2025年、AMDにて自作PCの打線を組んでみた

2016年に購入したマウスコンピュータの「h110m-si01」というマザーボードのデスクトップPC(NEXTGEAR-MICRO im570SA4-Ceros)がついに壊れて起動せず。動画編集や仮想環境の検証環境で使っていました。今回、代わりのものをと思いたち、けれどBTOというのも憚られたため、自作PCで行くことにしました。

今回は旧PCで使っていたパーツを流用しつつ、AMDのRyzen 7 9700Xを中心に据えて構成を組んでみました。

今回組んでみるPCの概要

元々、ノートPCではちょっとキツイなという作業を担当していたのがデスクトップPC。ゲーミングPCでしたが、あまり当時はゲームをやることもなく。現在は当時と違い、Apple SiliconのMacbook Airがあるので動画作成も全然問題ないと言えば問題ない。けれどノートPCはその形状故に作業が本当に疲れる

また、x64 Windowsでなければ検証できないこともあったりするので、ARM版Windows11の仮想環境というのも厳しい。そこで、動画編集・検証環境を中心におきながら、Windows11のデスクトップ環境を一新しようというのが目的です。よって、ゲーミング性能に振った構成ではなく、リーズナブルな構成にしつつ、以前のPCからもいくつかパーツを流用します。

実際に組み立てたら、レビューを追記したいと思います。

何故AMDを選ぶのか?

元々、AMDとの付き合いは、2000年頃のAthlonから。それ以前のK6時代は自身は知ってはいても使っていませんでした。しかし、このAthlonが物凄い爆熱で、当時印象が非常に宜しくなかった。また仕事では、サーバ売っていた関係でOpteronを知ることはあっても、実際に使うに至らず。Sun MicrosystemsがOpteronでサーバとWorkstationを作っていましたね。

今回AMDのCPUで自作PCを組んでみようと思った理由は大きく3つ

時は流れて、ゲーミングPCということでROG Allyにて再びAMDを利用することになり、今回のPC一新でAMDを使ってみようかというのが1つ目。

また、Windows11は23H2に至る間で、AMDのCPUでパフォーマンスダウンするような障害が何度もありましたが、そろそろ落ち着いてきたかなというのが2つ目。

最後3つ目が、IntelのCPUのここ数年の酷い有様。数え上げたらキリがないほど。故に正直もうIntelは要らないかなというのが決定打でした。その代表的な事象は

などなど。3つ目の理由はもう致命的で、そんなIntelの状況が好転するとも思えないので見限り、AMDを使うことに決定というあらましです。WinTelとか言われていた時代の終焉が来たのかもしれない。

携帯ゲーム機ROG Allyを徹底的に検証してみた

パーツ構成

そもそも故障は電源系が原因?ではないかと思ってる為、旧デスクトップPCからは電源ボックスやRAMについては流用せず(そもそも規格合わない)。半分以上は新規に購入することに。

流用するパーツ

3.5インチHDD

主に動画素材用の置き場として使っていた内臓3.5インチHDD。他にも外部接続では裸族のお立ち台を使って旧日立のHGST Deskstar 6TBを運用しています。内蔵についてはWestern Digital HC510を利用しています。現在だと12TBのHC520が現行品になります。

新しいPCのPCケースでは下部にHDDをマウントすることが可能になっているのでそちらに増設し、継続して動画作成用の仕事場として利用しようと考えています。

光学ドライブ

もともとPS3のディスクやブルーレイをみる為ということで、既存のDVDドライブを取っ払って増設したばかりのBD-ROMがあります。ASUSのBC-12D2HTというちょっとだけ特殊なBDドライブでして、これを持っていきたい。と思ったら、昨今のデスクトップPCは、光学ドライブの利用頻度が極端に落ちた結果、PCケースフロント側にそもそも外部ベイが存在せず

ドライブを増設そのものができないという。時代を感じる。

よって、このドライブについては、内蔵光学ドライブを外付けに変換するキットを使って、接続させるようにしようと思います。

グラフィックカード

GTX960が壊れて、せっかく購入したRTX4060。ほとんどまだ活用できておらず、これを新しいマシンのGPUとしてそのまま持っていこうと思っています。動画編集の肝でもあり、ゲーミングの肝でもあり、そしてローカル生成AIでも活躍するであろうGPUですので、良いものを持っておきたいです。

