2025年、AMDにて自作PCの打線を組んでみた

2016年に購入したマウスコンピュータの「h110m-si01」というマザーボードのデスクトップPC(NEXTGEAR-MICRO im570SA4-Ceros)がついに壊れて起動せず。動画編集や仮想環境の検証環境で使っていました。今回、代わりのものをと思いたち、けれどBTOというのも憚られたため、自作PCで行くことにしました。

今回は旧PCで使っていたパーツを流用しつつ、AMDのRyzen 7 9700Xを中心に据えて構成を組んでみました。

今回組んでみるPCの概要

元々、ノートPCではちょっとキツイなという作業を担当していたのがデスクトップPC。ゲーミングPCでしたが、あまり当時はゲームをやることもなく。現在は当時と違い、Apple SiliconのMacbook Airがあるので動画作成も全然問題ないと言えば問題ない。けれどノートPCはその形状故に作業が本当に疲れる

また、x64 Windowsでなければ検証できないこともあったりするので、ARM版Windows11の仮想環境というのも厳しい。そこで、動画編集・検証環境を中心におきながら、Windows11のデスクトップ環境を一新しようというのが目的です。よって、ゲーミング性能に振った構成ではなく、リーズナブルな構成にしつつ、以前のPCからもいくつかパーツを流用します。

実際に組み立てたら、レビューを追記したいと思います。

図:パーツが全部揃いました

図:PCケースの中身

何故AMDを選ぶのか?

元々、AMDとの付き合いは、2000年頃のAthlonから。それ以前のK6時代は自身は知ってはいても使っていませんでした。しかし、このAthlonが物凄い爆熱で、当時印象が非常に宜しくなかった。また仕事では、サーバ売っていた関係でOpteronを知ることはあっても、実際に使うに至らず。Sun MicrosystemsがOpteronでサーバとWorkstationを作っていましたね。

今回AMDのCPUで自作PCを組んでみようと思った理由は大きく3つ

時は流れて、ゲーミングPCということでROG Allyにて再びAMDを利用することになり、今回のPC一新でAMDを使ってみようかというのが1つ目。

また、Windows11は23H2に至る間で、AMDのCPUでパフォーマンスダウンするような障害が何度もありましたが、そろそろ落ち着いてきたかなというのが2つ目。

最後3つ目が、IntelのCPUのここ数年の酷い有様。数え上げたらキリがないほど。故に正直もうIntelは要らないかなというのが決定打でした。その代表的な事象は

などなど。3つ目の理由はもう致命的で、そんなIntelの状況が好転するとも思えないので見限り、AMDを使うことに決定というあらましです。WinTelとか言われていた時代の終焉が来たのかもしれない。

携帯ゲーム機ROG Allyを徹底的に検証してみた

パーツ構成

そもそも故障は電源系が原因?ではないかと思ってる為、旧デスクトップPCからは電源ボックスやRAMについては流用せず(そもそも規格合わない)。半分以上は新規に購入することに。

流用するパーツ

3.5インチHDD

主に動画素材用の置き場として使っていた内臓3.5インチHDD。他にも外部接続では裸族のお立ち台を使って旧日立のHGST Deskstar 6TBを運用しています。内蔵についてはWestern Digital HC510を利用しています。現在だと12TBのHC520が現行品になります。

新しいPCのPCケースでは下部にHDDをマウントすることが可能になっているのでそちらに増設し、継続して動画作成用の仕事場として利用しようと考えています。

光学ドライブ

もともとPS3のディスクやブルーレイをみる為ということで、既存のDVDドライブを取っ払って増設したばかりのBD-ROMがあります。ASUSのBC-12D2HTというちょっとだけ特殊なBDドライブでして、これを持っていきたい。と思ったら、昨今のデスクトップPCは、光学ドライブの利用頻度が極端に落ちた結果、PCケースフロント側にそもそも外部ベイが存在せず

ドライブを増設そのものができないという。時代を感じる。

よって、このドライブについては、内蔵光学ドライブを外付けに変換するキットを使って、接続させるようにしようと思います。

グラフィックカード

GTX960が壊れて、せっかく購入したRTX4060。ほとんどまだ活用できておらず、これを新しいマシンのGPUとしてそのまま持っていこうと思っています。動画編集の肝でもあり、ゲーミングの肝でもあり、そしてローカル生成AIでも活躍するであろうGPUですので、良いものを持っておきたいです。

