迫るガラケー終了!!はじめての格安スマホ入門 - 応用編
前回、購入⇒セットアップに至るまでの基礎編的な内容をまとめました。細かい所は省いているのですが、それでも十分使えて長く快適に使えるノウハウを詰め込んでいます。今回はそこから更に一歩踏み込んだファインチューイングな内容になります。初めてではない人でもやっておくと色々と捗るAndroidの設定関係のまとめです。
目次
今回利用するもの
自分が所持してるZenfone8がAndroid13なのでこれをベースにします。最新のスマフォだとAndroid14が一部でリリースされ始めています。最近は、高額なiPhoneを辞めてAndroidに移行する人も増えてきてるので、そういった方々にとっても、チューニングノウハウは役に立つのではないかと思います。
何故チューニングをするのか?
かつて初期のAndroid4.0時代はDalvikという、まぁ酷いJava仮想マシンが土台になっていました。パフォーマンスは酷く、ハードのスペックは高いのにiPhoneよりも遅く重いというシロモノでした。これが尾を引いて長い間Androidの悪評に繋がっていました。しかし、Android5.0からはARTに代わり、劇的に状況が改善。現在に至る。
さて、そんなAndroidですがiPhoneとは異なり自由度が高い反面、年々のアップデートによってむしろ利便性が下がってる面が増えてきています。それらはバッテリー消費を増やすものもあれば、そもそもの操作性を損なう碌でもないものもあります。
チューニングをすることによって、これらを改善し毎日使うものだからこその余計なストレスを無くすというのが目的になります。
チューニングノウハウ
ナビゲーションバーの表示
まず行うべきなのが、このナビゲーションバーの表示。戻るボタンやホーム、アプリリストの3つを表示するためのAndroidの基本友なるメニューなのですが、昔はこれがハードウェアのタッチボタンとして表示されていたものが、タッチパネルだけになり、さらにジェスチャーナビゲーションなどというものに置き換わって、デフォルトで表示されていない事が多いです。
はっきり言ってジェスチャーナビゲーションをデフォルトにするというのは愚か。ということで元の表示に戻します。
- 設定アプリを開く
- ディスプレイをタップする
- システムナビゲーションをタップする(検索窓からナビで検索してもこれが出てくる)
- ジェスチャーナビゲーションがデフォルトになってるので、ナビゲーションバーにチェックを入れる
- 歯車でボタンの配置を変えることも可能。
図:これで下の戻るボタン等が復活する
緊急通報の設定を変更する
これ社会問題になってるにも関わらず、Googleが辞めようとしていない問題。しかもここ最近増えてる問題。それが勝手に知らない間に緊急通報を掛けてしまう問題。Android12以降に搭載されたものが原因で起きてるのですが、人間が操作していないにも関わらず勝手に警察等に掛けてしまうものなので、「電源ボタンを5回押すと自動で緊急通報を掛ける」というもの。機種によっては指紋認証でこれが対応していたりする。
登山で死ぬ寸前の遭難であったり、誘拐されてというのであればともかく平時ではほぼ不要どころか社会に迷惑を掛ける存在になっています。これをオフにします。
- 設定アプリを開く
- 緊急情報と緊急通報を開く
- 緊急SOSをタップして開く
- 緊急SOSの使用のトリガーをオフにする
- また緊急時のアクションにおいて、通報する電話番号がデフォルトで110となってるので、これを家族の電話番号に変えるなども有効
これをオフにしたからといって緊急通報ができなくなるわけじゃなく、ロック画面でパターン入力する画面の下には「緊急通報」があるのでそこから掛けることは可能です。普段遣いで電源ボタン5回で勝手に通報が迷惑というのがこの問題の本質です。
図:緊急通報が出来なくなるわけじゃないです
キーボードの入力方式を変更する
ガラケーから移動してきた人や、現代の多くの人がスマートフォンでのキーボード入力はQWERTYなキーボードではなく、フリック入力を使ってると思います(自分はQUWERTYのは断然早いので使ってないですが)。いわゆるガラケー打ちと呼ばれるトグル入力も実は出来るようになっています。
フリック入力はあかさたなのキーを長押して、表示される文字を選んでいくスタイルなのですが、ガラケー打ちしてる人にとってはかなり慣れるのに時間が掛かる上に正直反応が遅いので鬱陶しい。ということで、ガラケー打ちに変更してみます。
- 設定アプリを開く
- システムを開く
- 言語と入力を開く
- 画面キーボードを開く
- GBoardが基本なのでそれをタップする(ATOKなどが入ってる人もいます)
