macOSはWineを活用するともっと便利になる

macOSは、正直なところ世界シェア1割程度のマイナーなOSではあるので、どうしても絶対的なデスクトップアプリケーションの数は、Windowsのソレと比較して少ないです。UNIX系のアプリケーションも使えますが、その多くはコンソールアプリケーションで、開発やサーバー系、サービス系になってくるので、一般的なアプリケーションは必ずしも満足の行く環境であるとは言えません。

そんな中、ここ数年でLinuxに於けるWindowsアプリケーション実行環境であるWineが怒涛の進化を遂げており(2021年8月現在、Version6.0)、macOSでもその恩恵を受けられます。Windows用のアプリケーションの多くがその環境を利用する事でmacOS上で動かせるわけです。ということで、今回はmacOS用のWineについてちょっとまとめてみたいと思います。

※CrossOver Macは2021年8月段階でVersion 21.0(Wineは6.0が搭載)

図:Wineの進化はM1 macOSでも発揮される

難易度:

目次

概要

そもそも、Wineとは何か?Wineとは、Windows用のAPIをLinuxやmacOSのネイティブ環境に実装して、アプリケーションを動かせるようにするプログラムという定義になっています。LinuxやmacOSには当たり前ですが、WindowsのAPIは存在しないわけで、これらをLinuxやmacOS上に用意し、ネイティブOSへと渡して上げてるので、エミュレータとはちょっと違います。また、不足してるAPI類は、Windows用のライブラリをそのままインストールする事で利用出来るようになっているので、特殊なアプリケーションやハードウェアよりのアプリケーションでなければ、相当な数のアプリケーションが普通に動作します。

また、macOS用のWineでは、パッケージ化する事によって、macOS上の単体のアプリケーションとしてappファイルを作成する事も可能になっています。よって、Wineがインストールされていない環境であっても、そのまま実行することが出来るわけです。ちょっとファイルサイズ大きくなりますが。

動作検証アプリケーションリストを見てみると、.NetアプリケーションやOfficeといった大規模なソフトウェア、多くのフリーソフト類やシェアウェアといった小粒なソフトウェア、一部のDirectXを利用したゲーム、古い16bitアプリケーション〜64bitアプリケーションまで多種多様です。過去の資産を直接的に活用する上では、VMware Fusionのような仮想環境といった大規模な仕組みを使わずとも、ネイティブアプリケーションの1つとして動作させられるのは、非常に魅力的です。

ちなみに自分がよく使うNotepad++の動作検証結果はSilverやGoldとなっており概ね良好です。以下にメリット・デメリットをまとめます。

  • 16bitアプリケーション〜64bitアプリケーションまで幅広く対応しています。
  • Retina Displayに対応
  • Microsoft Office 2013まで対応しています。
  • DirectX(4.0では12に対応)を利用したアプリケーションを実行できます
  • .NETアプリケーションを実行できます。
  • ライブラリを追加する事で動かなかったアプリケーションも動かせるようになります(VB6アプリ等のランタイム等は代表例)
  • appパッケージ化して、他のMacでも単体で動かせるようになります。
  • ネット接続やCD-ROMアクセス、USBドライブなども扱う事が可能です。
  • ISOディスクイメージをマウントしておけば、CD-ROMドライブとして利用する事が可能です。
  • ちゃんと音がでますよ。
  • 一部でフォントが文字化けするケースがあります(対応策有り)
  • 一部のライブラリは環境によってインストールが続行できない事があります。
  • 必ずしも全部のアプリケーションが実行できるわけではありません。
  • 仮想のCドライブ以外にも、ホストのMacのドライブにもアクセスする事が可能です。
  • 互換モードはWindows95〜Windows10まで幅広く対応しています。
  • macOSネイティブアプリであるかのように扱えます。Exposeや仮想デスクトップ間での移動など、ファイルのドラッグ&ドロップにも対応。
  • app化したパッケージはそのまま配布する事が可能です。
  • OfficeやInternet Explorerなどの大きなアプリケーションも結構動作します。
  • パッケージ化したアプリケーションはドックにもアプリケーションとして登録出来ます。
  • VMware Fusionのような仮想環境ではないのですぐ起動して使え、動作も高速・軽量。OSを用意したり環境構築が必要ない。
  • macOSがM1 MacからCPUをARMに変更してしまった為、最新のmacOS上ではこれまでの仮想環境が動かない。しかし、Rosetta2を使ってWineを動作可能であるため、macOSでWindowsアプリを動かす手段として唯一の選択肢になっています。
  • CrossOverがwine32on64をオープンにしてくれたおかげで、各種Wine実行環境にてCatalina以降で32bitのWindowsアプリも動作可能になった。

macOS側の大きな変更によって、仮想環境にてx86のOSを動かせなくなった一方、ARMでもRosetta2でとりあえず動かせるWineはマックユーザにとっては欠かせないアプリになったとも言えます。

オリジナルのWineについて

WineはもともとLinux上でWindows用のexeファイルを実行できるようにする目的で作られたものです。その後、UNIXであるmacOS用にも移植されて、現在は簡単にpkgファイルからインストールが可能です。2021年7月時点での最新版は、6.0となっています。

Wine 1.6からはXQuartzは必要ないとのことですが、一応、XQuartzを入れておくと良いでしょう。また、XCodeも必要となるので入れておきます。

Wineインストール中は、64bit Supportのチェックが外れているのでチェックを入れておくことで、64bitアプリケーションを動かすことが可能になります。アプリケーションフォルダにappがインストールされます。

アプリを起動する時は、exeファイルを右クリック -> このアプリケーションで開く -> Wine Stable.appで開けます。prefixの編集などは手動になりますが、

でWineTricksを入れておくと編集しやすくなります。起動中、wine-monoとgeckoをインストールするか?聞かれるが、別にインストールは必要ないです。また、以下のコマンドで~/.wine/dosdevices/c:/windows/Fonts/にたくさんのフォントがインストールされます。80書体くらいインストールされるので、結構時間がかかりました。