ただし、自分の場合は電力消費が莫大なものは必要としていないので、これまでのGTX960と同等レベルの商品電力のものをということで、RTX4060を選んでいます。価格もそこまで超高額ということも無いので、長くお付き合いする相手として無難な選択肢では無いかと思います。

GTX960からRTX4060にパワーアップしてみた

M.2. SSD

間違えて買った挙句使い道がないので、Macbook Air 2013に流用しているWestern Digital SN770。これを流用しようと思っています。また現在のデスクトップ機のSATAのトランセンドSSD 2TBも割と最近交換したばかりなので、この2つを新しいマシンのディスクドライブとして利用します。

ただし、このSN770はWindows11 24H2にて負荷が掛かるとHMBバッファオーバーフローが発生してBSODが発生した挙句にディスク上のデータが壊れるという報告が入ってるので、使うに当たっては必ずファームウェアのアップデートが必要です。こちらに詳細をまとめています。

新規に購入するパーツ

オペレーティングシステム

好き好んで買いたいわけじゃないのですが、どうしても動画編集や検証環境としてはWindowsである必要があるため、Windows11 Proを購入する。Homeではない理由等については以下のエントリーに記述しています。

ただしAmazonだと怪しい業者によるやたらと安価なバッタ品が流通していて、入力したらアクティベーション出来ないもしくは、アクティベート後数日経ったら、アクティベーションが外れる(VL版の違法流通ケース)があるため、正規の値段から乖離していないことと、Amazonが販売発送してるものに限定して選ぶと良いでしょう。

意外とドスパラあたりがちょっと安く売っていたりするので、ここだけは別で購入するのもお勧めです。

Windows11についてまとめてみた

ミドルタワーケース

すべてを格納するPCケース。ここは趣味が分かれるのと、何故か最近はシースルーな上にド派手にカラフルな色が輝くモデルが多く。また、その多くが前述したように、フロントに3.5インチの外部ベイなど存在しないので、光学ドライブは搭載出来ません

今回選んだのはAntecのAX90。もしフロントにどうしてもドライブを載せたい人は、AntecのP10 Fluxあたりが今風でもあり、利便性も確保という点で良い選択肢なのではないかと思います。

選んだ理由はケース上部にUSBポートや電源ボタンがある点、大型のCPUクーラーが搭載できる点、下部に3.5インチおよび2.5インチのシャドウベイにHDD等マウントできる点。また今回はATX規格のマザーボードを選んでいるので手頃という判断です。

CPU

CPUは今回のテーマでもあるAMD Ryzen 7 9700X。エントリーモデル過ぎず、かといって極端にハイエンド寄りで高額になり過ぎずというミッドレンジとして一番しっくり来る価格帯と十分な性能ということで選んでいます。AM5ソケットであるため、まだまだ暫くは使い続けることが出来るであろうということも考慮しています。

AM4ソケットとの大きな違いは、AM5はCPU側にピンはありません。マザーボード側にあります。

ちょっと予算が厳しいなということであれば、Ryzen 5 9600Xという選択肢も良いのではないかと思います。末長く使いたいので今回他のパーツを流用する分、ここに資金を入れました。

また、ソフマップだと後述のマザーボードとセット販売でちょっとだけ安くなっており、ここでコストを浮かすということも。他にもマザーボードと合わせ技で売ってるケースはあるので選択する場合は、単品よりもお得なものが無いか?調べておきましょう。

CPUクーラー

もともと今回選んでいるCPUは物凄いハイパフォーマンスというよりは、65wのTDPな電気代にも優しめのCPUであることと、ゲーミングでバリバリCPUを動かし続けるみたいな使い方をするつもりもないのですが、それでもCPUクーラーは必要です。

これも趣味が分かれる上にいろいろなタイプがある上に、自分が購入したPCケースの高さが大丈夫か?など気を使う部分でもあります。今回のPCケースでは大丈夫そうだったので選んだのが、安いのによく冷えると結構いい評判のCPUクーラー。ちょっと大きめの120mmです。

ですが、ここも高さがちょっと気になるということであるならば、AK400系のDeepcoolであったり虎徹Mark3でも良いですし、もっとコンパクトな水冷クーラーなNZXT Kraken 120なんてものでも良いのでは無いかと思います。高級なクーラーだと水冷クーラーでは「Thermalright AQUA ELITE 360 WHITE ARGB 水冷CPUクーラー」なんてのも使われてるようです。

