります

2025年3月25日、AppSheetのモバイル向けのUIがリニューアルということで早期リリースのオプションが使えるようになっています。オプションを有効化しないと新UIは利用することが出来ません。

主に利用時の応答性やUXの向上が目的ですので、大胆に大きく変わったということではないようですが、将来的にはデスクトップ側も同じように変更されていくものと思います。同時に、UX改善として同期画面を出さずにバックグラウンド同期としたり、フォーマットルールでアイコンの色を変更などが出来るようになったみたいです。(個人的には同期時の背景画像を好きなものにしてるのでアレはアレで良いのではとは思うのですが)。

適用するには以下の手順で行います。

  1. AppSheetの開発画面を開く
  2. 左サイドバーよりSettingsを開き、Viewの中のGeneralを開く
  3. New mobile framework (preview)のチェックをオンにする
  4. 右上のSAVEをクリックして保存する

早期リリースなので本番環境では使わないようにしましょう。現在はまだバグ出しのフェーズとフィードバックをもらうのが目的となっているのでバグが多いです。

UI的にGoodなアップデートとしては

  • Prominentに指定するとボタンがデカく右下に上下に並びますが、ここが3個以上の場合まとめられたボタンになります。一つのボタンだけが表示されクリックすると全部のアクションが表示されるタイプです。(VuetifyでいうところのSpeed Dialみたいな機能)
  • フッターにビューが5つ以上ある場合はMore表示が追加され、クリックすると残りのビューが出てくるという仕掛けになったので、より多くのビューをここに登録出来るようになりました。

図:新UI有効化のスイッチ

図:あまり見た目は変わらない

図:5個以上ビューがある場合

図:スピードダイヤルみたいなUI

Google Vault

Gemini対応

Google Workspace Enterprise Standardなどのハイエンドプランでは標準で利用することの出来るGoogle Vault。自分も退職者が出た場合などに利用していました。

このVaultに於いてこれまではGoogle DriveやGmailなどがサポートされていましたが、2025年2月7日にGeminiもデータ保持の対象に加わりました。Gemini Advancedなどのやり取りの内容に対してもVaultが効くようになり、法的保持などの場合でもこれでエンタープライズ環境向けに整ったと言えます。

VaultとなるのでBusiness Plus以上のプランおよび単品でVaultを契約してるプラン、Enterprise Essential以上のEssentialプランで利用することが可能です。こちらからログインして利用しましょう。

※但しこの内容にGemini for Google Workspaceのやり取りは現在含まれていないようです。

図:新しいターゲットにGeminiが加わった

Google Apps ScriptでVault APIを叩く【GAS】

Youtube

自動吹き替えが使えるように

2024年12月にYoutubeに対して一部のパートナークリエイター向けにだけ「音声の自動吹き替え機能」が提供開始されました(公式ブログでのアナウンス)。この機能があると、日本語でしかリリースされていないような動画であっても、海外の人に対してリーチすることが出来るようになり、より一層の視聴者獲得などにつなげることが出来るようになります。

この機能について、2025年2月12日、パートナークリエイター向けではなく多くの一般ユーザに対しても展開すると発表がありました。英語向けに別動画を用意するといったような作成負荷の大幅な低減も期待できますし、企業でYoutube展開してるところは日本国内だけじゃなく海外向けにPR出来るようになる非常に大きなアップデートです。

展開されるとYoutube Studioの設定→アップロード動画のデフォルト設定よりオンオフが出来るようになります。自動吹き替えのクオリティは英語→日本語の場合はまだまだのレベルですが、今後に期待ができます。

尚ユーザ側は、動画を再生したら

  1. プレイヤー下部の歯車をクリック
  2. 音声トラックをクリック
  3. 変換したい言語を選択する

すると自動吹き替え音声が流れ始めます。Mr.Beastが提供してるような独自の音声トラック(有名声優さん使ってるアレ)はまだ、一般提供はされる話は出ていません。

Google WorkspaceでYoutubeチャンネルを運用するコツ - 後編

Northern Nevada Ghost Towns & Abandoned Places

ショート動画にVeo2を追加

2025年2月13日Youtube Shortの機能としてDream Screenと呼ばれる機能が搭載され、テキストから動画を生成するAI「Veo2」を利用した動画生成機能がオープンになりました。

これまでもRunway Gen-3Luma Dream Machineなどのテキストから動画生成するAIサービスは他でもリリースされてきましたが、Youtube上でこうしたAIからの動画生成が可能になります。