図:macOS用pkgのインストール画面

図:Windows95伝説のゲームHoverを動かしてみた

図:WinetrticksでWindows DLLをインストール

Catalina以降でWineが動作しない件について

オリジナルのWineのケース

Wineは現在、macOS 11.5.2(BugSur)まで動作はします。先日まで10.15のCatalinaはサポートしていませんという状態でした。理由は、macOSが32bitサポートを削除してしまい、完全64bitアプリのみのCatalina用に64bitでソースからビルドする必要があります。64bitアプリしかWineで実行出来ない状況ですが、CrossOverがこの問題を解決し、オープンソースで提供してくれたので、本家以外ではマージして動かせる状態にあります。

一方でCrossOver Mac最新版19.04〜では、Catalinaに対応し32bit/64bit両方を動かせるようになっています。しかし、本家はこのコードをマージする判断はしておらず、それまではCatalinaを使わず、Mojaveにダウングレードして運用するのが良いでしょう。

ちなみに、現在でもmacOS Mojaveはこちらのリンクからダウンロードが可能になっているので、消滅する前にダウンロードをおすすめします。

CrossOver Macのケース

macOS Catalina 10.15.1 + CrossOver Mac 19.0.1で、MetaTrader4をインストールしてみることにしました。通常であればMT4は32bitアプリケーションなのでインストール自体できないのですが、この組み合わせではインストール & 起動させることができました。インストールが完了し起動しても、CrossOver上でインストール失敗扱いになりますが、キャンセルで続行すると、きちんと登録されて起動可能です。

ボトルのOS設定はWindows7以上である必要があります。MT4はこちらからダウンロードすることが可能です。

もちろんゲーム関係もFreemなどに公開されているようなアプリはしっかり動作しました。RPGツクール系もランタイムをボトルにインストールしておけば問題なく動作します。

※ただ、最新版では流石に16bitアプリケーションは動かなくなってました。Mojaveまでは動いていたアリーナが動かない。VMware Fusion上のWindows8.1 + NTVDM上では動作します。

図:バッチリMT4が起動してくれました

図:freemのゲームもバッチリ楽しめる

主なmacOS用のWine環境

macOS用Wineは基本コマンドラインで操作するツールで、例えばアプリケーション環境の管理する機能がありません。そこで管理機能をもたせたWine環境を使うのが通常です。おすすめは有償ならばCrossOver Mac一択。無償のツールはMikuInstaller-Kaiです。しかし、有償のCrossOver Macと比較すると動くものが少ない印象。主要なアプリの対応状況表は以下の通り。

アプリ名 Catalina対応 32bit対応 64bit対応 M1 Mac対応 app作成 GUI有り
オリジナルWine ❌ ❌ 🔵 ❌ ❌ ❌
CrossOver Mac 🔵 🔵 🔵 🔵 ❌ 🔵
PlayOnMac 🔵 🔵 🔵 🔵 ❌ 🔵
homebrew改造版Wine 🔵 🔵 🔵 🔵 ❌ ❌
WineSkinServer 🔵 🔵 🔵 🔵 🔵 🔵
MikuInstaller ❌ 🔵 ❌ ❌ ❌ 🔵

CrossOver Mac

自分が現在好んで使用してる有償のWine実行環境がこのCrossOver Mac。購入は現在は、CodeweaverかStackSocialなどのネットショップで、およそ6000円ほどの価格ですが、十分その価値はあるソフトウェアです。非常に扱いやすく、アプリケーションのインストールやWine設定のしやすさ等、他のWineアプリケーションより圧倒的に上です。時々、Stacksocialで他のアプリケーションとのバンドルで格安の600円くらいで売ってることもあります。(以前は、AmazonやVectorでもダウンロード販売されていたのですが)。

また、最新のCrossOver MacではWine6.0ベースとなり、バージョン21.0となっています。Office2016、Steamのサポートや64bitアプリケーションのサポートやDirectX12対応などが含まれており、macOS Mojaveでも普通に動作しています。日本語インターフェースですのでご安心を。あのAccessも動くらしい・・・

DirectX11サポートなどもされていますが、非常に古いXP時代のd3drm.dll(Direct3D Retained Mode API – Vistaからセキュリティ面の問題から削除されてる)を利用するようなものは動作しない。

※本家Wineは現在macOS Catalina上で動きませんが、CrossOver Macは19.0〜でCatalinaサポート(且つ32bitアプリも動作可能なのを確認しました)

※最新版では、M1 Macにも対応し、Apple Silicon上のRosetta2を介して、WindowsアプリがCrossOver Macを使うことで動作します。

図:さて、どれだけ動くようになったのか楽しみである

ちなみに、レジストリエディタを起動して編集したい場合には、コマンドを実行にて「regedit」と入れれば、Windows同様にレジストリを操作する事が可能です。更に、CrossOver Macは、ドラッグアンドドロップでファイルを開くことも可能。

※現在、年度末セールで25%オフセールがやっていましたので、$40程度だったので更新してみました。v18.5からはWine 4.0対応なので、楽しみです。購入はVプリカも使えるので、クレジットカードだと怖いという人はお試しあれ。

図:ボトルの管理画面

図:16bitアプリケーション動く。流石。

図:Windows版しかない便利なMySQL管理ソフトも動く

PlayOnMac

どちらかというと、ゲームでの利用を目的とした日本語インターフェース(不完全ですが)も備えているLinuxでも有名なPlayOnMac。無償で使用できる上に、GUI上で用意されてるアプリケーションをそのまま簡単にインストールが出来る。また、ゲームでの利用を目的としてるというだけあって、Skyrimなどのアプリケーションも動くようだ。軽量な3Dアプリケーションであれば、もっと行けるんじゃないでしょうか?動くアプリケーションリストを閲覧してみると、やはりゲーム系が多いですね。GOGやSteamなどのアプリケーションも乗ってますね。