CPUグリス

一応、前述のCPUクーラーにもグリスは付属しているのですが、自作PC界隈ではThermal Grizzlyが人気のようです。今回はそんなCPUグリスについて評価が高く、それほど高価じゃないものを選んでみました。それがBSFF サーマルペースト。非金属製のグリスなのでショートの危険性が低いのが特徴です。

他のCPUグリスはすぐに乾いてバリバリになるといったようなものもあったりするので、そうなると熱伝導率が悪化する為、地味ですがここは手抜かりなく選びたい雑貨です。

一方では液体金属のグリスというものも売られており、こちらは今回選んだものとは真反対の金属製のグリスになります。

グリスガード

AMDのCPUは以前はグリスが固着してクーラーを外す時にスッポン問題がありましたが、AM5ソケットからはその心配が無くなりました。一方で、CPUがちょっと独特の形状をしてるため、グリスを塗りクーラーを脱着する際に、グリスが溢れて基盤や基盤側のソケットに垂れたりして面倒なことが起きる問題があります。

そこでCPUとクーラーの間に設置してグリスがCPU外に溢れないようにするためのグリスガードがあると良いです。ガードされたものは拭き取りそのまま設置状態でクーラーを設置する。これが金属製のものは熱伝導率がアップするなんて言われていますが、AM5ソケット用のグリスガードを一枚買っておくと、余計なトラブルの回避に繋がるでしょう。

マザーボード

自分が今回選んだマザーボードはATX仕様のASUS PRIME X870-P WIFI-CSM。WiFiチップ搭載ですが、WiFiなしのわずかに安いものも存在します。AM5ソケット対応のマザーボードですが、自分自身がこれまでルーターやスマートフォン、ROG AllyなどでASUSを使い続けていたからというのが最大の理由。

DDR5メモリおよびPCIe 5.0対応、M.2. 2280 SSD対応となっている為、より強力なGPUを搭載することも可能です。他のAM5ソケット対応マザーからすると少々お高めかもしれないですが、価格帯的にはミッドレンジ。予算が厳しい場合にはRyzen 7000シリーズのマザーボードとセットというのもAM5ソケット対応なので良いのでは無いかと思います(BIOSアップデートで9700Xも使える)。

RAMスロットは4本で、最大256GB(64GBx4枚)まで対応するようです。拡張性は十分。こちらのスペック表が参考になります。

RAM

メモリも何故か光るものが発売されている。どんだけ光らせたいのか?ですが今回は、リーズナブルなCrucialのDDR5-6000の16GB x2枚セットである32GBのものをチョイス。

中身はマイクロン製なので、ROG AllyでもSSDではお世話になってる。今回チョイスしてるマザーボードはRAMは4枚挿できるので、RAMが不足した場合は、安価な16GBx2を追加したり、64GB x 2枚を組み合わせたりするなど、様々な拡張が可能です。必ず2枚ワンセットで刺す必要があります。

今回このモデルにしたのにはもう一つ理由があり、背の高いRAMだと、CPUクーラーのラジエーターと干渉してしまい、設置できなくなるため。どうしても背の高いRAMを使いたい場合には、干渉しない空冷クーラーか?水冷式のクーラーを採用すると良いでしょう。

電源ボックス

最後に重要なのが電源ボックス。過去にも電源ボックスが2回ほどイカれて、ここだけ交換して無事に再起動したということがありました。耐久性と十分な電力供給が求められるものなので、手抜かり厳禁なパーツ。

今回選んだのは、CORSAIR RM750x。750wなので今回のパーツ類であれば十分な電力供給が可能です。ケーブルの取り回しが楽ということと、不要なケーブルは外しておけるという意味でケース内がスッキリさせられるという評価を聞いて選びました。10年保証というのも凄い。

国産パーツを使っているので信頼性も高いということなので、これから先の運用中における耐久面で期待。

組み立てを行う

PCケース側

電源ボックス

まずは、電源ボックスから取り付けます。今回の電源ボックスからは必要と思われるラインだけを接続しておいて、線出しを行っています。PCケース裏側の4本のビス止めだけの簡単仕様です。同梱されてるケーブルのうちSATAやドライブ用電源、PCIe用、マザーボード供給用などを装着しておきます。

