Chromeは拡張機能でより便利になる

世界で最も使われてるブラウザにまでなったGoogle Chrome。素のまま使ってる人も多いですが、拡張機能を追加する事で大幅に機能を強化出来ます。利便性が向上するタイプの拡張機能や新しい機能を追加する拡張機能、Chrome上で動作するアプリのような拡張機能など様々なものがリリースされています。

その中で仕事で使っていて特に便利だなぁと思ったいくつかの拡張機能をここで紹介してみたいと思います。拡張機能はChromeウェブストアで入手することが出来ます。OS問わず使えるので、Chromebook等でも利用できるので、機能強化にもってこいです。

拡張機能について

追加方法

追加方法はとても簡単。Chromeウェブストアにて目的の拡張機能をみつけたら以下の作業をするだけ。

  1. 目的の拡張機能のページにまずは入る。Office Onlineで試しに入ってみます。
  2. 右上の「Chromeに追加」ボタンを押す
  3. 追加するかどうか?確認メッセージが出るので、「拡張機能を追加」ボタンを押す
  4. 右上の「︙」の隣にアイコンが登場したら完了です。
  5. アイコン表示がなくても困らない場合には、そのアイコン上で右クリックして「Chromeメニューで非表示」をクリック。

拡張機能によっては、ここから更に個別にセットアップの画面があったりします。Office Onlineの場合、Microsoftアカウントへのログイン作業があります。

図:追加はとっても簡単です

停止・削除方法

削除方法はいくつかのパターンであります。最も簡単な方法は、右上に出てるアイコンを右クリックして「Chromeから削除」にて簡単に拡張機能を削除可能です。ですが、非表示だったりした場合、また一時的に停止したい場合は拡張機能のページを表示して作業を行います。

  1. chrome://extensionsを開くか?右上の「︙」クリックし、「その他のツール」⇒「拡張機能」をクリックする
  2. 様々なインストール済み拡張機能が一覧で出てきます。
  3. それぞれの左下にある「削除」をクリックすれば、削除が可能です。
  4. 右下にあるスイッチをオフにすれば、一時停止状態にする事が可能です。自分でONにするまで、そのままの状態になります。

図:様々な拡張機能一覧が出てきます。

導入デメリット

とても便利な拡張機能ですが、あまりたくさん導入するとそれだけメモリやCPUを消費する事になります。今時のマシンならばこれらのリソースは割りと余り倒してると思うので気にならないかもしれませんが、モバイル特化のノートPCなどでは重さが気になることもあります。導入する場合には、自分のワークスタイルに応じて、取捨選択をする必要があります。

また、Androidアプリ同様、中には怪しい拡張機能もあるので、注意が必要です。最近もAdBlockに見せかけた情報を抜き取るコード入りの拡張機能が見つかりました。メジャーな拡張機能に見せかけてるので、よく調べてから入れましょう。

どの拡張機能がどれだけメモリ等を消費してるかどうか?を確認するためには、Chromeタスクマネージャを起動してみるとわかります。起動方法は以下の通りです。

  1. Chromeの右上にある「︙」をクリック
  2. 「その他のツール」の中にある「タスクマネージャ」をクリック

図:どの拡張機能が消費量が多いのか?

実はスマフォでも使えたりする

Android版Chromeはこれら拡張機能を利用する事ができません。しかし、ChromiumベースのKiwi Browserはスマフォ用のブラウザでありながら、これらのChrome拡張機能を利用する事が出来るようになっています。

見た目は殆どChromeと同じですが、例えばAdblockなども使える為、スマフォでありながらデスクトップ版Chromeと同じ利便性が実現可能です。導入手順は以下の通り。

  1. kiwi Browserにて「Chrome Webstore」へアクセスする
  2. 左サイドバーで「拡張機能」が選ばれていると思うので、ストアを検索で検索する(Ngiht Shift機能を今回は検索してみました)
  3. Chromeに追加ボタンをクリックする
  4. 追加するかどうかの確認ダイアログが出るので、OKをタップ
  5. ファイルがダウンロードされたら、開く(そのままにしていても拡張機能は取り込まれてONの状態になります)

拡張機能のインストール状況を確認するには、右上の「︙」をタップ⇒拡張機能を開くと確認できます。ここから削除が可能です。今回のインストールで、Kiwi Browserに夜間は少し明るさを落とすNight Shiftの機能が備わりました。