ただし、自分の場合は電力消費が莫大なものは必要としていないので、これまでのGTX960と同等レベルの商品電力のものをということで、RTX4060を選んでいます。価格もそこまで超高額ということも無いので、長くお付き合いする相手として無難な選択肢では無いかと思います。

GTX960からRTX4060にパワーアップしてみた

M.2. SSD

間違えて買った挙句使い道がないので、Macbook Air 2013に流用しているWestern Digital SN770。これを流用しようと思っています。また現在のデスクトップ機のSATAのトランセンドSSD 2TBも割と最近交換したばかりなので、この2つを新しいマシンのディスクドライブとして利用します。

ただし、このSN770はWindows11 24H2にて負荷が掛かるとHMBバッファオーバーフローが発生してBSODが発生した挙句にディスク上のデータが壊れるという報告が入ってるので、使うに当たっては必ずファームウェアのアップデートが必要です。こちらに詳細をまとめています。

新規に購入するパーツ

オペレーティングシステム

好き好んで買いたいわけじゃないのですが、どうしても動画編集や検証環境としてはWindowsである必要があるため、Windows11 Proを購入する。Homeではない理由等については以下のエントリーに記述しています。

ただしAmazonだと怪しい業者によるやたらと安価なバッタ品が流通していて、入力したらアクティベーション出来ないもしくは、アクティベート後数日経ったら、アクティベーションが外れる(VL版の違法流通ケース)があるため、正規の値段から乖離していないことと、Amazonが販売発送してるものに限定して選ぶと良いでしょう。

意外とドスパラあたりがちょっと安く売っていたりするので、ここだけは別で購入するのもお勧めです。

Windows11についてまとめてみた

ミドルタワーケース

すべてを格納するPCケース。ここは趣味が分かれるのと、何故か最近はシースルーな上にド派手にカラフルな色が輝くモデルが多く。また、その多くが前述したように、フロントに3.5インチの外部ベイなど存在しないので、光学ドライブは搭載出来ません

今回選んだのはAntecのAX90。もしフロントにどうしてもドライブを載せたい人は、AntecのP10 Fluxあたりが今風でもあり、利便性も確保という点で良い選択肢なのではないかと思います。

選んだ理由はケース上部にUSBポートや電源ボタンがある点、大型のCPUクーラーが搭載できる点、下部に3.5インチおよび2.5インチのシャドウベイにHDD等マウントできる点。また今回はATX規格のマザーボードを選んでいるので手頃という判断です。

CPU

CPUは今回のテーマでもあるAMD Ryzen 7 9700X。エントリーモデル過ぎず、かといって極端にハイエンド寄りで高額になり過ぎずというミッドレンジとして一番しっくり来る価格帯と十分な性能ということで選んでいます。AM5ソケットであるため、まだまだ暫くは使い続けることが出来るであろうということも考慮しています。

AM4ソケットとの大きな違いは、AM5はCPU側にピンはありません。マザーボード側にあります。

ちょっと予算が厳しいなということであれば、Ryzen 5 9600Xという選択肢も良いのではないかと思います。末長く使いたいので今回他のパーツを流用する分、ここに資金を入れました。

また、ソフマップだと後述のマザーボードとセット販売でちょっとだけ安くなっており、ここでコストを浮かすということも。他にもマザーボードと合わせ技で売ってるケースはあるので選択する場合は、単品よりもお得なものが無いか?調べておきましょう。

CPUクーラー

もともと今回選んでいるCPUは物凄いハイパフォーマンスというよりは、65wのTDPな電気代にも優しめのCPUであることと、ゲーミングでバリバリCPUを動かし続けるみたいな使い方をするつもりもないのですが、それでもCPUクーラーは必要です。

これも趣味が分かれる上にいろいろなタイプがある上に、自分が購入したPCケースの高さが大丈夫か?など気を使う部分でもあります。今回のPCケースでは大丈夫そうだったので選んだのが、安いのによく冷えると結構いい評判のCPUクーラー。ちょっと大きめの120mmです。