コネクタは計上はピン数が異なるので挿すにあたって迷うことはないと思います。ビス止めだけがちょっと大変でした。

使用するネジは角張った「インチネジ」を利用します。

図:電源ボックスのビス止めの様子

3.5インチHDD

元のPCから流用してきた日立HGST 6TBの古いHDD。動画の素材などを入れてるSATAのドライブです。まだこの時点ではマザーボードがつけていないのでSATAケーブルはつけていません。電源ケーブルは装着済みなので接続しています。

こちらはPCケース一番したに入れるケースがついているので一旦取り外し、ケースに4点ビス止めをして再度PCケースに装着。その後、電源ケーブルを付けています。このベイの上にもSATAのSSD取り付け箇所がありますが、熱を気にしてここには今回装着していません。

大分NASで使っていた古いHDDですが問題なく動いています。ただし、このベイは一個しか無いので、これ以上3.5インチディスクを増設したい場合は内蔵でなく、外部接続の裸族のお立ち台などを使って運用が必要です。

HDDの固定は「インチネジ」を使って固定化していきます。この段階でSATAケーブルの装着と電源ケーブルを付けてしまって、マザーボード側に出しておきましょう。

図:大分お疲れのHDD

SATA SSD

元のPCから流用してきたTrancendのシルバーな2TB SATA SSD。まだこの時点ではマザーボードがつけていないのでSATAケーブルはつけていません。電源ケーブルは装着済みなので接続しています。

ビス止めなのではなく、SATAのドライブに対してビスを入れておき、本体側にはゴムのリングを装着。このゴムの穴にビスの出っ張りをつっこんで固定する方式となっています。もう一台SATAのSSDを装着できるスペースがあります。

この段階で、SATAのケーブルと電源ケーブルを付けて、マザーボード側に出しておきましょう。ちなみに今回付属のケーブルはへんな直角に曲がってるものだったので使えず、旧PCからドライブ電源用のケーブルを流用しました。

図:シルバーのSSDを縦で貼り付けるタイプ

マザーボード側

NVMe SSD

今どきのPCはOSを入れるドライブはHDDでもSATAのSSDでもなく、NVMeな2280規格のSSDだったりします。ノートPCなんかでも使われてる細長いディスクで、古いMacbook Air 2013でも過去交換しています。今回はそこから流用してきたもので、2TBの容量のものを使っています。作業前に必ず、鉄の部品を触って静電気が体内にないように除去しましょう。

ただし装着する場所が2箇所あり、CPU寄りの場所と、マザーボード下部の方とがあり、この違いはCPU寄りのほうがCPUと直接接続、下の方が隣にある銀色カバーのブリッジ経由となっています。若干速度面で有利なCPU寄りの方を使います。これがOSを入れるメインのストレージとなります。

  1. カバーを外す
  2. マザーボード側に突起が一箇所あるので、ここに付属のゴムパーツを差し込む(SSDの支えになります)。
  3. SSDを差し込んで、パチっと音が出るまで上から押し込む。
  4. カバーの裏側のシリコンのフィルムを外す。
  5. SSDに乗っけてビス止めして完了。

この作業自体は難しいものではありません。

図:SSDを差し込んだ様子

Macbook Air Mid 2013のSSDをNVMeに交換してみた

RAM

今回購入したマザーボードは4レーンRAMを指す場所があります。CPU寄りのほうからA1, A2, B1, B2と名前がついていて、指示によると二枚刺しをする場合は、A2, B2にそれぞれ指しておくとあります。よって、CPUからみて2番目、4番目のレーンに差し込みます。必ず、鉄の部品を触って静電気が体内にないように除去しておきましょう。

昔はストッパーを外して斜め挿しをして立てるとストッパーが掛かっていたものですが、最近はストッパーを外して穴の形状に合わせて差し込みストッパーが掛かるという手順になっています。このマザーボードの場合ストッパーは片方にしかありません。

図:差し込んだ様子

CPU

Ryzen 7 9600XというCPUは、ソケット形状はAM5というソケットになります。BIOSアップデートで今後同形状のランク上のCPUに載せ替えすることが可能です。但しこれまでのAM4ソケットまでとことなり、CPU側にピンがありません。マザーボード側にピンがあります。