※No Search forはPCの時のエレメントしか消してくれないので、Androidの際に表示される他の人は・・・は消えません。残念

図:インストール確認画面

図:インストール済み拡張機能

Manifest V3について

2024年6月より、GoogleはChromeおよびChromiumに関して、拡張機能で使われてるManifest V2を廃止してV3に移行すると発表しています。この発表は拡張機能がウェブサイトに対して与える影響が低下するため、色々と懸念されてる問題です。V2で出来ていたことがV3ではできなくなることが増えるため、セキュリティ面では良くても利便性は大幅に下ると予想されています。

特に言われているのが広告ブロッカーの動作が低下すると言われています。代表事例がuBlock Originですが機能しなくなるといわれています。Chrome Webstoreからも排除されてしまいインストール自体ができなくなります。

Firefoxについては依然としてしばらくV2サポートを継続すると発表しているため、もしV3で動かなくなった拡張機能があり、Firefoxで動くというケースに於いては、Firefoxに乗り換える以外に方法はありません。

オススメ拡張機能

Line

以前から、Chromeアプリとして提供されてましたが、廃止になりChromeの拡張機能版としてリリースされました。PCからLineに接続してテキストメッセージ等を送れる拡張機能です。スマフォとの連携が必要になりますので、ちょっとセットアップがややこしいです。

事前準備として

  1. LINEのアカウント設定でメールアドレスの登録をしておく。もしくはQRコード読み取れるようにしておく。
  2. ログイン許可にチェックを入れておく

図:スマフォ側の設定画面

Chrome側からは右上のアイコンをクリックするとログイン画面になるので

  1. 登録メールアドレスでログインもしくは、スマフォ側でQRコードを読み取る
  2. 本人確認用の6桁の数値をスマフォ側Lineに要求が来るので、PCの画面に表示されてる数値を入力する
  3. これで連携完了。

図:本人確認用コード入力画面

すると、単一ウィンドウのLINEの画面がPC側に表示され、PC側からLINEメッセージを送る事ができるようになります。特にファイル類やコピペを送る時はやはりスマフォよりもPCのほうが便利。また、Chrome版LINEはEnterキーを押すと送信されてしまうので、これを「改行」にしておくと、便利です。方法は

  1. 右上のLINEのロゴをクリック⇒「設定」を開く
  2. 「トーク」を開く」
  3. MacならばCommand+Enterで送信を選ぶ。PCならばAlt + Enterで送信を選んでおく
  4. これでEnterキーのみだと改行になります。ショートカットキーを使わないと送信されないので安心ですね。

図:Chrome版Lineの設定画面。

図:Chrome側のLINEの画面

Pushbullet

最近よく使うようになった拡張機能で、スマートフォンとPCとの間で色々やり取りをPush通知で行う為の拡張機能です。スマートフォン側にはアプリを入れておき、PCのChrome側にこの拡張機能を入れておく。同じGoogleアカウントでサインインを双方しておくと、例えばPCからスマフォへ、スマフォからPCへ双方向通信でテキストやファイル、また電話の着信通知・メール着信通知などを送る事が可能になります。

※LINEのメッセージ通知なども来ます。またPushbullet上からそのまま返信も出来たりします。めちゃ便利

とくにPCで見ていたウェブサイトのURLをいちいちメールで送るのは面倒ですがこれならば、ちゃちゃっと送れる。また、PCに夢中になってたら電話の着信があって見逃したなんてことも防げたりします。面白いのは、PCからスマフォを介してSMSを送れたりもします。結構便利。

スマフォ側では電話や連絡先などのアクセス権限を求めて来るので随時許可をしなければ通信ができませんので注意が必要です。Chromeからは右上のアイコンをクリックもしくはウェブサイトから作業可能ですよ。スマフォから画像をアプリで開き、共有にてPushbulletを選べばPC側Chromeに新しいタブで画像が送り込まれます。

図:サクっとURLをスマフォ側に送れるよ

Adblock Plus

様々なウェブサイトに貼り付けられてる広告の数々を非表示にしてくれる拡張機能です。似たようなものにuBlock Originというものもあります。少しだけ、ウェブブラウジングが軽量化し、またサイトも見やすくなります。但し、最近ではAdblockをブロックする仕組みも出てきているので、必ずしも非表示に出来るわけではありません。

また、大人の事情で非表示されないものもあります。また、小さなサイトでは広告収入でウェブサイトを維持しているので、あまり多用するのも好ましくはないので、その時にはそのサイトだけ非表示機能をオフにすることも可能です。