ただし現状リリース対象範囲が米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのみで日本からはまだ利用が出来ないようです。以下はそのサンプル動画になります。これらの動画には電子透かしが入っており、生成AIで作られたことが判別出来るようになってる模様。

※現時点でAPIとしてのVeoは一部ユーザにだけ限定の提供となっています。

creators can now generate high-quality video clips with #DreamScreenAI and Veo 2 in YouTube Shorts

Google Tasks

独立アプリとして追加されました

これまで、Google TasksはGMailやCalendarのサイドバーにオマケで存在してるタスク管理アプリみたいな位置づけでした。また、Google Keepと割と存在が被っていたりするので自分は殆ど使った記憶が無いです。単独のアプリとしては2025年1月移行に突然リリースされて、アナウンスも無いことから、あまり知られていないのではないか?という状態にあります。

サイトは「https://tasks.google.com/tasks/」を開くと、直接的に開けるようになっただけでなく、URL欄の右側に「インストール」という項目があることから、Youtube同様にPWAアプリとしてインストールすることが出来るので、Chromebookなどで単独のアプリとして使うことが出来るようになっています。

一応REST APIもあるのですが、APIとしては扱いにくいKeepと違ってこちらは扱いやすいです。

図:単独アプリに昇華しました

Googleグループ

会話を固定する機能

2025年2月14日、ひっそり追加されたGoogleグループ上における特定の会話をピン留めして固定化しておく機能がリリースされています。あまりGoogleグループはグループアドレスとしては活用されていますが、グループ単独として使われてるシーンを一般企業の社内では見かけませんが、共同トレイとしてMicrosoft365の共有メールボックス的ポジションで活用してるところもあるでしょう。

ただし管理権限がないと利用が出来ないので、グループ内のRoleとして管理権限を持ってるものにだけ出来るようコントロールする必要性があります。ピン留めすると上位に固定化されますが、あまり多くのコメントをピン留めしてしまうと煩雑になるので要注意。

図:特定の会話を固定するピン留め機能

Google Vids

図形のループアニメーション

もともと何やらモニョモニョ動く画像の挿入は出来ていたのですが、2025年2月28日、図形に関して挿入後にアニメーションを付加することの出来る機能が追加されました。

ループアニメーションという名前のようで、吹き出しとかにも適用出来るのだとか。

図形や吹き出し挿入後にクリックすると、リングっぽいアイコンが出てくるのでクリック→アニメーションを選択することで実現できます。Googleスライドのアニメーション同様の感覚で動画として作れるというわけですね。

図:ループアニメーションを設定中

Gemini for Google Workspace

2024年はGemini AdvancedおよびGemini for Google Workspaceが大躍進しつつも、大きな仕事への変化を与える?というレベルには至っていません。しかし前述にあるようにGeminiが標準搭載されたことにより今年度からは大きな変化がありそうです。

Gemini for Google Workspaceの実力ってどれだけあるのか?

共通事項

Gemini Businessの統合と値上げ

2025年1月16日、Google Workspaceについて、アドオン扱いであったGemini for Google WorkspaceのBusinessが標準搭載されることとなり、結果的に2025年3月17日より値上げが実施されるとのこと。ただしこれまでのような高額な金額がそのまま乗っかるのではなく、Business Standardであれば240円/月の負担増でGemini Businessが標準で利用できるようになります。

このような方針転換と価格設定の変更は大きなビジネス戦略があってこそなので、この値上げがどのような吉凶を招くか?

2025年2月20日にDeep ResearchまでもがGoogle Workspaceユーザで使えるようになったとうことで、以下のエントリーとは別にGemini活用のイロハに関するページの作成が必要だなぁと考えています。

Google Workspaceの値上げとGeminiが標準装備化へ

画像生成日本語機能

2025年1月29日、これまで日本語など一部環境では何故か利用できなかったサイドパネルからの画像生成機能が有効化されました。対応した言語は以下の7言語Googleドキュメント、スプシ、ドライブ、Gmailで利用することが可能です。スライドは後述で追加されました。

  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • 日本語
  • 韓国語
  • ポルトガル語
  • スペイン語

Business Standard以上およびGemini Education, Google One AI Premiumを利用してるユーザが使える。

図:ドキュメントで生成してみた

図:スライドでは何故か使えない・・・

画像生成で人物の生成が可能に

2025年2月7日、画像生成機能に於いてGeminiアプリ、Gemini Advanced、Gemini for Google Workspaceのサイドパネル(ドキュメント、スプレッドシート、ドライブ、スライド、Vids)に於いてこれまでサポートされていなかった「人物」の生成が出来るようになったようです。