この装着作業は慎重に行う必要があります。マザーボード側のピンが緻密であるので折れたりしたら大変です。以下の手順で装着します。

  1. 鉄の部品を触って静電気が体内にないように除去
  2. CPU横のロックレバーを外して、ロックを解除してあげる。
  3. カバーを持ち上げて、カバーについてるプラスチックのガードをハズす(これは大切なものなので、きちんととっておいて管理します)
  4. マザーボード側に四隅のどこかに▲の印がついているので、CPU側の▲の印と合わせた方向で入れる必要があります。
  5. CPUを持って配置しますが、CPUの裏側は絶対に触らないでください。
  6. この時、慎重にそっと置くように入れてあげますが、静電気予防の手袋をつけている場合、ピンに引っかかることがあるので要注意。
  7. ズレが無いことを確認したらカバーをおろし、ロックレバーに掛かるようにします。
  8. ロックレバーを固定して完了。

このCPU周りがなんだかカクカクと変な形状していますが、ここに後述のグリスガードのシリコンが入ってきますので、固定化まで完了したら、次項のCPUクーラーにてまずは、グリスガードを付けましょう。

図:CPUを配置した様子

CPUクーラー

グリスカバーの装着

CPUを固定化できたら、そのままグリスを塗って、クーラー装着準備でも良いのですが、今回のAM5ソケットはマザーボード側にピンがある関係で、グリスが溢れたりした場合、処置が非常に厄介です。

そこで使うのがグリスカバー

CPU固定が完了したら、今回使用する黒いシリコン製のカバーをCPUの時同様に▲の印の方向に合わせて、CPUにはめ込みます。嵌め込んだ様子は次項のプレートの装着時でスクショに上げています。

プレートの装着

このマザーボードは冷却ファンを装着するプレートというか場所が最初から用意されていますが、今回はCPUクーラーに付属のAM5対応のプレートに交換します。よって、CPU周りの4箇所のビスを外してプラスチックのプレートを外し、CPUクーラー付属のものを使います。

  • 2箇所ある既存プレートを外す
  • ビス穴に対してプレート固定用の赤いキャップみたいなのがあるので挿しておく。
  • CPUに向かってソリが内側を向くようにプレートを配置します。
  • ビス止めする

これでクーラーを装着するための土台が準備できました。

図:金属製のプレートに交換出来ました

グリスを塗る

いよいよ、グリスをCPUの表面に塗ります。といってもそこまで身構える必要はなく、要点としては厚く盛りすぎない、はみ出ないようにという点だけです。

  1. グリスのキャップを外す
  2. CPU表面上に、9か所くらいの点でグリスの注射器を押し出し、丸い点で出していく。
  3. 付属のヘラで薄く延ばして、なるべくグリスカバー上にはみ出ないように。
  4. 1mm程度の厚さで十分なので、広げられたら完了。

ここに次の工程のクーラー設置が待っています。

クーラーを装着する

CPUに変な圧力を加えないように慎重に作業を行います。今回のCPUクーラーは大型で結構重たいので、手が滑ったとかならないように。

  1. CPUクーラー底のフィルムを剥がす(これ剥がし忘れて冷却できないというケースがあるあるです)
  2. 前工程でプレートの真ん中に突起があるので、ここに両サイド合わせるように乗せる。
  3. 載せたら、ドライバーでクーラー側の固定のビスをしっかりと締めて固定化していく。
  4. 次にファンを取り付けますが、ファンの一か所から配線が出ています。これがマザーボード側のCPU_FANというコネクタと接続するので、そちらを向くようにします。
  5. 一つ目のファンを取り付けて、付属の金属製のフックでラジエーターに対して引っかけて固定化します。ちょっと上に出るくらいの位置がベスト(RAMと干渉してしまう為)
  6. もう一個も同様に取り付ける。RAMモジュールとのクリアランスを確保するように少し上にずらして固定化しましょう。
  7. クーラーから出てる配線のうち、4ピンの線は付属の分配ケーブルに接続してあげます(CPU_FANコネクタは1個しか無いため)。
  8. 7.の分配ケーブルをマザーボード側のCPU_FANに対して接続する
  9. 残りの線はライティング用の線なのでつけなくてもよいですが付けると光ります。こちらはADD_GEN2のコネクタがすぐ近くに2つあるのでそれぞれ装着します。

これで、マザーボードへの固定化と配線処理が完了しました。

図:しっかりと固定化できました

図:CPU_FANコネクタ側に配線する必要がある

最終作業

マザーボードを固定する

いろいろ装着したマザーボードをいよいよATXのケースに固定化します。PCケースにビスが付属してるのでそれらを利用していきます。今回のPCケースはもともとケース側にスペーサーがついてるタイプなので、マザーボード付属の「スペーサー」を入れていません。ケースによってはスペーサーが付属してるので、それらは5mmのナットドライバーを使って先に9箇所にスペーサーをつけてから作業をします。