- 言語をタップする
- 日本語と出てるのでタップする
- QWERTYが通常のキーボード、GODAN、50音、12キーとあります。基本50音は探す目線での時間浪費や疲れが酷い効率の悪い方法なので選びません。
- ここでは12キーを選びます。
- ついでに半角スペースの使用と三状態キーボードの使用のスイッチは入れておくと便利です。
- 2つ以上のタイプを選択してる場合、キー入力画面の地球儀のアイコンで切り替えが可能です。
- 12キー方式は連打するガラケー打ちで文字を変えるこれまでの方式およびキーを長押して出てくる文字を選ぶフリック入力の両方に対応しています。
- 左下の「あa1」のキーで日本語、英語、数字文字のキー切り替えが出来るようになっています。
Androidはキーボードアプリ自体変更が可能なので、使うキーボードアプリによって動作は異なります。
図:ガラケーからの移行もしやすい
自動画面点灯をオフにする
通常スマフォは人間が画面をタップしたり、電源ボタンを押すことでスリープが解除されてロック解除の画面に入ります。しかし最近のスマフォは、端末を持ち上げるだけで自動的に画面を点灯してロック解除画面を表示するようなものが増えています。しかし、これ逆に言えばバッグやポケットに入れてる状態で、誤作動して画面が頻繁に点灯する=>バッテリーの余計な消費を促してることになります。
ただしこの機能、機種によって設定する場所や呼び方がことなっており、設定箇所がわかりにくいです。Zenfone8の場合は以下の設定箇所になります。
- 設定アプリを開く
- ディスプレイを開く
- スリープ画面の項目にある「端末を持ち上げてスリープ解除」のチェックを外す
これで勝手に端末が誤作動してスリープが頻繁に解除されるのを防ぐことが可能です。便利機能と言えるかも知れませんが自分は欠陥機能だと思っています。
ついでに新しい通知を受信の設定やAlways-on Panelなどの設定もオフにしておくと通知が来るたびにスリープオフになったりしなくて済むのでチェックを外しておくと良いでしょう。
図:設定箇所が機種により異なる
リフレッシュレートを下げる
最近のスマフォは非常に高機能で、ディスプレイがゲーム向けでも十分使えるようになってる一方で、リフレッシュレートが最高設定になってるケースがあります。リフレッシュレートとは1秒間に画面を更新する回数のことで、昔のTVならば29.97、最近のスマフォの最低値が60、高機能なものだと144なんてものもあります。リフレッシュレートが高ければ高いほど、滑らかなのですが当然バッテリー消費量が増えます。
ゲームやらない人にとっては正直なところ高い設定はあってもデメリットしかありません。
このレートを下げる方法は2パターンあり以下のように設定します。
- 設定アプリを開く
- バッテリーをタップする
- システムモードをタップする
- デフォルトで高性能になってるので、これを省電力に変更する
- 歯車をタップする
- 表示の項目にリフレッシュレートを69Hzに設定するにチェックを入れる
これで60Hz固定となるのでオッケーです。またここのチェックを入れてると以下の設定が変更できなくなります。
- 設定アプリを開く
- ディスプレイを開く
- リフレッシュレートを開く
- 自動、90Hz、60Hzとあるので、60Hzを選択する(機種によってはコレ以上の設定もある)
図:基本省電力モードにしておけばオッケー
カメラの解像度を下げる
現代のスマートフォンは昔の下手なコンデジよりも遥かに高機能で、6400万画素とか異常な高解像度で写真を取れるようになってる反面、デフォルトでこの解像度のままにしておくと、1枚の写真データのサイズがバカでかくなりストレージを圧迫する原因になっています。またGoogle Photoも容量無制限ではなくなったので、高解像度で無制限となるとAmazon PhotoがPrime会員ならば無制限となっていますがいつまで続けられることやら。
また、業務でもExcelやらに貼り付ける画像としてこの写真を使ってしまうと無駄にファイルサイズを肥大化させる原因となり、実際に人間が見るサイズは全然小さくて問題ないのに、4000x3000みたいな画像を貼り付けて送ってくる人間は迷惑な存在です。
ということでカメラ解像度のデフォルト設定を下げたいのですが、最近のAndroid標準のカメラのアプリの設定では細かい設定変更が出来ません。ということで、追加のアプリとしてOpenCameraを導入します。
このアプリの場合、解像度の変更は以下の手順で行います。
- 右上の歯車アイコンをタップする
- 写真の設定をタップする
- 写真の解像度をタップする