Gemini Advancedでは出来るようになっていることを確認しました。前述の画像生成日本語サポート時点ではできなかったのですが、割と早く対応されましたね。Gemini for Google Workspaceのサイドパネルの場合、何故か日本語では「現時点では、表示される人物画像の結果は限定的です。他にお手伝いできることはありますか?」と出て生成されず、英語で問い合わせをすると、生成されました。

図:人物生成に対応しました

図:サイドパネルは英語なら生成可能

画像の背景を削除する機能

2025年3月11日、Google Vidsおよびスライド、図形描画に於いて挿入した画像の背景部分を削除する機能が提供開始されました。Vidsについては言語が英語でのみ対応とのこと。

まだ自分のテナントに展開されていませんが、写真に写った被写体を切り抜く為に背景画像を削除し透明にする機能はこれまでもiPhoneやAndroidなどでも見てきたかと思います。資料作成でこの背景削除は結構面倒なフォトレタッチ作業なのでありがたい。

公式ドキュメントはこちらになります。

Google Workspace Business Standard以上で利用することが可能です。但し現在はUIの言語が英語の時にだけ利用が可能のようです。

図:英語UIでは利用が可能

図:真ん中の被写体以外を自動で切り抜くようだ

NotebookLM

Notebook LMがコアサービス化

2025年2月5日、昨年の9月に早期アクセスサービスとして提供されていたNotebook LMおよびLM Plusが、Google Workspaceのコアサービスとして正式に追加されました。

昨年12月13日には、Gemini for Google Workspace導入企業はLM Plusが利用可能となっていたので、今年のGoogle Workspace統合によってGoogle Workspace利用者はNotebook LM Plusが利用可能になっています。Notebook LMとLM Plusの違いは以下のとおりです。公式のページはこちら。ノートを共有しても制限値に変わりはありません。

項目 Notebook LM LM Plus
ノートの数 100 500
ノートに使うリソースの数 50 300
1日のチャット数 50 500
1日の音声生成 3 20
プレミアム機能 無し 有り

プレミアム機能とは、チャット専用ノートブックの共有機能や、チャットスタイルのカスタマイズ、ノートブックの利用状況分析の3つの機能です。

個人向けに特化した自分だけのAIチャットボットを、様々な資料を食わせてカスタムしていくものなので、Gemini Advancedみたいな汎用的なものとは少々毛色が異なるサービスなのですが、就業規則やら開発ガイドラインなどを食べさせてチームで共有すれば社内で簡単に専用のボットを用意出来るのが特徴です。

自分の場合だとGoogle Workspaceのアップデート情報をどんどん食わせて、あとから「そう言えば昔なんかこういうアプデがあったような・・・」という知識の再探索用として脳みその補完用で使っています。単一の目的ごとになるべく特化したものにしたほうが使い勝手が良いのではないかと思います。

コアサービスになったことで、昨年のその他のGoogleサービスではない場所に設定場所が異動してるのでオンオフしたい場合には注意が必要です。

※この機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用が可能です。

※また、Notebook LM Plusかどうかハッキリわかるようにロゴの変更も行われています。

※試しに厚労省の就業規則モデルのPDFをアップして、育児休業について聞いてみたところ、結果の要約および該当規定へのジャンプが出てきて、目的の情報にたどり着けました。

図:自作の専用AIチャットボット

図:設定場所が変わってる

図:Notebook LM Plusが標準で使える

図:就業規則を読み込ませてみた

Notebook LMで自分だけの専用生成AIを作ろう

コンテキストアウェアアクセスの対象に

2025年3月17日、前回コアサービス化していたこともあり、NotebookLMについてもGoogle Workspaceのコンテキストアウェアアクセスの対象に含まれることになりました。IPアドレスやデバイスのシリアル番号、証明書などの条件でアクセス可否を制御することのできる機能で、安全にNotebookLMにアクセスを許可することが可能になります。

故にこの機能についてはGoogle Workspace Enterprise Standard以上で利用可能です。

Google Workspaceで高度なアクセス制限を実現する

マインドマップ作成機能

次項ではChatGPTの機能を使って実現していましたが、2025年3月19日X.comでもNotebookLM単体でマインドマップ作成機能きてるよというので調査してみました。

Google Workspaceアカウントには来ていませんでしたが、個人のGoogleアカウントでは来ていました。マインドマップ作成手順は以下の通りです。

  1. ソースを読み込ませると以前はブリーフィングドキュメントだった位置にマインドマップというボタンがあるのでクリック
  2. 右サイドバーのメモにマインドマップが生成されるのでクリックする
  3. マインドマップが表示され、展開や縮小など自由自在に操作出来る
  4. ダウンロードボタンを押すと現在展開してる状態のpng画像がダウンロードされるので資料で使えます。