※現在、Catalina以降でも起動が可能で、M1 Macでも動作するようです。また、CrossOverのコードをマージしているのか、32bitアプリも動作します。

図:20.0.0cxにて、32bitアプリも起動可能

XQuartzのインストールが必要になります。XCodeも入れておいたほうがいいです。16bitアプリケーションは動きませんでした。CD-ROMからのアプリケーションのインストールやフォントの文字化け問題などちょっと癖がある。試しにA列車で行こう4 for Windows95をインストールしてみました(vectorで今でも購入できる。恐ろしい・・・)。Wine設定での表示フォントの設定と、macOSのフォントフォルダにMS P ゴシックやUIゴシックを入れる事で全体的に文字化け問題が解消出来ました。

また、大きな特徴として使用するWineのバージョンを変更できるという利点があります。また、インストール用スクリプトがPlayOnMacのサイトに設置されており、クリックするだけで簡単にインストールが始められるようになってたりします。

  • フォントのインストール先は、Macintosh HD⇒システム⇒ライブラリ⇒Fontsフォルダです。
  • CD-ROMといっても、ISO化してマウントすればCD-ROMとして使えますので実際のドライブである必要性はありません。
  • オプションライブラリを同時にインストールできます。dosboxオプションまであるという事は、DOSゲームも行けるかも!?
  • アプリケーションのインストール先は/Users/ユーザ名/Library/PlayOnMac/wineprefix以下です。
  • CD-ROMからのインストールは、Read a CR-ROMでマウントしないとインストール自体できないです。ちょっとややこしい。

図:ここにインストールされる

図:A列車で行こう4を動かせた(感激)

WineSkin

WineSkinもmacOSでは割りとメジャーに利用されている実行環境です。他のアプリケーションと違って、単独のappパッケージを作成する事が出来、macOSの世界では、PS2エミュレータであるPCSX2をこれでパッケージ化して、PCSX2を動かせるようにしたものが配布されていたりします(オリジナルのMac版が開発停止になっている為、Windows版をこれで動かしてるわけです)。利用にはXquarzが必要となります。

非常にシンプルなGUIでパッケージを作る事を主体としています。またインターフェースが英語なので、ちょっと抵抗がある人はいるかもしれませんね。Windows版のアプリをmacOS向けに配布したい人や、ちょっとだけ使いたいという人には最適な選択肢です。

また、Windows版Steamでしか配信していないゲームを、MacでやるためにこのツールでWindows版Steamクライアントをパッケージしてプレイしてる方もいるようです。パワーのあるMacであればこういった使い方もあるんだなという良い事例ですね。

※2021年7月現在、ページが消滅しているため、次項のWineSkinServerを利用する必要があります。

WineSkinServer

上記のWineSkinは既に開発が止まっている為、現在appパッケージを作るとしてもちょっと不安が残ります。また、Catalina移行はオリジナルのWineでは正常に動作しない32bit問題が残ったままです。そのCrossOver Macがオープンソースで公開してる32bitを64bitに変換するレイヤを取り込んでフォークしたWineSkinがこのWineSkinServer。使い方そのものは、WineSkinと同じです。Download Wineskin Winery v1.8.4.2をクリックして解凍(なぜか、txzという形式になってる)すると、Wine Skinのappが出てきます。

このツールの良い点は、32bitアプリが動くだけでなく、M1 Macにも対応しており、Rosetta2上でWineが動き、32/64変換レイヤを通じてWindowsアプリが動作する点(CrossOver Mac最新版もM1 Macに対応していて、ArmのCPUなのにWindowsアプリが動作します)。また、DirectX11対応やWine本体も5.0となっており、オリジナルのWineSkinよりも遥かに進化しています。

homebrew版改造版Wine

CrossOver Macが公開したwine32on64のコードをマージし、M1 Macでも動作可能にしたオリジナルWineの改造版をhomebrewにてインストールが可能になっています。但し、CrossOver MacのVersion19.0.2のコードを元に構築されたもののようで、最新のCrossOver Mac 21とはバージョンが離れています。

コマンドラインからインストールが必要です。事前にhomebrewが使える状態にしておく必要があります。XQuartsもインストールしておきましょう。途中、gatekeeperにパスワード要求されますので、入力すれば生成されます。但し、CrossOver Macなどが事前に入ってると失敗します。

アプリケーションフォルダ内に「Wine Crossover」というアプリが生成されている。但し、実際にWindowsアプリを起動するには、ターミナルからwine xxxx.exeと入力して起動が必要です。また、winecfgについてもwine winecfgとして起動する必要があります。

32bitアプリを起動する場合には、wine32on64 xxxx.exeとして起動する事で、Catalina以降でも32bitアプリを起動出来るようです。試しに、XMedia Recordの32bit版をBigSurの環境にインストールしてみましたが、バッチリ起動しました。

図:ターミナルでインストールする

図:32bit版アプリがバッチリ起動する

図:Wineは5.0が搭載されている

EasyWine

簡単にmacOS上でWindowsのexeを実行できるようにというシンプルな目的の為に作られたのがEasyWineです。但し、他のWine環境と異なり、Wine設定の編集機能やボトル作成機能などは存在しません。よって、動かないアプリケーションも結構あります。ということもあって、自分は殆ど使っていません。

初回起動だけ、MonoのインストールとGeckoパッケージのインストールがありますので適当に進めます。実行してみた感想ですが、フォント関係でのトラブルもなく、また、Wineで動いてるアプリケーションもmacOSネイティブアプリケーションと同じくExposeで移動出来たりもしますが、起動がちょっと遅いです。16bitアプリケーションは動きませんでした。