- Zenfone8だとデフォルトで、4576x3432となってるので、個人的には16:9サイズで小さくて十分なので1280x720を選びます(よくて、1920x1080で十分すぎる)
- ついでに画像の保存形式をWebPに変更しておくとファイルサイズが小さくできますが、ウェブ向けなのでブロガーの人はこの設定をオススメ
- 画像の保存形式をJPEGとした場合、写真の品質が90%で設定されています。解像度を下げた分、品質を100%にしてもお釣りが来るので、アップしておいてもよいかも。
また、このアプリはmicroSDに保存してい出来ます。カメラ制御の詳細設定=>Storage Access Frameworkをオンにして、microSDのフォルダを選び選択して許可をすると、直接そのフォルダに対して保存するようになります。標準カメラのアプリよりも制御が細かくて便利です。
図:OpenCameraはオススメアプリ
Googleアシスタント起動を制御
Androidスマフォを使っていてしばらく経つと非常に気になるのが「勝手にGoogleアシスタントが起動する」という現象。本来は「オッケーグーグル」で呼び出して使うものなのですが、実はこれをしなくても呼び出せるようにボタンに操作が割当がデフォルトでされていたりします。これが非常に迷惑でバッグやポケットに入れてる状態でも反応するのでオフにします。
特に邪魔なのがイヤホン装着時やホーム画面長押しに勝手に反応する現象。迷惑以外の何物でもありません。
- 設定アプリを開く
- Googleを開く
- Googleアプリの設定を開く
- 検索、アシスタントと音声を開く
- Googleアシスタントを開く
- ロック画面を開く
- ロック画面でのアシスタントの応答のチェックを外す
- 同様に、6.の場面でOK GoogleとVoice Matchを開く
- Hey Googleのチェックを外す
これで鬱陶しいトラブルの殆どを封じることが可能です。完全にオフにする場合には
- 設定アプリを開く
- アプリと通知を開く
- デフォルトのアプリを開く
- デジタルアシスタントアプリを開く
- デフォルトのデジタルアシスタントアプリをタップして、「なし」をタップする
これで邪魔なアシスタント動作を封じることが可能です。オッケーグーグルも使えなくなりますが、正直使う機会が殆どありません。面白がって最初に数回使って終わります。しかし、Googleマップアプリ個別の音声入力は普通に使えますので、全然オフで問題ありません。
Zenfone8だとスマートキーという独自のキーアサインにGoogleアシスタントが勝手に割り振られてるのでこれを解除する作業も必要です。また、この音声アシスタントはGoogleアシスタントからAlexaなどに変更することも可能です。
図:完全にオフにする設定
図:Zenfone8独自の設定
プラスアルファの活用術
着信拒否
特に高齢の人でオレオレ詐欺やらオカシナ詐欺に引っかかる人が後をたたないですが、スマートフォンではそれを可能な限り減らすことが可能です。以下の設定をしておくことで鬱陶しい営業電話や意味不明な電話、非通知の無礼な電話などを全部ブロック可能になります。事前に連絡帳アプリに知ってる人、連絡先を全部登録しておく必要があります。
- 電話アプリを開く
- 右上の「︙」をタップして、設定を開く
- 着信拒否および拒否リストを開く
- 連絡帳にない番号のチェックをオンにする
- 非通知のチェックをオンにする
これでオカシナ電話はすべてブロック出来ます。
有料サービスですがWhoscallというアプリを入れておくことで更にそれが迷惑電話かどうかの判断の一助になったりします。
図:着信拒否が簡単に出来ます
特定URLで特定アプリを開く
スマートフォンにはインテントという機能が備わっており、特定のリンクを踏むと自動的に対応するアプリが起動するという便利なものがあります。例えばyoutubeのリンクを踏むとYoutubeアプリが起動し、AmazonのURLをタップするとAmazonショッピングのアプリが起動するといった具合です。
この挙動を自分で変更することも可能です。Youtubeのリンクを分だらNewPipeというアプリが起動するように変更してみます。
- 設定アプリを開く
- アプリと通知を開く
- デフォルトのアプリを開く
- リンクを開くをタップする
- NewPipeを見つけてタップする
- 対応リンクを開くのチェックを入れて、リンクを追加をタップする
- リストが出てくるので、例えばyoutu.beやm.youtube.com, www.youtube.com, music.youtube.comを選択して追加する