余計な外部サービスを使わずに済むので、NotebookLMもどんどん進化していってるなと感じました。

図:マインドマップを作成した

図:マインドマップを表示してみた

図:ダウンロードした画像

Googleスプレッドシート

スプシ分析機能

スプシにおけるGemini for Google Workspaceについて、2025年1月29日、サイドパネルからの指示でグラフやデータの分析が出来る機能が搭載されました。ためしに地震の観測データを単純にグラフ化してと指示してみたところ、一部エラーがあったもののマグニチュードの推移グラフが生成されました。

生成されたグラフはそのまま下の矢印アイコンをクリックすることでスプシに挿入することが可能です。ただしデータにリンクされていないグラフ画像なので数値をいじっても反映されない模様・・・なんか半端だなぁ。

またこの機能はユーザーがスマート機能とパーソナライゼーションをオンにする必要があります。Business Standard以上およびGemini Education, Google One AI Premiumを利用してるユーザが使えます。

図:マグニチュード推移グラフが出来た

Googleドキュメント

コンテンツ要約ブロックの追加

2025年3月17日、GoogleドキュメントにGeminiによる文書の要約のブロックをスマートチップで挿入できる機能が装備されました。要約であるため、通常は本文の上部に挿入するのではないかと思います。

@マークに続けてAI Summaryで挿入できるようですがまだ自分のテナントには展開されていない。公式のドキュメントはこちら。文書作成のルーチンの1つに加わりそうです。

図:Gemini要約を上部にブロックとして追加してる様子

Gmail

モバイルGmailにやり取り結果を挿入

2025年2月7日、スマートフォンに於いてGeminiを利用し、やり取りした結果をGmailに挿入するという機能が装備されました。PC版ではなくスマフォなので手順としては

  1. スマフォのGmailアプリを開く
  2. 上部にある「Geminiアイコン」をタップして、やり取りをする
  3. やり取りした結果、Androidの場合は右下の斜め矢印のアイコンをタップする(iOSだと挿入ボタンになるようです)
  4. Gmailで新規メールが立ち上がり、内容が挿入される
  5. スレッド内での質問の場合は、そのスレッドの宛先やCCなども自動で挿入されるようです。

この機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用が可能です。

図:やり取り結果に基づいてメールを作る

Gmail→カレンダーに予定を追加する機能

2025年3月10日、Gmailの画面からGemini for Google Workspace経由でGoogle Calendarに予約を追加する機能が装備されました。プロンプトをいれるのではなく、Gmailの対象のスレッドを開くと、サイドバーの中にGoogleカレンダーへの追加のボタンが表示される仕組みのようです。

現在この機能は言語が英語の場合でのみ利用することが可能です。またGoogle Workspace Business Standard以上で利用することが可能です。ただし、メール本文内で予定が既に確認できてると判断されるとこのメッセージは出ないようです。また、スマートフォンでは現在はまだ未対応のようです。

図:サイドバーにカレンダーのアクションが表示された

Google Meet

Meetの自動メモ生成で次のステップ提案機能

2025年2月18日、Gemini Business以上に於いてGoogle Meet上でのTake me note(議事録を取る機能)に於いて、MTGが終了し作成が完了した後に、このMTG後のフォローアップや次のアクションが提案される機能が搭載されました。

ただ、日本の場合そもそも日本語でこの機能がまだ提供されていないので、提供開始となっても使うことは出来ません。Business Standard以上のプランで利用可能です。

図:ドキュメント上で提案がなされるようだ

Meetで日本語の会議議事録作成機能が公開

英語版では先行してリリースされていたMeetの会議議事録機能であるTake me noteですが、2025年3月12日ついに日本語で議事録が取れるようになったようです。これで議事録作成業務から人間は今日解放されることになるかもしれません。

これまではTactiqRead.AIなどのサードパーティを契約して仕方なく使っていた日本語での会議議事録取得機能ですが、Meet単体で利用できるのであればよりいっそうGoogle Workspaceにサービスを寄せて他のWebサービスの断捨離が進みそうです。

作成時間推奨値は15分から8時間ということなのですが、十分すぎる。MTG終了後に会議主催者のGoogle Driveにドキュメントの形で生成されてメールで通知が来るので待ちましょう。

この機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用することが可能です。管理者向けの機能のオンオフに関する公式ドキュメントと、ユーザ向けのドキュメントをよく読んでから使いましょう。