※ただし、WordPressで確認したことですが、uBlock OriginはWordPress編集画面にて勝手に記事の内をカットする現象を確認しています。拡張機能の無いブラウザだと問題なく全文表示されるのに、uBlock Originを有効化してると編集画面で特定の位置から下が表示されない。故に自身のWordPressサイトなどでは、uBlock Originは無効化しておくべきでしょう。

図:このサイトで有効をクリックすると無効になる

BlockTube

最近のYoutubeは、正直ノイズというか見たいと思わないようなチャンネルで溢れていたりします。それらは自分が探そうと思う時には邪魔な存在です。そこでこれらの動画をチャンネルまるごと未来永劫表示しないようにブロックしてくれる拡張機能です。少々使い方に癖があって最初戸惑う事があります。

インストールしたら、Youtubeで見たくないチャンネルがあったら

  1. その動画の右のほうにある「︙」をクリック
  2. Block Channelでチャンネルまるごと以降完全にブロックします(非表示になる
  3. Block Videoでその動画だけをブロック
  4. 他にもキーワードで自動フィルタであったり、チャンネル名に含まれる文字でフィルタなども備えているので非常に高機能

以前あったVideo Blockerがいまいち稼働しなくなったので、こちらに乗り換えました。

図:見たくないチャンネルを一網打尽

ゴシップサイトブロッカー

Google検索結果に於いても、正直検索結果に表示してほしくないサイトというものは少なからずあります。それらは中身のないサイトであったり、広告収入が目的のダミーサイトであったり、様々な理由があると思います。そういったサイトを未来永劫検索結果から、ドメインまるごと消してくれるのがこの拡張機能。Google謹製のPersonal Block Listという拡張機能があるのですが、現在、Googleから放置されていて不具合が出ており、さらにはブロックも機能しなくなりましたので、こちらをおすすめします。

  1. まずは一回見たくないサイトに入る
  2. 右上のゴシップサイトブロッカーのアイコンをクリックする
  3. 「ブロック」をクリックする。次回以降ドメイン単位で検索結果から消去されます。
  4. この時、ソフトブロックだとブロックされた結果が表示されます。ハードブロックだと完全に検索結果からは未来永劫消えます。

図:ゴミサイトは綺麗さっぱり消しましょう。

The Marvellous Suspender

The Great Suspenderがマルウェア化し、Chrome Webstoreから排除された為誕生した、後継のプラグインです。この拡張機能はちょっと特殊な拡張機能で、いつも仕事で複数のタブを開きまくってる人にとって有用な拡張機能です。クロームはタブ1つ1つで結構なメモリを常に消費しています。これが複数まとまると相当な量のPCのリソースを使うことになります。そこでこの拡張機能の出番です。非アクティブになってる使っていないタブを一時的にサスペンドして、メモリ消費を低減してくれます。

標準では1時間使っていないと自動サスペンドされます。また、設定(Automatically unsuspend tab when it is viewed)でタブをアクティブにするだけで自動的にサスペンド解除もしてくれるのでスムーズに使うことが可能です。

図:低スペックモバイルPCでは必須かも

Save to Pocket

個人的オススメなのがこの拡張機能。Evernoteなどでウェブのスクラップを取ってる人はいるかと思いますが、Pocketというサービスに対してクリッピングしてくれます。あとでスマフォのPocketというアプリで様々なネタを掘り出す時には非常に重宝します。インストールすると、右上にアイコンが出てきます。事前にGoogle+か?アカウント作成してログインしておく必要があります。

クリップしたいページで右クリックするか?右上のアイコンをクリックすればクリップされます。その時に、タグを同時に付けることも可能です。ブログネタ、仕事ネタ、趣味のネタ色々なページをとっておくと後で良い事があります。

※まれに一部スクラップ出来ないページもあったりします。

図:Pocketになんでもスクラップ

View Image

この拡張機能は非常に単純で、先日消滅したGoogleの画像検索に於ける「画像を表示」を復活させる為だけの拡張機能です。画像を表示されなくなった事で非常に不便になっていましたが、コレをいれる事で復活します。

表示されなくなった理由が画像直リンクされるとウェブサイト見られなくなり困るであったり、また著作権等を理由に訴えられたからということですが、.htaccessでリダイレクトすれば良いのでないかなと・・・