これでブラウザや他のアプリのYoutubeへのリンクを踏むとYoutubeアプリではなく、NewPipeが開くようになります。
図:好きなアプリをデフォルト指定出来る
リモコンとして使う
スマートフォンは様々なデバイスのリモコンとしても利用することが可能です。主に自分が使ってるケースでは、Fire TV Stickのリモコンの代わりにスマフォのFire TVアプリでリモコン化。また、PCのキー入力にキーボードではなくスマフォアプリでの入力をそのまま遠隔反映してくれるリモートマウスアプリ(キーボードの無いROG Allyなどで利用)。
更にアクションカメラの王道であるGoProのシャッター実行や設定変更などは基本スマフォのQUIKアプリで行うようになっています。スマート家電なども普及していて、スマフォにアプリ1つでリモコンとなるものは今後も増えていきます。そもそも、TVやエアコンなどの赤外線を使うものですら、スマートリモコンというデバイスで操作出来てしまう時代です。
USB Type-C⇒ヘッドフォン
現在のスマートフォンはその殆どが充電等に使うコネクタがUSB Type-Cに代わりました。もう旧式のmicroUSBを使ってるような機種は殆どなくなったと思います。同時にヘッドフォンジャックまでもがなくなった機種も多いです。これはAirPodsを代表とするBluetoothのワイヤレスイヤホンが普及したことが大きいです。
しかし、バッテリー切れであったり電波を使う関係でブツ切れなどでGoogle Meetで会議などの場合にはちょっと使えないというケースもあります。そんな時に旧来の3軸の音声入力対応のイヤホンを使えるようにする変換コネクタがあります。これとイヤホンを接続させ、USB Type-Cのコネクタに挿せば、これまでのように有線イヤホンが使えます。
音質やバッテリーを気にする必要がない点、価格面でも全然安い有線イヤホンを活用する上では必須のアイテムなので手元に一個あると便利です。
テザリング
よく質問されるのが、自宅には光回線がなくPC等のWiFiを使って通信する手段としてテザリングを利用したいという声。NTT DoCoMoなどは以前テザリングは有料オプションなどという実に馬鹿げたサービスを行っていたことがあります。しかし、そもそも通信パケットを使ってネットを利用するのにスマフォなのかPCなのかで区別する必要性などなく、現在はMVNOなどでも最初から無償で利用可能です。
スマートフォン自体が無線LANルータになり4Gで通信してくれるので、PCを接続させたりゲーム機、スマートTVを接続させてYoutubeを見るといったようなことも可能です。ただし、テザリングはスマフォのパケット枠を使って通信するので大容量の通信を行っているとあっという間に枯渇します。YoutubeだけはカウントフリーというMVNOサービスもあるので用途に応じて使うと良いでしょう。
本来は出先にてPC作業したいけれどWiFiがない場合に使う手段でしたが、今ではビジホでもWiFiがある時代なのでテザリングをする機会はそこまで多くはありません。しかしセキュリティ的には公衆無線WiFiは危険度が高いので、できればテザリングで済ませるほうがオススメです。
画面のミラーリング
Androidには画面のミラーリング機能として、Miracastと呼ばれるiPhoneのAirPlayと同じような機能が備わっています。これを利用してテレビなどがMiracast対応していれば、Androidの画面や音声をTV側に出力して大画面で楽しむことが可能になっています。TV側が対応していなくてもFire TV Stickを利用することで、Miracastを利用することが可能になり、またFire TV側にAirReceiverアプリを入れておくことでいつでも簡単に画面や音声を飛ばす事が可能になります。
Fire TV Stick自体もAndroidで動いてる仕組みなので非常に相性がよいのがポイントです。
PCから内部のファイルを操作する
Windows PCの場合、スマフォとPCを有線で接続すると直接MTP接続という形でスマートフォンの内部のストレージがExplorerに見えるようになります。macOSで使う場合にはOpenMTPというアプリを使うことで、同様にストレージの中身を見たりファイルを追加したりといった作業を行えるようになります。スマフォ単体でも十分といえば十分ですが、ファイル操作は結構面倒なので、用意しておくと良いでしょう。
また、無線の場合はWindowsであればニアバイシェアが対応しましたのでファイルの送受信が可能です。ストレージ操作とうことであれば、Airmoreアプリが最も便利です。無線の状態でブラウザ経由でファイル操作が可能になっています。