議事録作成は主催者が右上の鉛筆アイコンをクリックするだけで開始され、あとでメールでGoogleドキュメント形式のものが返ってきます。そして議事録が取れるようになったということは、NotebookLMにて生成された議事録を蓄積し、解析したり要約が後で可能になるということ。

使ってみた感想と議事録の内容ですが

  • メモタブ:会議の概要まとめと詳細要約が整理されて記載されています。メモ記載のタイムスタンプをクリックすると、文字起こしの該当の時間にジャンプします。
  • 文字起こしタブ:MTG内の全部の音声文字起こしがなされます。フィラーワードも残ってしまう・・・発言時間、発言者、内容の3項目で1セットで記録されています。
  • ページレスで見出し折りたたみの状態で作成されます。メモと文字起こしはドキュメントタブで分かれて構成されています。

というシンプルな構造。議事録のサイドパネルで更に要約してみたり、QAとしてまとめたりが流れ作業で可能です。またGoogleドキュメント形式なのでNotebookLMに蓄積して、これまでのPJの全MTGを通しての要約にしたりマインドマップを作ったりすると捗るかもしれません。

現時点では

  • 設定の会議の記録にて、日本語指定していないと、英語で文字起こしされてしまう。必ず最初に明示的に日本語指定が必要です(ここに日本語がない場合、まだ展開されていないです)
  • 発言者の日本語の漢字がオカシイ部分が若干ある
  • 主催者以外メモ取り開始は出来ない
  • 録画のようにMTGで自動録画開始のセットなどはまだ出来ないので必ず手動で文字起こし実行が必要
  • グループ指定してると会議メモが届かなかったりアクセス出来なかったりするケースがある(参加者はグループで指定しない方が良い)

実際に議事録を取ってみた内容のサンプルを作ってみました。サンプルなので綺麗ですが、人名の漢字が異なっていたり、おかしな言い回しも若干含まれるので、Geminiに食わせて文章校正などを追加で施すと良いでしょう。

図:ついに日本語で議事録取れるようになった

図:日本語で設定をするのを忘れずに

図:MTG入る前のメモ作成通知画面

図:メモ取り失敗した時の通知

図:文字起こしの様子

図:Geminiで文字起こしした旨のメッセージ

Notebook LMで自分だけの専用生成AIを作ろう

背景画像生成機能ほか

2025年3月11日、日本語環境では使えなかったGoogle MeetのGemini機能の多くが使えるようになりました。

  • 背景画像生成機能:但し日本語が通らないので英語で入力が必要
  • スタジオサウンド:ノイズリダクション的な機能を生成AIが担当する。
  • スタジオ照明:プレゼンターに当たる照明の強度や色を変更することが可能
  • スタジオルック:プレゼンターの映像のノイズを低減する
  • アダプティブオーディオ:近接したPC同士でのハウリングやエコーを防止する機能(2024年6月リリース)。使い方はこちらを参照しましょう。

スタジオ照明は確かに部屋のレイアウトによって天井の照明の力が弱く暗く写ってしまった時には便利といえば便利なのですが、ちょっと力不足を感じる。故に自分の場合は物理のモニターにひっかけるバー型のモニターライトを使っています。生成AIが進歩すればこういった物理ハードもいらなくなっていくのかもしれない。

図:背景画像生成機能

Google Chat

サイドバー対応が始まる

2025年3月18日、これまで日本語環境では未対応であったGoogle Chatに対するGemini for Google Workspaceのサイドパネル対応が日本語環境でも利用可能になるようです。

まだ自分のテナントでは英語UIに変更しないと使えませんが、これによりChat内容のサマリーを作成したり、特定アイテムの探索などGoogle ChatでもGemini for Google Workspaceの恩恵を受けることができるようになります。

本機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用が可能です。

図:ChatでもGeminiが使えるように

チャット内ファイルの要約

サイドパネル対応と同時に2025年3月18日、チャット内で添付されたファイル(ドキュメント、スプレッドシート、スライド)について、summrize this fileのボタンが付くようになりその場でクリックすることでサイドパネル内に要約表示されるようになりました。

開くこと無く要約状態でプレビューできる機能といった感じです。本機能はGoogle Workspace Business Standard以上で利用が可能です。

図:添付ファイルのサマリーをサイドパネルで表示

Google Vids

VidsのAI音声読み上げ機能

Google Vidsの動画作成機能に於いて2025年2月28日、入力した文章をAIが指定のパターンで読み上げして動画のナレーションとして追加することの出来る機能が公開されました。