図:View Imageをクリックすると画像の直リンクになります。

Autopagerize

昔あったAuto Patchworkという拡張機能が使えなくなってしまったので、代わりに入れている拡張機能で、Googleの検索結果等(一部ブログなども対応)に於いて、2ページ目以降は一番したまでスクロールすると、自動的に次のページが下につなげて出てくれる非常に便利な拡張機能です。

但し副作用もあって、この機能のせいで一部ブログなどではコメント欄など一番下の要素が削られてなくなったりもするので、基本、Googleのサイトでだけ使うようにしたほうが良いです。右上のアイコン⇒オプションから除外パターンを入れる事でそのサイトでは動作しないようにする事が可能です。

図:page2が続けて表示されるようになった

Avast Online Security

ウイルスチェッカーで有名なAvastが無償でリリースしてる拡張機能。Googleの検索結果などに於いて、そのサイトが危険なサイトかどうかを教えてくれるとても良い拡張機能です。開く前に知る事が出来るので、有益です。Google自体も安全ではないサイトの場合、危険なサイトは検索結果に合わせて表示されますが、これと合わせて、Avastの結果を用いれば、オカシナサイトへ遭遇する確率を減らせます。

また、自分が見ていてオカシナサイトだと思ったら投票も可能です。悪質なサイトなどは避けましょう。ちなみに、最近のGoogleはhttps化されていないサイトは安全ではないサイトとして表示するようになったみたいで、個人でもSSL化が必須になってきています。

Googleもそういったサイトは容赦なく排除するので、最近は検索結果で危ないサイトに遭遇する事は減りましたが、それでもまだあるので要注意です。また、警告があっても誤検出という可能性もあります(本物の場合、ウェブサイトがマルウェアに感染してたり、過去に怪しい活動が確認されたサイトという事もあります)

似たようなものに、Microsoftが出してるWindows Defender Browser Protectionがあります。

図:緑のチェックが出たら一応安全と言える

図:Avastに警告されたページ。赤いマークがついてる

図:更に侵入すると出るように促される

ブックマークサイドバー

知らぬ間にもりもり溜まっていくChromeのブックマーク。一番上に1行鎮座しているわけですが、この拡張機能を入れるとブックマークをサイドバー化出来ます。また、普段は隠れてくれてるので、必要な時にマウスカーソルを近づけるだけで表示してくれます。画面の小さなウルトラモバイルPCなどでは有用ですね。

カスタマイズ項目も豊富です。もちろんブックマークを掴んで移動も、URLを掴んで登録も可能です。

図:サイドバーだと色々と楽です

Session Buddy

あらかじめ登録しておいたウェブサイトを開いてるタブの状態を復元できるスグレモノです。これがあればChromeがクラッシュしても復元できますし、よく使うサイトをまとめて毎回一発で全部開けます。一旦よく使うウェブサイトを開いて

  • 右上のSave Sessionsをクリックすることで保存出来ます。
  • 直前のタブの状態は右下のSession Buddyをクリックすると履歴が保存されていて復元出来ます。設定から自動で保存するセッションの数は10くらいにしておきましょう。

図:自動でセッション保存がありがたい

New Tab Redirect

ホームボタンや起動時に表示されるページなどはChromeで標準でどのページを開くかを設定する事が出来ます。しかし、新しいタブについては、タブを開くと空っぽのページが出てくるだけ。この時非常によく使うページを表示したい時に使うのがこの拡張機能。といっても自分の場合、Googleの検索ページを表示するようにしていたりします。

インストールしたら右上のアイコンから右クリックして、オプションに入って設定をします。以降はアイコン表示は不要です。

図:Redirect URLにURL入れてSaveするだけ

Fireshot

かつてはよく使われた「ウェブサイト」を画像やPDFとして保存する拡張機能です。全体や一部、表示してる場所、選択箇所を画像やPDFで取って置ける便利な拡張機能です。縦長で情報が多いサイトでは重宝します。

使い方は保存したいサイトで、右上のアイコンをクリック⇒キャプチャを選ぶだけ。

図:キャプチャして取っておける

Go to Tab

仕事でChromeを使っていると、知らない間にタブをたくさん開いていて、どれが何のページだったのかだんだんわからなくなります。文字が見切れますし、タブを固定化してたらなおさらです。こんな人にオススメなのが、この拡張機能で、現在開いてるタブを縦表示のリストで表示してくれる拡張機能です。