現在は、100円の有償アプリになっており、Catalina以降に対応しているようです。32bit対応は不明です。

PlayOnMacやHomebrew版Wineが出ている現状、EasyWineをあえて使い続けるメリットは薄いと思います。

Mikuinstaller-Kai-kit

嘗て、macOSでのWine実行環境として名を馳せたのが、MikuInstaller。しかし、大分前に開発がストップしており、もともとがボーカロイド for Windowsを動かすことを主目的として作られたWine実行環境ということもあって、現在はあまり使われていません。しかし、他のWine環境が伸びてくるまでの間、かなり長い間、Wine部分の入れ替え等方法を利用して、延命されてきました。

そのMikuInstallerの中身を入れ替えるのを簡単に行い、最新版のWine環境をMikuInstallerに作るのが、このMikuInstaller-Kai-Kitです。但し、macOS本体に入れたWineを使うタイプの改造ではなく、旧来のMikuInstaller内部にあるWineを入れ替えるものであり、色々手動で作業もしなければならないので、そこそこ上級者向けのパッケージです。XQuartzは必須ではないですが、入れておいたほうが良いです。

入れ替え作業完了後の新MikuInstallerのディスクイメージは/var/folders以下の場所に生成され、具体的なパスはターミナル画面に表示されています。Wineは3.0ベースにアップデートされます。

ちなみにMikuInstaller上でインストールしたアプリのインストール先は、/Users/ユーザー名/Library/Application Support/MikuInstaller/prefix/default/drive_c/となっています。

※32bitアプリである為、Catalina以降は動作しません

図:中身入れ替え中

図:バージョン表記が変わってる

図:昔のお楽しみゲームパックのゲーム起動してみた

Porting Kit

WineSkinベースで作られてる新しいmacOS用のWineアプリケーションです。Porting Kitの名の通りすでにWineSkinで移植されてるゲーム類などをダウンロードして遊べるようになっています。また、自分でアプリケーションをインストールして、ボトルを作ることができるようなのです。主にゲームの移植を目的としてるアプリケーションのようで、インストール後のセッティング関係は、WineSkinそのものです。

しかし、インストール画面は日本語アプリケーションでは文字化けし、また、Wintricksでフォントを入れれば文字化けは解消しますが、自分の場合手持ちのアプリケーションは1つも動作しませんでした。Wineは使用するバージョンを変える事が可能ではあります。

WineBottler

WineBottlerはmacOSでは割りとメジャーなWine実行環境です。単体のappパッケージを作成する事も可能です。パッケージ化するだけでなく、デフォルトで用意してあるテンプレートを使ってパッケージを作る事も可能。追加のライブラリをインストールする事で、DirectXやFlash、日本語フォントなどを含める事が出来る。しかし、英語インターフェースであるのと、追加ライブラリの選択画面が狭いので使いにくい。利用にはXquarzが必要になります。

しかし、日本語文字化けの問題や、追加ライブラリは何を入れれば良いのかが非常にわかりにくい上に、パッケージ化失敗も頻発するので、正直オススメ出来ない。

図:細かいカスタマイズが難しい

WinOnX 64

後発のmacOS向けのWine実行環境で、Mac App Storeで入手が可能です。アプリ内課金制度になっています。NETもサポートしており良さそうな感じなのですが、自分は試していません。ウェブの評判を見てみると、やはり日本語の扱いに難があり、インストールどころかインストーラが日本語環境ではクラッシュするという報告もあります。同じ有償ならCrossOver Mac買うのが無難です。

使い方

使い方は難しくありません。仮想環境と違ってOSは必要ないので、基本直接インストーラを叩いてインストールしたり、exeを直接叩くだけで実行できます。それぞれボトルと呼ばれるディレクトリが用意され、そこへインストールする事になります。ライブラリを追加する事で動作するアプリケーションも増えますので同じボトルにインストールしておきましょう。また、動作想定してるOSの設定は、Wineprefixを弄って指定しますが、GUIが用意されているので、初心者でも扱えます。

CrossOver Macを使ってみる

インストーラでインストール

そのままインストーラファイル(exeやmsiファイル)を叩くだけで実行出来ます。予め想定OS毎にボトルを用意しておくと良いですが、インストーラ実行時に作成も可能です。自分の場合、XP用ボトルの他に一時利用目的のボトルを別途用意して使い分けしています。インストールが完了するとアプリケーションフォルダ以下のCrossOverフォルダ以下にアプリケーションのメニューが登録されるので、これをドックに登録しておくと便利でしょう。

今回は古いですが、Microsoft Office2003をインストールしてみたいと思います。

  1. インストーラを実行する
  2. インストールするボトルの新規作成もしくは、インストールするボトルを選択する
  3. インストール実行をする
  4. 普通にインストーラが立ち上がるので、そのままインストール作業を続行する
  5. インストールが完了すると、プログラムメニューおよびCrossOverフォルダ以下にappとして登録される。
  6. 普通に起動します。
  7. アクティベーションもきちんと出来ました。
  8. アプリは直接起動もでき、macOSのドックにも登録できるので超便利

実行してみた感想ですが、仮想環境ではないので、非常に高速で動作します。VBA関係もバッチリ動作します。WSH辺りのライブラリを追加すれば、VBAの利用範囲も広がるでしょう。キー操作もMacのそれと変わりませんので、非常に扱いやすいですし、もちろん、Macのディレクトリも見えるので、ファイルを開く事も可能です。自分はNotepad++がお気に入りなので、ドックにはそれを登録してあります。

Macで実行できるappは、ユーザのホームフォルダ直下のApplicationsフォルダ内のCrossOverフォルダ内に格納されています(パスとしては、~/Applications/CrossOver)

図:Excel 2003を起動してみた

exeを直接叩く

exeを直接叩いて実行できます。インストーラではないので、そのままではインストールが出来ませんし、メニュー登録もされませんが、ちょっとしたプログラムを実行するだけであるならば、これもまた便利です。しかし、ずっと使いたい事もあるでしょう。また、VB6アプリなどはランタイムが必要なので、exe単体では起動しないので、それでは困ります。ということで、ここでは、exeのみのファイルのインストールとメニュー登録をやってみたいと思います。