この読み上げパターンがナレーターであったり、先生であったり説明者であったり色々なパターンが用意されるようですが、現時点では読み上げは英語のみの対応となっているようです。Business Standard以上のプランで利用可能です。

公式のドキュメントはこちらにあります

スクリプト欄の下にVoiceoverという欄が出てきてそこからクリックしてパターンを選ぶようです。

図:Voiceoverからパターンを選択する

Googleスライド

Googleスライドで使えるようになりました

これまで日本語の環境ではGoogleスライド上でGemini for Google Workspaceが利用できませんでした。2025年3月5日、ついに日本語対応してサイドバーが表示。またスライド作成サポートというボタンも表示されるようになりました。

但し、今回のサポートによってドキュメントではできていた人物の生成については未サポートのようです(イラストは出てくる)。自分のテナントは来ているのですが問い合わせの言語は日本語未サポートと出る。あくまで使えるようになっただけで、問い合わせ英語でなければならない模様・・・

このスライド作成ボタンはメニューバーの左上に存在してるのですが、クリックすると適当な文言がGeminiのサイドパネルに入る。あくまでも例題みたいなのがランダムに入るだけみたい。

Business Standard以上のプランで利用可能です。

※但しまだ1枚切りのスライドしか生成できません。将来的には複数スライド一括作成が予定されてるようです。

図:とりあえず使えるようになった

図:スライド挿入画面

Google Apps ScriptでGeminiを叩いてスライドを生成する【GAS】

Google Drive

ドライブでフォルダやファイルを作る

2025年3月10日、Google DriveのGemini for Google Workspaceのサイドバーから指定したファイルやフォルダを作成する機能が追加されました。ファイルの場合ドキュメント、スプレッドシート、スライドを作成することが可能です。

ただまだ自分の環境に展開されていないのか?テストしてみましたが「Sorry, I can't help with creating folders yet, but I'm still learning.」と返されてしまいました・・・

Google Workspace Business Standard以上で利用することが可能です。

PDFに対して問い合わせ

2024年7月30日英語版として先行リリースされていたPDFファイルを直接開いた時にもGeminiサイドパネルが出て、問い合わせする機能。この機能が2025年3月26日に日本語環境でも利用可能になりました。

合わせて現在ドライブ上でPDFを開くとドライブ上でオーバーレイの形で表示されてるPDFが、新しいタブで直接開くように設定変更もできるようになったようです。

現在まだ自分のテナントは英語UIにしないと使えませんでしたが日本語は通り、要約といった基本的な事からここから内容を読み取って解説しろ的な問い合わせも可能になりました。表を読み取るであったりPDFの結合なんかもできるらしい。

PDFの新規タブで開く設定は右上の歯車アイコン→全般の中にあるPDFを開くにて設定が可能です。

図:日本語が通るようになった

図:PDFを新規タブで開く設定

Gemini Advanced

拡張機能の名前がアプリになる

2025年3月8日に、これまでGemini AdvancedのGoogle Workspace連携について「拡張機能」と呼んでいたものが「アプリ」に名称変更されました。

ただなんだかなんでもアプリアプリ呼称するのがちょっと・・・このGemini Advanced自体もアプリな理由でして・・・連携機能といったような名称でも良かったのではないかなと。

図:この名前変更はどうだろうか?

Geminiアプリでファイルアップ対応

スマートフォンのGeminiアプリに対して、2025年2月20日ファイルのアップロード機能として以下のものが対応したようです。個人のGoogleアカウントでも利用できるようです。

  • doc, docx, pdf, rtf, dot, dotx, hwp, hwpx, pptx
  • Googleドキュメント、Googleスライド
  • TXTファイル

主にオフィスファイルのアップロードに対応したよということですが、自分のスマフォにはまだ更新が降ってこない。

KeepとCalendarと連携機能

2025年1月30日、Google Japan Blogの方で発表がありましたがGemini AdvancedにてGoogle KeepおよびCalendarの連携機能が発表されました。これは以前2024年10月21日発表に於いて追加されるかも?とあった機能であると思われます。

ToDoリストについても追加済であり、チャット上からKeepのリストを作成したりカレンダーに予定を追加したりといったことが会話の流れで出来るようになったようです。

KeepについてはHelp me create listがアプリの側で英語版ですが一部のユーザに展開されているようです。個人のアカウントでは既にカレンダー接続して「以前のオイル交換時」といった問い合わせが可能になっており、カレンダーに記録を残しておくことで、そう言えば前回はみたいなケースで色々と漁る必要性が減るかもしれません。