リストをクリックすれば、そのタブがアクティブになります。

図:どのタブがどれなのか?すぐわかります

Nimbus Screenshot & Screen Video Recorder

この拡張機能はChromeに新しい機能をもたらすもので、Chrome内の動作をスクリーンキャプチャーし、Google Driveにwebm形式で保存までやってくれる優れものです。例えばHangout Meetの会議の様子を録画しておき、後で文字起こしをしたり、参加できなかった人の為に取っておいたり、また、別途ローカルアプリ無しで録画が出来る上に、特定のタブの音声だけを録音対象に出来るので、結構使いやすいです。Google WorkspaceではMeetの画面録画機能は、Business Standard以上でしか提供されていないです。

但しスクロールバーも録画されるので取り除きたい場合にはMinimal Scrollbarといった拡張機能も合わせて利用すると良いでしょう。また、もっと単純な方法は、macOSならQuickTime Playerの新規画面収録、Windows10ならXbox Games Barでも事足りるので、あえて入れなくても良いかもしれません。

  1. 右上のアイコンをクリックし、Record Videoをクリック
  2. 録音のマイク設定や、ウェブカムも使うかどうか?タブを録画するのかデスクトップを記録するのかを指定
  3. Start Recordで録画開始。対象のタブに青い■がチカチカして録画状態を確認できます。
  4. もう一度、1.のアイコンをクリックして、Stop Recordingすれば録画終了。
  5. Save Videoをクリックすれば、Webm形式で動画をダウンロードできます。そのままGoogle Driveにも送れます。
  6. 録画だけでなくスクリーンショットを取ることも可能

類似のものに、Screen Recorder for Google Chromeなどもありますが、こちらのほうが高機能です

図:意外と使い所があります。

図:動画のダウンロード画面

User-Agent Switcher and Manager

すでに開発がストップしてるUser-Agent Switcherに変わって利用してる拡張機能で、一般の人はあまり使う機会のない拡張機能ですが、ウェブサイト制作やウェブアプリを作ってる人にとってはわりと使う機会のある拡張機能です。ブラウザのUser-Agentを偽装して、ChromeなのにSafariでアクセスしているかのように思わせるためのもので、ブラウザ毎に微妙に差があるので、分けて作ってる時に挙動を調べる為に使います。

また、一部サイトではアクセスするブラウザによって得られる情報が違ったりするので、偽装してアクセスし入手したりするのに使ったりもします(例えばWindows10のISOイメージ入手とMedia Creation Toolの入手サイトなど)。使い方は右上のアイコンでそれぞれのブラウザに変更するだけ。元に戻す時はChromeを選べばOKです。

もちろん、User-Agentだけの偽装が通用しないサイトもあったりします。一部のサイト(例えばYahooニュースの動画等)に於いて、Chromebookでアクセスすると動画の再生が出来ないといったエラーが出るケースがありますが、今回このニュースの動画を再生しようとした所、エラーがでました。これは、完全にYahoo側のサイトの設定がオカシイのが原因。UAだけ見て再生できない環境と誤判断してるケースです。このケースではこの拡張機能を使えば、以下の手順で拡張機能を入れてUA偽装をしておくことで見ることができるようになります。

  1. User-Agent Switcher and Managerをインストールする
  2. 追加された拡張機能のアイコンをクリック
  3. 例えば、Chrome82でWindows10で偽装をチェックし、Applyボタンをクリック
  4. 再度、対象のページをリロードする
  5. 再生できなかった動画が再生できるようになる。
  6. 元に戻す場合には同じ手順で今度はResetボタンをクリックすればOK

図:UA偽装は昔からよくやるテクニック

図:再生できないエラーが出るケース

図:UA偽装をすると再生できるようになる

Online Download Manager

Chrono Download Mangerがストアから消えてしまったため、代替のものとして見つけたのが、このOnline Download Manager。

ファイルをダウンロードをすると自動的に起動してリジュームダウンロードを行って管理してくれます。もちろんファイルはダウンロードフォルダに格納されるので、これまで通り。

今は基本回線スピードが早くなったので、途中で回線が切断されてダウンロードが途中で終わってファイルが壊れるといった事が少なくなりましたが、企業内のプロキシー経由や大容量のファイルのダウンロード時では未だにファイルが壊れるケースがやはり見受けられます。また、そのファイルの直リンクなどは調べるのが難しかったりします。

そこで利用したいのがこのダウンロードマネージャ。リジュームダウンロードができるので、セッションが切れても途中からダウンロードを続行する事が可能です。また、直リンクを調べる事ができるので、Microsoft系のサイトのプログラムダウンロードURL調べるのにも重宝します。