次にその9箇所のスペーサーに対してうまくマザーボードの穴の位置を合わせつつ、外部のUSBやHDMIのパネルがケースに嵌まるように、配置します。

配置が終わったら、ちょっと丸いっこい「ミリネジ」を使って9箇所をドライバーで締めて固定化します。

配線周り

自作PCで一番大変でハードルの高い作業は実は配線作業です。これまでのものは正直、付属の説明書とか読まずとも設置しようと思えばできてしまうくらい、今のPCパーツの規格化が進んでいるので、迷うことがあまりありません。しかし、配線はマザーボードのどこのコネクタに対してどの配線を差すか?また、ケーブルがごちゃついて大変なことになるので、タイラップでしっかりまとめ上げるのも配線周りの仕事になります。一応、タイラップは今回の付属品に入っていましたが足りないので、自分は車用のを流用しました。

やりやすい順番で以下の手順で自分は配線作業を行っています。ユーザーマニュアルを見ながら、指す場所を探してケーブル接続します。

  • HDDやSATAのSSDからの電源ケーブルをSATA6Gのソケットに接続する(2個用意されています)
  • 電源ケーブルのうち一番横幅のデカいマザーボードのメイン電源となるケーブルをATX_PWRのソケットに接続します。
  • CPUに電源供給するコネクタが2個あるので、この2個に対して8ピンの電源ケーブルをCPU_12Vに接続します。
  • PCケース側の少し横長のなどの束から来るケーブルをU5G_89のソケットに接続します。
  • PCケース側のサウンドケーブルを、F_AUDIOソケットに接続します。
  • PCケース側のUSBから来るケーブルを、USB_1617ソケットに接続します。
  • PCケースにある4つのファンから来る3ピンのちょろっとしたケーブル、それぞれ4ピンのCHA_FAN1~4へ上手く伸ばして接続します。(1ピン余って問題ないですし、溝があるので方向は間違えないです)
  • 最後にPCケースから来る電源ボタン、リセットボタンなどなどが一本ずつバラけてるものがあります。このケーブルをF_PANELソケットに指示が書いてあるので、それに合うコネクタを一本ずつ丁寧に差していきます(これが一番面倒)。

ただ、昔よりも光学ドライブ等もなくなり、ジャンパピン設定なんかもなくなっているので、随分ケーブル周りはスッキリしています。但し、今回PCケース側ファンのライティング用のケーブル、ADD_GEN2に刺しているにも関わらず何故か光らなかったので、PCケース側のアドレッサブルRGBのハブがちょっとオカシイのかも。ということで、現在分配ケーブルを現在調達中。

電源ケーブル類はそのままだと邪魔なので、タイラップ類でしっかりまとめたりPCケースに固定化しておきましょう。

図:CPUファンのライティングは無事に光った

GPUの装着

一番最後の作業として、GPUの装着を行います。配線後に行わないと、線を差すのが大変になったりするので面倒です。今回はRTX4060を前のPCから流用していますが、前回のPCのように電源の変換コネクタは不要で簡単に装着できました。

  1. 今回のケースはカードの出口付近は穴がプレートではなく、金属が存在するのでこれを折り曲げて切っておく。
  2. 今度はカードを抑えるプレートがビスで止まってるので外してあげる。
  3. プレートを除去したら、GPUカードをPCIeのスロットに差す。カチっと音がでるまでしっかりと。(基本CPUに一番近い側のスロットに差します)。
  4. 電源ケーブル6pinのものを電源ボックスから取ってきて、接続する。
  5. インチネジを使って、カードの出口付近の金属プレート部分をネジ止めする。
  6. 2.で除去したプレートを元に戻してビスを止め直す。

これでしっかりとGPUが装着されました。今回のマザーボードはボード自体にもAMD RadeonのGPUが搭載されているので、HDMIポートがこれで2個になりますが、基本出力で使うのはこちらの差したGPUを利用します。RadeonとRTXの2枚刺しみたいな贅沢な構成。

1つ注意点があり、PCIe_1のスロットを使うと、M.2 SSDの2番目が使えなくなります(帯域共用してるため)。2つM.2のSSDを使いたい場合には、PCIe_2以降に差す必要があります。但しこちらはブリッジ経由となるので要注意。

図:きれいに収まりました。

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