今回はカイロソフトのゲーム発展途上国 II DXを入れてみたいと思います。

  1. ボトルの管理画面より、あらかじめインストールしたいボトルを用意しておく
  2. ボトルの管理画面より、そのボトルのCドライブを開くボタンを押す
  3. Program Filesを開き、そのフォルダ内にダウンロードしてきたファイルを解凍して、フォルダ毎入れる。
  4. メニューより、【プログラム】の中の「コマンドを実行」を開く
  5. ダイアログで、先ほどのボトルを選択し、その後、参照ボタンを押す
  6. 実行したいファイルのexeをProgram Filesから探しだして選択する
  7. 【プログラムメニューよりコマンドを追加】ボタンを押す。
  8. 暫く待つと、インストーラの時と同じくプログラムメニューとCrossOverフォルダ以下にそのexe実行用のappが登録される

実はこのアプリケーション。そのままだと実行出来ません。Visual Basic 6.0ランタイムが必要ですので次の項目の「ライブラリを追加する」を実行する必要があります。

図:無事に起動しました。

図:Techwinに収録されてた古本屋・弐も快適

ライブラリを追加する

Visual Basic6.0時代のアプリケーションや、その他追加ライブラリが必要な場合、そのままではインストールしても、動作しません。インストーラがVisual Basic6.0ライブラリもインストールしてくれているならば問題はないのですが、単発のファイルの場合手動でインストールしておかなければなりません。今回はその作業をしてみようと思います。

今回は、Visual Basic 6.0 ランタイムをインストールしてみたいと思います。

  1. ボトルの管理画面より、対象のボトルを選択して、アプリケーションタブを開く
  2. アプリケーションのインストールボタンを押す
  3. サポートアプリケーションに対象のインストーラが用意されているので、検索でvisualと入れれば探しやすい
  4. そのままインストールを実行する
  5. ボトルのアプリケーション一覧にVisual Basic 6.0のランタイムが登録される。
  6. これで動かなかったアプリケーションを実行してみる

図:Visual Basic 6.0ランタイムインストール

ボトルの設定を行う

ボトルの管理画面では、そのボトルに対する様々な設定を施します。これまで紹介したライブラリの追加やそのボトルのCドライブを開く画面もここから開くわけです。さらにボトル自身の設定としてWineprefixの設定やコントロールパネルも用意されています。デフォルトURLやデフォルトボトルの指定などが出来ますが、ここではWineprefixの設定を紹介します。

今回は、想定するOSの指定を変えてみたいと思います。

  1. ボトルの管理画面の下のほうにあるコントロールパネルタブを見る
  2. Wine構成を選択して、選択したツールを起動ボタンを押す。
  3. 早速開いたWine設定画面のアプリケーションタブの下に「Windowsのバージョン」があるので選択する
  4. OKボタンを押す

これでそのボトルは指定のWindowsとして振る舞うようになります。他にもこのWine設定には、アプリケーションが使用するGUIフォントの指定やドライブの指定などが行えるようになっています。特にこの2点は重要なので、ポイントに別途利用方法を記述しておきます。

図:Windows10で動作を指定してみた

ゲーム類を動かしてみた

Steamを動かしてみた

マルチプラットフォームでコアなゲームからメジャーなゲームまで幅広く取り揃ってるゲームプラットフォーム「Steam」。試しに動かしてみた。今回はWindows10 64bitボトルを作りました。ただしインストーラの日本語が文字化けするので以下の措置をしておく。

  1. 新しいボトルを作り、ボトルのWine構成を開く
  2. ライブラリタブを開く
  3. dwriteを記入して追加
  4. 追加した項目を編集ボタンクリック。無効にしてOKする

図:dwriteを無効化しておく

また、Steamに関してはインストール用の設定がCrossoverに用意されているので、インストール時はそれを選択して、作っておいたWindows10 64bitボトルにインストールすると良い。依存するファイル類(DirectX等)も合わせてまとめてインストールしてくれて手間が省けます。

図:インストール用の依存ファイルを入れてくれる

図:無事文字化けせず起動した

インストールそのものはスムーズに終わった。Mac版もあるので意味はないものの「Euro Track Simulator2」のWindows版を起動してみた。非常に綺麗なグラフィックスでバリバリ動きます。トレーラーが主役で、牽引免許持ってますが運転が難しい・・・・もちろん、ジョイスティックも設定しておけば利用可能。自分は、ELECOMのJC-PS101UBKを使い、PS3コントローラを変換してUSB経由でつないで使ってます。

ただし、ストアなども表示ができない、ゲーム中の名前付けで一部キーボードが反応しない(コピペはOK)等いくつかの不具合を確認しました。操作は問題ないんですけれどね。また、大神 – 絶景版(64bitのみ対応)を起動してみましたが、起動してくれませんでした・・・

図:トラック好きにはたまらないEuro Track Simulator 2

動画:こんなゲームです

PCSX2で動かしてみた

Steamでは動かなかった大神。手元にあるPS2版大神のディスクを利用して、CrossOver Mac上でPCSX2(Version 1.2.1)を起動してみた。重たいと思っていたのでこのチャレンジをしていなかったものの、実際に起動してみた所、大したチューニングもせずにあっけなく動作しました。

※PCSX2 1.4はゲームをロードするとキーボードが効かなくなり操作ができなくなる。またコントローラプラグインはTwinPad 0.9.25を使用しています。

図:VMware Fusion上のSteamでやるより遥かに快適

動画:こんなゲームです。これぞ和ゲーです。平原綾香のresetという曲には意味が。。。

Dungeon Keeper FXを動かしてみた

自分が1997年頃楽しんでいて思い出深いゲームは、Duke Nukem 3D、Grand Theft Auto 1(日本語化パッチ)、そしてDungeon Keeperの3つ。Duke Nukem 3Dは現在EDuke32としてmacOSで楽しむ事が出来ます(復刻版も出ています)。1996年、洋ゲーは秋葉原か?P&Aシェアウェアくらいしか入手手段がなかった・・・ゲームハリウッドも閉店してしまった。