図:ダウンロードに連動します

Password Checkup

複数のウェブサービスやアカウントを所持していると、パスワード管理がだんだん負担となってきます。にも関わらず、現在生まれているあらゆるサービスではパスワードを当たり前のように作れと・・・結果、パスワード使い回しが発生したり、その負担を嫌ってサービスの利用を諦めたり、付箋紙をモニターに貼り付けたり・・・

そんなメアドとパスワードのセットは、ダークウェブの世界では億単位の数が流通しているとか。そういったパスワードの組み合わせについて、漏洩しているかどうかをチェックするGoogle謹製の拡張機能が、このPassword Checkupです。

合わせてHave I Been Pwnedなどのサイトも利用してアカウントとパスワードの漏洩状況をチェックすると良いでしょう。ヒットすると表示されます。多くのどうでもいいサービスでは、捨てメアドを使うようにするのも、自己防衛の手段です。自分も捨てメアドで運用していて、助かりました(もちろん、捨てメアドのパスワードを他で使い回さないように!!)メインメアドはなるべく使わないように。

2019/12/11よりChrome(バージョン79.0.3945.79)に標準装備されたcheck password safetyにより、警告が出るようになりました。これはPassword checkupと同じ機能ということなので、今後は拡張機能なしでこの機能が自動でONになります。自分の場合、password checkupだと問題ないのに、password safetyだと警告が出るものが1件。会社のプロキシー制限掛けてるものなんだけれど。。誤動作かな。

図:パスワード漏れはどこから起きるかわからない

図:Have I Been Pwnedで漏洩対象だとこういう結果に

図:password safetyによる警告

No Search For

昔のGoogleとは違い、今のGoogle検索は非常に余計な機能が豊富で、時としてそれが誤クリックを招き、快適なブラウジングの妨げになってきています。その一つが「他の人はこちらも検索」の機能。しかもこれ、オフに出来ません。この機能の鬱陶しい点は、ある結果をクリックしようとすると、上の項目から勝手に現れて、自分がクリックしようとした項目ではないものを、クリックさせられる点。

出現条件は、一度検索後に適当にリンクをクリック。戻ってさらに別のリンクをクリックしようとすると出てきます。この時クリックしようとした結果の所に出現するため、次にクリックしようとした項目が下に下げられ、誤クリックにつながってます。

このうざったい機能をオフにするのがこの拡張機能。入れるだけでオッケーです。

図:実に迷惑な新機能。これをオフにする拡張機能です。

Amazon注文履歴フィルタ

Amazon Businessだと購入履歴はCSVでダウンロード出来たりします。しかし一般のAmazonだとそういった機能がなく、特に確定申告などで年度内の購買履歴データ集計したいのに、手で一個ずつとか面倒な事をしなければなりません。そういったユーザの要望を叶えてくれるのがこの拡張機能。

インストールして以下の手順で例えば年度内の全データをCSVでダウンロード可能です。

  1. 注文履歴ページに入る
  2. 拡張機能により新たなフィルタが追加されてるので、対象月選択で「すべて」を選択
  3. デジタル、デジタル以外にチェックを入れて、届け先も基本は「すべて」で良いでしょう。
  4. 領収書印刷画面をクリックする
  5. 印刷画面では領収書を全て印刷できますが、右上にある「注文履歴CSVダウンロード」をクリックします
  6. 注文データのCSV化がされて、ダウンロードされます。

Amazon自体が提供していないサービスを拡張機能の側から追加できるのが、拡張機能の素晴らしい点ですね。CSV手に入ったら、Money Fowardなどに突っ込める形に加工すればOK.

図:拡張機能は無いサービスを追加できる点

図:CSVが手に入る

Go Back With Backspace

今でも時々やってしまうのですが、昔のブラウザはBackspaceキーを叩くと、ブラウザの戻るを実現できていました。Chromeでも当初それが装備されていたのですがだいぶ前に廃止となってしまい。Chromeからしたら、マウスジェスチャーを使えという事なのでしょうが、やはりハードキーのBackspaceで戻れるのは便利。この拡張機能はそれを再現してくれるものです。入れるだけで使えるようになるので、どうしても、Backspaceから逃れられない人は入れておくと安心でしょう。

Picture-in-Picture

Youtubeなどでは単独で装備されている動画を再生した時にブラウザ内ではなく、再生画面だけを独立ポップアップさせて、ながら視聴を可能にするのがピクチャー・イン・ピクチャーという機能。