ただ、まだカレンダーの中身までは読み取ってくれないようなので、中身を記述してもそこはスルーされてしまうようです。前回のオイル交換時のカレンダーは見つけてきてくれるので、自分でクリックして開くことになります。

図:Gemini連携アプリが追加されました

図:過去のカレンダーを探索してくれる

Gemini 2.0 Flashが対応

2025年1月31日Gemini Advancedに於いてこれまでは有料版で使えていたGemini 2.0 Flash対応が無料ユーザでも利用可能になったという発表がありました。

またこのアップデートによって100万トークン、1500ページのファイル読み込みに対応し、Deep Researchに対応、画像生成はImagen3に対応とのこと。

画像だけじゃなくVeoにて動画生成もおそらく近い将来提供されるようになるでしょう。以下のエントリーではImagen3 APIを使ってスライドに画像生成をする仕組みをGoogle Apps Scriptで実装しています。

GeminiアプリについてもGemini 2.0 Flash対応になりました。

※Geminiアプリについて2025年3月8日に、2.0 Flash Thinkingにアップグレードがなされました。

図:本人は知らないと言ってるけれど

Deep ResearchとGemsが使えるようになる

2025年2月18日、これまで一部の人に実験モデルとして提供されていたDeep Researchの機能が、モバイルアプリおよびデスクトップで提供開始とのこと。ただし、現状ではGoogle Workspaceユーザではなく個人でGoogle One AI Premiumを契約しているユーザに対してだけ提供という形になっています。

Google Workspaceユーザに対してはちょっと遅れて2025年2月20日より提供開始となりました。同時に、Gemini 2.0 Flash Thinking Experimental、Gemin 2.0 Pro Experimentalもリリースされており使えるようになっています。上部ロゴをクリックすると選択することが出来、またスマフォからも利用可能になっています。

Deep ResearchとはChatGPTも出してきてる機能で、これまでのようなChatで1:1で質問にただ回答を返すというだけではなく、質問内容を深く分解し、資料を収集・調査し、レポートを生成するまでの流れを人間がPDCAを回すように作成してから返すAIエージェントと呼ばれるもので、本来追加料金で結構な金額を支払って使う機能になります。

2025年3月13日Business Starterでも本機能が使えるようになりました。Gemsについても同様です。無償のGoogleアカウントでも同様にDeep ResarchとGemsが利用可能になったようです。

2025年3月18日、Deep Researchが使える回数が2倍になったようです。

図:新機能がGoogle Workspaceでも利用可能に

NotebookLMの音声概要(AI Overview)が使えるように

これまでNotebookLM上でアップした資料からポッドキャスト的に音声読み上げをしてくれるAI Overviewが英語としては利用出来ています(まだ日本語対応されていない)。

2025年3月18日、このAI Overviewの機能をGemini Advanced上から利用可能になるアップデートが発表されています。Deep Researchした結果を音声で聞いたり、Gemini上で指定したファイルに対してGenerate Audio Overviewのボタンが出てくるのでクリックすると、音声読み上げされるようになるといった感じです。

単純な読み上げだけならばこれまでも「読み上げる」にて出来ていましたが、ここに新たにAIを介して解析した内容を読み上げることができるようになり、日本語対応が待ち望まれます。

Deep Research with Audio Overview

Canvas機能が装備

ChatGPTやClaude3では既にもう実装済みの機能でSNS上でも盛り上がってる「Canvas機能」。2025年3月18日、この機能がGemini Advancedにも到来しました。すでに日本語環境でも利用可能になっています。公式ドキュメントはこちらになります(ClaudeではArtifactsと呼ばれてる機能に該当します)。モバイルアプリではまだ利用出来ません。

そもそもCanvasとはどんな機能なのか?

  • 文書をアップやドラフトを作成後、サイドパネルを介してフィードバックしながら内容をブラッシュアップすることが可能です(ブログの内容を校正したり、更に内容をグレードアップを何度も行う為に使います)
  • Webアプリやプログラム、ゲームのプロトタイプを生成し、サイドパネルでプレビューしながら指示を出して改良していくことが可能です(例えばGASのウェブアプリでVue+Vuetifyを使ったアプリのスケルトンを簡単に用意して修正までできる)。
  • またスマートフォン向けアプリのデザインを指示してレイアウトなどを考案することが可能です。
  • リッチなプレゼン用資料やSVG画像の生成、ダイアグラムなどのチャート類の生成などが可能です。

