Raspberry Pi 4で教育用環境を構築する

Raspberry Pi 4を譲ることになり、通常のRaspbianではなく子供の教育用のOSとして構築されてる「pi-top OS」をインストールして、利用できるように構築してみました。

初期セットアップ自体は非常に楽に出来ますし、教育用とは言え、Chromiumが最初から入ってる、最初から日本語化されているなど優れている面もあるので、通常使用も耐えられるものになっています。以下のエントリーも参考になると思います。

Raspberry Pi 4でPythonを勉強する環境を作る

今回利用するデバイス等

今回は、ディスクイメージをmacOS上にてEtcherというイメージ焼き込みツールを使って作業をしています。OSはRaspbian Bulleysをベースに改造されてるようで、もちろん追加でソフトウェアを入れる事が可能です。

セットアップ

ディスクイメージ書き込み

以下の手順でpi-top OSをダウンロードして焼き込む必要があります。

  1. pi-top OSをダウンロードして、zipを解凍する(拡張子imgというファイルが1個出来ます)
  2. macにSDカードリーダを接続し、SDカードを差し込む(FAT32でフォーマット済み)
  3. Etcherを起動しflash from fileをクリックして、1.のimgファイルを指定する
  4. select targetをクリックして、認識されてるmicroSDを指定する
  5. Flashをクリックして書き込み。10分くらいで終わります。
  6. 作成したmicroSDカードをraspberry piに差し込んで電源をオン

これで完了です。最初の起動は再起動を何度か繰り返しますので、ちょっと遅いです。無事に起動するとpi-topのロゴが出て初期セットアップ画面が始まります

図:Etcherを起動した様子

初期セットアップ

無事に起動すると英語UIで初期セットアップ画面が始まります。しかし、ここでやるべきことはそれほど多く有りません。

  • 言語を選択画面では、japanを選択
  • キーボード選択画面でも、japanを選択。2キーを押しても@マークとかが出なければオッケー。
  • タイムゾーン選択画面でも、japanを選択(japan/tokyoになるはず)
  • ログインパスワード選択画面ではパスワードを登録。しかしデフォルトで自動ログオンなので、ログイン作業は不要になります。
  • Wi-Fi選択画面では、認識されてるWi-Fiのアクセスポイントを入れてパスワードを入れます。
  • update画面では最新のモジュールがダウンロードされて、pi-top OSのアップデートが始まります。

これだけなので、躓くことは無いと思います。無事に完了して、再起動が始まると、デスクトップ画面が出るようになります。

図:シンプルなデスクトップ画面が出てきます

日本語入力システム

デフォルトではUIも日本語化されているので普通に使えるのですが、日本語入力システムは入っていません。そこで、これだけは追加でセットアップする必要があります。

  1. タスクバーのLXTerminalを起動する
  2. sudo apt-get install ibus-mozcを実行する
  3. 再起動する
  4. タスクバーのキーボード右クリックして、設定を開く
  5. キーボードショートカットを変更するので、「…」をクリック
  6. 既存のキーコードを選んで削除する
  7. キーコードの隣の「…」をクリック
  8. 無効をクリックして、「半角/全角」のキーを押す
  9. キーコードがZenkaku_Hankakuになるので、追加をクリックして、OKをクリック
  10. また、初期設定だと日本語での読点が「,」つまりカンマになってしまっていてストレスなので以降の手順で変更する
  11. タスクバーのキーボードアイコンをクリックして、日本語Mozcをクリックする
  12. タスクバーのキーボードアイコンをもう一度クリックして、今度はツール→プロパティを開く
  13. 句読点を「、。」に変更する。これでOK

入力はWindows同様に半角/全角のキーを押すことで日本語入力切り替えになりますし,右上のタスクバーにインジケータも表示されています。

図:ターミナルの作業は慣れが必要

図:句読点のモード変更はしておこう

図:キーコードを変更しておく

図:VSCodeで日本語入力できた

Pi-Appsをインストール

追加でRaspberry Piにアプリをインストールする小さなパッケージ管理アプリをインストールします。ターミナルより以下のコマンドを実行して、まずはPi-Appsをインストールします。

インストールが完了すると、メニューの中の「アクセサリ」の中にPi Appsが居るので起動します。他にも魅力的なRaspberry Pi用のツールが沢山入っています。

図:簡単インストールできます

Minecraft Piをインストール

教育用なのですが、Minecraft-Piは初期でインストールされていません。また公式ページのやり方だと、libGLESv2.soの不足というエラーが出て起動しません。そこで、前述のPi-Apps経由でインストールすると素直にインストールが可能です。

  1. Pi-Appsを起動する
  2. Gameをクリックする
  3. Minecraft-Piを見つけてダブルクリック
  4. サブウィンドウのInstallをクリック
  5. ターミナルが開かれてインストール開始。
  6. 完了すると、ランチャーのメニューのゲームの項目にMinecraft Pi (Modded)というのが追加されています。

起動すると色々聞かれますがそのまま進めて、名前を決めて起動すると無事にスタート画面になります。

図:Pi-Appsでの画面

図:インストール途中の様子

図:Minecraft-Piが起動した

HDMI出力から音を出す

デフォルトで音がでないなぁ、Audio Outputにイヤホン刺すと聞こえる状態だったので、以下の手順でHDMI出力でモニター側のスピーカーから音を出すように設定変更します。ラズパイは2個HDMI Portがあるので今回は1個目に対して出力指定します。

  1. ターミナルを起動して以下のコマンドを実行する
  2. System Optionsを選択してEnter
  3. Audioを選択してEnter
  4. HDMI 1を選択して、Tabキーを押し、了解を選んでEnter
  5. これで音が出るはず

これで出てこない場合には、ファイラを開いて/boot/config.txtを開き、hdmi_drive=2の先頭の#を消して保存。hdmi_drive=1とすれば1個目からの出力になります。

図:設定変更が必要です

初期から入ってるアプリケーション

pi-Top OSは初期で色々と既にもうアプリがインストール済みになっています。主なものとしては

  • LibreOffice
  • Scratch 3
  • Sonic Pi
  • Visual Studio Code
  • Chromium Browser
  • VLC Media Player
  • GIMP

等など。Pythonの開発用IDEなども入っています。VSCodeがはじめから入ってるという点が今どきな感じがします。基本はGPIOを使ってのブレッドボードのコントロールとなり、言語は通常はPythonを使ってのLチカから入るのが定石。PythonはVersion 3.9.2がはじめから入ってるので、すぐに取りかかれますが、ボードなどのグッズは他で調達するか?本などを参考に用意しましょう。

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