しかし、Chrome OSや一部のサイト(例えばAmazon Primeなど)はChromeで閲覧時にそれができません。これを拡張機能で実現するのがこの拡張機能。

使い方も簡単で動画再生中に拡張機能のアイコンをクリックすればピクチャー・イン・ピクチャーになります。

図:右下に画面だけが切り出された

PDF Forcedownload Blocker

業務などのシーンで、ウェブアプリケーションから吐き出されるリンクをクリックするとPDFがダウンロードされるようなタイプのシステムがあります。この場合、Chrome内蔵ビューアは利用されず必ずダウンロードをしてから別途、Adobe Readerなどで開かなければなりません。しかし、ワークフローなどの申請添付ファイルのように別にダウンロードしたくないシーンでは、これらのファイルはどんどんゴミとして、ダウンロードフォルダに蓄積されてしまいます。

本来はサーバ側で適切なMimetpeを設定すべきなのですが、手抜きのシステムだとすべてapplication/octet-streamで設定されていて、Chrome側設定がダウンロードでなくともダウンロードされてしまいます。

そこで使うのがこの拡張機能。全てのPDFリンクをダウンロードではなく内蔵ビューアで開くように強制的に設定します。他にもPDF Viewerという拡張機能もあるのですが、一部のシステムでやはりダウンロードされてしまっていたので、今回は取り上げませんでした。インストールするだけの簡単な仕様ですが、強制設定なので注意が必要です。

ストリームレコーダー

ウェブのストリーミング動画をキャッシュし、MP4形式の動画ファイルにしてくれる便利な拡張機能です。ストリーミングは通常の配信だけでなく、ライブ配信の映像でもファイルとして保存する事が可能です。

通常の配信の場合は、URLを開き、再生する前にストリームレコーダーのアイコンをクリックし、再生するとストリーム保存が開始されます。再生が終了したらファイルとして保存が可能です。

一方、ライブ配信の場合は、キャプチャモードに切り替えて、再度再生を行うとストリームデータのキャッシュが始まり、配信してる動画のタブを閉じると、終了しファイル化されます。

図:ライブ配信中の動画をキャプチャー

Ruffle

2020年12月31日、ついに公式にAdobe Flash Playerが終了しました。ソレ以前からもChromeなどの主要ブラウザがセキュリティ的に問題ということで、いわゆるプラグイン形式のサポートを終えて(chromeは88で終了してる)フラッシュ文化は完全に終りを迎えました。しかし、一部のフラッシュはHTML5に変換されて復活をしていたりします。その変換用ライブラリがruffileと呼ばれるもので、安全にFlashを変換し実行することができます。

そのRuffleがChromeの拡張機能やローカルで実行するプレイヤーとしてもリリースされています。これを導入することでswf形式のファイルが再生できるため、懐かしのフラッシュをブラウザ上でまた再生できるだけじゃなくゲームならばプレイすることも可能です。

とは言え、フラッシュ作者のページ(geocitiesなど)やフラッシュ倉庫も消えたりファイルが残っていなかったりと、フラッシュ自体探すのが困難になりつつありますが、懐かしのフラッシュをプレイしたい人は、Webarchiveでサイトを掘り当てたらプレイ出来たりするので、この拡張機能やローカルでプレイできるアプリを入れておくのも一興かもしれません。

図:拡張機能とローカルプレイヤーで再生してみた

Web開発者向けおまけ

Google Apps Scriptだけでなく、HTML5などのウェブアプリケーション開発者向けの拡張機能をいくつか紹介してみたいと思います。普通の人は使わないモノですが、こういった拡張機能もあるのがChromeが支持されている所以ですね。

テキストエンコーディング

今ではだいぶ少なくなりましたが、UTF-8などでウェブサイトが作られるようになった時代、きちんとウェブサイト側で文字コードの指定などがされていなかったりするサイトでは、ブラウザ側の自動判定が効かずに、文字化けすることが結構ありました。そういったサイトで、文字コードの変換を手動で行う為の拡張機能です。サイトで右クリック⇒テキストエンコーディングにて、Shift-JISやEUCといったコードに変換してくれます。

図:こんな感じで文字化けするサイトに出くわします

Katalon Recoder

この拡張機能は、Seleniumと呼ばれる「ウェブ操作の自動化」を行う為のツールを利用した、ウェブアプリケーションの動作テストの自動化を行う為の、いわばChrome自体のマクロ機能を追加するものです。よって、RPA的な使い方も可能になっています。Selenium IDEの強化版といった所です。