ですが、ここも高さがちょっと気になるということであるならば、AK400系のDeepcoolであったり虎徹Mark3でも良いですし、もっとコンパクトな水冷クーラーなNZXT Kraken 120なんてものでも良いのでは無いかと思います。高級なクーラーだと水冷クーラーでは「Thermalright AQUA ELITE 360 WHITE ARGB 水冷CPUクーラー」なんてのも使われてるようです。

CPUグリス

一応、前述のCPUクーラーにもグリスは付属しているのですが、自作PC界隈ではThermal Grizzlyが人気のようです。今回はそんなCPUグリスについて評価が高く、それほど高価じゃないものを選んでみました。それがBSFF サーマルペースト。非金属製のグリスなのでショートの危険性が低いのが特徴です。

他のCPUグリスはすぐに乾いてバリバリになるといったようなものもあったりするので、そうなると熱伝導率が悪化する為、地味ですがここは手抜かりなく選びたい雑貨です。

一方では液体金属のグリスというものも売られており、こちらは今回選んだものとは真反対の金属製のグリスになります。

グリスガード

AMDのCPUは以前はグリスが固着してクーラーを外す時にスッポン問題がありましたが、AM5ソケットからはその心配が無くなりました。一方で、CPUがちょっと独特の形状をしてるため、グリスを塗りクーラーを脱着する際に、グリスが溢れて基盤や基盤側のソケットに垂れたりして面倒なことが起きる問題があります。

そこでCPUとクーラーの間に設置してグリスがCPU外に溢れないようにするためのグリスガードがあると良いです。ガードされたものは拭き取りそのまま設置状態でクーラーを設置する。これが金属製のものは熱伝導率がアップするなんて言われていますが、AM5ソケット用のグリスガードを一枚買っておくと、余計なトラブルの回避に繋がるでしょう。

マザーボード

自分が今回選んだマザーボードはATX仕様のASUS PRIME X870-P WIFI-CSM。WiFiチップ搭載ですが、WiFiなしのわずかに安いものも存在します。AM5ソケット対応のマザーボードですが、自分自身がこれまでルーターやスマートフォン、ROG AllyなどでASUSを使い続けていたからというのが最大の理由。

DDR5メモリおよびPCIe 5.0対応、M.2. 2280 SSD対応となっている為、より強力なGPUを搭載することも可能です。他のAM5ソケット対応マザーからすると少々お高めかもしれないですが、価格帯的にはミッドレンジ。予算が厳しい場合にはRyzen 7000シリーズのマザーボードとセットというのもAM5ソケット対応なので良いのでは無いかと思います(BIOSアップデートで9700Xも使える)。

RAMスロットは4本で、最大256GB(64GBx4枚)まで対応するようです。拡張性は十分。こちらのスペック表が参考になります。

RAM

メモリも何故か光るものが発売されている。どんだけ光らせたいのか?ですが今回は、リーズナブルなCrucialのDDR5-6000の16GB x2枚セットである32GBのものをチョイス。

中身はマイクロン製なので、ROG AllyでもSSDではお世話になってる。今回チョイスしてるマザーボードはRAMは4枚挿できるので、RAMが不足した場合は、安価な16GBx2を追加したり、64GB x 2枚を組み合わせたりするなど、様々な拡張が可能です。必ず2枚ワンセットで刺す必要があります。

電源ボックス

最後に重要なのが電源ボックス。過去にも電源ボックスが2回ほどイカれて、ここだけ交換して無事に再起動したということがありました。耐久性と十分な電力供給が求められるものなので、手抜かり厳禁なパーツ。

今回選んだのは、CORSAIR RM750x。750wなので今回のパーツ類であれば十分な電力供給が可能です。ケーブルの取り回しが楽ということと、不要なケーブルは外しておけるという意味でケース内がスッキリさせられるという評価を聞いて選びました。10年保証というのも凄い。

国産パーツを使っているので信頼性も高いということなので、これから先の運用中における耐久面で期待。

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