これまでClaudeが先行していてGeminiユーザは指を加えて羨むしかなかったわけですが、ついにこの大型のアップデートが来たといった感じです。試しに自分も「ponというゲームを作って」と頼んでみたらあっという間に作成。そのままプレビュー画面で閲覧もできる。ここからコードの調整やPythonなどであればGoogle Colabにエクスポートするなど出来てしまう。

オリジナルのponを改良してみましたが、これはヤバイですね・・・

本機能は個人のGoogleアカウントやGoogle Workspaceの全プランで利用が可能になっています。

図:ponを作ってもらってみた

図:SVG形式のダイアログラムを作ってもらった

図:GeminiでもCanvasが使えるように

Personalizationが使えるようになる

2025年3月13日、Gemini 2.0として新たにAdvancedでPersonalizationと呼ばれる「過去のGoogle検索履歴に基づいた」個人にあった内容を返すというモデルが追加されました。現在はまだ個人アカウントにのみ展開されていますが、今後Google Workspaceアカウントにも展開されていくものと思われます。

初回はGoogle検索履歴への接続を求められるので接続を実行し、あとは通常通りGemini問い合わせをするだけ。

この機能によって、例えば自分がいつも検索している地域や趣味嗜好、パターンなどを優先的に取り上げて処理を行うようになるため、より個人に適した解答に近づけようという試みのようです。

例えば地域だと位置情報の要求が来るので許可を与えると、自分が済んでいる地域で絞って解答をよこしてくれるようになります。

図:新たに増えた個人向け機能

図:まずは接続が必要になります。

図:地域に即した解答が出てくる

Gemini 2.5 Proがリリースされる

2025年3月25日、実験的リリースとしてGemini AdvancedにてGemini 2.5 Proがリリースされていて、Google Workspaceアカウントでも利用が可能な状態になっています。問い合わせに対して即答する前に一度考えてから解答を行う推論モデルとなり、長文読解であったり、 プログラムのコーディングや数学的処理に向いているとのことですが如何に。

Flashのような日常的な問い合わせというよりも、より専門的な領域に於いて複雑な処理をやらせる場合に使えるということなので、VBA→GAS変換などで過去に取り組んでいましたが、ちょっと使ってみようかなと思います。

APIとしてGASから使ってみましたが、字幕生成では1.5 Flashと比較して格段に向上していました。

図:選択肢に増えています

Google Apps ScriptでGeminiを叩いて音声から字幕生成【GAS】

Geminiを使ってVBAからGoogle Apps Scriptに変換する仕組みを作る【GAS】

廃止される機能

Google Apps ScriptのRhino Runtime廃止

2025年2月19日、メールで通知が来ましたが、5年前にGASのV8ランタイムがリリースされてより随時移行が進んでいましたが、旧GASの実行環境であるRhino環境が2026年1月31日に廃止が決定しました。

この日までに移行をさせていないスクリプトについては上記の日付で実行が停止することになるので、Rhino環境時代のスクリプトに関してはV8をオンにして移行が必要です。場合によってはV8で動くように書き換えが必要なケースがあります。公式サイトのドキュメントはこちら

すでに新規作成のGASはV8ランタイムが標準でオンであり、すでに当時の多くのバグは修正済みであるため、以下のエントリーは少し古いですが、書き換え等で参考になるかと思うので、対応しましょう。

Google Apps ScriptのV8 Runtime対応を検証してみた【GAS】

Googleアシスタントの廃止

2025年3月14日、Androidなどで提供されてきたモバイルアシスタントアプリである「Googleアシスタント」がついに廃止になるという発表がありました。Geminiアプリに置き換わるというのは既定路線ではあったと思いますが

  • そもそもGeminiアプリがGoogleアシスタントの上位互換としてサポートしきれていない(マップ関係など)
  • Google Homeのスマートホームデバイスどうなっちゃうの?切り捨て?
  • Android9且つ2GB RAM以下のデバイスは継続して利用可能
  • その他のデバイスに搭載のGoogleアシスタントもGeminiに置き換えられる
  • ChromebookのGoogleアシスタントは近い内にChromeOSのアプデに伴ってGeminiアプリへ移管されます(M134で予定されてる)。

ちなみに、Alexaのスキルに相当するActions on Googleは2023年6月13日に廃止されています。

詳細な内容はGoogle I/O 2025で発表されるのではと思いますが、いよいよ来るべき時が来てしまったのだなと思います。ちなみに個人的には全く利用していませんでした。Alexaもほとんど利用していなかった。人工音声AIって結局手間が増えただけで何も便利じゃなかったなぁというのが感想(他の人工音声AIも撤退してたりする)。ガジェットとしては面白かったといえるかもしれないけれど。

関連リンク

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