自分の操作を記録し、再現する事が可能です。高価でそのPCでしか利用できないRPA使うよりは、Chromeが入ってるどんなPCでも動作する無償のこういった自動化ツール使ったほうが、コスパよく運用出来ると思います。別途特集ページを組んでみたいネタの一つですね。

図:RecordおしてStop押すだけの簡単な使い方も可能

Puppeteer Recorder

Google謹製のChrome自動化ツールであるPuppeteer用のスクリプトコードを、Selenium IDEのようにブラウザを操作するだけで生成してくれる拡張機能。

PuppeteerはヘッドレスChromeで操作が可能なだけでなく、Seleniumとは違いただスクレイピングするだけでなく、Chromeでできるあらゆることを実現するので、JSやCSSの変更などSeleniumよりも高度なブラウザ自動化が可能です。Node.jsがなければ動かないものですが、これで生成したコードを使ってコマンドラインで自動化や、pkgのようなexe化ツールを使って、RPAを実現などが可能です。

個人的にはSeleniumよりもおすすめ。Cloud Functionでサーバサイドで動かせるのも魅力ですね。Puppeteerに関する記事はこちらからどうぞ。

※2021年頃、Chromeのデベロッパーツールにレコーダーとして標準装備された為、廃止されました。

図:標準装備されたので廃止されました。

図:動作をコードに変換するための拡張機能

Google Apps Script Github アシスタント

Google Apps Scriptの開発者向けのGithubへのコードプッシュとコードプルの管理を行うための非常に素晴らしい拡張機能です。これまでのGoogle Apps Scriptはスクリプトエディタ内での閉じた環境で管理をしなければなりませんでした。其のため、バージョン履歴の管理であったり、よく使うコードの保管(コードスニペットって言います)などをするには、メモ帳使ったりと面倒でした。

Github Enterpriseにも対応しているので、これがあれば、Githubを使ってコードの管理を行えるようになります。開発者さんのページはこちらです。大変素晴らしいツールありがとう。

この拡張機能については別途エントリーを設けて詳細な使い方について解説しています。

図:新しいリポジトリ作って送り込む様子

Google Apps ScriptのコードをGitHubで管理する拡張機能【GAS】

VisBug

F12キーを押せば、Chromeの場合、開発者向けのデベロッパーツールが表示され、様々なデバッグ作業が出来るようになっています。しかし、簡単に見ている状態のまま、リアルタイムにブラウザ上で要素を調べたりする事ができるようになるツールがこれ。要素名やその要素をいじるためのバーが左側に出てきます。

ウェブアプリケーションの場合どうしても、DOM操作やプログラムから動的に要素ねじ込んだりする事がままあり、思ってたような表示にならない時、デベロッパーツールよりもこちらのほうが便利だったりします。

図:マウス操作で今見てる要素の状態を見ることが可能

Wayback Machine

Internet Archiveと言えば、大昔の過去のウェブページを何枚も取っておいて、無くなってからも見ることができるアーカイブサイトとして有名ですね。とても良いサイトだったのに無くなって見られずといった時に頼れるのが、Internet Archive。この閲覧を簡単にしてくれる公式拡張機能がこれ。

特に昔のツールのコードなんかを調べたい時にはもう、そういうサイトが潰れて消えてたりすると、Google上ではどうにもならないので、役に立ちます。昔自分がやっていたサイト見てみたら結構スナップショットが残っていて、参考にしてたりします。

図:過去ネタ掘り出すのにも重宝しています

Clear Cache

ウェブアプリケーション開発していて頻繁に遭遇するのが、コードを書き換えたのにまったく反映しておらず、ソース見てみると古いまま。キャッシュから読み込まれてしまっていて、再度リロードさせて・・・なんて鬱陶しいことがよくあります。これをボタンクリックのみでキャッシュをクリアしてくれる便利ツール。

自動的にクリアする機能もついています。ただし、キャッシュというのは本来ウェブサイトの高速表示に使っているテクニックなので、キャッシュを削れば当然、副作用として表示は遅くなるので、開発者以外の方が導入するとデメリットが強いです。

Wappalyzer

素敵なサイトを見つけた時、其のサイトがどんな言語で、どんなライブラリを使っているのかを、デベロッパーツールを使って調べたりする事があります。ソースコードを読んで解析をするのですが、この拡張機能はボタン一発でどんなものを利用しているのか表示してくれるスグレモノです。

図:自分が作るときの参考資料になります。

関連項目

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)