Grand Theft Auto1はWindows95版(無料配布版が動く)やDOSBoxで行けますね。しかし、Dungeon KeeperはVMware Fusionでも十分に動かせない。。VirtualBoxだと動かせるらしい。実機だと互換性でWindows98で設定するとWindows10でも動くようだ。

そんなDungeon Keeperですが、Dungen Keeper GoldとしてGOGにて再販(およそ$6)されています(製造元はもう存在しない)。VMware Fusion上でも動くには動きますが、英語版・・・そこで、ファンが独自レベル(Ancient Keeper等)や日本語音声と日本語化をしてくれるKeeper FXというものが存在します。バッチリ日本語化されていて、オリジナルにはない追加レベルも楽しい。日本語化手順はこちらが詳しい。Window Modeで動かすQ&Aはこちらが詳しいです。操作方法やアイテムなどの情報はWikiにまとめられています。キー操作はこちらが詳しいかな。

図:日本語化手順はかなり面倒です。

今回これを仮想環境じゃなく、CrossOver Mac上で動くかどうか試してみました。keeperfx.exeを起動してみた所、バッチリ動作しました。懐かしい、そして、今のゲームにはない尖ったストーリーと暗黒さ加減。VMware Fusionではマウスカーソルがあちこち飛んでまともにゲーム出来ませんでしたが、こちらはマウスの動作もバッチリです。

設定ファイルを書き換えれば、ウィンドウモードにも出来、解像度の変更も可能です。オリジナルはWindows9x用 DirectXで動いていた為、VMware Fusionは対応しておらず、動かすのも難しい状況だったので、動かせるCrossOver Macはありがたい。

そして、Steamでは売っていないコアなゲームが格安で手に入るGOGに感謝です。

図:やったこと無い人に超オススメ。

動画:こんなゲームです。戦略で全て決まる

SimCity2000 Special Editionを動かしてみた

Catalina以降、16bitアプリの実行ができなくなってしまったCrossOverですが、Simcity2000 Special Edition(Windows95用)の場合、インストーラは16bitでsimcity.exe自体は32bitという変な仕組みでした。また、simcity.exe自体が結構シビアなものでなかなか動作させることができず。しかし、こういったゲーム用に世界中の有志の方々が様々な解決法を見出し、公開してくれています。

  1. ボトルのCドライブを開き、直下にMaxisというフォルダを作る
  2. Simcity2000のインストーラであるsetup.exeは動かないので、CDの中のSC2Kフォルダを1.にコピーする
  3. コマンドを実行で、regeditを実行し、レジストリエディタを起動する
  4. こちらのレジストリエントリをダウンロードして、レジストリエディタのファイル->インポートで、レジストリに情報を登録し直す
  5. こちらの修正パッチ用ファイルをダウンロードして、(パッチの提供元サイト)SC2Kフォルダ内にコピーする
  6. パッチを当てる為のソフトウェア「つぎはぎ」をダウンロードして、SC2Kフォルダに入れる
  7. コマンドを実行で、つぎはぎを実行する
  8. 6.のプログラムに4.のパッチを読み込ませると、パッチの適用が開始されて書き換えがされます。
  9. こちらの関連付け書き換え用のレジストリエントリをダウンロードして、レジストリエディタのファイル->インポートで、レジストリに情報を登録し直す。
  10. 一旦再起動してから、simcity.exeを実行すると起動する。
  11. 都市を開くで、拡張子sc2のファイルが出てこない事がありますが、*.*でファイル名を入れて実行すると出てくるようになります。

GOGなどの海外版はこちらに情報がありましたが、英語版なので適用してしまうとオカシナことになってしまいますので注意。このように、海外や国内で過去にトライした先人の方々のおかげで動くようになってるものもあるかもしれないので、前述の古いアプリを動かすテクが使えないケースでは探してみたらパッチがあるかもしれないので探してみましょう。

また、起動時にエラーが出てる場合、レジストリの以下のMayor Name部分が上手く登録できていないと思うので、手動で文字列を追加する

図:懐かしのSimCity2000が起動した

Simcity3000を動かしてみた

CrossOver Mac 21.0 (Wine6.0)を購入したので、これまで塩漬けにしてたSimcity3000を動かしてみることにしました。ISOファイル化してあったので、マウントし、CrossOver Macでインストーラを叩きインストール。セットアップ画面は文字化けしてるものの、支障はないので、そのまま進める。

DirectXを利用してるゲームであるので、そのままだとフルスクリーン起動してしまうので、DxWndを使って画面を窓化して起動することにしました。このくらいの時期のゲームはバッチリ起動しました。

古すぎるゲームの場合は、特殊なWinGであったり妙なランタイムを使ってるケースが多いので、仮想環境のほうが動作する可能性は高いですが、Windows2000以降の場合は、DirectX系のゲームは稼働率が良い印象があります。

なお、Simcity3000はCDをマウントしておかないと起動しないので、ISOファイル化しておいてマウントしておいてから、CrossOverで起動すると良いでしょう。

図:窓化するとゲームがやりやすい

Mitakaを動かしてみた

四次元デジタル宇宙ビューア「Mitaka」が動かないかな?と思って、起動してみました。こちらはインストーラではなくEXEを直接叩いて実行するタイプなので、コマンドの実行から起動させています。現在も2021年7月に1.7.1がリリースされており、広い宇宙を学習する教材としては最強クラスのすごいソフトウェアです。VRにも対応しているのだとか。

かつては、MacOS版が派生品として存在していたものの、既に大分前にアプデは停止しており、やはり本家本元のWindows版を使うことになるので、CrossOver Macで動作検証してみたところバッチリ動きました。

図:木星に接近してみた

PlayOnMacを使ってみる

CrossOver Macは有償プロダクトなので買わないと行けません。どうしてもお金がなくフリーソフトでなんとかならないだろうか?と言った場合の選択肢はPlayOnMacになります。他のWine環境もいいのですが、どうしても一長一短で扱いにくいのですが、PlayOnMacは結構手厚くサポートされているのでオススメです。若干変な場所が無いわけじゃないのですが、フリーでは間違いなくオススメです。ただし、インストールにまつわる操作はかなりややこしいです。

基本的な扱い方そのものは、CrossOver Macと対して変わりません。exeを直接叩くという基本、Wine設定を行う点は同じです。

利用するWineをインストールする

利用する前に、Wineのエンジンを追加します。メニューよりWineのバージョンを管理をクリック。出てきたWineのリストを選択肢、「>」をクリック。インストールが始まります。インストールが完了すると対象のバージョンでWineを利用可能になります。複数のバージョンをインストール出来る点が他のWineアプリと違う点ですね。

見てみると、Wine6.0にも対応済みのようで、なおかつCatalina以降の場合は、cxとついてるバージョンから見ると、CrossOverの公開コードによるwine32on64のレイヤにも対応してるようです。

図:amd64のほうは64bitオンリー

ゲームをインストールしてみる

CDからゲームをインストールしてみようと思います。若干癖があるので注意が必要です。また、古いソフトの場合、インストール後にフォントの設定を弄ったりする必要がありますので、それについてはポイントに記述しておきます。参照してみて下さい。

今回はちょっと古いですが、A列車で行こう4 for Windowsをインストールしてみたいと思います。

  1. UIからインストールボタンを押します。
  2. 左下のリストにないプログラムをインストールをクリックする(なぜかリストは表示されないが)
  3. Wizardが始まりますのでちゃっちゃと次へ進みます。
  4. 手動インストールが始まるので、Install a Program is a new virtual driveを選んで次へ進みます。
  5. ボトル名を付けて次へ進みます。
  6. 次の画面では、ここでWine設定も出来ますが、後でもできるので取り敢えず今回は進めます。
  7. CD-ROMが認識されていれば、CD-ROMというものが出てきます。HDD上のインストーラなら他のファイルを選択を実行します。
  8. インストーラが立ち上がるので普通にインストールします。
  9. ここからが癖があるので注意。インストールが終わると、A4のプログラムが起動しますが、一旦閉じます。但し、ここは文字化けしてると思います。
  10. ショートカット作成画面があります。ここでは必要なショートカットを作っておきましょう。作らないと次回以降の起動が面倒です。
  11. macOSのデスクトップとPlayOnMacの画面にプログラムが登録されます。
  12. もう必要なければ、I don’t want to make another shortcutを選択してオシマイです。
  13. macOS側デスクトップ上のファイルのショートカットは削除してしまって問題ありません。
  14. PlayOnMac上でA4を起動させる。CDが必要なゲームはあらかじめCDを入れておく必要性があります。

以上です。CrossOver Macと違って、ひとつのボトルに複数というよりもアプリケーション単位でボトルを用意するといったタイプです。それぞれに設定があるので注意が必要です。また、中には動かないものも当然ありますので、その場合は他のWine環境か仮想環境を利用する事になるでしょう。Simcity2000は動きませんでした。GOG版のほうは動くかもしれませんが。

なお、作成したボトル(インストール先)は以下のパスに格納されています。この下のボトルの中にCドライブ以下が入っています。実行をクリックすると、アプリが起動しますがちょっと遅いです。

図:登録されたアプリケーション

設定を弄ってみる

CrossOverと同じくボトルの設定をWine設定でいじることが可能です。また、PlayOnMacの場合には更にレジストリも直接いじる事が出来るようになっています。対象のアプリケーションを右クリックして「configure wine」でWine設定が開きます。「レジストリエディタ」でレジストリ編集が可能です。

図:Wine6.0対応してる

既存のアプリにライブラリを追加

ちょっとだけこれ、面倒です。手順は新規にプログラムのインストールと同じなのですが、途中から手順が変わります。以下にその手順を記します。

  1. 普通に新規インストールを開始する
  2. 手動インストール画面では、Edit or Update an Existing applicationを選んで次へ進む
  3. インストール済みプログラムを選択します。
  4. この画面で使用するWineのバージョン変更、Wine設定変更、ライブラリの追加が出来ます。
  5. install some librariesを選択して進みます。
  6. 用意されてるライブラリしか追加できませんが、そこそこ揃ってます。DirectX類やffdshow等選べます
  7. 選んだらそのまま次へ進みます。
  8. あとはインストールに従って進めるだけです。

exe実行でxquartzがインストールされない

EXEをダブルクリックすると、PlayOnMacが起動するのですが、xquartzをインストール・・・みたいなメッセージが出たままずっと、ぐるぐる状態が続くことがあります。この場合、ターミナルから、brew install xquartzでインストールをしてから実行すると、きちんとEXEが起動するようになります。

自動インストールの画面が出てくるのであとは指示に従ってすすめるだけ。

図:EXE実行でもいける

WineskinServerを使ってみる

CrossOver MacとPlayOnMacで大抵の用途は足ります。しかしこの2つのWine環境は配布可能なappパッケージを作る機能は持っていません。そこでパッケージを作って配布したい場合には、WineskinServerやWineBottlerを利用する事になります。但し、ちょっとだけ難しいです。WineBottlerはメンテがWine4.0から止まっている為、現在はWineSkin後継としてフォークされたWineSkinServerを利用することになります。

現時点で対応してるWineのバージョンは5.0と、stableの最新版の一個前のバージョンでメンテされています。

Wineskin側の準備

  1. +アイコンをクリックする
  2. CXと名前についてるエンジンを選び、Download & Installをクリックする
  3. 次にWrapper VersionのUpdateをクリックする
  4. Create New Blank Wrapperをクリックする
  5. 適当に名前を半角英数字でつけておく。結構時間が掛かります。Wrapper Creation Finishedと出たら完了
  6. 今回はNotepad++の32bit版のインストーラ版をダウンロードしておく。
  7. View Wrapper in Finderをクリックする

図:まずはエンジンを追加

図:ラッパーエンジンを次に追加

Wineskin app側の設定

引き続き、Finderに表示された作ったばかりのWineskinアプリを実行します。小さなダイアログが出てきます。以下の手順でアプリケーションのインストールとパッケージ化を完了しましょう。

  1. 空のappが出来上がってるので、ダブルクリックする
  2. Install Softwareをクリックする
  3. Choose Setup Executableをクリックし、6.のインストーラを指定する
  4. インストーラが起動し、普通にそのままインストールするとapp内に展開される
  5. 実行ファイルのexeはどれかを聞かれるので、notepad++.exeを選んでOKをクリック
  6. 続けて、Advancedをクリックする
  7. toolsタブをクリックする
  8. Winetricksをクリックする
  9. fontsの中のfakejapaneseにチェックを入れてRunを実行する(これが結構なファイルサイズになる)
  10. 日本語フォントへのフォントリンク(別のフォントで代替する偽装)をレジストリ設定してくれる
  11. 他にもパッケージに含めたいライブラリがあればここから導入が可能になっています。
  12. test runをクリックして、Notepad++が起動すれば成功です。

このappの保存場所は、ユーザのフォルダ/アプリケーション/wineskin以下に生成されています。再度設定変更や追加をしたい場合には、出来たappを右クリック->「パッケージの内容を表示」->WineskinをダブルクリックすればOKです。普通にapp自体をダブルクリックするとNotepad++が起動します。

アプリのアイコンなども変更できるので、オススメですし、macOSで動くアプリとして配布が可能になります。日本語IMEはそのまま、macOSのことえりや、Google日本語入力が使えますので心配無用です。

※弱点はWindows環境一式を入れてるようで、ファイルサイズがかなり大きい点。本当に必要なアプリだけappパッケージにして使うと良いでしょう。そうでない人は、CrossOver Macを購入したほうが幸せになれます。

※二次配布する場合にはライブラリ等のライセンス類には気をつけてくださいね。

図:空のappをダブルクリックしてインストーラを起動

図:設定は作った空のappから行うのがポイント

図:32bitのEXEなのに起動した

ポイント

Wineを使う上で避けられないのがフォントの文字化け。Wineは仕様上システムフォントはMacのソレを使うようになっているので、古いインストーラやプログラムで一部文字化けするケースがあります。この文字化け対策は2点あり、両方共実行しておくと良いでしょう。

Wine設定からシステムフォントを変更

概ねのアプリケーションはこの設定のみで行けるでしょう。Wine設定を開いたら、以下の設定を実行してみましょう。予め、VL GothicなどをmacOSにインストールしておくと良いでしょう。

  1. Wine設定の「デスクトップ統合」タブをクリックする。
  2. アクティブタイトルのテキスト、ヒントのテキスト、メッセージボックスのテキスト、メニューのテキストの4種類のフォントを日本語フォントに変更しておく。サイズは10ポイントが最適。選んでOKを押したら、都度「適用ボタン」を押すこと。これをしないと反映しない事がある。
  3. OKボタンを押して完了

以上です。これでメニュー等の文字化けが解消するはずです。デフォルトだと変なフォントが指定されているケースが多いので、必須のカスタマイズ設定だと言えます。一番のベストはMS UI GothicをWindowsから持ってきて、fontディレクトリに入れてしまうことです。

MS Gothicフォントをインストール

プログラムによっては、デフォルトでMS UI Gothicが指定されてしまってるケースがあります。その場合、当然macOSにはインストールされていないので、似たようなフォントが割り当てられてしまうので、文字化けを起こす事があります。これに対処するためには、macOSのFontsフォルダにこのフォントをインストールするしかありません。

  1. Mactintosh HD⇒システム⇒ライブラリ⇒Fontsを開く
  2. 自分が所持してるmsgothic.ttc, msgoth04.tccなどダブルクリック。
  3. フォントをインストールをクリック
  4. 再起動する

これでWineの中のアプリケーションがそのフォントを読みに行ってくれるので文字化けが解消するはずです。また、このフォントを使った場合、妙に滲んだ表示が解消されます。必須のテクニックと言えますね。自分はMac側ではなく、CrossOver MacのボトルのCドライブ⇒Windows⇒Fontsディレクトリに格納しています。

レジストリを修正する

レジストリが原因で文字化けするケースがあります。Wineのボトルに入ってるレジストリに登録されたアプリケーションが読みに行ってるフォントがMS UI Gothic等に固定されてるケースがソレです。自分の場合、VL P Gothicをここに指定しています。これらに関しては、こちらのサイトが詳しいのでこちらを参照すべきでしょう。フォントリンクでtahomaやverdana指定されてる設定を別のフォントにつなげて解消する方法についても記載されています。

尚、PlayOnMacは簡単にボトルのレジストリエディタを起動できますが、CrossOver Macはタスクを実行からregeditとして実行しないと起動する事はできませんので注意。

図:レジストリエディタを起動してみた

ISOファイルを使いたい

Wineはホスト側でCD-ROMとして認識されているものであるならば、Wine内でもCD-ROMとして利用する事ができます。故にISOファイルであってもCD-ROMとして認識させることが出来ます。ホスト側でISOファイルをマウントするだけです。プログラムをインストールする場合には、予めマウントしておいてそれからWine側でインストールの設定を開始しましょう。Wine設定を見てみると、ドライブにきちんとマウントされたISOファイルが見て取れます。

関連リンク

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macOSはWineを活用するともっと便利になる” に対して5件のコメントがあります。

  1. ななし より:

    カタリナだとWineまだ駄目なんですね
    ありがとうございました

    1. akanemaru2017 より:

      CrossOver Mac 19.0.1ですと、カタリーナであっても、動かせますよ。
      本家Wineにもいずれマージされるとは思いますが、さすが商業製品だと思います。

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